ボタニカル霊仙山:多賀町今畑→霊仙山→汗ふき峠
- GPS
- 06:05
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 880m
- 下り
- 850m
コースタイム
- 山行
- 5:39
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 6:08
天候 | 快晴。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
すこぶる良好。 |
その他周辺情報 | 温泉=亀の井ホテル |
写真
感想
1ヶ月半ぶりの山行。ですが、すごく久しぶりの感。
霊仙山には3月上旬まだ雪のある頃に来るつもりが来られず、「花の名山」として春来訪です。
今回は半強制的に予定をスルー出来ないように、前日夜中に出発しました。
0時に家を出て、ガソリンを入れて高速へ。
流石に眠いので、サービスエリアに何度も寄って睡眠を取りつつ。
下道で『河内の風穴』方面へ向かうとほぼ一本道。
道幅が狭くなり、最後は車1台が丁度通れるくらい。
車が何台も連なって行きますが、もうこの道をこの時間(朝5時過ぎ)に行くのは登山者しかおりませんね。
案の定、5時半には『今畑』ほぼ満車。
(すぐ奥『落合』にも駐車場あり。帰り際は路上駐車も多数。全体で50台はいけそう🚙)
流石、春・快晴の日曜朝です。
5:37予定より早めに出発できました。もうすっかり明るい。
先ほどの細い道路の脇に登山口がありますが、最初から土の急登。
道幅も狭く、転げ落ちないように注意が要ります。
と、そんな先に民家(空き家)が並ぶ小さな集落跡があり、もと畑だろうエリアに小松菜っぽい物が自生していたり。(※クリンソウです)
これが《廃村》という物なのですね。
廃村を抜けると普通の林間登山道。
木段などはありませんが、道は明瞭な一本道なので迷うことはないでしょう。
今日は花観察を目的に、ゆっくり寄り道しながら。
道端の小さな植物たちを見つけては、写真を撮ったりして愛でておりました。
《ボタニカル・ハイキング》というそうな。
植物の名前・見分けは全然分からないので、これから少しずつ覚えられたら嬉しいです。
名前は後で調べましたが、
この辺りの道端には ヒトリシズカ、ワタスゲ?、ミヤマカタバミが生えていました。
どれも小さな花なので、ただ歩いていると見逃します。
コケも元気。ぴんぴんと芽?を伸ばしています。
桜の木もまだ楽しめます。
『笹峠』への道中。少しずつ白い石が現れてきますが、まだまだ土の道。
朝日に映える木々のシルエット。
目的の霊仙山を見上げ、笹峠の開けたエリアに出ます。
ここから先は、大小様々な石灰岩が露出したゴツゴツ斜面を1時間ほど登り続けることになります。
この辺りは岩の隙間に小さな紫の花、白い花が見られます(タチツボスミレ、ミチタネツケバナ)
鹿のフンも🦌
登山者も増えてきました。
道順を示す赤いマークを追いつつ、浮石・落石に気をつけつつ、ゴツゴツ斜面をコツコツと、朝露の映える低木、小さな花達を楽しみながら登ります。
(幅広い斜面ですが、人が通る道だけは植物も減っていますので、基本的には道を逸れずに)
振り返れば山並みのパノラマ。
おぼろに琵琶湖も見えます。
自分が歩いてきた笹峠の辺りも眼下によく見えます。
脇に腰掛けて、しばしこの山並みを楽しみました。
だいぶ進んで、後少しで稜線に出るかと思ったら、また同じくらいのゴツゴツ斜面が見え😅
オカワリですね。
(ここが『近江展望台』かと思ってましたが、もっと上、ガレ場の終点がそうだったようです)
しかし、この辺りの斜面登りは雪の時はどうやって登るんでしょうか。結構な斜面ですが。。。
石灰岩の斜面を登り切ると、長大な稜線歩きが始まります。
前半は石灰岩のガレ場。
岩の隙間に黄色いタンポポ、じゃないフクジュソウ(福寿草)が咲いています。
これが霊仙山を代表する花ですね。
はじめまして。
後半は素敵な山歩き。
花ではないのか、葉の黄色くなったような小さな小さな植物が多数。これはすぐ調べましたが、「ネコノメソウ」というそうで。
かわいい🐈
今日は沢山の登山者がいますが、なかなか広大な山なので距離が離れていて余裕があります。
私は花をじっくり観察していたので、どんどん抜いてもらいました。
同じようなペースで、同じく植物を楽しんでる(だろう)おじさんが一人いて、親近感を覚えつつ😊
ガレ場急登も稜線歩きも、「日本のこんな町の近くに、こんな景色があるんだなぁ」と感動するような、RPGの世界をリアルで歩くような感覚を覚えます。
天気も良く、山並みは遠く、鈴鹿山脈方面には藤原岳とか御在所岳とかでしょうか大きな山も見えます。
『南霊岳』は北側に花が多いらしいです。
少し覗いてきましたが、最高点への道から外れるのであまり深追いはせず。
謎の草が群生していましたが、調べると「ベラトラム・ビリデ」と。
時期的に花もなく、急な洋名で、合っているのか怪しいですが💦
この辺りは、特にネコノメソウが沢山見られました。
『霊仙山の最高点』『霊仙山の山頂』『経塚山』『お虎ヶ池』までは大きな木が無いので広く見渡せて、緩やかなアップダウンの牧歌的な雰囲気の中を歩きます。
山頂のすぐそばで小さな穴熊?に出会いました。
地面をあちこち掘り掘りしている姿が可愛かったです。
(これは人に教えてもらって発見!同じくらいの年代の登山ご夫婦。ありがとうございます!)
ご飯用の木の根でも掘っているんでしょうか。
鹿には出会えなかったけど、穴熊に出会えてよかったです。
他にも、鳥の声はそこかしこから盛んに聞こえ、空にはトンビか鷹か。
稀にこっちよりも低い位置を飛んでいることもあって、「猛禽類が自分より下を飛んでいる姿って、なんだか珍しい光景だなぁ」とか思いつつ、二羽が戯れ合うように飛ぶ姿を眺めていました。
お虎ヶ池から『汗ふき峠』までは林間の土斜面を頑張って下りていく道が続きます。
他の登山者さんも膝を休ませたりしつつの下山。
私もこの辺りで左足のアキレス腱がピリリッと痛みだしました。
6年ほど前に切っているところなのですが、登山で痛めることがあって少し心配になることも😅
スタートから4時間。だいぶ足の疲労も溜まっています。
左アキレス腱を庇いつつ進み、ちょっとマシになった頃、今度は左膝が痛み出して。。。
まぁ今日は最初から「花を愛でる登山」と割り切っていましたので、スピードは無理せず、本来1時間半程の行程を2時間かけて、ゆっくりと下山しました。
道端に咲く小さな白い花束「セリ」
綺麗に開いた紫の「フデリンドウ」
高度が下がって、桜の木もまた現れてきました。
道は時々かなり狭かったり、ロープ場があったり。
汗ふき峠は『醒ヶ畑』との分岐点ですが、そっちは今「通行止め」となっています。
大雨で道が崩壊しているようです。
これは事前に調べた時に気づいてよかったです。
もともとは醒ヶ畑スタートの周回を計画していました。
色々な登山誌も醒ヶ畑スタートが多かったので。
『大洞谷 源頭』から小川沿いを歩きます。
途中2ヶ所で沢渡りが必要でした。
飛び石を上手に踏めば、全く濡れずに済みますが、そこそこ水流はあるので気をつけて。
もう一ヶ所は丸太橋があって、その先は林道も終わって一気に開けました。
しばらくすると『落合』の駐車場らしきものが見えてきます。
路駐も多数。
そして、スタート地点に戻ってきて終了です。
なんと、隣の車に「植物を楽しんでるおじさん」が靴を脱いでいるところで!
スタートからラストまで、同じようなペースで歩いてたんですね😀
思わず双方笑顔に🎵
「また会いましょう」なんて言いながら、どこの誰とも知らない方なんですけども、楽しかった山体験を人と共有するのもまた嬉しいことだなって思いました。
一期一会に感謝です。
登山口から車で40分ほどの『亀ノ井ホテル 彦根』で温泉に浸かって、琵琶湖を眺めてから帰りました。
今回の山行は、季節的に花が沢山あったこと、道程が変化に富んでいたこと(廃村、カルストの岩斜面、稜線、池、沢)、天気も気温も最高だったこと、人が適度にいて安心感があったこともあって、非常に楽しい山行でした。
カルスト台地の景色は初めて見るものでしたし、これだけ開けた稜線を歩いたのも初めて(深雪の段ヶ峰を除く⛄️)で。
基本的に同じ山には二度来ていない(休みが多くはないため&関西百名山に挑戦中のため)のですが、この山はまた来たいな、と思いました😊
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