東床尾山《関西百名山》
- GPS
- 05:55
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 831m
- 下り
- 831m
コースタイム
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 5:55
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
昨日の戦利品の蕨の沢山入った味噌汁の朝食が済むとM子さんのお手前で抹茶を頂いた。昨日とはメンバーが変わり、K島車、T橋車、Y本車の3台に分乗し朝来市和田山町竹ノ内の糸井川を遡った。県道が終わり床尾林道となり谷が一際狭まった処に不動の滝がある。羅漢谷登山口はそのすぐ先だ。橋の手前の広場に車を止めK城リーダーを先頭に歩き始めた。
谷筋の道で右岸、左岸へと渡渉を繰り返すが靴を濡らすことはなかった。雪は完全に溶けているが流量はそこそこある。この辺りは以前羅漢鉱山があったところで坑道跡や精錬所跡があった。羅漢谷は反時計回りにほぼ180°回り込み進行方向が南になると間伐材が散乱する谷を避けるように登山道は尾根へと這い上がった。体験山行のY彩さんは昨日久々の山歩きで筋肉痛が出て急斜面が辛そうで遅れがち、重量分担でペットボトルの水を元気の有り余っている若い岸田さんがサポートし2番手を歩きリーダーの保護下に入った。今度は時計回りにカーブしだしS字カーブを描いて西床尾山(にしとこのおさん843m)に達した。針葉樹林に広葉樹が混じり、北東面が開け東床尾山を見通すことができた。
山頂で小休止を取り北への縦走路を進んだ。この先はミッション1:「P781の位置を特定」を心がけて進んだ。地形の変化に注視し小まめにコンパスを合わせると尾根は緩く右にカーブを描きP781に達している。今日読図ポイントを取るKさんとK嶽さんは西床尾山から講習会を開始、測量士の菅さんはコンパスが測量の理論と一致するとピピーン腑に落ち飲込みは早い。ベテラン新人のK嶽さんは敢えて講習するに及ばず、次々と地形的特徴を読んで適格にP781を特定した。P781は単なる標高点で現地に表示がある訳ではなく一寸したピーク性があり其れらしいと判断できるだけの地点だった。
P781の先の鞍部から登り返すと突然現れた三角点、真新しいコンクリートに真鍮盤を打ち込んだタイプのもので2.5万図には表示がない。帰って調べてみると点名は「東床尾」、4等三角点で標高は725m、百年物の多い三角点の中、平成21年8月18日設置の出来たてだった。
床尾山の稜線は大きなアップダウンもなくなだらかで所々展望があり気持ち良く歩ける。次の目標はP821で此処だと思ったところは実は手前だった。P821の南側に飛び出して床尾峰の家がある。いや“あった。”本隊は東床尾山を目指し先行したが、「興味のある人は見に行こう」と誘ったところ7人が行くことになり、100m先の避難小屋の残骸を見た。柱が折れ屋根が横に倒れて無残な姿を晒していた。しかし展望の開けた素晴らしい場所にあり、倒壊したのが惜しまれる。
東床尾山手前の小ピークは奥山集落からの登山道が合流した。傍らに造林小屋があるが此れも相当荒れていた。小屋の裏手に出てみると東床尾山が間近に見え、西半分は伐採され裸になった姿が少々哀れだった。山頂に近づくと木がなくなり、既に到着しているK城Lが待っているのが見えた。東床尾山(839m)山頂は360°の展望があり北近畿の山々が一望できた。此処でミッション2:「大江山を山座同定」を行った。コンパスを合わせて見定めると東微北の方角に横たわる山を特定できた。この山も関西百名山で何れは山行を計画する予定だ。山頂には次々に登山者が上がってくるが殆どが糸井川の奥の糸井の大カツラ駐車場から直登し床尾峰の家跡から下る周回登山のようだ。
東床尾山から先の稜線は踏跡薄く余り人が入っていない。思わず糸井川への下山路に入りそうになったが戻って但東越を目指して薄い踏跡を辿った。樹林の切れ目から東床尾山を振り返り、此れから目指す鉄鈷山も望むことができた。但東越は和田山町(現朝来市)と但東町(現豊岡市)を結んで平成20年11月に完成した床尾林道が切通で縦走路を分断してしまい、いきなり断崖の縁に出くわす。東側のなだらかな所を迂回し、草付の斜面を滑り下り林道に出た。峠の但東側に立派な完成記念の石碑がある。しかし小休止している間に通る車は1台もなかった。
反対側は指導標もあり比較的簡単に尾根に取り付くことができた。峠に矢印になった指導標がありまさか切通の断崖を直登させるのかと気になって断崖の上から確認すると矢印に意味はなく、「豊岡市」と記されていただけだった。最後のミッション3は「3等三角点『西谷』」を見つける」で鉄鈷山の登りにあるはずだ。鹿除けフェンスの残骸の登山道を登って行くと、尾根の一寸した膨らみの上に何の苦労もなく三角点を見つけた。
西谷三角点の先のピークから兵庫県・京都府の府県境に乗り右に進路が変わった。伐採された斜面を持った鉄鈷山が正面に見えた。伐採地の縁を登り鉄鈷山(かなとこやま775m)に達した。木製の山頂標識があり暫し休憩、予定では但東越に戻り床尾林道を歩いて羅漢谷登山口に戻る心算だったが、あまり乗り気のしないルートだった。地図を見ると鉄鈷山の南P737から北西に伸びる尾根あるいは鉄鈷山南西から西に伸びる尾根が何れも糸井の大カツラ駐車場付近に達する比較的なだらかな尾根である。TCから皆に道なき道を行くか無難に林道を下りるかの意見を求めたところ、特段の反対もなかったが、強い希望もなく、TCにお任せと言うことになり南西尾根をダイレクトに下ることにした。このルートを取ると四角形の3辺を辿る林道コースを1辺だけに短縮できる。
間伐の放置木や倒木を避けながら尾根を忠実に下った。途中間違ってはいけない枝尾根が3箇所あり、コンパスを細かく合せ慎重に下った。登山者の痕跡は殆ど無いに等しいが植林帯で林業者が入っているのだろう。焚き火の痕やドリンクの壜があった。そんな中突如シロバナノイワカガミの群落に遭遇し、これには皆感激した。下草も大したことはなく、一般難路程度だろう。いずれにしてもルートファインディングの力を試させられる所だ。やがて右手下方に林道が見え出すとひと安心、あとは林道への飛び出しがどうかだけが問題となった。先端部に近づくと水流は林道の向こう側で直接林道に下りられそうだ。尾根先端部は若干急になったが問題なく林道に下り立つことができ皆さんホッとしたころだろう。下り立ったところは糸井の大カツラ駐車場のすぐ北で床尾林道を800m歩き羅漢谷登山口に戻った。
登山の後は温泉。夜久野高原温泉を目指したが、府県境を前にして大渋滞が前方に見えた。折りから満開の藤は下界でも咲き誇り、ここ朝来市和田山町白井にある大町藤公園を目指す車で混雑していた。諦めて引返し和田山駅近くに偶々見つけた“奥香の湯”に立ち寄った。此れが結構良くて600円の入浴料で幾つもの露天風呂が楽しめた。山本車のカーナビの変な指示に惑わされ下りなくてもいい高速を途中で下りてしまったトラブルもあったが南丹篠山口IC経由、3時間程で帰ることができた。
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