八ヶ岳・天狗岳(本沢温泉テント泊)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,337m
- 下り
- 1,327m
コースタイム
- 山行
- 2:30
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 4:40
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 2:05
- 合計
- 7:25
天候 | 10日:晴れのち時々曇り 11日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
10日金曜日の入山時は、自分を含めて2台のみ。 11日土曜日の下山時は、駐車スペースはほぼ満車。 登山口に登山ポストはあるが、付近にトイレ・水場はない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
本沢温泉までは、荷揚げ用の運搬車も通るためか、極めて歩きやすい。 その他の登山道も、全般的によく踏まれている。 白砂新道は、(山歩きに慣れていればどうということはないが)この付近の登山道にしては踏跡が一部不明瞭なところがあり、心配な箇所は赤テープを頼りにした。 |
その他周辺情報 | 下山後は、八峰の湯へ。 入浴料500円。浴室から八ヶ岳が一望でき、自分が歩いた山々を振り返った。 食事もできる他、休憩室での仮眠も可能。 |
写真
感想
海の日三連休に出る代休を金曜日に取ることができ、今シーズン3回目となる八ヶ岳に出かけることにした。かねてから入ってみたいと思っていた本沢温泉に、天狗岳を絡めて行くというのはすんなり決まったが、今後、ハイシーズンの小屋泊の混雑を避けてテントを使うであろうことを踏まえ、練習も兼ねて今回はテント泊を選択することにした。本沢温泉のテン場を使うとすると初日は非常に余裕があるが、そこは思う存分入浴に充てようという算段である。
本沢温泉入口の登山口を9時前に歩き出す。青空に新緑が映え、いやが上にも期待が高まる天候である。地図上から距離が長いことがうかがえるが、その分、高度をゆっくり稼いでいくということでもあり、自動車も通れるゆるい登りの林道を歩いていく割には、高度計の針は順調に振れている。ゲートを過ぎても、荷揚げに使う運搬車が通るためか、一般的な登山道より道幅が広く、凸凹もないので極めて歩きやすい。
特に難儀する箇所もないうちに、本沢温泉のテン場到着。荷物を置き、少し先の小屋まで行き、受付をした上でテントを設営する。公称25張り可能なテン場にはまだ誰もおらず、場所は選びたい放題である。水場に近いサイトをチョイスし、設営後昼食をとり、本日の本題である野天風呂に向かう。
小屋から10分ほど歩き、登山道から分岐すると、硫黄の臭いがプンプンしてきて、硫黄岳を見上げる豪快なロケーションに湯船が見えてきた。これはすごい。早速入浴する。まっ昼間から缶ビール片手に風呂というのは実に気持ちよく、今日はそんなに歩いていないがすっかり疲れが癒される。都合1時間ほど入っていたが、この間誰も現われず、本当にのんびりすることができた。
テン場に戻り、他に歩き回る場所もないので、以後は夕方まで午睡する。暗くならないうちに夕食をとり、明日に備えて早く休むが、樹間から見上げると雲が夕日に赤く焼けており、明日の天気に期待が高まる。夜半も満天の星空であった。
明けて翌朝、まだ暗い4時前にヘッデン装備で出発し、白砂新道を登る。ガイドに地形が複雑とあり、実際指導標が少ない中、踏み跡が不明瞭なところもあったりするので、赤テープを頼りにする場面も間々発生する。だんだん朝日が出てきて、樹間に見える空が徐々に赤みを増し、そして太陽が現れる。山の一日が始まるんだなあと、ちょっと感慨深くなる。やがて森林限界を越え、稜線に出る。
稜線を歩きだすと、ピーカンの空の下、硫黄岳・横岳・赤岳・阿弥陀岳といった南八ヶ岳の主だった山々がくっきり見えてくる。一方、佐久や野辺山の平地は低い雲に覆われており、雲海の上に朝日と秩父連山が望めるのが、これまた美しい。パノラマを満喫しながら歩き、東天狗岳を通過し、吊り尾根を辿って西天狗岳に到着する。
この素晴らしい光景の中、山頂には他に誰もおらず、たいへん静かである。360度のパノラマを、心行くまで満喫する。今日はサブザックで歩いており、コンロはテントに置いてきたので、ポットのお湯でカップラーメンを作り、すする。少々ぬるいが、まだ朝の6時前で結構寒く、十分暖まる。1時間ほど山頂にいてから、帰途につく。
稜線を歩いて根石岳までは静かだったが、以後は週末の登山者が次々に現われる。根石山荘近くにはコマクサが群生しており、カメラに収める。根石山荘を過ぎると樹林帯となり、箕冠岳・夏沢峠を経由して、本沢温泉に下る。昨日入った野天風呂が登山道から見え、誰もいないのでちょっと浸かっていくことにするが、今日は土曜日、どんどん人が来て落ち着かないので、すぐ出てテン場に戻る。
テント撤収・パッキングをすれば、あとは昨日来た道を下るだけ。昨日は登山口〜温泉間で人には一人しか会わなかったが、今日は重装備・軽装交えてジャンジャン人が登っていく。小屋の荷物運搬車ともすれ違ったりして、スタッフの苦労がしのばれる。途中の駐車場に、昨日はいなかった4WD車が数台停まっているのを目に入れつつ、登山口に戻る。
ということで、本沢温泉は空いている平日のうちに満喫し、静かな朝のピーカンの稜線上でパノラマも楽しむことができ、十分満足のいく山行となった。
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