大常木谷↑竜喰谷↓ (千苦ノ滝登攀撤退)
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- GPS
- 09:55
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 777m
- 下り
- 781m
コースタイム
- 山行
- 5:38
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 6:05
- 山行
- 3:43
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 3:49
天候 | 1日目:晴れ、2日目:曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
計画: https://yamare.co/p4367539 ・コンディション: 水量普通、ヌメリめちゃくちゃ強い ・沢内他パーティ:1日目なし, 2日目は竜喰谷で2PT(2人,4人) ・参考遡行図:「新版 東京起点 沢登りルート100」P.56-57 (中級/2級/) ・携帯電話: 駐車スペースあり(楽天)、大常木林道途中あり(docomo) ・登山届: Compass, 身内へ共有, 登山ポストなし 5月中旬に体調不良で撤退した( https://yamare.co/6809082 )のでそのリベンジに。欲張って泊まり+大滝(千苦ノ滝)登攀+完全遡行で計画した、が、身体のコンディションを整え切らず、疲れからか大滝登攀も敗退し、そのままモチベーション上がらず、一般的には日帰りでやるコースをのんびり1泊した。 この山域の沢は非常にヌメリが強く、ゴーロ歩きから非常に神経を使う。遡行はまぁ大丈夫だが、特に下山時の竜喰谷の下降が精神的にしんどかった。荷物的に替えの登山靴を携行したくなかったのでラバーで行ったが、荷物に余裕のあるパーティであればフェルト一択だと思う。 ビバーク適地は下流からかなりたくさんある。逆に言うと割とそこら中に焚き火跡があるw特に一番使われているであろう会所小屋跡はとても広く、10人PTぐらいでも余裕で泊まれそう。 今回はソロだったこともあり広さはいらないので、会所小屋跡より少し登ったところの沢の中洲的な場所でビバークした。 ◾️大常木谷遡行(会所小屋跡まで) 出だしの一ノ瀬川へ降りる小尾根は急だが、テープが非常に短い間隔で沢床まで付けられていて踏み跡も明瞭で迷うことはない。木の根が多いのでスリップに注意。 いくつか出てくる淵は、泳いで取り付くのが一番早く簡単。残置スリングなどもかかっているが使い方がよくわからないものが多かった。泳ぐ気がないなら、この沢はあまり楽しめないと思う。 また、淵には15cmぐらいまでの魚影がたくさん見えた。もう少し成長してくれると美味しくいただけそう。 不動滝の2段目は左をシャワーで登れるようだがいまいちテンションが上がらず、右岸の枝沢から登り、懸垂で降りた。ちなみにそのままトラバースしていくと小滝を3つぐらい巻きながら懸垂無しで沢床に戻れる。 不動滝のあとの小滝をいくつか超えると、ゴーロ状の平凡な河原が会所小屋跡まで続く。 ◇千苦ノ滝(敗退) 沢を遡行していくと急に360度を岩に囲まれた広場のようなロケーションにある大滝で、非常に威圧感がある。 正面や右側(巻き道など)から、あるいは写真などで見ると、登れそうになく見える大滝だが、水流を浴びながら滝の左に行くと、ヒョングリ水流で隠されていた滝の裏側を見ることができ、20m程度までは階段状にホールドがつながっていて簡単に登れる滝。 そこから落口へマントルを返すところが核心で、今回はホールドやムーブを見出せきれなかった。マントルを返したあとは緊張感のあるスラブを5mぐらい登ると完登できるよう。写真にて、登攀ルートや残置物などの詳細を載せてあります。 巻道は滝に背を向けて左岸。踏み跡は下から見ても明瞭なので迷うことはないが、高度感がすごいので慎重に。トラバース箇所には割と新めのダイナミックロープがフィックスされているのでありがたく使える。ランヤードをかけて進むと良い。 ◾️ビバーク ツェルト(ファイントラック ツエルト2ロング)をタープとして使い、その下でスリーピングマットを地面に直敷し、シュラフカバー+シュラフで寝た。 食事はジェットボイルでフリーズドライ製品のみ。 焚火もしたが、持参した着火剤を使い、枯葉と細枝などで。沢沿いなのであまり乾いたモノがないものの、残置されていた半分ぐらい炭になった薪がよく燃えてくれた。 ◾️大常木林道 会所小屋跡からの出だしが非常にわかりにくい。おそらく、意図的にテープなどは外されているのかもと感じた。それなりに経験のある沢ヤや、経験者と一度は歩いたことのある人間などでないと見つけられないと思う。 出だしさえわかれば、あとは踏み跡はそれなりに明瞭。途中にたくさんの倒木などがそのままにされていて非常に荒れていたり、踏んだら一瞬で壊れそうな木橋がいくつかある(使わずに歩ける踏み跡アリ)。1時間ほど進むと、かなり安定した林道になった。 ◾️竜喰谷までの下降路(下駄小屋沢) 地図を見ながらポイントに近づくと、なだらかで降りやすそうな広めの谷筋があり、そこから降りていく。たまに踏み跡のようなものはあるが、獣道と大差ない。谷筋を外さないように降りていけば問題ない。途中から水流になるが、ヌメりも強いので、水流よりも左右どちらかの岸を歩くことが多かった。 最後は、曲り滝の少し手前の枝沢となり竜喰谷に合流するが、クライムダウンが少し怖い。 ◾️竜喰谷の下降 ロープを出した(=懸垂)ところはなかった。 だが、ヌメリがとても強い「登れる小滝が多い沢」の下降はなかなかにメンタル勝負になった。巻道のある滝はすべて巻道を使って巻き降りた。 精錬場ノ滝で水流"左"をロープを出して登っておられたパーティに「トポで登りも巻きも右(=右岸と認識した)からってありますよ!」と教えてもらい、そのまま右岸から巻き降りたのだが、これが非常に悪かった。帰ってきてからトポを見てみると確かに「右から」と書いてあるが、これは下から見て右側=左岸って意味(2年前に登った時に左から簡単に登ったがそれを疑問に思わなかったのが悪い…)なので、左岸から巻き降りれば良かったよう。自分できちんと両岸確認するべきだったと反省。 竜喰谷出合滝上から一ノ瀬林道に上がるところが崩れていて少し難しかったが強引に登った。 |
その他周辺情報 | ラストコンビニ: セブンイレブン 甲州塩山千野店 登山ポスト等: 無し 下山後温泉+ご飯: 丹波山温泉 のめこい湯 |
写真
装備
個人装備 |
ココヘリGPS
inReach Mini2
グローブ
雨具(上下)
食x3/行動食x7/非常食x2
ハイドレーション(2L)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
モバイルバッテリー
ファーストエイドキット/常備薬
スマホ(兼GPS)
時計
タオル
ハーネス
ヘルメット
確保機(グリグリ+/メガジュル)
ロックカラビナ
スリング
セルフビレイコード(PAS)
参考遡行図
地形図
バイル
サングラス
ロープ(7.1mm50m)
クイックドローx5
カム(.3/.5/.75)
ボールナッツ(トランゴ赤/青)
ハーケンx4
セルフジャミングプーリー(スポック)
ナイフ
ツェルト(タープ利用)
ジェットボイル(STASH)
シュラフ(モンベルダウンハガー#3)
シュラフカバー
着替え
サンダル
携帯トイレ/トイレットペーパー
浄水器
着火剤
テンカラ釣りセット(未使用)
カメラ(GoProHERO12/Insta360X4)
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感想
うーーーーん。悔しい山行でした。
久しぶりの沢泊なのに前日ジムで追い込みすぎ+うまく寝れなかった、という良くないコンディションで突っ込んでしまった自分が悪いのだけど、うーーーーん。
まぁ、そんなことはただの弱い自分への言い訳!でもきちんと敗退する判断と、自身の疲れを分析して予定ルートに突っ込まなかったのでヨシ!
・・・というわけで行ってきました、大常木谷。
この辺りの沢はちょうどこの梅雨の時期ぐらいしか行くタイミングがなく。もう少し遅ければ上越方面に行きたいし、もう少し早いと寒いから嫌だし…。
一般的なルートで遊ぶなら「泳ぎ沢」のジャンルになると思います。盛夏にピッタリの楽しい沢!水根沢らへんからステップアップした初級者を連れてワイワイやるのが良さそうです。
ただ、千苦ノ滝の巻きは本当に高度感があって悪い(過去に何度か死亡事故アリ)ので、その辺りでトポ「中級」がついてるのかなと思いました。
ビバーク地の多さはマジで一級品。釜ノ沢かな?と思うぐらい適地があります。お好きなところでのんびりできます。
ただまぁアブやブヨはめちゃくちゃいるので、虫対策はしっかりとしましょう!
千苦ノ滝リベンジは…するんだろうかw
巻き終わったあと、時間はあったのでトップロープで探ろうか迷いはしたが、やはりリードで登りたいのでそれはせず。
日帰り装備でそれだけやりにくる感じで来るか、誰かと一緒にしっかり攻略しにくるか?どうしよっかなぁ。登攀用にサワタビ持ってきたいかも。
初めて沢で「あれ?クライミング力(ムーブ解析力なども含め)足りないのかも?」と思わされたのは貴重な経験でした。とはいえフォールなどはせずにきちんと撤退できたので及第点でしょう。おつかれさまでした!
コメント
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