大雪山 旭岳〜黒岳の縦走
- GPS
- 10:20
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 1,582m
- 下り
- 2,026m
天候 | 午前中は快晴。午後から急変、曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山開き前だけあって、標識は全壊or半壊、判読不能なもの多数あり。赤石川付近の標識は皆無。黒岳は9合目以降の登山道が雪の下で、リフト乗り場までシャーベット状の雪に覆われた急斜面が続き、要注意。 |
その他周辺情報 | 層雲峡温泉の朝陽亭ホテル |
写真
感想
忘れられない縦走となった。天候は先日と打って変わり、雲ひとつない快晴。朝一(8時)のロープウェイで姿見の池まで上がり、熊の出没情報をチェック。我々の歩くルートには足跡すら見つかってないということで一安心。姿見の池周辺は40センチの雪がまだ残ってはいたが、アイゼンを着けるほどではない。轟音を伴う噴煙の景色は圧巻。それをちら見しながら登山開始。道は富士山の下山道によく似ていて、上に行けばいくほど滑りやすい。実際にこけている人を何度も目撃。8合目周辺から見る十勝連峰やトムラウシ、忠別岳の大パノラマにただただ感動。冬と春は入れ混ざっている景色、きれいすぎて言葉にならない。
しかし、山頂付近に出た途端に天気が一変。どこから涌いたのか、周りは厚い雲に覆われた。その切れ目からルートを確認しつつ短い昼休みを取り、美瑛で買ったトマトなどを頬張る。甘くて、うまい。
さて、ここからは本番。旭岳を下り、間宮岳に登り返してからクレーター淵の稜線を北海岳まで縦走し、谷に下りきって川を渡り、そして最後の砦、黒岳を登ってから層雲峡ロープウェイ側に降りるという、オンシーズンでも6時間以上かかるルートを、山開き前の今は、果たして何時間で行けるのだろうか。
旭岳を下り始めた途端、雲がさらに厚くなり、ホワイトアウト状態。そして気が付いたら、道を完全に間違えて、裏旭に行ってしまった事を地図とコンパスで判明。元の道に戻るのに1時間もロス・・これは痛い。間宮岳にようやくでてから出来る限りペースを上げて強行軍を開始。シーズン前の大雪山国立公園では本州の山じゃありえないほど標識がなく、あるいは壊れたり、文字が判読不可能なほど薄くなったりして、ルートファインディング技術と地図・コンパスのこまめなチェックは必須。正直、10時間の間、一瞬も気を抜くことができなかった。もっとも難しかったのは黒岳手前の川に下りきってからのルート探し。川と言っても厚い氷と雪に追われ、標識は皆無。先客の足跡が(それも1人のもののみ)あったからよかったものの、それが無ければさらに時間をロスしていたのだろう。。
川の上をひたすら歩き、とうとう黒岳石室に到着。後は黒岳を登って降りるのみ。6時半の層雲峡に下る最終リフトまで1時間半も時間があり、少し余裕が出てきたが、それはいかに甘かったかはすぐに思い知らされた。黒岳に登って、夕暮れの景色を目に焼き付け、ついに下山開始・・・したものの、9合目からの下山道は・・・ない・・・急斜面のシャーベット状の雪だけが延々と下まで続いていく・・・最後の力を振り絞って、必死のカカト歩き。あまりのハードさに汗が滝のように流れる。無我夢中で降りたら、かろうじて終了5分前のリフトに乗りこんだ。セーフ・・・
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