甲子旭岳 赤面山→三本槍岳→須立山→旭岳(赤崩山)→甲子山 日帰り断念
- GPS
- 32:00
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,428m
- 下り
- 1,527m
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
甲子トンネルから乗る場合 迎車料金(白河市内からの場合)5,000円弱+ 甲子トンネル-白河高原スキー場跡 4,000円弱 迎車料金はタクシーがどこにいるかで変わってきます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
時間との勝負、核心部分をぐずぐずになる前に通過できるかどうかがポイント。スタスタ普通に歩けるのと、一歩一歩ずぶずぶ沈むのとでは、時間と体力の使用量に天と地と程の差がでます。旭岳の上部(南尾根)は斜度もキツく、気温上昇で緩むと足場が崩れるて進退窮まる。山頂東側から延びる尾根とつながるルート(旭岳-甲子山をほぼまっすぐ結ぶ)は通ってないので不明。 縦走するには「旭岳、甲子山」と「赤面山、三本槍岳、須立山」を分けてどちらかのグループを午前中に登り、非難小屋又はテント泊し、残りを翌日の午前中に登るのがよいと思います。春になり気温があがっておりますので、朝早くでても全山まわっていると途中でぐずぐず雪につかまることになる可能性が非常に高いです。 今回のルート上の難易度 1位 気温が上がってぐずぐずになった旭岳 2位 須立山から旭岳方面への下り(旭岳からなら登り)が急で長い 3位 三本槍岳-須立山 間の鏡沼分岐より三本槍側が少し急 短い *雪の状態で難易度にかなり差が出ます。 旭岳→甲子山 間のルートについて *1番目の写真の地図参照 南尾根のみ使用の場合 初見で、なおかつ甲子山から旭岳への往復ではなく、赤面山等からの縦走で、旭岳の南尾根のみを使用し、坊主沼避難小屋から甲子山へ向かう際に沢を下るルート(新道)は少し分かり難いかもしれません。ピンクのリボンを頼りに行くと沢に下ることになります。途中でロストしがち。トレースはあったりなかったり。 山頂から東に最初延びている尾根を使用の場合 旭岳山頂から東側に延びる尾根を下ると上から俯瞰で見れて地形を把握しやすくなるはず。ほぼ地形図の破線通りに行くルート(旭岳-甲子山をおおむね真っ直ぐ結ぶ)。 避難小屋から旧道へ行こうとすると最初小さな丘を越える。その後、急なトラバースがある(高度を下げずに済むが、使っている人はいない様子)。というか危ない。 |
その他周辺情報 | 那須温泉 あちこち日帰り入浴できます。最高です。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
毛帽子
靴
予備靴ひも
ザック
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
携帯
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ヘルメット
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感想
超快晴、少し登っただけで視界が開けて、即、信じられない程の絶景、遮るもののない360度の展望。こんなに素晴らしい山に出会えて本当に幸せです。途中までは残雪期の2,000mクラスでらくらくと勘違いしていましが、なかなかハードな山行になりました。通りで人が少ないわけです。
標高差、距離から考慮して十分日帰り可能と考えていましたが、予定に無理(長野からの車移動と睡眠不足)があったのと、認識に甘い部分がありました(先日の北アルプス爺ヶ岳の雪の感覚が抜けていませんでした)。残雪期の登山経験や、気温が上がればぐずぐずというのを分かっているつもりになっていましたが、標高、場所、天気でかなり状況が変わります。この二日間は春というよりは初夏の陽気でしたので、余計こそです。
スタート前の間違いとしては、ほとんど徹夜だったことです。長野から来ていますので、登山口まで4時間くらいはかかります。仕事が終わって、なんだかんだして出発して、着いたのはAM4時くらい。初めての山で暗闇スタートは嫌ですのでAM5:30まで待ちます。本当はもっと早くスタートしなければいけませんでした。
旭岳の手前までは快調そのものでした。時間にも余裕がありました。しかしです。三本槍岳、須立山は硬くしまっていてスイスイ進めたものの、午後で気温が上がってきて旭岳南尾根に取り付く頃には、徐々に雪質がやわらかくなってきて、頂上に近づくにつれ、四つんばいになったり(それでも手がもぐったり、全身が飲み込まれる)、もがいたりで体力と時間を使い過ぎてしまいました。かなりキツかったです。登頂しても喜びというよりは早く下りたい気持ちの方が強かったです。
旭岳から必死で下り、坊主沼避難小屋に着いた時点で日没まで4時間程度あり、まだ帰れると思っていました。しかし、ただの平らなところでさえ、ずぼずぼ埋まりはじめて、体力の消耗が激しくなってきました。時間がタイトで、ルートをロストするなど、なんらかの問題が一つでも発生すると、時間切れで日没、ビバークとなってしまいます。これはリスクが高すぎると判断して、ありがたく坊主沼避難小屋を使わせていただくことにしました。以前は池の横に建っていて冬季は埋まっていたそうですが、現在は冬季も使えるようになって、かなり負荷が下がります。
全くもって泊まる予定がなかったのでビバーク装備は最低限です。ツェルト(不使用)、ストーブ、非常食、飲み物があり、厚手のダウンジャケットがあるものの、結構寒いです。先ほどのもがきで、服が濡れており余計に寒いです。ウールのタイツやファイントラックのアクティブスキンなどをベースに着ているので劇寒ではないですが、震え始めると暖めるのが大変ですので、 行動直後の体が温かく冷える前に即座にダウンを着込み、カイロを使います。
就寝中は寒さで途中3,4回起きて湯を沸かしペットボトルを湯たんぽがわりにしました。布団はあるものの(大変ありがたい)基本は夏を想定としたもののようでした。ですので、冬に泊まる時は布団を当てにしない方がよいです(かなり寒い)。個人的には3シーズン用シュラフで十分いけると感じました(個人差あり)。
一夜明けると雪質が絞まっていて最高です。これならかなり楽に動けます。帰りのルートである甲子山、尾根はハッキリと位置が把握できるものの、そこへ到達するルートがいまいち理解できておらず、夏道(新道)の沢へ一度降りて、へんな尾根から甲子山へ登ってしまい、無駄に疲れてしまいました。
甲子山からの下山時に白河山岳会の方にお会いしたのでお礼を言いました。水も非常用に常備してあるので、どうぞ使ってくださいとのことでしたが、本当の非常ではなかったので、もちろん使いませんでした。又、遭難者の方の残置物はないかとたずれられました。甲子山のわきの暮営跡にワカンが残っていたことをお伝えして下山しました。悲しい事故が何件かあったようです。心からお悔やみ申し上げます。
今日も無事に下山することができてよかったです。充実した山行になりました。地形図、写真などを見て反省、検証しようと思います。
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