ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 61261
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
中央アルプス

木曽駒ヶ岳(稜線まであと少しで雪崩撤退)

2010年04月18日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
01:30
距離
1.4km
登り
191m
下り
197m

コースタイム

千畳敷ロープウェイ駅8:30==9:25頃 八丁坂(標高2800m付近)の表層雪崩に巻き込まれ200mほど滑落==10;00千畳敷ロープウェイ駅
天候 快晴・稜線上は強風のようで雪煙が舞っていました
過去天気図(気象庁) 2010年04月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
前日の新雪30cmほどがカチカチのアイスバーン斜面に積もったために乗越浄土を目指す八丁坂のど真ん中で表層雪崩発生(巻き込まれました)。
その他、サギダルの頭脇からも極楽平への登路途中へ向けて雪崩(目撃)、千畳敷駅出発直後の索道直下でも雪崩(スキーヤーが巻き込まれているところを下山するロープウェイ内から目撃)。

登山ポストはロープウェイを降りた通路途中にあります(下山届用紙もある)
ロープウェイ内からケーブルに重なる部分に富士山の頭が見えました

菅の台駐車場は1回500円 砂利敷きですがトイレもあり、とても広いです
菅の台==千畳敷のバス・ロープウェイ往復料金は3800円

金曜日〜土曜日の新雪が落ち着く(雪崩れて根雪が出るまで)までは登山しない方が賢明でしょう
菅の台バスターミナル
2010年04月18日 07:02撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 7:02
菅の台バスターミナル
バスの中から真っ白の稜線
強風のようで雪煙が舞っている
2010年04月18日 07:30撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 7:30
バスの中から真っ白の稜線
強風のようで雪煙が舞っている
ロープウェイからは伊那盆地と南アルプスが大きく拡がります
2010年04月18日 08:04撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 8:04
ロープウェイからは伊那盆地と南アルプスが大きく拡がります
ロープウェイから
(下りのロープウェイで目撃した雪崩れはこの下流部分)
2010年04月18日 08:07撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 8:07
ロープウェイから
(下りのロープウェイで目撃した雪崩れはこの下流部分)
ロープウェイのケーブルに重なるようにうっすら富士山が見えました
2010年04月18日 08:07撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 8:07
ロープウェイのケーブルに重なるようにうっすら富士山が見えました
ホテル千畳敷前から宝剣岳(その右前のカール部分が八丁坂)
2010年04月18日 08:29撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 8:29
ホテル千畳敷前から宝剣岳(その右前のカール部分が八丁坂)
壮観・南アルプス(鋸岳から聖岳まで一望のもとに)
2010年04月18日 08:30撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 8:30
壮観・南アルプス(鋸岳から聖岳まで一望のもとに)
前日の新雪で踏み跡がありませんでした。
先行した単独行さんのラッセル跡を辿って登高。
(小柄な私は歩幅が合わず)
2010年04月18日 08:47撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 8:47
前日の新雪で踏み跡がありませんでした。
先行した単独行さんのラッセル跡を辿って登高。
(小柄な私は歩幅が合わず)
八丁坂の伊那前岳寄り斜面を右斜面に気をつけながら二番手で追走
振り返ると結構人が登ってきていたので安心
2010年04月18日 09:13撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:13
八丁坂の伊那前岳寄り斜面を右斜面に気をつけながら二番手で追走
振り返ると結構人が登ってきていたので安心
右斜面側
雪崩れそうな箇所を過ぎてちょっと安心していたところ
2010年04月18日 09:13撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:13
右斜面側
雪崩れそうな箇所を過ぎてちょっと安心していたところ
サギダルの頭
2010年04月18日 09:13撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:13
サギダルの頭
ホテル千畳敷もかなり小さく見えるところまで登って来ました。
2010年04月18日 09:13撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:13
ホテル千畳敷もかなり小さく見えるところまで登って来ました。
表層雪崩に巻き込まれて滑落した後、デブリ内から抜け出したところ

巻き込まれなかった方達からの声かけが嬉しかったです。無事で何より。
2010年04月18日 09:31撮影 by  Caplio R4 , RICOH
1
4/18 9:31
表層雪崩に巻き込まれて滑落した後、デブリ内から抜け出したところ

巻き込まれなかった方達からの声かけが嬉しかったです。無事で何より。
雪崩れた後なので、デブリ内を下るほうが安全そうだということで皆さん移動

先頭の単独行さんはかなり下まで流されたようでしたが無事でした
2010年04月18日 09:32撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:32
雪崩れた後なので、デブリ内を下るほうが安全そうだということで皆さん移動

先頭の単独行さんはかなり下まで流されたようでしたが無事でした
デブリの中
2010年04月18日 09:40撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:40
デブリの中
2010年04月18日 09:40撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:40
表層が雪崩れて根雪部(アイスバーン)が剥きだしになっています)
2010年04月18日 09:40撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:40
表層が雪崩れて根雪部(アイスバーン)が剥きだしになっています)
2010年04月18日 09:40撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:40
2010年04月18日 09:40撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:40
2010年04月18日 09:51撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:51
こうやってみると表層ながらかなり大規模な雪崩でした。
2010年04月18日 09:51撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:51
こうやってみると表層ながらかなり大規模な雪崩でした。
2010年04月18日 09:52撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:52
2010年04月18日 09:52撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 9:52
2010年04月18日 10:02撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 10:02
2010年04月18日 10:03撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 10:03
2010年04月18日 10:03撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 10:03
朝一番で見たときと違い、新雪が流れ落ちてアイスバーンが剥きだしになりました
2010年04月18日 10:04撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 10:04
朝一番で見たときと違い、新雪が流れ落ちてアイスバーンが剥きだしになりました
ホテル千畳敷前から
サギダルの頭の脇から雪崩が雪煙を上げて流れ落ちてきているところ

さいわい登路には人がいなくて良かった
2010年04月18日 10:05撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 10:05
ホテル千畳敷前から
サギダルの頭の脇から雪崩が雪煙を上げて流れ落ちてきているところ

さいわい登路には人がいなくて良かった
千畳敷からのお約束写真
2010年04月18日 10:09撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 10:09
千畳敷からのお約束写真
宝剣岳アップ

乗越浄土付近のアイスバーンがよく判別できます
2010年04月18日 10:09撮影 by  Caplio R4 , RICOH
4/18 10:09
宝剣岳アップ

乗越浄土付近のアイスバーンがよく判別できます
撮影機器:

感想

初めての雪崩体験でした。無事で何よりでしたが、ある意味とても貴重な体験となりました。

朝一番のバス(休日だからか本来の始発バスよりもちょっぴり早い時間に臨時バスが出ました)、8時発の朝一番ロープウェイで登った千畳敷は、前日の降雪で冬の装いという感じでした。新雪が30cm積もったとのことでした。

登山計画書(木曽駒ピストン)を提出し、ベンチでアイゼン装着しながら向かいで同じように準備している単独行さんと談笑。同じく木曽駒ピストン予定だとか。

ホテル前に出て八丁坂までのルートを見ると、新雪直後だけに踏み跡がありません。冬は初めてのコースなので躊躇していると、単独行さんが出発していきました。

今日は晴天だし、後から登ってくる人も結構いるだろうと、二番手でホテル前を出発。冬は登山道ではなく、地形・踏み跡などで直登コースを自分で決めて登れるのが良いところでもあり困るところでもあります。

先行さんがカールの右寄りのルートで登り始めたので、その跡を辿りましたが、小柄な私は先行さんの歩幅では登れず、ルートは同じところをプチラッセルという感じ。

新雪といってもフカフカという感じではなく、表面はちょっと硬めで、アイゼンでそれを割って踏み込んでいくと中がやわらかいという雪質でした。

高度が上がるにつれ、斜度が急になるにつれ、稜線から吹き降ろす風が少しづつ強く、またアイゼンで踏み抜いた雪の底にアイスバーン状の少々グレー色の雪が出てきたななどと思っていたところで、突然の雪崩!

最初は目の前からサラサラという軽い音と砂のような軽いけれど速度のある雪の流れが来たかと思った瞬間に、一気にドット 足元も周囲も流動し、あとは波に飲み込まれたように雪の中で必死にもがき、窒息しないよう口の前に手を持ってくることぐらいしか出来ません。

さいわい崩落上部で巻き込まれたことと、表層雪崩ということで雪の下に身体が沈み込むことはありませんでしたが、もうお終いかもという気持ちには正直なりました。

雪崩は登山者全員が巻き込まれたわけでなく、私の滑落地点よりも100mほど下部以降はラッセル跡の脇を雪崩が流れたので、巻き込まれて流されながらもその人たちの姿は確認できたのはパニック状態ながら心強く感じることができました。

200mくらい流されたのでしょうか。
ようやく身体が止まり、さいわい顔は雪に埋もれずに起こすことが出来ました。
すぐに脇から「大丈夫か?」と声をかけてもらえたので、手を振って無事を知らせました。

身体に巻いていたリーシュを辿るとピッケルはおしりの下の雪の中に埋まっていて無事。被っていた帽子は頭のすぐ横に。
無くなったものは、サングラス(度付きなので高価)と熊よけ鈴(鈴だけ千切れたようです)。怪我をしたところはなく、右足ヒザ横に軽い違和感はありましたが、歩くことに支障は無さそうです。

起き上がり、デブリを出てラッセル跡で雪を払って周囲を見渡すと、どうやら埋まってしまった人はいないようだし、巻き込まれていない人が結構たくさんラッセル跡からデブリ部分まで救助に入ってきていました。

目指していた稜線方向を見上げると、登っていたときには真っ白で平らだった斜面がデブリでボコボコの部分と表層が落ちてツルツルなアイスバーン部分が拡がっていました。

とにかく無事で何よりでした。
それから、巻き込まれていない後続の登山者が大勢いて、流されながらも見守られているという安心感がありました。

撤退途中で先行さんに会い(彼はかなり下まで流されたようです)、お互いの無事を確認できて良かったです。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:3461人

コメント

無事で何よりでした。
3番手を歩いていたajiです。(私の記録にしたコメントの続きです)

kazさんの記録、私の記録(記憶)より情報が豊富で、とても参考になりました。

「斜度が急になるにつれ、稜線から吹き降ろす風が少しづつ強く、またアイゼンで踏み抜いた雪の底にアイスバーン状の少々グレー色の雪が出てきた」というあたりが雪崩の危険サインだったのかもしれませんね。 そう感じた所で、即座に引き返すかは微妙ですが。。。

あと、私達は小さな歩幅で登っていかれたkazさんの踏み跡をなぞって歩き、少し楽をさせてもらいました。 追いついた時にお礼を言おうと思っていたのですが、追いつくことなく私の方が下流まで流されてしまいました 。この場を借りてお礼させて頂きます。
2010/4/19 8:53
ajiさん 危険な体験を共有した連帯感がありますね
全員無事だったから言えることかもしれませんが、危険で特殊な状況に同時に遭遇したからこその なんだか連帯感みたいなものを感じます。

ちなみに私はajiさんの記録にあった奥さんの雪でゴワゴワ髪の写真で、お二人がどんな方達だったかすぐに解ってしまいました。

2週間前も同じ谷川岳だったんですね。時間的には絶対すれ違っていそうですね。

きっと又 どこかでお会いできるかもしれませんね。
2010/4/19 23:56
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

積雪期ピークハント/縦走 中央アルプス [日帰り]
木曽駒ヶ岳〜乗越浄土〜千畳敷駅 積雪時ピストン
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
2/5
ハイキング 中央アルプス [日帰り]
木曽駒ヶ岳
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
1/5
体力レベル
2/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら