トレランで槍ヶ岳日帰り【大荒れの槍ヶ岳山頂…あと200mで無念の撤退】

2015年08月26日(水) [日帰り]

• GPS: 17:59
• 距離: 41.7km
• 登り: 2,066m
• 下り: 2,045m

コースタイム

日帰り

• 山行: 9:42
• 休憩: 2:17
• 合計: 11:59

距離 41.7km 登り 2,066m 下り 2,066m

5:41 上高地バスターミナル
5:44 河童橋
5:47 5:48 小梨平(森のリゾート小梨/上高地野営場)
6:05 明神館
6:30 6:31 徳澤園
6:38 新村橋(パノラマ分岐)
7:02 横尾 (横尾山荘)
7:26 7:28 槍見河原
7:33 一ノ俣
7:40 二ノ俣
7:58 8:07 槍沢ロッヂ
8:28 赤沢岩小屋（ババ平）
9:00 9:02 槍沢大曲り
9:40 9:44 槍沢・天狗原分岐
11:08 11:10 新村橋(パノラマ分岐)
11:27 12:56 槍ヶ岳山荘
14:05 14:06 槍沢・天狗原分岐
14:33 槍沢大曲り
14:54 赤沢岩小屋（ババ平）
15:07 15:18 槍沢ロッヂ
15:31 15:32 二ノ俣
15:36 一ノ俣
15:41 15:42 槍見河原
16:03 16:04 横尾（横尾山荘）
16:35 16:45 徳澤園
17:11 17:12 明神館
17:35 17:36 河童橋
17:40 上高地バスターミナル

※復路の槍見河原の先でGPSがバッテリー不足のためダウンしたため、そこから先のルートは手書きで追記しています。

天候

雨！
上高地は降ったり止んだりの繰り返し。
11時〜13時頃の槍ヶ岳山頂付近は横殴りの雨と強風。
下山してから晴れてきやがる。

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

行き：新宿〜上高地間の高速バス「さわやか信州号」
　　　25日22:30新宿発、翌26日5:30頃上高地バスターミナル着
帰り：上高地バスターミナルから18:00発（最終便）のバスで新島々へ。
　　　新島々から19:25発の松本電鉄で松本へ、19:55松本着。
　　　松本から20:00発の新宿行き最終の特急スーパーあずさで帰京。

コース状況／危険箇所等

全体的によく整備され、危険な個所はありません。（※穂先には登れなかったので、穂先の状況は不明。）
上高地バスターミナル〜横尾まではほぼ平坦な道。横尾から先は徐々に起伏が出てきて、ババ平以降は岩の多い急坂が続きますが、標識、コースを示す岩のペイントがたくさんあるため、道迷いの心配はありません。ガレ場は浮石も多いので転倒や、落石を起こさないように注意。
トイレは各山小屋で借りれますが、チップ制なので100円玉をたくさん用意しておくと良いです。

写真

いよいよ上高地に向けて出発。

上高地到着。小雨が降っているが、天気は回復傾向にあるとの情報を信じ、スタート。

ん？

スタートしていきなりお猿さんの群れと遭遇。

いっぱいいた。

河童橋。遠くはガスってる。

明神岳。

少し晴れてきたかな？

明神着

信仰の対象となってきたことも頷ける迫力。

前日から雨なので所々川になっている。

何の実だろう。ところどころで見かけた。

とても心地の良いトレイル。断続的に小雨が来るがこの時点では気にならない。この時点では。

お猿さん。ほんとによく見かける。

げっ、マジですか？
ここは橋の端っこを平均台のようにして通過。

徳沢着

標識にも「槍」の文字が出始めた。

横尾着

距離だけで言えばちょうど半分まで来たか。

横尾までは「遊歩道」だったが、ここから先は「登山道」ぽくなってくる。

河原の土手がちょっとしたお花畑に。

涼しげ。

赤と紫の共演。

何これかわいい。
トリカブト。
ところどころに咲いていました。
（youknowahahaさん情報ありがとうございます）

赤と白の共演。

槍沢ロッジ。トイレと水場をお借りしました。

槍見の岩。雲でどうせ見えないので上らない。しかし後ろの岩もすごいな。ミニ槍といったとこか。

ところどころ岩がごろごろし始める

レンズが曇ってこんな写真に。

ババ平より
「あ！雪渓だ！！すごい！ほんとに夏に雪があるんだ！」（←（注）初アルプス）

さすがは花の100名山。もう夏も終わりだが、いろいろ咲き乱れている。

さっき見た雪渓の近くまで来た。
「ここからあの梓川が始まるのか…」と感慨深く『源流』を眺めていたが…、

雪渓はすぐに終わって川はもっと上流があった。
そりゃそうだよね谷はまだまだ先があるし。おバカ（笑）

小雨が降り続き、まだ槍が見えない。

「ミニ雪渓」が登山道に張り出してきている。ガチガチのツルッツルなので巻いて進む。

（調査中）
リンドウの仲間？

白い花（調査中）が群生している。

（調査中）

紫と白の共演。

風が強くなり、ものすごい速さで雲が流れていく。
この勢いで槍にかかる雲も連れて行って欲しいんだが…。

さっきの風、かえってガスを連れてきた。

全然槍が見えない（涙）

（調査中）

風がどんどん強まり、横殴りの雨が。
雨が降るというより、強風で山肌に直撃する雨雲の中に自分がいるといった感じ。

山頂へのカウントダウンか。
それにしても寒い。

播隆窟。
播隆上人はすごいな、53日もここに籠ったとは。

（調査中）
小さい白い花とリンドウ？
高山に適応するよう進化したのか、ずいぶん背が低くなっている。

過酷な環境でほんとに健気に咲いている。

苔の間から面白い形の花。
チングルマの花後でした。
（youknowahahaさん情報ありがとうございます）

槍の肩、槍ヶ岳山荘についた。
雨風はますますひどい。寒い！
トレラン用のレインウェアの上下を着ていたが、長時間強い雨風にあたり過ぎた。手はかじかみ、汗冷えもあってガタガタ震えが止まらない。低体温症一歩手前？

キッチン槍でとりあえずあったかい物を入れて温まる。
濡れたインナーを着替え、防寒用に持ってきてたダウンを着て、とりあえず寒気はなくなる。

お借りしたトイレの窓から。
トイレへの行き帰りも、吹き飛ばされそうな強風！

槍の穂先に上るのはとっくに断念。もはや生命の危機があるレベル。
でも一目穂先を見たいので、カメラ代わりの携帯を手に、意を決して槍ヶ岳山荘からダッシュ。横殴りの雨、ものすごい強風、ガス。真っ白な世界。

山頂まであと200m…!!!

今回唯一見ることができた槍の穂先の姿がこれ…！
ここに上りたくて山経験・トレラン経験ともに0の状態から5ヵ月トレーニングを続けてきたのに…・゜・(ノД`)・゜・
暴風雨の中「クッソー!!!!!!」と叫びながら槍ヶ岳山荘にダッシュで避難に戻る（涙）

キッチン槍でカレーをやけ食い。
（味はとてもおいしかったです。）

これ以上待っても天候が回復する兆しはないし、「日帰り」が成立しなくなるので、13時下山開始。
が、モチベーションはもはや0。下山中は写真ほとんどなし。
走るモチベーションも失われ、「18時の最終のバスに間に合えばいいや」と、4時間半くらいかけてだらだら下山してます。

高度を下げるに従い風が落ち着いてきた。が、振り返ってもやはり槍は見えず。

横尾まで戻ってきた…全体の3/4の行程を消化したのか…空しい。
モチベーションの低下もあるが、この辺りから、「足が売り切れ」ならぬ「お尻の筋肉が売り切れ」た感じになり、あまり走れなくなる。3000m級を走るにはまだまだ筋力が足りないことを痛感。

せっかくなので徳沢で名物のソフトクリームでエネルギー補給。登頂を達成したうえで食べたかった…。
（味はとってもおしいかったです。）

あれあれ？

なんてこった…。

晴れてきたよ…。

あーあー。ガッカリ…。でもしょうがない…。
せめてこれから槍に挑む人たちが好天に恵まれますように…（祈）

河童橋まで戻ってきました。

河童橋より穂高方向。山頂は見えないが…朝よりはだいぶ回復。

焼岳も。まだガスかかってるけど。

グダグダの復路、時間かけ過ぎて上高地インフォメーションセンターは閉まってた。シャワー使わせて貰いたかったが…。
18時発の最終バスで上高地をあとにします。

バッチ買ったけど、自分の中では槍ヶ岳は登ったことにはなっていない。
必ずリベンジに戻ります。

装備

個人装備

Tシャツ ソフトシェル タイツ ズボン 靴下 防寒着 雨具 日よけ帽子 着替え 靴 ザック 行動食 非常食 飲料 ハイドレーション 地図（地形図） コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯 時計 サングラス タオル トレラン用トレッキングポール トレッキング用グローブ 熊鈴

感想

Nao3180

ずっと憧れで目標だった槍ヶ岳。
山経験・トレラン経験0から5ヶ月のトレーニングを経て、いよいよ挑戦しましたが、あまりの悪天候のため、最後の200m、槍の穂先には登れず、槍の肩(槍ヶ岳山荘)までの往復で日帰りしました。
悔しいです。山頂に立てなかっただけでなく、目の前まで行ったのに一度も槍の穂先を見ることすら出来ませんでした。
天候に祟られなければ、今の自分でも「なんとか」日帰り出来る体力はある事は確認出来ました。しかし後半の「尻の筋肉が売り切りる」感覚、3000m級の山を楽に登ったり、何座も縦走する能力はまだまだのようです。悪天候で体力の消耗、山小屋で足止め、槍にフラれモチベーションの低下とか言い訳はいろいろあるけど、日帰りもタイム的にギリギリだったし。
一から鍛え直し、必ずリベンジします。そして今度こそ槍の頂へ・・・。

コメント

くうたろう

お疲れ様です
はじめましてkuutarouと申します。
夜間レコ辺りのレコからお邪魔しております。（私は夜間トレラン未知なもので）私もトレランしております。

初旬にゆっくりテント泊で槍を含めた登山をしておりましたが、その時に槍はランで日帰り可能と感じていた矢先にこちらのレコを拝見し、思わずコメントしております。
悪天候の中、大変お疲れ様でした。

しかし、初アルプスで槍トレランにこのアクシデントって凄い経験ですね。
穂先を目前に帰られた気持ちを察すると私も辛くなりました。

チャレンジをすると自分の現状がよくわかりますよね。拝見していて共感点を多く感じました。

こういう経験をすると快晴、絶景のアルプスは、感動も倍増すると思います。
是非、良いリベンジの機会に恵まれますように！

Nao3180

Re: お疲れ様です
kuutarouさん

こんにちわ。コメントありがとうございます。

諸事情により、この日しかなかった決行日『8月26日』ですが、
やはり相手は自然、こちら側（人間側）の都合などお構いなしに、最悪の天候で迎えてくれました。

悔しいですが、今は挑戦出来て良かったとも思っています。
さすがに3000m峰は甘くない。あるレベル以上の体力・走力あれば必ず登れるなんてもんじゃない。
そして「練習」じゃなく「本番」だったからこそ見えた自分の現在地、これからの課題もあります。
それにこんな経験をしても、相変わらず「絶対登りたい憧れの山」であり続ける槍ヶ岳…。
1回のトレランで、本当にたくさんの事を教わりました。

機会を見て、必ずリベンジしようと思います！

youknowahaha

きっときっと
Nao3180さ〜ん、お疲れ様でした！　さぞ寒かったでしょう 　さぞ無念だったでしょう 　でも確実に経験値はあがりましたね 　槍に行かれることはお伺いしていましたが、まさか日帰りとは 　５カ月のトレーニングを経てのチャレンジ、素晴らしいと思います。今回のことで、きっときっとクリアした時の達成感は格別なはず 　念願成就のレコを楽しみにしております。
追伸：��17の写真には思わず「風呂かっ」と突っ込んでしまいました 　ちなみに、私も花には詳しくないのですが、��29はトリカブト、��54はチングルマの（花が咲いた後の）果穂だと思われます。違ってたらゴメンナサイ

Nao3180

Re: きっときっと
youknowahahaさん

こんにちわ。コメントありがとうございます。

山頂に到達できなかったのは本当に残念でしたが、沢山の経験をさせてもらい、憧れの槍ヶ岳に行って良かったと今は感じています。次はいつかわからないけど必ずリベンジに行きます

お花の情報ありがとうございます！
トリカブト、毒草のイメージしかなかったけど、あんなきれいな花が咲くんですね。ちょっとびっくり
No17の写真の橋には参りました。橋の意味ないじゃん！って苦笑しました
「橋の端を渡る」って変なダジャレみたいになっちゃったし。

maluchan

車持ってればの話
車持ってれば
新穂高からの入山がおすすめですよ
駐車場ただだし
5時間位で槍まで行けます。

Nao3180

Re: 車持ってればの話
maluchanさん

こんにちは。情報ありがとうございます。
＞車持ってれば
残念ながら持ってません。まあレンタカーという手もありますが。
調べてみましたが、新穂高からのルートの方が上高地からより近いみたいですね。
日帰りトレランならより向いているかも。
試してみたいコースではあります。