日本最奥の秘湯「高天原温泉」と日本最後の秘境「雲ノ平」を踏破!
- GPS
- 29:18
- 距離
- 47.1km
- 登り
- 3,137m
- 下り
- 3,470m
コースタイム
- 山行
- 5:09
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 6:26
- 山行
- 8:28
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 10:04
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 8:08
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 6:17
《太郎平小屋》
・薬師、黒部五郎岳、雲ノ方面との分岐点になる位置にあるため、多くのハイカーで賑わう。小屋の規模は大きい目。小屋から10分の場所にテン場あり。
規模が大きな山小屋の割には、昼メニューがラーメンとカレーだけと少ない。尚、行者にんにくを使った太郎ラーメンが名物。
水:無料(寸志)
トイレ:洋式(バイオトイレ)
売店あり。有料でスマホ等の充電可能(ケーブル・充電器は持参必要)
モンベル会員:宿泊料の500円割引あり。
《薬師沢小屋》
・雲ノ平へ向かう通過点に位置する。大東新道を使えば高天原温泉方面へ直通となるが、登山道が厳しすぎるのでマニア向け。
尚、建物全体が少し傾いており、現在の傾き度が表示されている。
水:無料(小屋外、小屋内の両方とも終日水が出しっぱなし)
トイレ:洋式(バイオトイレ)
売店あり。有料でスマホ等の充電可能(ケーブル、充電器は持参必要)
モンベル会員:宿泊料の500円割引あり。
《雲ノ平山荘》
・北アルプスの最深部に位置する山小屋の割には、建物は綺麗でお洒落。食堂のメニューが非常に豊富でカフェの雰囲気、クラフトビールやワインまで置いてある。売店にはOD缶も置いてあり充実している。
但し、今回訪れた山小屋で唯一和式トイレだったので、年寄りにはしんどい。
小屋から20分の場所にテン場あり。
水:有料(500ml 200円)
トイレ:和式
売店あり。有料でスマホの充電可能(ケーブル、充電器は持参必要)
《高天原山荘》
・北アルプス最奥の山荘。自家発電していないようなので、明かりはランプのみ。雰囲気が良いと思う人もいるかもしれないが、私にとっては只々暗い。他の山小屋でも言えるが、ここはヘッデンが必須。
水:無料
トイレ:洋式(バイオトイレ)
売店あり。スマホの充電不可。
モンベル会員:宿泊料の500円割引あり。
天候 | 初日:曇り時々雨、2日目:曇り、3日目:曇りのち晴れ、4日目:快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(尚、帰りは名神高速が混雑予想だったので、舞鶴若狭自動車道を利用) |
コース状況/ 危険箇所等 |
\淮〜太郎平小屋・・・前半は樹林帯の中の登り、ステップも切ってあり歩きやすい。樹林帯を抜けた後半は、展望の良い稜線歩き。若干のガレ場歩きとなります。 太郎平小屋〜薬師沢小屋・・・木道の後、急下降してまた水平に近い木道。そして最後に急下降すれば、そこは薬師沢小屋でした。よく整備されていて歩きやすい。 L師沢小屋〜雲ノ平山荘・・・いきなり急登。すこし辛いが登り切ったら木道のパラダイス。 け瀬諒浸柿顱噌眦係尭宗ΑΑΔ泙沙柿颪らアンテナのあるピークまでは、石や岩ででこぼこした足場の悪い道。但し展望は良い。アンテナを通過して樹林帯に入るとハードな激下り。めちゃくちゃ滑ります。 ス眦係尭宗噌眦係胸柿顱ΑΑκ發やすいが、意外と距離は長く感じる。 高天原山荘〜高天原温泉・・・コースタイムは20分と標識には出ているが、10分くらいでした。普通の登山道なので登山靴での移動を推奨。 Ч眦係胸柿顱遡師沢小屋(大東新道)・・・高天原峠まではイ汎韻検その先は、樹林帯歩きとなるが、だんだんと厳しさが増していき、沢までの激下りや激登りを繰り返し心が折れそうになる。登山道も踏み跡は明瞭だが、やや荒れ気味で滑る滑る。 B沢出合い以降は、川沿いを歩く事になり上り下りは無いが、どこが道かよくわからない場所もあり、石につけられた赤ペンキ〇印を見落とさないように注意が必要。また、増水時はこのルートは使わない方が良い。そして長い。 |
その他周辺情報 | 「ゆ〜らんど 立山吉峰温泉」 料金:650円(モンベルカード、イオンカード、JAF提示で10%割引あり) 湯温の異なる2種類の内湯、変わり湯、水風呂、サウナ、露天風呂あり。 リンスインシャンプー、ボディーソープ、ドライヤーが標準設置。 「キトキト寿司」 下山後のお昼に富山まで移動して、キトキト寿司に行ってみました。回らない回転ずしで有名。ランチメニューは味噌汁付きでお得です。 |
写真
装備
備考 | 反省点は、長期山行の場合は極力荷物を減らしてザックの重量を軽くした方が良い。 |
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感想
ついに念願かなって、日本で最も遠いと言われる「高天原温泉」に行ってきました。メンバーは私、チームリーダーO氏、O氏の友人のYさんの3名。
ルートは、折立登山口から太郎平小屋→薬師沢小屋→雲ノ平→高天原温泉→薬師沢小屋(大東新道経由)→太郎平小屋→薬師岳→太郎平小屋→折立登山口の周回(尚、薬師岳は急遽予定変更してぶち込みました)。イメージではもう少し楽な行程かと思っていたが、予想以上にタフなコースだった。
《初日:折立から薬師沢小屋まで》
天気は良くない。曇り時々小雨で、がっつり本降りでなかったのが幸い。当然だが稜線に出ても展望なし。折立から稜線に出るまでは樹林帯の中を歩くが、それなりにステップも切ってあり整備された歩きやすい道が続く。
稜線に出てからは、時折横殴りの雨と強風により体がもっていかれそうになるが、何とか耐えてひたすら歩いた。
天気が悪かったせいで、立ち止まって景色を愛でる余裕もなく黙々と歩いたので、ゆっくり5時間かけて12時くらいに太郎平小屋に到着する予定が、10時30分頃に到着してしまった。太郎平小屋で名物の「太郎ラーメン」を食す予定であったが、今シーズンは既に品切れとの事。残念です。昼メニューはカレーライスとラーメンのみ。なんてシンプルなんだ!
昼の注文は11時からのようで、11時まで雑談しながら食堂受付時間を待つ。
私とO氏はラーメン、Yさんはカレーライスを注文。カレーライスは受付開始後20分で売り切れとなった。
Yさんが、あまり天気が良くないし。この後雨も本降りになってくるので無理して薬師沢小屋まで行かずに今日は太郎平小屋泊りに変更してはどうかと提案。
これに対して、チームリーダーO氏が明日以降の予定を考えたら、今日は薬師沢小屋まで行っておきたいし、本日の行程が予定より早く進んでいるので雨が強くなる前に薬師沢小屋に到着できるはずと反論。
私個人では、まだまだ体力にも余力があり、この先は下りで2時間程度と山小屋の人にも聞いていたので滑ってコケないように注意して歩けば問題ないと判断していたが、私は大丈夫でも他の2人の体力の事を考えると慎重に行動する必要もあり、判断はチームリーダに委ねることにした。
結果、予定通り薬師沢小屋に行くことになった。そうと決まれば雨が降る前に先を急ぐことにする。標準コースタイム通り約2時間で薬師沢小屋に到着。そしてゆっくり体を休め明日に備えることにする。
《2日目:薬師沢小屋から雲ノ平経由し、高天原山荘まで》
朝方、まだ少し雨が残っていたが天気は次第に晴れてくる予想。宿泊客がほとんど出発してしまった後、我々も遅めのスタートを切った。名物の赤い吊り橋を渡ってすぐに急登が始まる。どこまでも続く急登に辟易としながら、こまめに休憩をとりひたすら登る。長い長い登りも、いつかは終わりになる時が来る。木道が出てくればそこはアラスカ庭園でした。
ここからは、日本最後の秘境・天空の庭と言われる「雲ノ平」です。
いつの間にか曇天の空も明るく変化し、360度のパノラマが広がる。周囲は水晶岳、黒部五郎岳、薬師岳、祖父ヶ岳等の百名山に囲まれ、遠くには槍ヶ岳も見えた。
なんて、最高のロケーションなのでしょうwww
そして、こんな北アルプス最奥の辺境に綺麗でお洒落な「雲ノ平山荘」が姿を現す。
山荘で昼食とするが、山奥には似つかわしくないお洒落かつ豊富なメニューが並んでいる。アルコールもクラフトビールやワインも置いてあり、従業員さんの接客態度や愛想がとても雰囲気が良くて私の知る山小屋とは一線を画していた。
この山小屋を起点として2泊くらいして、のんびりするのもアリかもしれない。
十二分に雲ノ平を楽しんだ後に、ついに高天原を目指すことになるが、これが難儀した。登山道が濡れているので滑る滑る。標準コースタイムの1.5倍以上の時間をかけて激下りの末、午後4時半過ぎに高天原山荘に到着。夜ご飯の前に温泉につかりたかったが、時間的に無理だったので必然的に温泉は夜ご飯の後になった。
なので、真っ暗闇の中、私たちだけが貸し切り状態で温泉を堪能することができたw
余談ではあるが、山小屋から温泉までは15分くらいの距離ではあるが、温泉に行っていたカップルが夕食の時間に間に合わず、山小屋の人にメッチャ怒られていたらしい。
《3日目:高天原山荘から大東新道で薬師沢小屋経由し太郎平小屋まで》
翌朝、再度「高天原温泉」の朝風呂を堪能し、7時半ごろに山小屋を出発。多分、宿泊客に中では最もスタートが遅かったと思う。
そして、今回の山行で最も長く辛く厳しいルートとなった大東新道で薬師沢小屋まで戻ることとなるが、さすがに3日目ともなると足のあちこちに違和感が出てくる。
同行者の2人はこの大東新道の激しいアップダウンと悪路に辟易としていたが、正直、私は個人的にはそこまでひどいルートとは思わなかった。今回の山行でこれまで歩いてきた道に比べれば確かに歩き辛いが、踏み跡も明瞭だし沢筋歩きも楽しさすら感じた。私の微々たる経験でも、道なき道を歩いたり、やぶ漕ぎしたり、ほとんど踏み跡が消えかかった誰一人ハイカーがいない過酷な登山道を何度も歩いているので、そんな山行に比べれば歩き易ささえ感じた。
しかしながら、標準コースタイム2時間半の所を倍の5時間かかって薬師沢小屋に到着した頃にはバテバテになっていました。
しかし、本日の山行はまだ終わりでは無いのです。
薬師沢小屋で昼食と水の補給を行った後、太郎平小屋まで登り返しです。大東新道と違って比較的平坦で歩きやすい道が続きますが、最後の登りは疲れた足にはこたえました(;^_^A
《最終日:太郎平小屋から薬師岳ピストンし、折立へ下山》
当初の予定は、本日は折立へ下山するのみ。しかしながら、前夜の夕食時にテーブルが一緒になった若者グループから小屋から薬師岳までは標準コースタイムは2時間半となっているけど、2時間くらいで行けるとの情報を得た。彼らも、明日薬師岳に登るとの事。しかも天気予報は全国的に快晴で、てんくらも終日Aとなっている。もはやこれは神のお告げに違いない。
午前3時半に山小屋を出発し、若者の情報通り1時間50分で薬師岳山頂に到達する。山頂で30分ほど明るくなるのを待っていたが、少し雲が邪魔してご来光は微妙。手前の偽ピークに移動して再度ご来光に挑むが寒さに耐えきれず撤退する。
しかし天気は良いので絶景は堪能したww
午前7時、太郎平小屋に戻ってきたタイミングでO氏とYさんに合流、最高の快晴の中、意気揚々と下山の途につく。
でも、樹林帯に入ったくらいから、これまでの疲れが足にきていたので中々辛く長く感じる下山となった。
これが、4日間に及ぶ日本最奥の温泉と秘境への山行記録です。
あ〜、疲れた。
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