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Yamareco

記録ID: 708344
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

試練と修行の蝙蝠岳

2015年08月29日(土) ~ 2015年08月30日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
38.6km
登り
2,528m
下り
2,397m

コースタイム

1日目
山行
10:35
休憩
0:40
合計
11:15
4:50
240
二軒小屋
8:50
9:00
115
10:55
11:10
50
12:00
12:10
30
12:40
12:45
200
16:05
16:05
0
16:05
宿泊地
2日目
山行
6:50
休憩
0:30
合計
7:20
5:50
70
熊の平小屋
7:00
7:00
140
9:20
9:50
120
11:50
11:50
80
13:10
13:10
0
13:10
ゴール地点
天候 29日:雨 30日:暴風雨
過去天気図(気象庁) 2015年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
東京(7:56)から静岡(9:20)まで新幹線(ぷらっとこだま利用)。
静岡(9:50)から畑薙第一ダム(13:20)まで静鉄ジャストラインのバス(8月31日までの季節運行)
畑薙第一ダム(14:30)から二軒小屋(16:00)まで、東海フォレストの送迎バス。二軒小屋までの送迎は、二軒小屋宿泊者(ドミトリーを含む)のみです。

畑薙第一ダムまでは、自家用車か毎日あるぺん号が合理的だと思いますが、今回は縦走だったのと、日時が合わず、やむを得ず公共交通機関を利用しました。遠かった。。。
コース状況/
危険箇所等
蝙蝠尾根は非常に長く、山小屋もなければエスケープもできません。体力と天候を見極めた方が良いです。
椹島ロッジ。
ここから更に乗り換えて二軒小屋に向かいます。
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椹島ロッジ。
ここから更に乗り換えて二軒小屋に向かいます。
二軒小屋ロッジ。
登山者の評判はイマイチですが、これだけの山奥でこれだけの施設に泊まれるのは、ありがたいことです。
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二軒小屋ロッジ。
登山者の評判はイマイチですが、これだけの山奥でこれだけの施設に泊まれるのは、ありがたいことです。
ロッジのお隣の登山小屋。
登山小屋利用では、送迎バスには乗れません。
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ロッジのお隣の登山小屋。
登山小屋利用では、送迎バスには乗れません。
二軒小屋ロッジ近くの田代ダム。
丹沢の熊木沢ダムを彷彿とさせるブルーで、とても美しかったです。
晴天の時に見たい!!
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二軒小屋ロッジ近くの田代ダム。
丹沢の熊木沢ダムを彷彿とさせるブルーで、とても美しかったです。
晴天の時に見たい!!
二軒小屋のお食事。1皿ずつ出てきますし、シェフが料理の説明をしてくれます。
これは前菜の野菜。
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二軒小屋のお食事。1皿ずつ出てきますし、シェフが料理の説明をしてくれます。
これは前菜の野菜。
食前酒の山ぶどう酒
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食前酒の山ぶどう酒
地元の野菜を使ったピザ。
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地元の野菜を使ったピザ。
飲みすぎないように、ワインはハーフボトルで注文
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飲みすぎないように、ワインはハーフボトルで注文
シカ肉のシチュー。
ほかに、イワナの燻製と釜飯風パエリア、デザートが付きました。
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シカ肉のシチュー。
ほかに、イワナの燻製と釜飯風パエリア、デザートが付きました。
翌日。
まだ雨は小雨でした。
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翌日。
まだ雨は小雨でした。
いよいよ、蝙蝠尾根に足を踏み入れます。
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いよいよ、蝙蝠尾根に足を踏み入れます。
樹林帯の中にレールがあると思ったら・・・
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樹林帯の中にレールがあると思ったら・・・
中部電力の施設がありました。デカいです。
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中部電力の施設がありました。デカいです。
そのお隣は長い階段。
このあたりから雨が強くなってきて、写真どころではなくなってきます。
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そのお隣は長い階段。
このあたりから雨が強くなってきて、写真どころではなくなってきます。
徳右衛門岳。
休憩しようにも雨が降っているので、十分な休憩もできませんし、写真を撮る気もしません。
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徳右衛門岳。
休憩しようにも雨が降っているので、十分な休憩もできませんし、写真を撮る気もしません。
徳右衛門岳の周囲。
まあ、晴れていても何も見えないでしょうね(苦笑)
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徳右衛門岳の周囲。
まあ、晴れていても何も見えないでしょうね(苦笑)
森林限界を突破!
遠くにうっすらと蝙蝠岳が見えます。
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森林限界を突破!
遠くにうっすらと蝙蝠岳が見えます。
蝙蝠岳からの下山時、下降点が見つけにくいかもしれません。稜線を外さないように歩いてください。
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蝙蝠岳からの下山時、下降点が見つけにくいかもしれません。稜線を外さないように歩いてください。
念願の蝙蝠岳到着!!
・・・もちろん、何も見えませんでした。
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念願の蝙蝠岳到着!!
・・・もちろん、何も見えませんでした。
晴れていれば、たぶん絶景なんでしょうけど・・・
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晴れていれば、たぶん絶景なんでしょうけど・・・
何も見えません・・・・
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何も見えません・・・・
北俣岳から。
北俣岳は、山頂標識を見つけられませんでした。
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北俣岳から。
北俣岳は、山頂標識を見つけられませんでした。
北俣岳分岐に到着!長かった蝙蝠尾根も終了です。
蝙蝠尾根、一人も出会いませんでした。
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北俣岳分岐に到着!長かった蝙蝠尾根も終了です。
蝙蝠尾根、一人も出会いませんでした。
熊ノ平までは、ほとんど消化試合の様相でしたが、長かった〜。

この後、雨も強まってきたので写真は1枚も撮れず、更に2日目は写真を撮るような余裕もなかったので、これで写真は終了です((+_+))
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熊ノ平までは、ほとんど消化試合の様相でしたが、長かった〜。

この後、雨も強まってきたので写真は1枚も撮れず、更に2日目は写真を撮るような余裕もなかったので、これで写真は終了です((+_+))

感想

ずっと憧れていた蝙蝠岳・・・。
今年中に行きたい山の中でも筆頭格だったので楽しみにしていたのですが、結果は散々でした((+_+))

登山の10日前くらいから週間天気とにらめっこし、週末の天気は晴れだ!!と確信した月曜日に新幹線・バス・二軒小屋の予約をしました。決して天気予報を無視した訳ではありません。
その後、日々週末の天気予報が悪化していくのはわかりましたが、そんなに大雨の予報でもなかったし、この機会を逃すとまた1年間先送りになってしまうので、予定通り出発しました。

結論から言えば、来年に延期した方がよかったと思います。

今回の行程で楽しめたのは、二軒小屋や熊ノ平小屋で出会った人たちとの語らいの時間と、二軒小屋の食事くらい。あとはすべて修行とも試練ともいえるような山行でした。

二軒小屋からの蝙蝠尾根、道は思ったよりもしっかりとしていて特に難しい場所もなかったですが、とにかく長い!!当日は小雨だったのでそもそも展望はなかったのですが、晴れていても樹林帯では展望は期待薄だと思います。
やっと森林限界を超えて気持ちの良い場所に出ても、逆に雨を遮るものがなく、写真をとるのもままならない状況。やっとのことで到着した蝙蝠岳山頂からも何も見えず、感動も薄かったです。
蝙蝠岳から熊ノ平小屋までもとっても長くて、修行のようでした(^_^;)

翌日はさらに最悪でした。
本当は未だ未踏の農鳥岳を経由して奈良田に下山する予定だったのですが、夜中から小屋をたたきつける風雨で目が覚めてしまうほどの荒天。予定通り農鳥岳に行くどころか、本気で停滞を考えるほどでした。
ただ、小屋の方にお聞きしたところ、これから数日は秋雨前線が停滞するため天気の回復は見込めないとのことだったので、最も安全に下山できるルートとして三峰岳〜両俣小屋経由で下山することにしました。

このコースだと、三峰岳の前後だけが森林限界を超えているのですが、森林限界を超えているところは猛烈な暴風雨。時折強風で立っているのも辛いほどでした。後から聞いたところ、間ノ岳の付近で平均15メートルの風だったので、瞬間風速では20メートルを超えるような風だったと思います。
これだけの荒天だと、とにかく安全に下山することだけを念頭に、一歩一歩慎重に歩きました。横殴りの雨が頬にあたると針で刺されているような痛みを感じましたが、樹林帯に入るまでの我慢だと思って、岩につかまりながら、時には四つん這いになりながら歩を進めました。

樹林帯に入れば風雨は弱まるので、やっと無事に下山できることを確信しました。
両俣小屋到着は思ったよりも早かったので、バスを待つよりも広河原まで歩くことにし、林道を約15キロほど歩いて広河原に到着しました。

という訳で、今回は写真もほとんど撮れず(2日目は1枚も撮っていません)、心眼で景色を楽しむどころか無事に歩ききることが目的となってしまった、本当に修行登山となってしまいました((+_+))
蝙蝠岳はいつかリベンジしたい山ですが、あまりのアクセスの悪さに次回のリベンジはあるのだろうか・・・と考えてしまいます。

でも、自分のレベルアップにはなったかな?と自分で自分を慰めています。

こんな大変な登山でしたが、二軒小屋で一緒に食事させていただいたイワナ釣りの方、雨なので蝙蝠岳をやめて悪沢赤石に変更しようか迷っていたときに「蝙蝠岳は素晴らしいから是非行った方が良い」と勧めてくれた登山歴40年を超えたベテランの方、熊ノ平小屋でビールをごちそうしていただいた同い年の強靭な体力の方、広河原からのジャンボタクシーでずっとお話しさせていただいた方たちのお陰で、辛いながらも楽しい山行でした。ありがとうございました。
特に、熊ノ平小屋から翌日は蝙蝠岳から二軒小屋に下山する予定だった女性の強者お二人(お二人は蝙蝠をあきらめ両俣から下山)とは、両俣小屋から広河原までの15キロを一緒に歩かせていただき、お陰で辛い林道歩きも楽しく安全に歩くことができました。とても感謝しています。ありがとうございました。

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コメント

わ、行ってる!!
こんにちは!
今年は諦めたクチですw
(でも、もしかしたらSWの天気次第でゴニョゴニョ…)

この天気の中、行っちゃいましたか蝙蝠岳
自分は今週もスパッと山は諦めてアートしましたよ
展望は残念ですが、蝙蝠尾根の注意事項など、ヒジョーに参考になります♪
今年はこのエリアを歩かれる方が結構いらっしゃるので、後発隊としては有り難い限り

SWにゴニョゴニョせず来年に持ち越した場合に便乗リベンジします??(笑)
2015/8/31 13:17
Re: わ、行ってる!!
じょーさん、こんにちは!
今日は仕事をする気になれず、ぼーっとしてしまっているrickleです

蝙蝠岳、行っちゃいました
蝙蝠岳のポイントは、体調・天候と、二軒小屋の予約です
自分が宿泊した日は宿泊者7人しかいませんでしたが、翌日は満員とのことでした。宿泊できないと、ほかの小屋に泊まったとしても二軒小屋から椹島までの徒歩を余儀なくされるので、相当キツイ行程になってしまいます。
SWの二軒小屋は激混みが予測されるので、行くなら早めの予約をおススメします

今回は天候が最悪だったけど、蝙蝠尾根は思ったよりも遥かに整備されていました。
赤マークもいたるところにあります。
森林限界〜蝙蝠岳山頂はガレ場が続くので踏み跡は良くわからないけど、山頂が見えていればその方向に向かって歩けばよいだけです。

晴天の蝙蝠サマを拝みたいけど、このアクセスの悪さは暫くはゴメンなさい、って感じです(^^;;
今年は塩見小屋も緊急時しか使えないので、日の短くなるSWにいくならくれぐれも気をつけて‼︎
2015/8/31 13:32
蝙蝠さん!
リックルさん おはようございます。

悪沢の頂上から蝙蝠が真ん中に色々な名山に囲まれて控えめですがどっしりと鎮座してるのをよく覚えてます。

…自分も今年は無理かもですがまた来年以降に狙いたい山ですね!

…できれば工事が始まり騒がしくなる前に行きたいエリアです

天候はイマイチだったようですがお疲れ様でした〜
2015/9/1 8:22
Re: 蝙蝠さん!
drunkyさん、こんにちは!

このエリアはもうすぐ工事が始まってしまうので、特に釣り人はかなり心配しているようですね
静かな山を歩けるのも、あと少しだけかもしれないです

今回は(も?)本当に大変でした。
誰にも合わなかった蝙蝠岳がガスだったのは仕方ないとしても、翌日の暴風雨はかなり苦戦しました。森林限界を超えた暴風雨の大変さを身に染みて実感しました。
無事下山できて、ほっとしています

両俣小屋〜野呂川出合〜広河原まで歩いている最中、drunkyさんも確か北沢峠から広河原まで歩いたんだよな〜と思っていました
・・・やっぱり林道歩きは苦手です
2015/9/1 9:55
雨山峠ノリックルサン、コンニチハ
蝙蝠行ったんですねー。
いいないいな。
でもあいにくの天気で残念でしたね。
なんだか去年の赤岳を思い出しますね!そういう自分もレコにはあげませんが八ヶ岳行ってました。おかげで今全身の80%が鼻水で出来てます。

またどこか行きまひょね。^^
2015/9/6 17:26
Re: 雨山峠ノリックルサン、コンニチハ
Tsuクン、コンニチハ!

雨山峠?には行っていないけど、ずっと雨の山という意味では雨山ノリックルサンでした(^^;;

今回の雨は、去年の赤岳真教寺尾根の雨を遥かに超えてました>_<
でも、あの時の経験が今回に生きたのか、不安とかはそんなになかったかな?

Tsuクンも同じ日の八ヶ岳、お疲れさまでした
80%が鼻水のTsuクンから脱却して、Tsuクンの80%がバファリンを超えるやさしさで作られる日を待ってます
2015/9/6 18:37
蝙蝠岳、行ったんですね!
お疲れ様です。
悪天候の中、一泊二日ってものすごい行程ですね。
普通は、3泊4日でしょ。
すごすぎます。

来年、リベンジで好天の詳細レポ、お願いします!
2015/9/6 18:03
Re: 蝙蝠岳、行ったんですね!
Eitakuさん、こんにちは!

楽しみにしていた蝙蝠岳、まさかの大雨でした
もっとゆっくり楽しみたかったけど、逆に雨で予定が早まっちゃいました
このエリア、本当に2泊とか3泊で楽しむべきですね。今回の行程はチョット反省してます

蝙蝠岳はあまりにもアクセスが悪いので、リベンジは少し先になっちゃいそうです…
2015/9/6 18:43
プロフィール画像
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