大山縦走(弥山〜天狗)西日本一の冬山を満喫
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 1,022m
- 下り
- 1,015m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 8:30
天候 | 高気圧圏内から気圧の谷の接近 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
弥山〜剣ヶ峰稜線はアップダウンを絡めた細いリッジが続く 積雪量・雪庇等にかかわらずザイルは必携 剣ヶ峰以降のは5〜8mクラスの巨大な雪庇あり。 雪庇のサイズが分からなければ、必ず尾根の切れ目から距離を取り斜面に入ること。 斜面に入る際は雪質・積雪量によっては雪崩の危険性があるため弱層テストが必要。 上宝珠越への下りは尾根東側の沢型を下ろしたが、ここも雪崩注意。 |
写真
感想
土曜日の天気予報を見ると、なんと日本海側が晴れマーク
千載一遇の好機を逃すまいと以前から行きたかった大山を目指す。
高速を飛ばすこと3時間半。麓のコンビニで車中泊し、朝早くから登山口を目指す。
登山口に最寄りの駐車場は既に満車。大山寺の駐車場に止める。
さっそく準備をして白み始めた空の中出発。
最初から大きな積雪があり期待に胸が踊る。樹林が疎なのも北海道の冬山っぽくていい。
最初は樹林内の単調な尾根を登る。樹氷がところどころ見られ綺麗だ。
寒さも無く、快適に小1時間登ると樹林外に出る。
久々にまともな樹林外。日本海や中海を望み、見上げる真っ白い稜線からは朝日が顔を出す。もうすでに胸がいっぱいになるが、目指すはあの稜線。
白い尾根を青空目指して、一番高いところまで。
避難小屋でハーネスとヘルメットを装着。
外にはスキーやスノボーで下りだそうという人たちもいた。
しかし、今回我々が目指すは斜面ではなくあの稜線。
弥山から剣ヶ峰へは本当に白と青の世界。こんなに世界を歩くのは何時以来だろうか。
最初のうちは、軽い雪庇が出てる尾根だが、地図で一番細くなるあたりから、リッジが始まる。
忠実に尾根を辿ると下りとなるので後ろ向きにして慎重に下る。
1人先行してしていた人に追いついて先を見ると、これでもかというほど細いリッジが続いている。
どう行こうかと考える以上にその美しさに見とれるほどだ。
見とれていても先には進めないので、ザイルを出して通過に懸かる。確保はスタンディングアックス。
基本は忠実に尾根を辿る。微妙に小さい雪庇が出ているが、それに関して壊していく。
少し進むと下りになるので、後ろ向きにし、しっかりとステップを蹴り込んで行くが、下りきるところは微妙に尾根が曲がるので本当に靴幅くらいしかない。
その先の少し広くなったところでザイル(20m)がいっぱいになるので区切る。
その先も10mほどリッジが続くが、多少太くはなる。相変わらずアップダウンがあるので慎重に通過し一段落。
久々にいいアドレナリンがリードしがいのあるルートだ。
本当は核心に入る前の早い段階に弱層テストしたり、40mほどのザイルを準備をするほうがより安全だろう。
その先は右に左に出る雪庇をかわしつつ、まさしく青空を刺すような剣ヶ峰の頂きを目指す。
剣ヶ峰の南斜面は息を飲むほど。こんな雪山が西日本にあるなんて思いしなかった。
最後のひとのぼりは北海道のニペソツ山の最後を彷彿とさせるようなところだった。
ここで、少し一休みし続く天狗を目指す。
ここからは少し大きめの雪庇が続くのかと思い、ある程度距離をとっていたつもりだった、右足がスカッとクラックにはまる。日高以来の感覚だが、よく目を凝らすと微妙なくぼみや割れ目が続いているのがわかる。
推定5〜8mほどの雪庇が続いているようだ。雪庇を警戒し斜面をトラバースする。
この斜面もシュカブラなどが無く。白い斜面となるので、適宜距離を取りつつ進んでいく。
固くなったり、柔らかくダンゴになりやすかったりとコロコロ変わるいやらしい雪質にも気をつけながら天狗にたどり着く。
天狗からの下りは急なところと雪質がいやらしいところは後ろ向きにしつつ。
多少、細いところもあるが、ここまでこれていればさほど問題にはならない。
co1570mのタラ地から上宝珠越へ向かって下る。
尾根上は急で雪も固いので、東側の沢型を下る。ここも雪崩は注意。
あとは適当なところで宝珠尾根にのり多少、細い雪稜を楽しみながら適当に元谷にグリセードで下りおり、暖かな春らしい気温のなか、のんびり下って、大山神社へ。
ここまで安全にこれたことを感謝しつつ、久々の本格的なルートをこなした興奮の残り香を胸に駐車場へ下山。
大満足の山行だったが、それでいてまた行かなくてはと思わせてくれる。
間違いなく、西日本で一番のいや、日本でも指折りの雪山だった。
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