摩周岳《北海道百名山》
- GPS
- 05:22
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 971m
- 下り
- 971m
コースタイム
天候 | 霧一時曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
今日はH中さんも復活し摩周湖畔の摩周岳に登る。登山ルートとしては摩周湖第一展望台から湖周外輪山を通るルートと裏摩周の西別小屋からのルートがある。今回は山数の多い西別小屋からのルートを取る事にした。西別小屋は意外と立派な避難小屋で標茶山岳会が管理しており、清岳荘の如く料金は取らないしお勧めだ。登山口で登山届けを出すと今日はまだ入山した人はいないようだ。樹林帯の中、広い登山道を歩き“うぐいす谷”を過ぎると徐々に傾斜がきつくなり草原の中の道“がまん坂”となる。振り返ると根釧原野が180°の地平線で拡がっている。以前開陽台から見た地平線の風景は素晴らしかったがここも良い。
登山道は低く垂れこめた雲の中に突入し、周りは霧に覆われてしまった。再び樹林帯となり第一お花畑、第二お花畑と開けた所に出た。今の時期はモイワシャジン、トウゲブキ、エゾトリカブト程度で花期は過ぎてしまった感が強い。登山道はしっかり整備され縦走路から分岐して少し登るとリスケ山(787m)に到った。晴れていれば摩周湖が見えるはずだが、山頂標識を撮っただけで引き返した。第三お花畑、ごくらく平をなだらかに過ぎ西別岳(799m)に登り返すと山頂には2等三角点「西別岳」が置かれ標茶山岳会の立派な山頂標識が立っていた。
高山植物を愛で此処で引き返す登山者も多いようだが、目指すは摩周岳。縦走路を先に踏み出すと登山道は整備の程が全然違った。たっぷり露を含んだ草が被り、ずぶ濡れになりそうなので雨具のズボンを穿いた。北北西に伸びる尾根の先端に“又牛別岳”を発見、標高712mとあるので2.5万図の標高点の位置だ。兎に角1山儲けた。又牛別岳を下り切ると第一展望台からの道との分岐点までは、ほぼ平坦路で草の被りも無く歩き易い。分岐点からは摩周岳の火口外輪山となり徐々に緩い上り坂となった。そして山頂に近づくにつれ傾斜が増し右側から巻き込むように進んだ。空に明るさを感じ見上げると雲の領域を脱したようだ。そして摩周岳(857m)に到着、何んと火口の底まで見えるようになった。
摩周湖は昔富士山級の巨大火山で大爆発を起こし山頂が吹き飛んでしまった。この縁が今の摩周湖のカルデラでその後摩周岳とカムイシュ島が爆発を起こし今の形となり山腹に植物が育ち、カルデラに水が溜り摩周湖が形成されたという。なお摩周岳火口の底(標高375m)は摩周湖の湖面(標高351m)より高く水はない。風も無く穏やかなので40分余りゆっくりしていると霧が薄れ摩周湖の湖面も姿を現した。歩いて来たリスケ山・西別岳、そして雌阿寒、雄阿寒の姿らしきものも雲の隙間から見ることができた。
僅かとは云え諦めていた展望が得られ大満足で来た道を引き返した。再び雲の領域に入り展望台分岐を過ぎた辺りで今日始めて西別小屋からの登山者に出会った。西別岳に登り返すとまた展望があると思っていたが天気の悪化は期待を裏切り二度と遠景を見せてくれなかった。西別岳に戻ると山頂に登山者多数、ひと組はガイドに引き連れられた人達で摩周岳を目指して行ったが、もうひと組は入山時小屋に居た人達で西別岳が目的だったらしく引き返して行った。10分ほど休憩し後を追ったがリスケ山に寄ったようで最後まで会うことはなかった。この後もどんどん登山者が登ってきて、“がまん坂”が相当応えているようだった。帰りは幾ら下っても雲の領域から脱することは無く遂にポツポツしだした。曇りのち雨の予報どおりで、早く登りだして本当に良かった。
10:55登山終了、この後は裏摩周展望台に立寄るが予想通り何も見えない。30年前に来たときは湖面まで下りられたのだが今は不可能。その後H中さんの希望で神の子池に行くと此れが美しい池で感激。摩周湖の伏流水が湧き出した池で澄み切った水が神秘の趣、オショロコマがゆったり泳ぐ姿が又何とも優雅だった。嘗て透明度41.6mと世界一だった摩周湖だが昨今は水質が悪化し透明度は20mを切ってしまったらしく残念だ。
昼食を求めて札弦まで行くと何んと斜里岳が全容を見せてくれた。立ち寄り湯は養老牛温泉でH中さんの調査で“だいいち”が良いと云うことで行ってみると何んとも風情のある宿で露天風呂が幾つもあった。最後の一つは混浴露天風呂だが中々入ってくる勇気のある女性はいなだろう。今日も摩周湖YHに宿泊、今日は岩尾別YHで同宿だった親子連れも泊まり合わせ結構賑やかに過ごした。
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