ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 61147
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
中央アルプス

木曽駒ヶ岳(雪崩に巻き込まれ撤退・・・)

2010年04月18日(日) [日帰り]
 - 拍手
aji その他1人
GPS
01:25
距離
1.6km
登り
190m
下り
196m

コースタイム

8:35千畳敷-9:25頃 乗越浄土の手前で表層雪崩/撤退-10:00千畳敷

※スタート後15分間のGPSデータは手入力です。乗越浄土手前から一直線に下っているのは雪崩に流されている状態です。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2010年04月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
雪崩に注意ですね・・・
菅の台バス停
団体さんのお陰か、定時の7:12より少し早く、7:05に出ました。
2010年04月18日 16:50撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:50
菅の台バス停
団体さんのお陰か、定時の7:12より少し早く、7:05に出ました。
ロープウェイで一気に2612m
2010年04月18日 16:50撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:50
ロープウェイで一気に2612m
山頂駅、気温-2℃
2010年04月18日 16:50撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:50
山頂駅、気温-2℃
南アルプス方面
富士山も頭を出しています。
2010年04月18日 16:50撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:50
南アルプス方面
富士山も頭を出しています。
千畳敷からの宝剣岳
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:51
千畳敷からの宝剣岳
事前に歩くコースはイメージしていたのですが、トレースがなく、一面雪の世界だったので、歩き出しを躊躇してしまいした。
もたもたしているうちに単独行の方が2人先行してくれたため、時間遅れでスタート。
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:51
事前に歩くコースはイメージしていたのですが、トレースがなく、一面雪の世界だったので、歩き出しを躊躇してしまいした。
もたもたしているうちに単独行の方が2人先行してくれたため、時間遅れでスタート。
ふくらはぎ位まで埋まりました。
一昨日〜昨日までに雪が降っていても、昨日(土曜日)にトレースが出来ていると思っていたのですが、大きな誤算。
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
1
4/18 16:51
ふくらはぎ位まで埋まりました。
一昨日〜昨日までに雪が降っていても、昨日(土曜日)にトレースが出来ていると思っていたのですが、大きな誤算。
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:51
体力温存のためにラッセル泥棒状態で進みましたが、傾斜が急で、踏み固めも不十分のため、結構疲れました。
2010年04月18日 17:07撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 17:07
体力温存のためにラッセル泥棒状態で進みましたが、傾斜が急で、踏み固めも不十分のため、結構疲れました。
後ろからも続々登ってきます。
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:51
後ろからも続々登ってきます。
浄土乗越まであと100m弱、傾斜が徐々にきつくなっていきます。
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
1
4/18 16:51
浄土乗越まであと100m弱、傾斜が徐々にきつくなっていきます。
前の写真の約3分後、雪崩が発生し、巻き込まれてしまいました。
GPSによれば、20〜30秒で標高差80m、距離160m。一気にここまで流されました。
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
1
4/18 16:51
前の写真の約3分後、雪崩が発生し、巻き込まれてしまいました。
GPSによれば、20〜30秒で標高差80m、距離160m。一気にここまで流されました。
デブリ
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:51
デブリ
登頂はあきらめ、撤退。
別の斜面からも雪崩てくる可能性があったため、腰まで潜ったりしながら、デブリの中を歩いて下りました。
2010年04月18日 16:51撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
2
4/18 16:51
登頂はあきらめ、撤退。
別の斜面からも雪崩てくる可能性があったため、腰まで潜ったりしながら、デブリの中を歩いて下りました。
髪の毛ボサボサ、つらら
2010年04月18日 16:52撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
2
4/18 16:52
髪の毛ボサボサ、つらら
雪崩の全容。幅50m×長さ250m位だと思います。
2010年04月18日 16:52撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:52
雪崩の全容。幅50m×長さ250m位だと思います。
無事戻ってきました。
2010年04月18日 16:52撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
2
4/18 16:52
無事戻ってきました。
さようなら〜
今度は、夏に来ます。
2010年04月18日 16:52撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:52
さようなら〜
今度は、夏に来ます。
雪面とのこすれと(多分)ピッケルで、切り傷とすり傷が指〜手首に何箇所かできました。この程度ですんで、本当に良かった。
2010年04月18日 16:52撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
4/18 16:52
雪面とのこすれと(多分)ピッケルで、切り傷とすり傷が指〜手首に何箇所かできました。この程度ですんで、本当に良かった。
頂上で昼ごはんの予定を変更し、名物のソースかつ丼にしました。
2010年04月18日 16:52撮影 by  Canon EOS Kiss X4, Canon
2
4/18 16:52
頂上で昼ごはんの予定を変更し、名物のソースかつ丼にしました。
撮影機器:

感想

生まれて初めて、雪崩に遭遇しました・・・

浄土乗越の手前の急斜面で、「ササー」と小さな音と雪が少し流れてきて、「小さなスノーシャワーだ。写真撮ろうかな?」と思った次の瞬間、足元が崩れ流されました。

「すぐ下の人に衝突しないように」がまず頭をよぎり、その後は「泳がないと」と思い手で雪を掻いたりしましたが、どんな体勢で落ちていったのか、最初の10秒位は記憶がありません。
最後の10秒位は、雪の上に完全に体が出て、滑り台を座って下りるような感じになりました。勢いも収まってきて命の危険も感じなくなり、不謹慎ながらちょっと気持ちの良さも感じました。

流される途中の一番の不安は、すぐ下を歩いていた妻でした。流され初めの瞬間と、流される途中に自分より下には流されていないことを確認していたものの、途中で埋まっていたら・・・ が、はるか上方で立ち上がっている姿を確認でき、初めてホッとしました。

自分達は3番手で千畳敷をスタートし、雪崩の瞬間は5番手でした。先頭の人は雪崩が起きる前に多分浄土乗越に到着しており、2番手以降、10人前後が巻き込まれたのだと思います。雪崩が止まった後、周りの人と声を掛け合って、全員の無事を確認することができました。

今回は、雪崩の規模が大きくはなかったので、手に切り傷・擦り傷ができた位(あと、ペットボトル1本行方不明)で、大きな怪我等はありませんでした。良い経験をしたと感じましたが、二度と遭遇しないよう注意します。。。

最後に、混乱の中で交わされた会話の一コマ。
登山者A:「全員ビーコンを受信モードにして下さい!」
妻:「え、地震ですか?」
登山者A:「受信ですよ・・・」




【今後のための反省メモ】
●雪崩の予想不足
雪崩の心配はしていたが、結果として、自分が巻き込まれるとは思っていなかった。
(出発前の不安材料)
・一昨日の荒天で降った雪が新雪雪崩にならないか?
・千畳敷スキー場のリフト設置も、その雪による雪崩を考慮して延期したらしい。

(出発前の安心材料)
・4月下旬で、雪崩は落ち着いてきているはず。
・もう4月だから、一昨日の雪はそんなに降ってだろう。沢山積もったとしても、落ちるなら昨日のうちに落ちているはず(昨日と今日の予想気温は、今日が4℃高いだけなので)
・昨日行ったモンベルフェアにロープウェイ会社が出展していて、明日行くことについて聞いた感じでは、雪崩の心配は少なそうだった。

(現地での不安材料)
・新雪が20〜30cmも積もっている! 昨日も降ったの?
・雪崩が起きそうな急斜面

(現地での安心材料)
・気温は-2℃で、そんなに高くない。
・これまでも他の山を似たような状況で登ったことがある(と思う)。

●雪崩の最中
・一応泳ごうとしたが、どっちにどう泳げばよいか分からず。効果があったか不明。
・流される途中の少し余裕ができた時点で、滑落と混同してピッケルでの減速を試みたが、ピッケルがはじかれてしまい危なかった。そもそも減速などせず、流れに乗っている方が安全。
・ビーコンを持っていないので、流されながら、「埋まったら見つけてもらえるかな?」「妻が埋まったら見つけられるかな?」と持っていないことを後悔した。
・きつい登りで暑かったので、帽子・手袋をせず、袖まくりした状態で登っていた。そのせいで手と手首に怪我をしてしまった。怪我をする危険性があるような状況下では、暑くても脱ぐのは我慢すべきだった。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:13649人

コメント

本当に恐かったですよね
まさかこんなに早く本日の顛末をアップされている方がいるとは。
先行した単独行の2番手で登っていたのが私です。

本当に冷や汗ものの雪崩でしたよね。
私はたぶん200mくらい流されたんではないかと思います。サングラスとザックにつけていた熊よけ鈴が無くなってしまいました。

でも表層だけの雪崩だったので、大きな事故にならずに良かったなと思います。
こういうことがあると単独行の雪山は危険だなあと限界を感じてしまいました。
2010/4/18 22:26
無事で何よりでした。
まさか2番手さんもヤマレコユーザーだったとは。

私たちはちょっと離れての3番手だったのでkazさんの容姿が分からず、雪崩に巻き込まれたあと、どうなったのか心配していました。
皆で声を掛け合ったりして周囲の人の安否を確認し、埋没者はいないだろうとの結論でしたが、「万一誰かが埋没していたら?」との思いがまだ頭を離れません。

kazさんの記録拝見しました。先頭の方も巻き込まれていたんですね。 雪崩に巻き込まれずに山頂方面に向かい、その先で一人で雪崩に遭ったら・・・とも思っていたのですが、巻き込まれていたようで逆に安心しました。

ところで、kazさんの前回の山行は私達と同日の谷川岳で、トマの耳あたりできっとすれ違っているんですね。奇遇です。
2010/4/19 8:34
ゲスト
はじめまして
無事で何よりです。
小規模とはいえ、雪崩は怖かったでしょう。

大変貴重な体験談を
読ませていただき感謝しております。
2010/4/19 13:10
雪崩とは!
ajiさん、はじめまして。

雪崩は本の中に登場することであり、あまり身近に感じていませんでしたが、ヤマレコのこんな生々しい話や写真が掲載されると、ぐっと身近に感じられます。

何はともあれ、ご無事で良かったです。
2010/4/19 20:01
コメントありがとうございます。
raichouさん、melonpanさん、こんばんは。

登山中に恐怖を感じることは、これまでも若干はありましたが、今回ほど怖かったことはありませんでした。中でも、連れの無事を確認するまでの数十秒間の不安は忘れられません 。 (連れは流された距離が短く、70メートルくらい上にいました)

雪崩については、これまで本を何冊か読んで勉強しており、危なそうな場所やタイミングは外していたつもりだったのですが、今回、結果として遭遇してしまいました。
幸か不幸か身近なものに感じてしまったので、以降、本気で気をつけます・・・
2010/4/20 0:45
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

ハイキング 中央アルプス [日帰り]
木曽駒ヶ岳
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
1/5
体力レベル
2/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら