檜洞丸
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,406m
- 下り
- 1,414m
コースタイム
- 山行
- 6:47
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 8:00
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
感想
本来ならこの日は、Nさんと白馬岳に登っている筈でした。しかし準備不足等色々あって白馬岳は延期しようと決め、やはり以前から計画しては悪天候やら何やらで行けなかった檜洞丸に行くことに。山歩会LINE掲示板にて檜洞丸行きを告知したのは木曜日の夜。急な誘いの割には、Tさん夫妻、M崎君、Nさん、私の5人と意外な大所帯に。
当日、新松田からバスで丸々1時間以上もかけて西丹沢自然教室へ。
係員の方と話しながら登山届を書きます。元々は檜洞丸から北回り、犬越路経由で戻ってくる予定だったのですが、ツツジ新道、石棚山稜と比べると一番難易度が高いルートだそう。係員の方の意見を参考にして、石棚山稜から下山することに。「ただ最後に沢沿いの細い道があるので暗くなったらヘッドライト必須です」とのこと。了解です!いざ出発。
登山口を探してキャンプ場に迷い込んだりする一幕もありましたが、ゴーラ沢出合までは傾斜のゆるい道で疲労度はさほどもなく。沢の渡渉も全員成功し、いよいよ本格的な登りが始まります。いきなりの鎖場を超えると汗が吹き出してきます。
今回、私が何より恐れていたのは暑さ。とにかく極度の暑がりで、ペースが遅くなることは覚悟していました。予想通り最後尾となり、「大丈夫ですか〜」と声をかけられながら、皆に引っ張られる感じで登ってゆきます。
展望台で長めに休憩をとって回復したかと思いましたが、その後が長かった…。石棚山稜からの道を合わせて山頂へ続く稜線へ出ると、木道の脇に咲く白い花々とブナ林。メルへンチックな光景に慰められ、あとひと頑張りだ!と歩を進めます。一面に咲いていた花々は、調べたところバイケイソウでした。春に丹沢主脈を歩いたとき、緑の葉っぱがいきなり地面から生えてるような新芽をよく目にしましたが、こんな花を咲かすんですね。
山頂へは勿論しんがりで(笑)到着。展望はほぼ無しと聞いていましたがその通り。
まぁずっと曇っていたせいもあって、展望はあまり期待していませんでした。頂上まで行けただけでも御の字です。
しかし下りが苦手な私、これからも若干不安です。暑さで食欲も殆どなく、昼食に持ってきたおにぎりは3分の2しか食べられず。「今日は青ヶ岳山荘に泊まろうかな(笑)」なんて口走ってしまいました。
他の皆といえば、疲れてはいるとの事ですがバテてはいなそう。私もしっかりしなければ…いつもより長い休憩でしたがそろそろ下山です。
登りと同様、M崎君に先頭に立ってもらいます。犬越路経由よりは楽という石棚山稜でしたが、なかなかどうして。山稜と名前につく位なので勿論単純な下りではなく、アップダウンが連続します。
しかもこのタイミングで、「西丹沢発のバスは17時過ぎのを逃したら次は2時間後」という情報を皆に伝えてしまい、特に男性陣は「それに乗らなきゃ」とヒートアップし始めます。下山開始が14時8分と、3時間を切っていたので無理だろうと予想しなから伝えたのですが、「急げば間に合うかも」とも思い始めて、ちょっとハイペースな下りに息を切らしながらついて行きます。石棚の名の通り、岩だらけの面白い場所も出現しますが、写真を撮る余裕もなく。
そしてなんと一瞬の隙に、先頭のM崎君の姿が見えなくなってしまいました。2番目を行くNさんが登山道ではない下り坂に進もうとしてTさんに止められていましたが、「M崎君がこの道を行ったように見えたから」とのこと、本来の行き先である緩やかな登り坂を登っていく姿は見えなかった、と。皆で「M崎ー!!」「M崎くーん!」としばらく叫ぶも応答なし。もしかして…遭難?道じゃないところを延々と下ればわかりそうなものだけど、戻ってもこないし。地図を広げてみるも現在地特定できず。どうしようか…しばらくフリーズしてしまいましたが、Nさんがダメ元で送ったLINEがつながりました。「登り坂?あったような気もしますが、とりあえず道を歩いてます」とのこと。…M崎君、ちゃんと正しい道を行ってたんですね。4人で5分位歩いて行って、待っていたM崎君と合流できました。良かった良かった。
しかしその後も登ったり下ったりを繰り返し、17時過ぎのバスに乗るには厳しい状況になってきました。板小屋沢の頭(と思われる箇所)からの一気の下りでやっと高度を下げましたが、暑くてたまらず、シャリバテのせいか足に力も入らず、また一人遅れて着いていく状態に。皆もさすがにバテてきたみたいで、下から「もう下りたくなーい!」とTさんの声が聞こえます。皆で斜面に直に座って休憩をとっているのに合流しますが、自分の顔が能面のように無表情になってるのがわかります。無言で座り込み束の間足を休ませます。
そしてやっと、自然教室の人が言っていた沢まで降りてきました。沢沿いの細い道を、踏み外さないように慎重に進みます。誰も冗談すら口にせず黙々と。堰堤の段々梯子は、元気なときなら絶好の写真スポットなのでしょうが、この状況ではスルーとなってしまいました。
しばらく歩いて、ようやく夢にまでみた車道へ辿り着きます。車道に出てすぐ箒沢公園橋のバス停があり、数分前に到着していたM崎君、Tさんはぐったりと地面に座っていました。時刻は17:22、バスは17:06に既に通過…。
ヒッチハイクでもするか?なんていう意見が出るも止まってくれる車もなさそう。
歩いて西丹沢自然教室まで戻ります。
1ヶ月分くらいの汗を吸った服を着替えて、やっと全員無事下山できた有り難さが身にしみてきました。NさんとTさんの奥さん・Sちゃんは下山途中も何かと話しかけてくれましたが、男性陣は私の下山時の能面っぷりに呆れたのか?ちょっとぎくしゃくした感じが続いてました。結構大変な山に連れてきてしまったことと、それでいて遅れてしまった事を謝ると、「えー?いえいえ」と、徐々に雪解けムードに。
次のバスが来るまで、他にすることもないので喋りながら過ごします。施設には食堂等はなくお腹が空いたところに、Sちゃんが「チョコでも食べますか」と、未開封の袋を豪快に開けてくれて感激。
特に下りでは男性二人に引けをとらず(遅れかけると、夫のTさんが横で歌ってあげたりと、フォロー?はしてましたが)疲れも見せずにこやかに歩ききったSちゃん。山の経験は4月の塔ノ岳だけというのに、すごい子だなと思います。
19時前に最終バスに乗り込み、新松田駅前には20時過ぎて到着…。
打ち上げは、新宿行きのロマンスカー内で、コンビニにて各自購入のお酒&おつまみで、となりました。ここはNさんの独壇場となり、周りの人に気を使いながらも笑いの絶えない時間でした。
苦手の暑さは克服できなかったけど(暑そうだからという理由で不参加を決めたKNさん、正解かも)、人を連れて行く際の下調べとか、色々と勉強になりました。
檜洞丸、良くも悪くもずっと忘れられない山になりそうです。
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