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Yamareco

記録ID: 70
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無雪期ピークハント/縦走
九州・沖縄

屋久島・宮之浦岳〜開聞岳〜霧島・韓国岳

1996年08月19日(月) ~ 1996年08月25日(日)
 - 拍手
kamog その他4人
GPS
--:--
距離
---km
登り
---m
下り
---m

コースタイム

第一日目(8月19日・月)羽田〜屋久島・淀川小屋

羽田空港8:10--(JAS)--9:55鹿児島空港10:20--(空港バス)--11:10鹿児島市内天
文館(食料買出し)12:05---12:25鹿児島港北埠頭14:20--(鹿児島商船トッピー)--
16:55屋久島・宮之浦港17:05--(TAXI)--18:25淀川登山口18:45----19:30淀川小
屋(小屋泊) *歩行時間45分

第2日目〈8月20日・火〉淀川小屋〜宮之浦岳〜新高塚小屋

淀川小屋6:20---8:00花之江河(はなのえご)8:10---8:55投石(なげし)岩屋9:
10----10:50宮之浦岳(1935m)12:32---13:05平石---14:25第二展望台---14:50第
一展望台---15:20新高塚小屋(泊)

第3日目(8月21日・水)新高塚小屋〜荒川林道〜尾之間

新高塚小屋7:09---8:02高塚小屋8:20---8:30縄文杉8:50---10:10ウィルソン株
10:47---11:04大株歩道入口---12:10楠川分岐点---12:33小杉谷12:48---13:25荒
川林道終点--(TAXI)---尾之間・民宿「すぎ」(泊)

第4日目(8月22日・木)屋久島島内観光

民宿すぎ---粟生(海水浴)---大川の滝---安房---平内海水浴場---民宿すぎ(連泊)

第5日目(8月23日金)移動日/屋久島〜鹿児島〜山川

民宿すぎ---(バス)---宮之浦港---(折田汽船フェリー)---鹿児島---(タクシー)--
-山川駅前「旅館くり屋」

第6日目(8月24日・土)くり屋〜開聞岳〜指宿温泉〜霧島山麓えびの高原

山川駅9:03---(バス)--9:40開門登山口9:45---ふれあい自然公園10:15---12:07開聞岳
(922m)12:50---14:15ふれあい自然公園14:30---14:50開聞駅15:10---(JR)---指宿駅--
-指宿温泉砂蒸し風呂(*堀井と別れる)---(バス)--指宿駅---(JR)--鹿児島駅
20:00--(レンタカー)--23:00えびの高原(駐車場でテント泊)

第7日目 (8月25日・日) えびの高原〜霧島山(韓国岳)〜鹿児島〜羽田

硫黄登山口6:55---7:55韓国岳(1.700m)8:30---9:05硫黄岳登山口(レンタカー)---林田
温泉---霧島神社---鹿児島空港(レンタカー乗捨)---羽田空港
天候 屋久島行動中 すべて晴
開門岳行動中 晴
霧島山行動中 晴
アクセス

感想

鹿児島から南へ隔たること160km、南洋のイメージが漂う屋久島。ウミガメの産卵地と
しても知られ、1ヶ月に35日雨が降るといわれその多雨な亜熱帯気候から、希に見る豊か
な植生を生み出している楽園の島。雨を覚悟で望んだ我々であったが滞在日をすべてが
晴天に見回れるという大奇跡でこの計画を終わらせることができたのであった。
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今日はいよいよ憧れの屋久島への出発日。ディスカウントショップで予約した日本エア
システム8:10発で、まずは鹿児島まで移動する。昨年は北(北海道)へ行ったから今年
は南へ。そんな単純な発想のもと、やはりどうせなら南の百名山宮之浦岳・開聞岳・霧
島山を一気に登ってしまおうと、他のメンバーからハードなスケジュールにヒンシュク
を買いつつ「まあ、月に35日雨が降る屋久島なんだから、そんなにうまくはいかない
よ!行ける所まで行こうよ!!」と説得する主催者であった。
鹿児島空港から市内へ向かう空港バスは10分間隔で出ておりまあまあ便利。乗車運賃
1.200円也。運転手さんに「買い物に便利な所で降ろして下さい」と頼み、鹿児島市内で
一番にぎやかな天文館へ。いづろ交差点のスーパーで食料の買出しをしている間、私は
大きなザックの番をしていたのだが、鹿児島では山岳民族のスタイルは珍しいらしく、
道行く人々の視線が結構熱い!「その荷物何キロあると?」とニコニコしながら尋ねる
お母さん、「私も山岳会の会員なんだよ」と近づいてくるお父さん、でも都会の人に比
べ全く屈託がなく、ついついこちらも笑顔で応対してしまう。ここから歩いて鹿児島港北
埠頭ターミナルへ向こうことにする。
一番速くいける「トッピィー」なるジェットフォイルがたの船は13時発の予定であった
が、乗り込んでから、なかなかエンジンがうまく回らない。片側のエンジンが起動しな
いのでしばらくターミナルへ戻ってお待ちください、とのこと。(おいおい今日中に淀
川(よどごう)小屋まで行かなければならないのに…)結局出発したのは14:20、本来
ならば種子島・西之表港でトランジットするはずであるが、送れたためそのまま宮之浦
港まで直行してくれるらしい。満員だった乗客の7割以上が種子島で降りていった。映り
の悪いテレビでは夏の甲子園準々決勝、松山商対鹿児島実業戦、乗客の一喜一憂の歓声
が小さく聞こえている。

夏雲に覆われた島影がうっすらと現れ、ようやく憧れの島・屋久島へと到着!思い焦が
れた地へ足を下ろす感激は言葉で言い表せないものがある(7年前のネパールに降りつい
た時涙を流したあの感激依頼だ)。安房(あんぼう)行きのバスは17:36でとても間に
合わないと判断した我々は、数少ないタクシー2台へ分乗し、直接淀川登山口へと向かっ
た。(日没までギリギリだな…)途中からダートに近い林道へ入り、18:25マイカーが
数台止まっている淀川登山口へ着いた。割と歩きやすくアップダウンの少ない登山道を
歩き始めるが、やはり途中から暗闇の世界へ突入。ランプを照らしながら、ようやく今宵
の宿泊地、淀川小屋へたどり着いた。(夜8時過ぎについた大学生男女3人パーティもい
た)宿泊者は15人くらい、たぶん詰めれば40人くらいは宿泊できる小屋である。トイレは
きれい。水場は小屋横を5mくらい降りた沢水で、冷たくはないが水量はさすがに豊富であ
る。9時頃就寝。

いよいよ宮之浦アタックの朝があけた!4:30に起床し、朝食は外でサラスパ、味噌汁、
そして熱い茶を流し込む。小屋からすぐの所に橋があり、その下を流れる大きな沢がも
のすごくきれい!少し急な樹林帯の登りをせっせと歩き、日本庭園のような湿地帯、花
崗岩質の登山道をどんどん行く。雨量が豊富なせいか、登山道は至る所沢登りのように
水がとうとうと流れているが、道としては歩きやすいものだ。ただ、途中に何ヶ所か大
きな段差があって、女性の堀井には乗り越すのに大変だったと思われる。
この島(山)に来て、本当に驚いたのは、頂上直下まで何ヶ所も飲めそうな水が蕩々と
流れていること。どこにこの水は貯められているのであろうか?「水の島」の名称はホン
ト相応しい。ヤクザサの中に大きな岩がゴロゴロした風景が始まり、2・3のピークを越
せば、「とうとうやった!」百名山の最南端、屋久島・宮之浦岳(1935m)登頂!天気は薄い
靄がかかり海をハッキリ認識できないくらいだが、日もさんさんと輝いている。我々は
頂上横の大岩で登頂できた満足感を噛みしめつつ、感激の昼寝としゃれ込んだ。
この山に登ってはっきりと分かったこと。この島は利尻島のように、山=島という感覚
ではなく、大きな外壁を持ったまるで城塞であること。麓から宮之浦岳は望めないとい
うのが実感できる。
永田岳へは登らず、ひたすら新高塚小屋を目指す。山頂の気温は21℃であったが、平石
付近では29℃まで上がり、太陽熱で頭がフラフラの中、2日目の宿泊地、新高塚小屋へと
辿り着く。この小屋も50名くらい宿泊可能で本日は30名くらいの入りであった。
ここの水場は入口から5mの所に沢の水をホースで汲み上げているらしいが、水量が乏し
くポリタンクを満杯にするのにえらく時間を費やす。ホースの源を辿れば、登山道を先
に20m行った所に源泉の沢があり、ここの方が水量豊富であった。
トイレは小屋から20m離れた所にあり、他の人の話だと夜トイレに行くのに帰れなかった
人がいたらしい。樹林の間からさしてくる午後の日差しが気持ちよい…。

朝4:50起床。朝食には堅焼きそばのカレーかけ。今日の天気も上々そうだ。7時現在の
気温18℃。小屋の寄せ書き帳に先週お盆の時期に来ていたらしい登山者の落胆に満ちた
声が記してあった。
「昨日も雨、今日も雨、明日の予報も雨…やっぱり屋久島は雨の島だった!」
その下に僕は記した。「昨日も晴、明日の予報も晴、いやぁ素晴らしい島だ!屋久島は!」
(石を投げられそうである)
緩い登りと平坦な道のあと、一気に樹林帯を下れば(旧)高塚小屋に着く。ヤクジカがさ
わの水を飲みに来ていた。そこから約10分、誰だって知っている有名な有名な「縄文杉」
がワァッと目の前に現れる。聞きしにまさる大きさだ。ただ残念なのは、今年2月よりこ
の老木を保護するためにたいそう立派な展望台ができてしまったこと。自然保護という
見地からすれば仕方のないことではあるが。
樹齢7千年ともいわれる地球的な大木に続き、夫婦杉、ウィルソン株と歩けば、この辺から
観光客の数が増えてくる。ここまで来るのに山道を5時間も6時間も歩くのだから、一般の
人には結構こたえることであろう。
ようやく登山道を下りきり、北沢沿いに出れば、何とオオ!トロッコ道ではないか。「軌
道」と地図に書いてあったが、特に気にしていなかったので、まさか線路の上を歩くなどと
思わなかった。草のついた枕木をテクテク歩けば、映画「スタンド・バイ・ミー」の世
界。思わずジョン・レノンを口ずさんでしまう。所々に沸く沢の音が夏の日差しに心地
よい。
辻峠への分岐を見送り、小杉谷の広い学校跡に着く。70年までここは森林伐採の作業員と
その家族が住んでいて、最大五百人の人口が会ったとされるこの地も、今は廃墟を残すの
みである。さらに高度感のある鉄橋を渡り、またまたきれいな沢水で喉を潤して荒川林道
を目指す。
荒川林道終点の広場に着く直前、後ろから何か音が聞こえてきた。
「トロッコが追ってきた!」
何とこのトロッコ、まだ動いていた!登山者がいれば止まってくれるらしいのだが、鉄橋の
上で鉢合わせになったらたまったもんじゃない。たまたま他の登山者を迎えに来ていた
タクシーに無線で他の車を呼んでもらい、無事快晴の屋久島登山を終えた我々は、一路南
国、尾之間温泉へ向かった。満員の国民宿舎には泊まれなかったが、近くの小さな民宿
「すぎ」にご厄介になることにする。
白分のことを「豚!」と名乗る威勢のよいお母さんがお出迎え。汗ばんだ体を近くの尾
之間温泉公衆浴場で洗い流す。底に小石が敷き詰められた深めの熱いお風呂は南国の温
泉らしく、安くて結構お薦めだ。
(後藤)

山から下りてくると早起きができない。昨日は夜明け前に行動していたというのにだ
め。私の記憶がたしかならば、3人が早朝の海岸散歩へ出掛けたはずである。
朝食を撮りながら「ポンキッキーズ」を見てしまう。これは本当に子供番組?雅恵さん
(民宿の女将)に頼んで洗濯機を貸してもらう。洗濯物を干してから出発みんな動きが
とても緩慢。
暖房完備の窓を全開にして海水浴場を目指す。“栗生青年の家”裏で車を停め、人の少な
い磯で泳ぐ事にする。まずはビールで乾杯。Tシャツに海パンのGさん、ボディースーツ
にシュノーケルまで持っているFさん、日焼け止めをたっぷり塗って文庫片手のF山さ
ん、“海水浴なんて聞いてないよ〜”とモンベルの短パンのKさん、そして競泳用ではな
い水着の私、5人5様。3人は水に入り、熱帯魚を見て声を上げる。釣り師、F田山は魚に詳
しく、いろいろと教えてくれるが、ちっとも頭に入らない。わかるのはクマノミくら
い。陸の2人に報告すると、Kさん「ボラじゃない?ボラだよ」Kさんはついに海パンを
買いに行くがなんと驚いたことに、近くの集落には売られていなかった。そしてモンベ
ル海パンで海へ。
南国らしい日差しにジリジリ焼かれるもひょいと山側を見れはガスっていて涼しそう。
今日のぼっていたら全然景色は良くなかっただろう。
水につかるのも、陽にあたるのもそろそろ飽きてきたころ、ようやくF山さんも文庫を
離し、水辺の生物観察を始める、その姿はまさに昭和天皇。
海水浴は満腹だが、お腹はからっぽ。しかしGさんの希望により大川の滝へ寄る。海岸
線近くとは思えない光景。大名瀑の下で上りたがる人、滝壷で泳ぎたがる人、ジェット
コースターを思い浮かべる人…。しばし忘れた空腹がよみがえる。車の中ではみな無
言。ようやくたどり着いた安房のラーメン屋は、五輪の女子競泳金メダリストと同じ名
前。
夕方近くやっとお昼を食べると、次は平内海中温泉へ、潮が引かないと入れない。海中
温泉は念願だったので夕日を眺めながらというシチュエーションに涙しそうになるも、
人の多さに感動は半減。新高塚小屋であった青年にまた出逢う。観光客(含我々)はみ
な水着。立て看板には「水着・下着×」とある。クリアしているのはKさんのみ。そのうち
地元民がどっと押し寄せ老若男女あまりにも堂々と体を洗う。郷にいっては…とも思う
が、水着と石鹸水とどちらが海に悪影響なのだろうか、と考えてしまう。
前日振られた国民宿舎の温泉に入りに行く。大海原を見下ろす展望風呂だが、建物は古
いは虫はいるは、温泉は薄めてあるは…。
まさえさんは首を長くして待っていた。萬来軒のおかげで食の進まない我々を相手に語
るまさえさん。趣味はパチンコ。一人娘25歳、役場(すぐ隣)勤務。お孫さんには“ま
さえさん”と呼ばせている。etc。民宿の常連さんはまさえさんが留守でも泊まりに
来るという。鍵なんかかけたことがないらしい。一昨年訪れた与論島を思い出す。
プロ野球を観ながら、ひとり、またひとりと沈没して屋久島の最後の夜は更ける…。
(堀井)

「またお出で」とまさえさんが手をちぎれるほど見送ってくれた民宿すぎを後に、我ら
は夏の陽が眩しく暑い尾之間をバスで去る。宮之浦港から行きと同じトッピーに乗りた
かったのだが、生憎の満杯状態で空席待ち。結局13時発の折田汽船大型フェリー2等席
(3.900円也)で鹿児島に向かう事にした。汽笛が鳴り響き、次第に霧の彼方に消えていく
島影。いや霧でなく、自分の涙であった。
空席ありという2等席にしては立錐の余地もないくらいで、後部甲板でのんびりと海風を
受けながら航海し、鹿児島港に着いたのは夕方5時近くであった。明日、この山旅の2座
目を目指すためには、どうしても今日の内に開聞麓まで行かなければならない、何せ今
回の計画は一切宿を予約していなかったので、どうしたもんかと思案していると、港に
いたタクシーの運転手さんが「確か山川に安い宿が会ったよ。多分空いていると思うから
行ってみる?」「運賃はどのくらいですか?」「1万円でいいよ」お言葉に甘えてみる。
指宿有料道路を延々と南下して山川駅前に着いたのは7時半を回っていた。運賃メーター
が1万円を越えたのは6時半頃で、まともに行けば、2万円にはなっていたであろう。九州
の人は本当に底抜けに人がよい。
紹介されたくり屋には驚きであった。「日本一安くて海の見える気楽なお宿」の文句の通
りだった。なんと一泊朝食付で1.830円!!夕食は大食堂もかねているので数百円。6畳位
の部屋がたくさん並んでいて、どうやら中高校生運動部の合宿に主に使用されている。
家族連れも多く泊まっており、指宿や開聞に行く際は是非とも皆さんにも一度は泊まっ
てほしい宿である。   (後藤)
*くり屋…JR最南端(薩摩半島)山川駅の真ん前。TEL0993-34-0214

 8月24日、晴れ。日本一安い旅館「くり屋」を後に、目の前の山川駅より開聞登山口への
バスに乗り込む。JR山川駅は有人駅の日本最南端。1日に数本のディーゼルが往来する。
のんびりとした土地での移動は待ち時間も楽しまなければならない。長崎鼻(薩摩半島の
最南端の岬。浦島伝説があり乙姫様を祭った竜宮神社もあります)を過ぎたあたりでよう
やく開聞岳が姿を現す。なるほど薩摩富士と呼ばれるだけ会ってそのなだらかな肩は目
を引き寄せる。
開聞《かいもん》という字はもともとの地名《ひらさき平来→枚聞》をあて字にしたそ
うだが、聞を開くとは意味ありげである。
山の麓には10世紀に創建された枚聞《ひらさき》神社があり、開聞岳と結びついてい
る。また《かいもん》には海門のあて字もあり、錦江湾の出入口の象徴としても仰がれ
ている。こう書いていくととても雄大な山かと思われそうだが、その実態は、お子さま
連れのハイキングにぴったりな922mの山なのであった。1合目2合目は車道で小学校やグ
ラススキーができるふれあい公園の脇をゆく。途中朱塗りの柵に囲われた「天の岩戸」な
る箇所もある。
3合目すぐのやぶの中へ重いザックをひとまず隠し先へ進む。山肌をぐるっと螺旋状に登
るおもしろい登山道で、登りもゆるやかである。だが、今日の天気と風が無いことで、
樹林の中は“開聞サウナ“状態で汗ダラダラであった。7合目を過ぎるあたりから、海を
眼下に見下ろす箇所があらわれ、高みまで登ってきたことを実感する。
もう一息で頂上へ。うーん暑い暑い。視界がきくときは、南西諸島が浮かぶパノラマが
楽しめるどうだが、本日は霞んで見渡せず。内陸側の池田湖を見下ろしてお昼とする。
登りのサウナが応えたのか「早く下りてビールが飲みたいヨ〜」の気持ちがつのり下山開
始。一足早く駆け下りた藤田君が手にしていたカップには、赤く「氷」のマーク。大汗か
いたあとの開聞フラッペは絶品です。
そそくさと下山したのにはもうひとつ理由がある。それは“温泉“。無人駅JR開聞か
らディーゼル列車に乗り、次の目的地へいざ。後藤君が絶対これはハズせないと豪語す
る「いぶすき天然砂むし温泉」へと。指宿、ゆびしゅく?→いぶすき。読み仮名ついてい
ないこと、駅名の看板を眺めながら楽に乗り過ごしそうだ。駅の観光パンフを見て心は
早くも砂かぶり状態。タクシーで乗りつけたのは新設されたばかりの砂むし会館「砂楽
《皿句》」。3階建てのモダンな建物でパンフレットに英語訳の説明までのせていてオシ
ャレ。砂むし入力領800円浴衣使用料100円、いぶすきロゴ入りタオル100円の代金を払
い、いざ砂むしへ、浴衣で砂浜を降りていくと、オ〜あれだあれだ。砂に埋もれている
ゾ。砂かけオバチャンにまねかれるままに寝そべると、砂がボサボサとかぶせられる。
う〜ん暑い暑い山も暑つけりゃ砂むしも暑い。ひと汗かいたらお風呂でゆっくり。いや
はやしっかり鹿児島観光してしまった。
このあと堀井さんは、旅の語らいの場を求めて?ユース1泊コースへ。男どもは亀田さん
が苦労して持ってきたテントを使用すべく、霧島高原の駐車場へ、勝手に泊まってしま
えコースへと分派したのであった。 (福山)

8月24日〜25日 ほりいのひとりたび

砂むし会館前でみんなと別れてYHへ戻る。同室は大阪からの女子大生ライダー高木さ
ん。九州の西岸を南下してきて指宿は連泊。オーナーとシーカヤックをしたそうな。夕
食は食べず海岸の祭りへ。その後、オーナーのカヌー話や高木さんの今後の予定を聞い
ていると、明日の夜は自宅に帰っている自分が妙に寂しく感じる。ちなみに恐れていた
ミーティングはなかった。合宿以来の2段ベット。たまにはいい。
屋久島の宣伝をしたら、翌日高木さんは行ってみるという。一人旅もいいものだなぁ。
私といえば、朝風呂のあと、昼間の飛行機には乗れそうもないことが発覚したので、鹿
児島見物をすることに決める。時間があまり無いので、観光案内を訪ねるとカゴシマシ
ティービューを教えてもらう。1時間で市内主要観光地を巡ってくれるレトロなバス。観
光バスではないので、乗降はできる。磯庭園からの桜島と錦江湾は、いつまでも眺めて
いたい。時間が無いので県立博物館はパスし、維新ふるさと館へ。悔しいことに雨
が…。この館は展示だけでなく、バーチャルなども駆使していてかなり面白い。しか
し、早足早足…。
空港へのバスではぐっすり。想像より混み合う空港だったが、ほどなく霧島部隊と合流
し帰途へつく。 (堀井)

25日の鹿児島地方は雨という予報も「今年一番の晴れ男」の前には無力だった。目を覚ま
せばスッキリと晴れた青い空に霧島山の主峰・韓国(カラクニ)岳が映える。少々ハード
なスケジュールであったが、蓋を開ければ当初の計画通り。百名山オタクとしては折角
九州に来たのだから、できるだけ数を稼いでおきたい。宮之浦岳、開聞岳に続き今回の
山旅では3座目にいよいよチャレンジする。
 車を硫黄岳登山口の道路沿いに停め、いかにも火山らしい硫黄岳にまずは登り始め
る。分岐を韓国岳方面・右に進み、そこそこの急登を5合目まで登れば、あとは傾斜も緩
み、いつしか1.700mの火口縁にある頂上標識に着いていた。直径1kmはありそうな大
火口。登山としてはそんなにおもしろくない、まさに家族向けの山であるが、今日帰ら
ねばならない我々にとってはちょうど良い締めくくりだ。
 約2時間で往復し、さあ「いざ温泉へ!」と車を林田温泉へ繰り出す。道沿いの大き
な温泉センターは、驚くほどの風呂の大きさ。2階・1階と大風呂がありその間を滑り台が
ある。
 福山の希望により霧島神社を参拝したくさんの南洋の思い出を胸に、今回の夏休みを
無事終えることができましたとさ。めでたしめでたし。 (後藤)

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無雪期ピークハント/縦走 屋久島 [3日]
宮之浦岳縦走(淀川登山口 黒味岳 宮之浦岳 縄文杉 白谷雲水峡)
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5

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