青倉山
- GPS
- 02:25
- 距離
- 2.8km
- 登り
- 311m
- 下り
- 316m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
トラバース中の滑落・転落に要注意 |
その他周辺情報 | 黒川温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
この日は朝来の二座、室尾山と青倉山に登る。青倉山は山腹の青倉神社まで車で上がれるので、わずか2時間程度で往復できる筈だ。簡単にこなせるという予測で二座目に据えたのだった・・・
室尾山を終えて和田山の街に降りると、早い店ならそろそろ昼飯を供する時間になる。朝来街道沿いの「伏見さらしな」という蕎麦屋が開店しているようだったので入ってみた。まだ10時半を回ったくらいで、入ったはいいが準備中という。しばらく待つことにはなるが、折角なのでここで食べるとしよう。少し早めに出してもらえるようで、メニューの「しっぽく」が目に留まってこれを注文する。「おかめ2つ」と調理場から聞こえた。そうだ。「しっぽく」と書かれていたのは昔「おかめ」といっていた奴だな。ぐっと親しみがわいてきた。「おかめ」、ちかごろ耳にすることもなくなった懐かしい響きである。
伏見とうたってはいるが、ダシはかなり濃いむしろ江戸風で、関西圏とは対照的な味付けだった。蕎麦は細切りの都会風な外観だが、蕎麦の香高い優れものだった。調理場前には蕎麦打ちの場所があり、ここで手打ちしている麺であることを知る。
腹ごしらえを済ませ、道の駅あさごから左折して多々良木ダムへと車を進める。と、行く手の道路が遮断されているではないか。交通整理のおっちゃんによれば、その先のトンネルが工事中で全面通行止めだという。だが、多々良ダム湖の南岸の道を使えば、大回りだが青倉神社に行けると聞いて、ほっと胸をなでおろす。美術館の南側から南岸の道を進む。ここは1,2か月前、行者岳に登るために来たところである。うねうねと南岸道路は入り江を巡ってなかなか先に進まない。やっと本来の道に合流して舗装道路を上へ上へとあがっていけば、鳥居の前に広い駐車場が現れる。ここに車をとめる。ヤマレコの山行計画用の地図にはPマークがさらに上に行った地点に記されているが、これは誤りである。さて青倉神社だが、急な石段の上に山肌に張り付くように社殿が建っている。社務所も高い石垣の上にある。その威容に圧倒される。本殿に入ると二階へ上がるよう書かれているので、スパッツを外し、登山靴を脱いで階段を上がる。二階へは、引き戸を開けて上がる仕掛けである。二階の社殿で参拝を済ませ、振向いてガラス戸から参道を見下ろすと、その「高度感」にクラっと来る。霊験あらたかな神に思えてくるから不思議だ。昭和の半ばまで、多くの参拝者を迎えたというのもうなづける。こんな山の中でも、誰かしら参拝者があるから、現在も人々を引き付けている珍しい神社といえる。
さて、青倉山へは、本殿から少し下った地点から、左手に小さな社へ通ずる小道へと入ることになる。この社まではコンクリートが張られているが、その裏に出ると、岩を踏んで狭いトラバース道に代わる。あれっ、これは案外きついのかも、と思わされる。実際、この先は急傾斜の疎林の斜面をトラバースすることになり、緊張を強いられる。一旦はしっかりした道になっても、また外傾した隘路となり、そこに落葉が累積して足を取られそうになる。落ちたらおじゃんだ。間もなくして右の谷に降りると「登山道」の標識を対岸に見る。まず倒木の「門」をくぐってそこから斜め右方向に対岸の尾根を回り込むが、足場が悪い。滑落を警戒する。隣の谷の上(右岸)をトラバースしていくが、落葉に足を取られたり、隠れている濡れた石で滑ったりすると命取りなので慎重を期す。木があまり生えておらず、引っ掛かるものがないから、落ちれば下まで加速がついて止まらないであろう。アセビの小木があればそれをつかみ、なければそろりそろりと小俣でバランスをとりつつ進む。なかなか気を抜けない。
続いて、斜面をジグザグに登っていくと自然林から植林に代わる。傾斜が緩み、稜線に出ると、黒川方面と青倉山方面とを指し示す道標が立っている。この先にも左が切り落ちたトラバースがあるが、下部よりは気分が多少は楽である。もう一段大きな稜線に乗った地点から、正面に反射板のある青倉山山頂がのぞまれる。先ほどまで遥か上方に見えていた山頂が、いまや同じ高さに迫っている。一旦、鞍部へと下って吊り尾根状の平坦な区間を過ぎると最後の登りだ。やがて左手に奥の院をみて、すぐに反射板の地点に達する。目の前が山頂である。山頂からは見事な眺望が開ける。
マフィンで「お茶タイム」だ。さて下山開始。あのトラバースを下りでこなすとなれば、ぼんやりは禁物。より一層の慎重さが必要だ。気持ちの準備ができているからか、上りよりも多少は楽な気がする。無事、本殿下の石段に復帰してほっとする我々であった。青倉山、あなどるなかれ。地味に険しい山である。西側から登る新道も開かれているようなので、距離は長くなるが、そちらのほうが不安なく登れるかもしれない。だが、青倉神社の神秘な雰囲気と、登山道の微妙な緊張感は捨てがたい魅力ともいえるだろう。
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