奥多摩駅〜石尾根〜長沢背稜〜東日原
- GPS
- 33:23
- 距離
- 43.2km
- 登り
- 3,813m
- 下り
- 3,534m
コースタイム
- 山行
- 7:14
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 8:30
- 山行
- 11:09
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 12:29
天候 | 1日目:晴れ、2日目:曇りのち時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
その他周辺情報 | 石尾根、長沢背稜は雪無し。雲取山山頂〜雲取山荘、男坂は一部凍結有り。アイゼンを着けずに通過できたが、不安なら軽アイゼンを。 |
写真
感想
(1日目)
今回は給料日直前だが、今月は節約していたので、何とか奥多摩へ行けることになった。ゴールデンウィークに向け、長時間歩行を連日繰り返した場合の体力その他を確認するために、2日とも長時間歩行となるルートを考えた。そして、埼玉県の南側の県境に沿って延びる山道のうち、まだ歩いていない区間(長沢背稜)を雲取山まで行き、その後、まだ歩いていない七ツ石山から先の石尾根を歩いてみる事にした。
今回は予報が好天だった事もあり、奥多摩駅で電車を降りてみると、過去に経験の無い程大勢の登山者が駅前にいて、各方面へ行くバスは何れも長蛇の列となっていた。冬が終わって皆さんも一斉に活動を始めたようだ。乗る積もりだった東日原行きの8時半過ぎのバスは満車で乗れず、残った列の長さからして、次のバスに乗れるかどうかも怪しい状況だった。
このため、急遽予定を逆回りに変更し、まずは奥多摩駅から歩いて石尾根を辿ることにした。日差しが強く、気温も上がり、汗をたっぷりかいた。登山道でも数多くの登山者とすれ違い、また何人かの登山者に追い越された。シーズンオフは単独行か数人のグループしか見掛けなかったが、今回は10人前後の規模の団体を何組も見掛けた。
六ツ石山山頂で長めの休憩をとったが、この後痛恨のルートミス。六ツ石山山頂から鷹ノ巣山方面へ向かう道があると思い込み、山頂から何の気なしに下り始めたが、大勢の人が休憩している場所まで下ったところで、ふと不安になって地図を見ると、六ツ石山山頂から鷹ノ巣山方面へ向かう道はなく、今下ってきた道は奥多摩湖方面へ下山する道だった。またやってしまった、と低調な気分を抱えながら登り返し、山頂で再び休憩した。結局1時間超のタイムロスになってしまった。
気を取り直して、六ツ石山山頂から奥多摩駅方面へちょっと戻り、分岐点を鷹ノ巣山方面へ左折した。2時半を過ぎると、すれ違う登山者の数がだいぶ少なくなり、ようやくいつもの雰囲気が戻ってきた。
鷹ノ巣山の山頂に着くと、それまで山頂にいた2人の登山者が下山し始め、富士山も見えた山頂からの眺望を一人占めの状態になった。しばらく眺望を楽しんだ後で鷹ノ巣山から下山すると、避難小屋の近くにテントが3張り立っていた。石尾根は山小屋もキャンプ場もいくつもあるので、キャンプ場以外でのキャンプは御法度なのかと思っていたが、別に問題ないようだ。避難小屋近くに水場があり、そこで給水できたので、キャンプ地が水場の近くである必要もなくなった。なので、先を急ぎながら、石尾根を歩く登山者の目につかないキャンプ地を探し始めた。
5時過ぎに、地図上に千本ツツジと記載のある尾根筋へ分岐する分岐点に出たが、道標には千本ツツジ方面への案内がなく、踏み跡も薄い。尾根筋は分岐点から大した標高差ではないが、ツツジの季節にはまだ早いこの時期に、踏み跡の薄い尾根筋をわざわざ歩く人もいないだろうと考え、千本ツツジ方面へ登ってみた。登って直ぐに平らな場所が見つかったので、その場所にテントを張った。眺めも良く、開放的でなかなか良いキャンプ地だった。
長時間の歩行で疲れもあったので、食事を済ませて早々に寝たが、10時頃に寒くて目が覚めてしまった。この気温ではシュラフの保温力に余裕がある筈なので、風邪か?と一瞬疑ったが、そう言えば夕食を食べ終えて物足りなかった事を思い出し、翌日の行動食を少し食べて、念のためダウンの上下も着込んで寝直したら、今度は熟睡できた。
(2日目)
今迄、目覚ましには携帯のアラームを使っていたが、圏外で携帯の電源をオンしていると電池の減りが速いので、今回はラジオを使ってみた。目覚まし時刻になると、アナウンサーの抑制の利いた声が流れ始め、徐々に目覚めることができたので、周囲に迷惑が掛からない状況では携帯のアラームより良さそうだ。アラーム時刻は4時にしたが、目覚めて、朝食を摂り、片付けてパッキングするのに2時間掛かり、6時に出発した。
まずは七ツ石小屋近くの水場へ行って給水した。七ツ石の水場付近は、山と高原地図では十字に道が交差しているように見えるが、実際には少し離れた位置にある2箇所のT字の分岐点に分かれており、水場は、尾根側から見て二つ目のT字の分岐点にあった。今回は、0.9Lの保温ポットを忘れてしまい、急遽買った水の0.5Lのペットボトルと合わせて、携行できる水の量は2.5Lだった。しかし、汗掻きの自分は行動中に2L+αの水を飲んでしまうので、給水回数を1日1回とすると、キャンプ中に使う分も含めて3.5Lの水の携行が必要なようだ。冬は雪を融かして水を作れるので、水の量を忘れてしまっていた。
水場から七ツ石山に登った後、雲取山へ向かったが、早朝なのに大勢の登山者と擦れ違った。雲取山山頂でご来光を見た人達なのだろうか。雲取山に前回登ったときには、バスの時間の関係で、雲取山から七ツ石山の麓まで駆け下りたが、今回、同じ道を逆方向に歩いてみて、雲取山が記憶よりやたらと遠く感じた。
三度目の雲取山の山頂にようやく着いたときには、かなり空腹を感じ、補給をした。今回は食料がかなり足りなかったようで、このときは、以後の行動を考えて食べる量を抑えたものの、行動食を食べ尽くして非常食にも手を出したが、それでも足りず、最後はエネルギー不足でバテバテになってしまった。
雲取山山頂からは歩いたことのない道だ。雲取山山頂から北斜面を下ると、それまでは全く見なかった雪を見掛け、雲取山荘までの登山道も一部凍結していた。アイゼンは着けずに通過できたが、心配な人は軽アイゼンを持って行った方が良いかもしれない。雲取山荘には田部重治のレリーフがあり、この人の山旅の本を読んだ縁で写真を撮った。本は明治末期から昭和にかけての山旅の記録で、なかなか面白かった。
雲取山荘を過ぎて男坂を下り、大ダワに着いた。ここからは芋ノ木ドッケまで登りだが、「〜山」や「〜岳」といった名前と比べて「〜ドッケ」という名前は山という印象が薄い。しかし、芋ノ木ドッケは標高が1948mとなかなか高く、標高を意識せずに登り始めたものの、なかなか山頂に着かないのですっかりバテてしまった。芋ノ木ドッケの頂上で再度補給をして行動食を食べ尽くしてしまい、以後は、実は苦手な甘〜い食べ物尽くしとなってしまった。
芋ノ木ドッケから先は、地図に登山者が少ないと書いてあったが、踏み跡ははっきりしていて迷う場面は殆どなかった。深山の雰囲気を期待していたが、尾根筋に明らかな伐採の跡があったり、長沢山の山頂に焼け焦げた空き缶があったりで、人跡薄い山深い場所という感じではなかった。水松山の手前のピークを北から巻いて、以前の山行で直進した分岐点に突き当たり、赤線つなぎ(過去に歩いたルートを繋ぐルートの踏破)が完成した。
ここからは、以前に歩いたことのある、天祖山経由で下山するルートだ。過去の記憶通り、天祖山への登り返しも、天祖山からの下りも、下りきってからの東日原までの林道歩きも、エネルギー不足でなかなか応えたが、何とかこなして東日原のバス停に辿り着いた。ゴールデンウィークの山行で思い描いていた食糧計画ではカロリーが明らかに足りないことも判ったし、携行可能な水の量も考え直す必要があることが判ったことで、今回の山行はかなり有意義だったのではないかと思った。
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