海川西俣右俣
- GPS
- 32:00
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,524m
- 下り
- 1,059m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
共同装備 |
30mロープ
ハーケン
|
---|
感想
深田久弥は雨飾山を登ったとき、長野側の荒菅沢から布団菱岩峰群を突っ切り登頂しましたが、彼に言わせればこの山の「オモテ」はやはり越後側なのだろうということです。その表側から沢登りで山頂を目指そうとすると、最も自然なルートとしてこの海川西俣右沢が浮かび上がってきます。
今回、意外にも記録がほとんどないこの沢を遡行し、雨飾山を目指しました。
海川本谷は上部で東俣・西俣に分れ、さらにその先でそれぞれ右沢・左沢に分れます。
そのうち西俣右沢だけは、公に発表されている記録が非常に少ないです。
登山大系によると古くは猟師に遡られていたが記録の発表がないとのことで、大系にも遡行図は載っておらず、非常にざっくりとした文章のみが書かれています。
ネットを探しても、西俣の10m滝の後で敗退した記録と、右沢の枝沢から下降して左沢を遡行した記録が1件あるのみで、右沢を最後まで通しで遡下降した記録は見当たりません。
地元山岳会や沢登り志向の山岳会の古い記録集には載っているようですが、ネット上では閲覧できませんでした。
(もしこれ以外に記録がある場合はすみません、私の調べ不足です。)
【感想】
・二俣までの河原歩きは、単調ですが広々として景観が良く飽きずに歩けます。
・二俣〜右沢出合まではゴルジュっぽくなり、10m滝の登攀や15m滝の悪い高巻きで沢登りらしくなってきます。特に15m滝はこのルート上最大の核心となります。
・右沢に入ると、登れる滝がいくつか出てきてシャワークライムが楽しめます。8m滝3つの処理がポイントです。
・詰めは忠実に沢筋を辿り、鋸岳と黒沢峰と雨飾山の三方へ分岐する地点を目指します。大系ではネマガリタケの密藪に喘ぎ苦しむと書いていましたが、それほどでもなくむしろイージーな部類でした。というかネマガリタケがあんまり生えていませんでした。
・全体的に泥岩ぽい感じでボロくてズルズルです。上流部は歩くと水が泥で濁ります。枝沢の水は美味しいです。
遡行グレードは2級〜2級上といったところでしょうか。15m滝をどう処理するかで難易度が変わる気がします。水線の直登は多分不可能で、右岸は岩壁が発達して高巻きが厳しそうなので、水流右の岩を登るか、左岸ルンゼからの大高巻きになりますがどちらも少し大変でした。右の岩を登攀する場合、上部はカムが使えないのでハーケンが必要です。
それ以外の部分はそれほど困難ではないです。
泊まり場は二俣までの河原と左沢出合の河原が快適ですが、高台がなく増水に耐えるかは微妙です。右沢に入ると適地はほとんどありません。
靴はフェルトがいいと思います。ロープは30mで充分です。
早発して頑張れば日帰りでもギリ行けると思うので、新潟側から雨飾山を目指す際の選択肢としてはアリなんじゃないかなと思いました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する