巻機山
- GPS
- 06:50
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,613m
- 下り
- 1,612m
コースタイム
- 山行
- 5:57
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 6:45
天候 | 1,500m付近までは晴れ、微風・無風のため暑い。それより上はガス、弱風・強風。 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
巻機山の最高点付近を除き、駐車スペースからずっと雪は繋がっていた。雪質は適度なザラメで滑り易いが、所々水気が多すぎて全く滑らない。避難小屋は視認できず。荒天のためか雪に埋もれているかは分からず。 |
写真
感想
巻機山は何度か訪れているものの、諸般の事情で山頂に到達できたのは1回のみで、相性が悪いのかもしれないなどと思っていたが、今日も果てして標高の高いところではガスに巻かれと風に吹かれてしまった。
6時頃に駐車スペースに到着。無雪期の駐車場しか知らなかったので一度通り過ぎたあとにクルマを停める。気温はプラス2℃なので外に出ても寒さは感じない。例の如く朝食と準備を済ませ、登山届けを出して雪壁を登る。登ってすぐにスキーを付けて歩き始めることができたが、雪はかなり汚れていた。4月上旬のそれではなく、5月の連休ころのようだった。最近の高温が影響して融雪がどんどん進んでいるのかもしれない。
事前のリサーチが相変わらず不足なのでGPSとトレースと地図を元に歩き始める。始めは緩やかな台地状の地形で歩いても大して標高が上がらない。いつのものかは分からないトレースに沿って歩いていると、夏道から大きく外れたことに気付く。えらく遠くまで離れてしまい、30分ほどロスをしてようやく夏道に戻る。全く進歩がない自分に呆れてしまう。歩き始めは曇り空で気持ちのあまり乗らなかったが、歩くうちに青空も見えるように。夏道に合流してしばらくすると斜面が急になる。しばらくはスキー+シールで歩いていたが徐々にしんどくなる。ここが井戸の壁らしい。標高1000mを超えたあたりでスキーを担いでアイゼン歩行に切り替える。標高1100mを超えるあたりまで登るとようやく急斜面が終わり前方に米子沢が見えたが、雪崩によるデブリで覆い尽くされていて、ここを滑って降りるのは却下にせざるをえなかった。栄養補給をした後歩行再開、ここで再びシール歩行に戻る。この先の斜面は樹間が適切で斜度もきつくなくてスキーに適しているように思えた。しばらくあるくと樹林帯が終わり前方に無木立の斜面が現れた。ここは滑ったら快適そうだと思うのと同時に、標高の高いところの雲が一向に取れそうにないことが気になった。が、時間も早く寒さも感じないのでとりあえず行けるところまで。ここに来るまでに数パーティを見掛けたが、この先の斜面を登ってくる気配がない。大ガスの状況を見て早めに下ることにしたのかもしれない。ジグザグ登高が不要な程度の斜度を登りガスの中に入る。想像していたが視程は極めて悪い。何とか数メートル先の斜面は見えるがそれ以上は時折雲が一瞬晴れる時のみしか見えない。こうなるとGPS頼みの計器歩行にならざるを得ない。ニセ巻機まで上がって一旦下りになる。ここも全く視界がないのでシールを付けたまま滑るのも楽ではなかった。一旦1800メートル付近まで下って最後の登りにとりかかる。何か見えれば良いのだが、周りは乳白色のガスに包まれているのみ。その上標高が上がるに連れて風も強くなってきた。ボーッと突っ立っていると煽られることも。GPSを片手に最高点付近まで来るとそのあたりは既に雪がなく笹が露出していた。強風の中写真撮影のため最高点に向かう。写真を何枚か撮影して山頂滞在わずか1分で退散。スキーのシールを剥いで滑る準備を始めるが、何せ強風の中なので何か飛ばされないように慎重に作業する。風は湿気をたっぷり含んでいて、北から吹き付ける風が体やザックに当たって湿り始めた。
強風の中で飲み食いする余裕もないので、滑る準備が整い次第滑走開始。が、とにかくみえない。登りで自分が付けたトレースに沿って下るくらいしかできない。しばらく下って一旦鞍部に到達。ここからニセ巻機までは登りなのでスキーを担いでつぼ足で歩き始める。幸いなことに大きく沈むこともなくニセ巻機に到達、ここで再度スキーを履いて滑ろうとするが、やっぱりガスで見えない。もうGPSのとおりに標高を落とすしかない。ゆるゆる滑りながら下っていると数パーティが登ってくるのが見えた。登りに案外時間をかけてしまい、下りは既に太ももが売り切れ状態。太ももの悲鳴を聞きながらの滑りとなった。せめて視界があれば良かったのだが、1500m付近まで下がってきてようやく雪面も遠くも見えるようになってきた。雲を抜け出したようである。ここからは雪質も全般にザラメになっていて快適な滑りとなった。行きとは異なるところにも寄りつつ快適に降りて行く。途中で登りではつぼ足+アイゼンに切り替えた井戸の壁は下りも急だったが案外何とかなった。その後も雪はまだ腐らずそこそこのスピードで下れたが、一箇所沢を渡るところが分からずにしばらく右往左往。無雪期の駐車場あたりに出てようやく土地勘が湧いて朝来た道に戻れることになった。出発から約7時間で本日の行動終了。行きも帰りも右往左往して大幅にタイムロスしたが、取りあえず無事に戻れたので良しとしたい。巻機山は、最初にも書いたとおり相性が悪いような気がしていてスキーでの訪問は気が乗らなかったが、実際に登って滑ってみると思っていた以上に面白く、毎年の定番にしたいくらいだと思った。
3月に新調した山スキーセットの感想も書いておく。板が今までより10cm以上短くなって、残雪期に滑る限りでは小回りが効くし、樹林帯の滑りも快適になった。ブーツは前のモデルはよく靴連れができてしまうため、毎回出発前に数カ所テーピングの必要があったが、新しいもの(スカルパ マエストラーレ)はこれまでのところすこぶる調子がよい。今日以外の2回は念の為テーピングをしていたが、靴連れの気配すら感じられなかったので今日はそれも省いて行き来したが全く問題なかった。マエストラーレは安くなかったけど、これまで靴連れで悩まされていた者としては福音である。シールは特に変わったところは感じられず。敢えて言えば、シールを付けたままでの滑りが以前のものよりも滑らかになったような気もする。
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