舟伏山 〜イワザクラでお花見登山〜
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- GPS
- 06:33
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 1,030m
- 下り
- 1,013m
コースタイム
天候 | 晴れ 春霞のため遠望は利かず |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・東ルートは伐採作業のため通行止めです。通れないことはないようですが、ルートファインディング能力に自信のない方はおやめになった方が。というより通行止め区間に立ち入ることは登山者のモラルとしていかがなものかと。 ・西ルートは始めは沢沿いの道を進み、2回目の渡渉から植林地・紅葉樹林帯を稜線まで急登で登る。急登区間途中にある沢の横断箇所が滑りやすく、道幅も狭まっているため滑落の危険あり。 ・全体的に道幅が狭いので、すれ違いの時などは安全な場所で譲り合いましょう。 |
その他周辺情報 | ≪トイレ≫ あいの森にもトイレがあるようだが、確認できず。 途中の片狩キャンプ場前バス停付近の公衆トイレが最終かも ≪商店≫ ・登山口付近には商店・コンビニ・飲料自販機等無し。事前に余裕を持って調達して来られたし。 ≪危険動物情報≫ ・クマ、ヘビ、ヤマビル:いずれも遭遇せず |
写真
感想
舟伏山のイワザクラ
私を高山植物・山野草のとりこにしたのはこの花でした。
だれが種をまいたり、水をやったりするわけでもないのに、こんな場所でこんなきれいな花が咲くんだ…。
以来、登山の第一の目的は高山植物・山野草を見ることになりました。
去年の春は怪我の療養でイワザクラを見に行くことはかなわなかったので、また会いたいと思い、イワザクラ満開を迎えた舟伏山に出かけてきました。
イワザクラ自生地への最短ルートである東ルートは工事中のため、通行止め。
イワザクラに会うためには、西ルートで一度山頂を通り越して、東ルート上部に回り込む必要あり。
ちょっとハードな行程でしたが、ちょうどよいトレーニングの機会。
イワザクラに会うためなら、多少の苦労はなんのその。
西ルートはまず沢沿いの道からスタート。
足元には、ボタンネコノメソウ、ミヤマカタバミ、スミレが咲き、新緑も美しい道は序盤の体ならしには最適。
2回沢をわたると、斜面にとりついて、稜線までの九十九折れの急登の始まり始まり。
序盤は杉の植林地で、花も展望もないので忍耐の区間です。
時間的に下山してくる方も多く、イワザクラの開化状況をうかがうと、うれしいことにみなさん、今日は満開ですよとのこと。
元気をもらってどんどん進む。
阿弥陀仏からは森は自然林になる。
まだ芽吹く前の森は明るく、きついながらも清々しくて気持ちの良い区間。阿弥陀仏付近ではヒトリシズカが咲き誇っていました。
カタクリの葉はいたるところにあるものの、少し早いのか開花しているものは少数。
相変わらず急傾斜をジグザグに上る道。でも青空が近づいてくると稜線が近いことを実感し元気が出てきます。
たどり着いた稜線では、ヤブレガサは大繁殖するも、花は無し。
キクザキイチゲやニリンソウ、ミスミソウに会えるかと思いきや、一株も見つけられませんでした。
まだまだ観察力が足りないようですね…。
また、後で諸兄のレコを見ると、ニリンソウなどはみのわ平付近に多いことが判明。
2時間半ほどで舟伏山山頂に到達。
今日は天気はばっちりだけれど、春霞のため遠望は利かず。
岐阜の百々ヶ峰も岐阜シティータワーも見えず。
空気が澄んでいたらきっと東には恵那山、御嶽山、中央アルプスなどが見えそうです。
詩人高村光太郎は『智恵子抄』で「山には本当の空がある」と書いているようです。
今日の舟伏山の空も見上げると、澄みきったた深い青。
山で見る空はどうしてこんなに蒼いのだろう。
私もいつか大切な人に見せてあげたい、心惹かれる空が今日の舟伏山上空にも広がっていました。
記念撮影もそこそこに、イワザクラ自生地を目指して発進。
東ルート側は残雪も多く登山道も一部雪で覆われているものの、アイゼンは不要なレベル。
東ルートをしばらく下っていくと、岩場にピンク色の花が沢山固まって咲いていて…
念願のイワザクラに今年は会うことができました!
岩と岩の間で、健気に美しい花を咲かせるイワザクラ。
しばらく言葉を失い、感動の涙がこぼれてきました。
新たに投入したミラーレス一眼とマクロレンズをフル活用して、イワザクラを写真に収める。
いくら撮っても、自分の目で見るような感動を呼ぶ色合いやアングルのものはなかなか撮れません。
マクロ撮影のさらなる研鑽を積まねばならないと思います。
人間の目はどんなカメラも適わないものなのだと実感させられるのはこんな時です。
そうこうしている間に周りからは人影もなくなり、夕方の森には野鳥の鳴き声が響くだけの静かな世界が広がっていました。
イワザクラでお花見をしながら遅い昼ご飯を食べ、名残り惜しいものの帰途に就きます。
また来年もこの山で会えることを期待して。
舟伏山頂上に戻っても人影は無し。今日は最終下山者になってしまいました。
事故・けがの無いように、慌てず・急いで・正確な足取りで下り、なんとか日のあるうちに登山口に帰還。
所用のためスタートが遅くなったのは仕方なかったとはいえ、もう少し余裕のある行程であるけるよう、花の撮影に夢中になりすぎずに時間を意識して行動しないといけませんね。
反省点も残りましたが、きれいなイワザクラを見ることができて、満たされた一日を過ごせました。
来年も、そしていつまでもこの山で美しいイワザクラに会えますように。
コメント
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BlueTrainさん,おはようございます。
コースタイムから,ちょうど林道終点からスギ林の間の沢沿いで,お会いした立派なカメラをお持ちになられていた方ではないでしょうか?
当方,おじさんとおばさんの二人連れでした。
多数の,それも素敵な写真の数々!素晴らしいですね!
実際に,私たちも歩いた道ですが,新鮮な気持ちで拝見させていただきました。
注意深く歩けば,いろいろなものが見えてくるのですね。
とても参考になりました。ありがとうございます
プロフィールを拝見させていただきました。事故にあわれたようですが,お体を大切になさって,山歩きを楽しんでください。
いつも私のレコなどを見てくださってありがとうございます。
体調のこともお気遣感謝致します。
諸兄のレコを見ていると、私はまだまだ観察力が足りないなと思うので、そのあたりもこれから磨いていけるといいのですが…。
写真もアップするのは山のように撮ったうちの成功した何枚かなのです。
こちらもだんだん研鑽を積めるといいなと思う毎日です。
イワザクラきれいでしたね。写真に収めることができて幸せでした。
ちょうど同じ山でお会いしていたのですね。帰ってレコを書いていると、あれ○○さんとすれ違っていたんだと思うことがこのところよくあります。
またどこかの山でお会いできるかもしれないですね。その時はお声かけ下さいませ。
登山は町とはちょっと違う世界に入り込んでいく活動だと思います。
基本的には事故が起きたら自己責任で対処せねばならない世界。
立ち入り禁止個所への立ち入りもそうですが、私も余裕がない弾丸登山を今回もしてしまったので、お叱りを受けて当然だと思います。
山慣れてきても決して油断せず、謙虚さや慎重さを忘れずに山を楽しんでいけたらと思います。
始めましてBuleTrainさん
同日に神崎登山口から登って、西ルートで下山したluneacielと申します。
コースタイムから推察すると、小舟伏から九十九折れ道のあたりで、道を譲っていただいたかもしれません。
イワザクラ見ながら筍弁当とは、なんて贅沢なランチでしょう!
私は水たまりの方には行きませんでしたが、始めて見たイワザクラの花に本当に感激しました。これからも咲き続けてほしいものです。
luneaciel さん、コメントありがとうございます。
私も luneacielさんのレコ拝見しました。
東ルートが通行止めでも、神崎登山口から入山すれば周回ルートで楽しめましたね。
とても参考になりました。
みのわ平付近でニリンソウなどが見られたのですね。そこまでは行けなかったので残念です。
以前登った時に桜峠で神崎登山口へ至るルートが不鮮明だったので、たぶん自分には無理だろう思っていましたが…。
もう少し地図読みなどの技術が向上して、山仲間が同行してくれるときがあれば挑戦してみたいと思います。
イワザクラきれいでしたね。
水たまりなるポイントは、その上の岩場にイワザクラが咲くものの、接近するにはリスクが大きすぎると思います。
実は2年前に無理矢理接近して写真撮影したはいいけれど、登山道に復帰するときに滑落しそうになったり岩を下に落として大変危険なことをして反省したことがありまして…。
そこまでしなくても、登山道脇の岩場でたくさん見ることができますので、あえて立ち寄るポイントではないかと。
これからもずっとこの山でイワザクラに会えるといいですね。
お返事遅くなりました。
この日は、まだ、みのわ平付近は花が少なくて、西ルートの方が楽しめました。
五月になれば、ニリンソウは西ルートの方が多いと思います。
葉っぱはたくさん見ましたので…
神埼ルートは、下りの方が迷いにくいかもしれません。
夏坂林道は登りになりますが…
季節を少しずらしてまた行きたい山ですネ!
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