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記録ID: 6114693
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沢登り
京都・北摂

【京都北山】雲取山の谷歩き(オサ谷〜イナヤ谷〜タカセ谷)

2023年10月22日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
12.7km
登り
1,118m
下り
1,116m

コースタイム

日帰り
山行
7:20
休憩
0:30
合計
7:50
8:30
20
駐車地
8:50
8:50
70
オサ谷に入渓
10:00
10:00
110
いったん稜線に出る→イナヤ谷右俣へ下降
11:50
11:50
110
いったん林道に出る→イナヤ谷左俣に入渓
13:40
14:10
20
14:30
14:30
40
15:10
15:10
10
15:20
15:20
60
タカセ谷へ下降
16:20
駐車地
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道477号線の路肩に駐車。イナヤ谷沿いの林道に入る橋の付近に1台ほどだが駐車できるスペースがある。なお,イナヤ谷沿いの林道は悪路で,駐車や転回が可能なスペースもないので,普通の乗用車では入らないほうがいい。
コース状況/
危険箇所等
・ 今回辿ったオサ谷・イナヤ谷(右俣&左俣)・タカセ谷(左俣)は,いずれも雲取山の北面の谷。イナヤ谷はハタカリ峠付近の北側に突き上げている谷で,オサ谷はそのイナヤ谷の380m付近の左岸枝谷。また,タカセ谷は雲取山の北にあるタカセ(P900m,別名・北雲取山)の北側に突き上げている谷。
・ いずれの谷も大部分が植林に覆われており,目立つ滝場などもなく,残念ながらあまり見どころのある谷ではなかった。その中でもオススメするとしたらイナヤ谷右俣だろうか。この谷は中間部から自然林(二次林ではあるが)となり,そこそこ小滝も出てくるので,多少は面白みのある谷歩きができる。
・ いずれも穏やかな谷なので,ロープ等の装備は必要なく,なんなら普通の登山靴でも歩けそうなくらい。ただ,イナヤ谷右俣は小滝が連続するので,沢靴か沢足袋でないと厳しいかもしれない(イナヤ谷右俣は,地形図では点線路が描かれているが,沢沿いにはそれらしい道は見当たらなかった)。
・ なお,ハタカリ峠付近から北に分岐する尾根(P900タカセのある尾根)は,藪はほとんどないものの,踏み跡不明瞭でマーキングもなく,尾根のつながりが曖昧な箇所もあるので,読図が必要。
上桂川に掛かる橋を渡って,雲取山北面・イナヤ谷沿いの林道に入る。ほんのりと紅葉が始まった木々の間を流れる上桂川に沿って,カワセミが一直線に飛んでいくのが見えた。
上桂川に掛かる橋を渡って,雲取山北面・イナヤ谷沿いの林道に入る。ほんのりと紅葉が始まった木々の間を流れる上桂川に沿って,カワセミが一直線に飛んでいくのが見えた。
【オサ谷】残念ながら植林だぁ…。でも,雲取山の杉林はどこもよく手入れされていて,なかなかの美林ぞろい。
【オサ谷】残念ながら植林だぁ…。でも,雲取山の杉林はどこもよく手入れされていて,なかなかの美林ぞろい。
そんな中にも突然,パイプオルガンのようなカツラの巨樹が現れたりするのが,京都北山の面白いところ。
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そんな中にも突然,パイプオルガンのようなカツラの巨樹が現れたりするのが,京都北山の面白いところ。
源頭では二俣を右に入ったところ,突然自然林となり雰囲気がよくなった。植林が入る前は,こんな森に包まれていたんだろうなぁ。
源頭では二俣を右に入ったところ,突然自然林となり雰囲気がよくなった。植林が入る前は,こんな森に包まれていたんだろうなぁ。
稜線までナメが続く。
稜線までナメが続く。
【イナヤ谷右俣】いったん稜線に出たあと,今度はイナヤ谷右俣へ下降。この谷はぽつぽつ小滝も出てきて,多少は変化があり面白い。いずれも簡単にクライムダウンor巻ける。
【イナヤ谷右俣】いったん稜線に出たあと,今度はイナヤ谷右俣へ下降。この谷はぽつぽつ小滝も出てきて,多少は変化があり面白い。いずれも簡単にクライムダウンor巻ける。
周囲の樹林も自然林で,なかなかきれい。
周囲の樹林も自然林で,なかなかきれい。
このあたりは雰囲気いいね。
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このあたりは雰囲気いいね。
右岸側に,なんかすごい岩壁が立っている箇所も。
右岸側に,なんかすごい岩壁が立っている箇所も。
途中から植林となるが,その中にも異形の芦生スギが巨人兄弟のごとく立っていて驚く。
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途中から植林となるが,その中にも異形の芦生スギが巨人兄弟のごとく立っていて驚く。
【イナヤ谷左俣】いったん林道に出たあと,今度はイナヤ谷の本流である左俣へ。最初はなかなか雰囲気が良く期待させたが…
【イナヤ谷左俣】いったん林道に出たあと,今度はイナヤ谷の本流である左俣へ。最初はなかなか雰囲気が良く期待させたが…
やっぱ植林だぁ…。残念ながら,イナヤ谷の左俣はあまり面白みのない谷でした。右俣は結構よかったのにな。
やっぱ植林だぁ…。残念ながら,イナヤ谷の左俣はあまり面白みのない谷でした。右俣は結構よかったのにな。
しかし,源頭に入ると急に雰囲気が良くなる。
しかし,源頭に入ると急に雰囲気が良くなる。
うんうん,いいねぇ
うんうん,いいねぇ
このミズナラは立派。
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このミズナラは立派。
見よ,この穏やかで理想的な詰めを。この谷は詰めだけなら100点満点。
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見よ,この穏やかで理想的な詰めを。この谷は詰めだけなら100点満点。
京都北山らしからぬ草原が広がり,気持ちの良い雲取峠。
京都北山らしからぬ草原が広がり,気持ちの良い雲取峠。
そして雲取山北峰のこの眺め。京都北山でも好きなピークのひとつ。枯木を引きずってきて腰かけ,テルモスの紅茶とシュークリームでおやつにした。秋の陽だまりが気持ちいい。
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そして雲取山北峰のこの眺め。京都北山でも好きなピークのひとつ。枯木を引きずってきて腰かけ,テルモスの紅茶とシュークリームでおやつにした。秋の陽だまりが気持ちいい。
すこしずつ紅葉も始まっている。
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すこしずつ紅葉も始まっている。
二ノ谷源頭のあたりは雰囲気がいいね。皆子山の皆子谷源頭に似ている。
二ノ谷源頭のあたりは雰囲気がいいね。皆子山の皆子谷源頭に似ている。
いちおう踏みました。(雲取山の本峰自体は,それほど印象的な山頂ではない)
いちおう踏みました。(雲取山の本峰自体は,それほど印象的な山頂ではない)
最後はハタカリ峠から北尾根に入って…
(この尾根も雰囲気が良くて好き)
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最後はハタカリ峠から北尾根に入って…
(この尾根も雰囲気が良くて好き)
タカセピーク(P900,別名・北雲取山)を踏み…
タカセピーク(P900,別名・北雲取山)を踏み…
【タカセ谷】タカセ谷の左俣へ下降。源頭部は穏やかな平になっている。
【タカセ谷】タカセ谷の左俣へ下降。源頭部は穏やかな平になっている。
苔むした岩と背の高いサワグルミが続く,不思議な小空間。
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苔むした岩と背の高いサワグルミが続く,不思議な小空間。
源頭の平が終わると,地形図で等高線が急に狭まっている箇所がある。ここに大きめの滝があるかも,と思っていたのだが,ただの急なガレでした。残念しごく…。
源頭の平が終わると,地形図で等高線が急に狭まっている箇所がある。ここに大きめの滝があるかも,と思っていたのだが,ただの急なガレでした。残念しごく…。
この谷も植林に覆われた凡流だったが,もうすぐ上桂川との出合というところで,急に奇抜な形をした小滝が出てきて最後の最後にちょっと驚かされた。これは良いヒョングリぶり。
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この谷も植林に覆われた凡流だったが,もうすぐ上桂川との出合というところで,急に奇抜な形をした小滝が出てきて最後の最後にちょっと驚かされた。これは良いヒョングリぶり。

装備

備考 ・フェルトソール沢足袋使用

感想

 雲取山というと奥秩父(奥多摩?)の雲取山が圧倒的に有名だと思うが,京都北山にも雲取山がある。大学山岳部の山小屋があったり,高原的な雲取峠や見晴らしのいい雲取山北峰など明るく開けた場所もあったりして,京都北山の「ちょっといい山」のひとつ。古くから京都のハイカーに親しまれている山だが,谷のほうは南面の一ノ谷〜三ノ谷と北面の竹次谷以外はあまり歩かれていないようなので,どんな感じなのだろうと思って歩き回ってみた。
 オサ谷,イナヤ谷の右俣と左俣,そしてタカセ谷と,4本の谷に入ってみたが,残念ながらどの谷も植林は多く滝は少なく(植林はよく手入れされていて美林ぞろいではあるのだが),谷歩きの対象としてはちょっと物足りない印象だった。しかし,どの谷も詰めでは気持ちの良い自然林に包まれ,穏やかで理想的な源頭部から木漏れ日の雑木の尾根に登り上げることができる。何となく皆子山の谷の源頭部に似た爽やかさがあった。
 雲取山北峰は相変わらずの明るさ。肌寒い北寄りの風が吹く中で,そこだけ陽だまりのようだった。山頂付近の木々はまだ緑だけれど,わずかに焦げ茶を混ぜたような,ひと夏の疲れをにじませて,もう少しで紅葉にかたむく色をしている。登りの間は脱いでいた上着を一枚はおって,枯れ木に腰かけて比良の山並みを眺めながら,テルモスの熱い紅茶で一休みした。温かい飲み物が嬉しくなると,秋の山だなという気分になる。


灌木について語りたいと思うが
キノコの生えた丸太に腰かけて
考えてる間に
麦の穂や薔薇や菫を入れた
籠にはもう林檎や栗を入れなければならない。
 −西脇順三郎「秋」

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