至仏山 (ワル沢)
- GPS
- 06:35
- 距離
- 28.9km
- 登り
- 1,492m
- 下り
- 1,493m
コースタイム
天候 | 快晴 微風、無風だが、山頂付近は少し風あって寒い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
・ゲートから鳩待峠までは自転車利用。朝のうちは凍結箇所多数だったが、帰り(11:30頃)は融けていた。当面は朝晩凍結すると思われる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
鳩待峠から山頂まで雪は繋がっているが、山頂には雪がない。これは5月の連休の頃は毎年同じなので今年が特別消雪が早い訳ではないと思う。 |
写真
感想
まだ薄暗い5時前にゲート前の駐車スペースに到着。既に準備中の人もいるがやはり自転車を使うようだ。それもそのはず、鳩待峠まではここから片道10km以上ある。登りはかなりつらいが、帰りはほとんど漕がずに戻ってこられる。こちらも自転車をクルマに積んできたので車外に出してその他諸々の準備を始める。昨年同様ザックに板を括り付け、その板にスキーブーツを付けて背負うのでザックはかなり重い。バランスも良くない。でも歩くよりは速いのでこのスタイルで行くしかない。ゲートを過ぎると一瞬下るがその後は基本的に登り。キツイ登りとそうでもない登りがあるが、自転車で峠に行くことが目的ではないので、足の負担を感じたら押して歩くことを繰り返す。昨年よりは良いペースだったが、津奈木橋より先は傾斜が急な上凍結箇所が多くて漕ぐ時間より歩く時間が長くなった。凍結箇所は頻繁に現れるし、カチカチの氷なので通過時は緊張する。何とか転ばずに鳩待峠に到着。シーズン前なので当然だがしんとしている。去年のタイムよりはだいぶ良くなったが、原因は機材の軽量化だろうか。ここで大休止しつつスキーで歩く準備を始める。その最中に後続もやってくるが、今年は昨年と比較して控えめというか、鳩待峠で見掛けたのは2名のみ。
クルマを出て2時間経過してようやく雪の上を歩く。既にけっこう疲労しているが天気も良いので行くしかない。鳩待峠で既に標高は1500mを超えているので歩き出しから雪は硬い。でも今日は好天の予報が出ているので程なく緩むだろうと思っていると、果たしてそのとおりになって、硬くて敵わんということはほとんどなかった。ジグザグ登高がほとんど不要な斜面をゆるゆる登る。オヤマ沢田代付近まで出ると風が強いことが多いのだが、今日はほぼ微風程度。照り返しの強い時期なので少し風があったほうが暑さを凌げて良い。オヤマ沢田代から先は山頂まで大きく標高を上げることはなく、トラバース気味に距離を稼ぐが、今日は雪質も柔らかくてほとんど緊張することもなく歩くことができる。スキーアイゼンを持参したが使う必要な感じられなかった。出発から2.5時間で目的地の至仏山山頂到着、山頂付近は少し風があって寒く感じるが、それでも着込めば凌げる程度だった。山頂は例年と同様雪が付いておらず地面が露出していた。蛇紋岩の山であることを再認識。山頂からは周囲の山々が全部見える。はるばる自転車漕いででも来て良かった。
山頂にて滑る準備を始める。今回はワル沢狙い。一昨年、初めて積雪期の至仏山に来たときはムジナ沢を下ったが、ここは滑るのは楽しいものの、鳩待峠までの戻りが長くて大変だった記憶がある。昨年は視界不良のためワル沢滑降を諦めて、来た道を戻った。3度目の正直というか、ワル沢は地図を見ても鳩待峠に近いので帰りの登り返しも短くて済みそうである。11時前に山頂付近よりドロップ。広大な斜面なので距離感が掴めないが、斜度が自分の技量に合っていて滑り易い。山頂付近は一部クラストしていて、ターン時に削られた表面の氷が人間より先に大きな音を立てて斜面を降っていく。心配していたカチカチの氷は皆無。自転車で脚力を使ってしまったため、連続してターンをするのがきつく、少し滑っては停まっての連続。下るに連れて雪は重くなるがそれでもザラメとしてはとても良い部類。朝早くから行動したためか、この気持ちの良い斜面が貸し切りである。転倒することもなく大斜面を過ぎて樹林に入る。このあたりはさすがに重雪で板も滑らないが、木陰で日照がないところはカリカリになっているので気は抜けない。斜度がなくなるところまで滑って板を外しザックに取り付けて歩行開始。鳩待峠へは登り返す必要があり、シールを使うかつぼ足で歩くかの選択があるが、全然もぐらない雪質だったのでつぼ足で歩くことに。既に自転車、シール登高、滑走と足を、特に太ももを酷使してきたため思った以上に足取りが重く中々先に進まないが、つぼ足でも全然潜らないのが楽だった。20分ほど歩いて鳩待峠に到着。除雪車が盛大に駐車場の除雪を行っていた。ここで再度自転車支度をするため、スキーとスキーブーツを背負う。朝は2-3台の自転車しか見られなかったが、この時間になると10台以上が見られた。自分を含め、皆物好きである。
登りで散々苦労した坂道は、帰りは極楽の林道になる。早朝あちこちで見られた凍結は11時を回った時間では既になく、ただの濡れた路面が時折現れるのみ。坂道が延々続くので、放っておくとかなりのスピードが出るから、常にブレーキをかけてコントロールしないと危険。特に自分の自転車が小径車なので高速時の安定性は通常のサイズに比べると乏しい。それでも漕ぐ必要がないというのは楽で、出発から30分かからずにクルマに戻れた。自転車山行は、登りがとにかく苦行としか思えないほどきついし、登りに利するために使う道具ではないと思うが、帰りの快楽を考えるとまたどこかで試したくなる不思議なスタイルである。
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