夏合宿〜屋久島〜
- GPS
- 80:00
- 距離
- 28.3km
- 登り
- 2,015m
- 下り
- 2,587m
コースタイム
- 山行
- 1:53
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:53
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 6:23
- 山行
- 4:20
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:20
- 山行
- 6:04
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:04
天候 | 曇りor雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
船
鹿児島からは船に乗り屋久島に上陸。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
白谷雲水峡入口に登山ポストがある。 白谷雲水峡入口~新高塚小屋までは登山道がしっかりしている。 新高塚小屋~鹿之沢小屋までは永田岳周辺の道がわかりにくい。(ペンキ印がなく、いくつか獣道も見られた。実際に、山頂付近で鹿を発見!)その上、道幅が狭いところもあり、急な傾斜が続く。 鹿之沢小屋〜花山歩道入口までは、序盤アップダウンが激しく、後半斜面を横切るようになる。また、道が不明瞭な所が何か所かあるが、ピンクテープに従って行けば下れる。それから、足元にヤマヒルがいるので注意!下山後足首に何匹かくっついていて血を吸われていた。手で剥がしても手にくっつくので木の枝や葉っぱを使って剥がした。(この道を下るならスパッツを装着すべき。自分たちは付けていなかったので足元から侵入された。) 花山歩道入口~大川林道入口までは、ひたすら長~い林道を歩く。 |
その他周辺情報 | アプローチに4日かかったため、登山前も民宿でお世話になった。 登山前→民宿ふれんど(素泊まり) 登山後→民宿一期一会(1泊2食付) |
写真
装備
備考 | スパッツ(ヤマヒル対策に)、塩コショウ(味付けが薄かったときに) |
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感想
1日目
朝、民宿より出発する。民宿の向かい側にバス停があるということで余裕をかましていたら、バスに乗り遅れてしまった。でも、30分後ぐらいにまたバスがあったのでなんとかセーフ。しかし、そのバスは白谷雲水峡入口には行くが、楠川(元々はここから登ろうとしていた)には行かないということで、渋々そのバスに乗った。ここで、海抜22mから登るというロマンが潰えた。白谷雲水峡入口に5時30分についてしまった(予定では下から登ってきて10時30分に着く予定だった)僕たちはゆっくり朝食を食べ、準備をした。それでも暇すぎるので別の道から軽身で弥生杉を見に行った。
その大きさに圧倒されつつ、早速鹿を発見!興奮しながらも荷物を置いていた入口に戻り、ザックを背負って、原生林歩道から白谷小屋に向かった。道中、巨大な杉に出会い、屋久島にいるのだなと実感した。ただ、ザックの重みで30分に一回は休憩しないときつかった。(実際、登るの1か月ぶりで、その間ほとんどトレーニングしてなかった)白谷小屋の手前には大きなテーブルとベンチがあり、外でもくつろげるが、雲っていたので中に入った。なんと小屋の中にトイレがあり、ドアが無かったので小屋中に異臭が立ち込めていた。やばいと思いながらも、奥にドア付の部屋があったのでそこに荷物を置いた。(ここなら臭いは来ない)しばらくしてから散策することにした。荷物が無い方が楽なので、『もののけ姫』の舞台で有名な苔むす森、それから展望が良いという太鼓岩に向かった。苔むす森は苔の量が他の場所よりもずば抜けて群生していた。やっぱり有名なだけあってみんな写真を撮っていた。見ていたら、写真を撮ってくれるよう頼まれ、その後で僕たちも撮ってもらった。(唯一の集合写真)お礼を言って太鼓岩へ。途中、サルやシカを見かけ、つい写真を撮ってしまった。結構急な道で、ザックがなくて良かったと思うほどだった。真ん丸の岩で、スニーカーだったら滑りそうな場所だった。確かに展望は良かったけど、ガスっていて遠くまでは見渡せなかった。白谷小屋まで戻ることにしたが、まだ時間に余裕があったので、白谷雲水峡のもう一つの道、雲水歩道を歩くことにした。この道は原生林歩道に比べて見るものが少なかったが、やたら人が多かった。(雲水歩道の方が距離が短いから当然かぁ)ガイドも多く、説明が絶えなかった。下の方まで戻ってきた後、また登り返す必要があったので、再び原生林歩道へ。(こっちの方が人少なくて歩きやすいので)白谷小屋に着いたらまだ14時ぐらいで昼寝をした。その結果、16時の天気予報は聞き逃し、電波も届かず圏外だったので明日の天気はよくわからず終了。
夕食は作ってきた乾燥野菜を使い豚汁を作った。ちょっと味噌が足りず味が薄かったが、乾燥野菜はなかなか良かった。(ただ、じゃがいもは微妙、褐変していて甘味が抜けていた)
2日目
早朝、雨音が強かった。でも、朝食を食べ終わる頃には止んでいた。せっかく屋久島に来たのだから屋久杉を見に行かないと、という気持ちから曇り空の下歩き始めた。
楠川分れに着くと、左右に長い線路が伸びていた。どうやら昔、杉を持ち運ぶためトロッコが走っていたらしい。今では、線路の上に木道が作られていて人の歩く道となっている。休憩していると左から右へ傘をさしたツアー客が何組も歩いていった。ここに来て、やっぱり観光地だなと実感した。それにこの整備された道は歩きやすい。周りも開けているから傘をさす方がかっぱを着るより楽だ。みんな荒川登山口の方から来ているらしく、見たところこっちから縄文杉を見に行くのがポピュラーなのだろう。さて、自分たちも線路を歩き始めた。いつも悪路を歩いているせいか、歩調は速い。ツアー客に道を譲ってもらいながら先を急ぐ。線路終わりに来るとたくさんの人がいた。トイレ・水場・広いスペースがあるから皆休んでいるのだろう。自分たちも休んでから出発した。正直、縄文杉までも、こんな楽な道が続くのかなと思っていた。しかし、いきなり階段、そして急坂!ウィルソン株に着いた時は少々へばっていた。ここに来てようやく登山に入った感じである。ウィルソン株は切り株で、中に入ると祠があり、ある位置から見上げるとハート形の穴が見えるらしい。写真を後輩からもらって、自分も見ておけばよかったと後悔した。なかなかウィルソン株は良いなと思いつつ、縄文杉を目指す。ここからは長く、一般のお客さんがガイドを付けて歩く気持ちもなんとなくわかった。途中木のテーブルや椅子に座ってお昼ご飯を食べる人たちがたくさんいた。みんな弁当を食べていてうまそうだなと思いつつ、まだ昼前だし、小屋行ってからゆっくり食べようと思った。荷物は重たいし、人は多いしで大変だったが、縄文杉に到着!確かに縄文模様ではあったけど、自然保護で守られ過ぎて近くに寄れなかった。正直なところ、これだったら1日目に見た数々の巨大な杉の方が近くによれてうわおーと感じるなと思った。なんか呆気なかった。まあ、とりあえず、高塚小屋に行って昼を食べた。他にも何人か小屋内にいたが、皆これ以上先へは進まないとのこと。まあ、みんな縄文杉を見に来てるからこの先歩かないのは当然なんだけど。僕たちは明日のことも考えてさらに先の小屋を目指した。新高塚小屋に着いた時にはみんな結構濡れていた。いくらかっぱを着ても、ザックカバーを付けても長く続く雨には負ける。小屋には先客がいた。いるんだなと思いつつ、物干しがあったので衣類を干した。水場もトイレも近くにあり、小屋内はだいぶ広かったのでよかった。ただ、ここでも圏外。がっくり!みんなテンションが低かった。天気図を取るためなんとか寝ないようにした。時間になり、それなりに書けた。停滞前線が鹿児島にかかっていた。でも大陸から高気圧が鹿児島の方に張り出していたことからもしかしたら晴れるかもと期待することにした。そしてデザートにプリンを食べ夕食を食べ明日好天することを祈って就寝。
3日目
朝、目を覚ますと曇り空。山頂からの景色は望めないがこのぐらいなら大丈夫だろうと思い出発した。高度を上げて行くうちに岩場が多くなっていた。そして雨も降り始め次第に強くなる。まだ、序盤の段階でこのような天候。今日は引き返すのもありかなと思い、メンバーに聞いてみるも皆引き返すのは嫌ということだった。ということで、淀川小屋まで行くのをやめて、その小屋よりも行動時間が短くて済む鹿之沢小屋に向かうことにした。でも、この判断は間違っていた。淀川小屋まで行くには宮之浦岳を越えなければ行けないが、鹿之沢小屋まで行くのにも永田岳を越えなければいけなかった。霧の中永田岳を目指した。ザックは雨水を吸って重くなるが、ペースは速め。そして長々とつづくきつい岩場。本当にへとへとだった。そして雷の音が聞こえた。正直、この状況はやばい。もちろん僕たち以外に誰も歩いてはいない。でも、ここまできたら登り切って超える方が戻るよりも小屋までの距離が近い。なんとか山頂らしきところに来た。というのもペンキ印がなく、霧がかかっていたこともあり山頂がどこなのかよくわからなかった。ここに来て獣道もありどう進めばいいかよくわからなくなった。実際、途中大人の鹿が草を食べているところを見た。なんとか下りの道を見つけ、小屋目指して歩いていく。方角もあっているからたぶん大丈夫。心配になりながらも歩を進める。道幅が狭くなってきた。そして狭い道を水が流れる。靴は浸水。先頭のメンバーが滑落した。やばいと思い声をかけると返事が返ってきた。どうやら3mぐらいの穴に落ちたみたいでなんとか命は助かった。怪我も無かったようでよかった。反対側に落ちてたら本当にまずい状態だったと思い、メンバーの2人に申し訳なさを感じる。少し休んで落ち着いてから、出発。下りだから、雷に当たるリスクは少ない、だから今度はスピードを落としても良いから慎重に進む。みんなびしょ濡れでぼろぼろになりながら、小屋にやっとの思いで到着。この小屋でも圏外。小屋は扉を閉めるとかなり暗かった。そして寒い。ひとまず着替えて、温かいラーメンを食べることにした。どうにかして衣類、靴、ザックを乾かしたかった、物干しはあったが、この気温じゃ干しても対して乾かない。小屋内には囲炉裏があったが燃やすものが無かった、外は雨で木はすべて濡れている。小屋の物品をあさってみた。スパゲティーやお茶、ガス缶など非常時のものがいろいろあった。でも、燃やせるものはなく自分が持ってきた着火剤のメタぐらいしかなかった。結局あきらめ、しばらくシュラフに入って寝ていた。16時になり、天気図をとった。自分が予想していたよりもひどい天気になっていた。大陸からの高気圧は完全に消え、停滞前線上に低気圧が発生していた。今日は出発せずに新高塚小屋で停滞すればよかったと後悔した。この分だと停滞前線の影響で明日も天気が悪い、それにこの悪天がいつまで続くかもわからない。それに、もう皆早く下山したかった。この日の時点で予定外エスケープだったが、さらに予定外のエスケープをとることにした。鹿之沢小屋から山頂を超えずに下る道は2つ。1つは永田歩道。昭文社の『山と高原地図』によるとふもとのバス停まで8時間10分かかる。もう1つは花山歩道。こちらは林道に出る花山歩道入口まで6時間かかる。山と高原地図にタクシーのことが書かれていたためここでタクシーを呼んで近くのバス停まで行けばオッケーだと思った。ただし、もし仮に花山歩道入口で携帯電話の電波が入らなければ、最寄りのバス停まで2時間10分ほど歩くことになる。こうなったら永田歩道とあまり変わらない。でも、きっと電波来るだろうと期待して花山歩道を下ることに決めた。一応、ラジオでも明日の天気予報を聞いておきたかったのでずっとラジオを流していた。でも、歌とか甲子園ばかりでなかなかやってくれない。甲子園の放送を聞くと唯一下界とつながっている気がして落ち着くのだが。やっと流れたと思うとなぜか受信状況が悪くなり音が小さくなる。あんまり聞き取れず夕食を食べる。寝る前に少しトランプをした。いつも通り大富豪。この小屋は2階建で2階で僕たちは遊んでいた。すると下で何かあさるようながさごそといった音がする。おそらくネズミだ。見に行くとタッパーにおいていたはしは散らかっていたが、それ以外何も食べられてはいなかった。まあ、大丈夫だろうと思いトランプ続行。けどまだ音がするのでメンバーの一人に見に行ってもらうことに。するとやはりネズミがいたらしい。どうやら、この小屋は壁と床の間に隙間があってそこからネズミが進入してきているらしい。特に食われてはいないけど、一応2階に生ゴミは持ってくることにした。それから、トランプをやめて就寝。夜また、がさごそといった音がした。メンバーの一人がライトをつけるとネズミがいたらしい。2階にまでわざわざ生ごみをあさりに来ていた。でも、結局何事もなかった。朝起きてからも特に生ごみが散乱していることはなかった。
4日目
朝から雨は降っていた。朝食を食べつつもラジオ天気予報を聞きたいと思い、ずっとラジオを流していた。でも朝早いとぜんぜん天気予報が流れない、ようやく6時頃に天気を聞けた。曇りところにより雷と聞こえた気がする。雨やんだし出発するかと思ったら、また雨。まあ、下山だしなんとかなるかと思い、花山歩道に入った。なぜか最初からすごい登り。ああ、つらいと思いながらも、ようやく下りに入ると少し楽になった。平坦な道も多く歩きやすかった。途中、現在地を示す地図がいたるところにあり、着実に下っているなと安心できた。かなり早いペースだった。メンバー2人とも足腰強くて気力があり良かった。正直、一番軟弱なのは自分だなと感じた。途中道がわからなくなり場面が何回かあったが、その都度ピンクテープに従った。最後、あと少しとなってからが長く感じた。道もトラバース気味になり、足元も岩がごつごつしていた。花山歩道入口に着くとみんなほっとしていた。ひとまず終わったと。携帯を取り出して機内モードを解除した。まさかの圏外...あと2時間10分歩かなければ...メンバーの一人が靴を変えていると足に付着するヒルを発見。ひぱってとると血が出ていた。痛いのかなと思ったがあまり痛みはないらしい。自分もかっぱの下をめくった見てみた。いた。確かにそんなに痛くはないが、かなり気分は悪かった。しかも、手でとると今度は手にくっついて血を吸い始める。とって地面に落としてもまた靴の上を張ってくる。永田歩道を歩いたことのある先輩からは上から降ってくると聞いていたが、どうやらこの花山歩道では下から這い上がってきたようだ。雨のせいで、下に落とされていたのかもしれないけど。とにかく、花山歩道も永田歩道もヒルがいるので、ここを歩くならスパッツを付けた方がいい。ヒルを絶対に皮膚に付けないことが大事だ。一度着くとずっと血を吸われ続ける。気持ち悪いなと思いながらもひたすら林道を歩く。2時間歩いて大川林道入口に着く。でも最寄りのバス停からはあと2時間たたないとバスは来ない。そしてスコール。降りてきた僕たちを見て下にいたある人がそのバス亭(大川の滝)まで案内してくれた。ありがったかったんだけど、このスコールの中あと2時間待つのかという思いだった。昼だったけど、雨の中昼飯食べるのも嫌だなとメンバーの一人から言われ、その人は車で通る人にタクシー呼んでもらって便数の多いちょっと離れたバス停に行くことを望んでいた。(ここも圏外だったので)一方、もう一人のメンバーは人にお願いするのは迷惑かけるから2時間くらい待てばいいじゃないという意見で、暇な間、大川の滝見に行きたいと言っていた。正直、僕はもうザックを背負って歩きたくなかったし、お金もあまり使いたくなかった。結局、後者にすることにした。みんなで、大川の滝を見に行った。すごいデカい滝で、この前の沢登りの滝がちっぽけに見えてしまった。バス停近くのベンチまで戻っている間に晴れてきた。なんで下って来てから晴れてくるかなと思いながらも、ポカポカして気持ちいいという思いになった。昼も食べてしまった。しばらく暇な時間が過ぎ、ようやくバスがきた。安房で降りた。この時はもうカラッとしたいい天気だった。早くお風呂に入りたいので民宿に向かった。近いだろうと思っていたら、意外と坂を上った上にあって、また登るのかという思いだった。民宿のおばさんに寝室を案内してもらった。ベッドが3つ。今日はぐっすり眠れそう!順番に風呂に入って衣類を洗濯した。夕食を食べに行くと大量のおかずが。しかもトビウオが!なんかテンション上がってばくばく食った。ごはんもおかわり出来たので2回もお願いしてしまった。もう美味しくて幸せだった。そして腹が苦しくてベットで休憩。なんか辛かったけどこうして終わると呆気なかったという気がした。ただ、夏合宿に参加してくれた2人に嫌な合宿だったなと思われたんじゃないかと思うと残念な気持ちになった。
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