愛宕山・スカイライン《日本三百名山》
- GPS
- 04:39
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,040m
- 下り
- 867m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山口:水尾から自治会バスでJR京都線保津峡駅 |
写真
感想
阪急嵐山駅7:39発の京都バスに集合とした。阪急嵐山駅から5名、嵯峨小学校前から小前さんが乗り、清滝駅で待っていたS見さんとF井さんに合流して8人が揃った。金鈴橋のトイレ前で登山準備を整え東海自然歩道へと歩き出した。歩き出すとすぐ左手に岩壁の険しい谷があり上の方にケーブル跡のコンクリート橋が見えた。その橋上を人が歩いている。愛宕ケーブル道で平成23年の関西百名山シリーズ山行で通った道だ。
林道は、東海自然歩道を右に分け清滝川の支流堂承川へと入って行った。大杉谷林道が左に分岐し、暫く行くと空也の滝への道と月輪寺道が左に分岐した。堂承川は大杉谷と梨ノ木谷に分かれ大杉谷の橋を渡ると林道のグレードが下がり傾斜もきつくなってきた。すぐに平成25年の関西百名山シリーズ山行で登った八丁山への登山道が右に分岐した。林道にゲートがあり閉まっていた。以前は開いていたような気がするが・・
この後林道は荒れ方が酷く、杉の木が何本も倒れ林道を塞いでいたり、林道が侵食され歩いて通るのも危険な状態の個所もあった。恐らく昨年の台風でやられたのだろう。林道が徐々に左にカーブして梨木大神に達した。石碑に「梨木大神」を掘られ林道の分岐点となっていた。平成27年の関西百名山シリーズ山行ではこのまま梨ノ木谷を詰めサカサマ峠(首無地蔵)に乗り上った。今日は砥石谷を歩く、D井さんをトップに入って行くと最初は林道跡があったが右岸に渡渉するあたりで登山道となった。この先、道があるかどうか分からなかったが、比較的明瞭な道が高巻き加減に危険もなく続いていた。
15分ほど遡ると二股に達し、登山道は高巻いたまま左の枝谷に入った。等高線が詰まっていて道がないと谷を詰めるのは難しそうだ。傾斜が緩みトラバースするように砥石谷との間の尾根に乗り上った。先に踏み跡があり砥谷へと下りているようだが赤テープに「いくな」とあったので相当状態が悪いようだ。この尾根は愛宕山に抱かれるように裏参道の尾根とタムシバ尾根(月輪寺北尾根)の懐にあるちっぽけな尾根だが広葉樹が葉を落とし明るく樹林越しに愛宕山も認めることができた。
タムシバ尾根に近づいて来ると回り込むようにして尾根に合流した。月輪寺道のしっかりした登山道があり電力線も通っていた。すぐに大杉谷登山道が左側から合流し大岩が散在する尾根となった。傾いた電柱もあり送電できているのだろうかと疑問のある状態だった。やがて愛宕山東側の林道に達し人の往来があった。白髭神社経由で愛宕山(924m)山頂に達した。例年この時期は積雪があるのだが今年は全く無い。神社の石段も完全に露出し歩き易い。山頂の愛宕神社に参拝し、お札を買ったり、お神酒を頂いたりして社務所前へと下り休憩舎で小休止を取った。休憩舎前のトイレは汚く不評だったが、個室が3つ新設されていた。
今日は、雪がなく砥石谷のルートに道があったのと何より健脚の男性ばかりで行程が捗り社務所前を出発したのは未だ11時で1時間も短縮した。登って来たタムシバ尾根を下り大杉谷分岐まで戻った。右に折れて大杉谷へと下り、スカイラインへの入口を注意深く探った。最初にあった分岐に入りそうになるのを堪えて、もう少し下って正しい入口を見つけた。愛宕スカイラインは小さなアップダウンはあるが表参道の尾根の東側を略水平に進む道で、名に反して「スカイライン」は一切見えない。途中で尾根へと上がりそうな踏み跡が右に分岐していたが忠実に巻道を進んだ。
表参道の尾根が低くなってきてメイン登山道を行く登山者が見え出すと大杉谷ルートとの分岐点、未だ12時前! 一寸寄り道をして愛宕ケーブル跡の遺跡を見に行くことにした。P745へと乗り上るとそこは嘗ての愛宕山ホテルの遺跡、直下に小じんまりしたエントランスの跡が80年前の繁栄を物語っていた。少し東に進むと広場がありコンクリートの廃墟と化したケーブル駅跡に到った。2階建ての駅でホーム側に木組みが残るだけで、朽ちたコンクリートが無残な姿を晒していた。嘗て2階にはハイカラなレストランがあったという。その2階は、天井から解けたコンクリートが鍾乳石のようにぶら下がっていた。
嘗ての駅からのメイン道路跡を辿り表参道に出ると水尾分れは直ぐ、12年ぶりに水尾道を下った。以前はなかった鹿除けネットが登山道の両側にあり、取り付けそうな尾根を物色して歩いた。社務所裏道の分岐には「農道行き止まり」との表示がありやんわりと進入を阻止していた。何組か登山者を追い越し、最後に若い女性ばかりのグループを追い越すと水尾の集落に達した。新しい道ができていたりして12年の歳月を感じさせられた。
何時もの“つじの家”に到着すると今日は離れの2階に案内された。柚子風呂に行こうと外に出ると最後に追い越した女性が下りて来た。彼女達も此処の客だった。改築された風呂には柚子のぎっしり詰まった布袋が浮き香りを楽しみ温まった。隔年ごとに鶏すきと鶏鍋を頼んでいるので今年は鶏すきに舌鼓を打ち、送りのバスまで3時間余り、夢心地の時間を過ごした。
帰路初めての発見があった。保津峡駅のホームから愛宕山が素晴らしく、時恰も夕暮れ時、夕日を浴びて輝く愛宕の姿が旅の終わりに感動を与えてくれた。
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