雪彦山 《関西百名山》
- GPS
- 04:59
- 距離
- 6.1km
- 登り
- 796m
- 下り
- 796m
コースタイム
天候 | 晴れ時々時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
|
写真
感想
青春18切符の季節になり、この切符を有効に生かして播州の地への山行を計画した。呼びかけたところ17人が応じ、関西百名山シリーズ過去最高の参加数となった。姫路駅の乗り換えでO木さんが乗り遅れてしまったり、福崎駅ではタクシーがなかなか来なかったりして歩き出しが45分も遅くなってしまった。帰りはバスで姫路へ出ようと計画していたが神姫バスのこのルートは今年の9月30日限りで山之内集落から先の3.5劼廃止されていた。携帯の通じない谷間なので乗ってきたタクシーに迎えを予約しておいた。
歩荷ポイントに挑戦するT橋さんは計量により22圓硫拿鼎粘霆爐鬟リアした。T野リーダーを先頭に2番手を歩いてもらった。読図ポイントを目指すY川さんは後尾でTCと読図講習をしながら歩き、雪彦山キャンプ場を出発した。取り付きは階段で、いきなり急登となって岩峰顕わな大天井岳を目指した。天気は快晴で申し分ない。200m足らずの登りで展望岩に飛び出した。迫り出した岩の上から大天井岳、不行岳の荒々しい岩峰が姿を見せ、急登はさらに続き尾根を忠実に登った。南へ派生する尾根と合流する辺りで傾斜が緩やかになった。
地形図ではそのまま大天井岳へ直登しているが実際は西を巻いていた。出雲岩の岩壁に阻まれ基部を巻くように岩の庇の下を通って岩場を登った。出雲岩の上に出てきた所は覗岩で南方の展望が開ける。セリ岩は大岩の僅かな隙間を擦り抜けるようして通過するが、ザックが閊えそうになり肩から下ろして通過する人もいた。鎖場の難所が続きピークに達するとそこは大天井岳(811m)で、役の小角と不動明王を祀った祠があり、足元には明王山不動寺の碑伝が置かれ修験道の山であることを物語っていた。山頂標識には「雪彦峰山県立公園名峰雪彦山」と書かれ、その下に「大天井岳811m」と手書きされていた。
雪彦山の歴史は修験道の歴史で雪彦山金剛鎮護寺というお寺がこの地に嘗てあった。推古天皇の御代(592〜628年)に法道仙人により開かれたとされるが、明治の廃仏毀釈により廃寺となりその流れが賀野神社として山之内坂根の山中、大曲展望所の近くに伝えられている。そして修験道としての雪彦山は洞ヶ岳を指し、総体山名の洞ヶ岳は岩峰群の大天井岳、不行岳、三峰岳、地蔵岳を総称しておりその最高峰を雪彦山と表示している。また別の定義では洞ヶ岳、鉾立山、三辻山を総称するという説もあるが、地形図では4等三角点「雪彦山」の置かれた三辻山を雪彦山とし、関西百名山もこの定義に依っている。
登山口から1.4劼離魁璽垢1時間半も要してその険しさが思い返された。この山の主のような小父さんがザックの背に「雪彦山バッチ500円」のプレートを付けて山頂にいた。気さくな小父さんでシャッターをお願いして全員で記念撮影をしたつもりだったが後で見るとTさんがいない!
危うく忘れそうになったミッション1:「雪彦山までの所要時間を予想」をして出発した。予想時間は35分〜47分で山の主の小父さんの話に大分影響されているのは間違いない。北への縦走は天狗岩に掛けて若干急斜面もあったがもう問題はない。虹ヶ滝への鎖場コースが右に分岐した。鎖の連続で相当な難路らしい。少し進むと新下山道が分岐し鎖場コースを迂回するように付けられた安全な道のようだ。鹿が壺への道が分岐しもう一登りすると山頂に到着した。
雪彦山山頂は樹林帯で展望はなく今朝の霜の影響か山頂は濘んでいた。本当の雪彦山=三辻山(915m)山頂で昼食中の男性にシャッターをお願いして記念撮影、今度はTさんも入っていた。さてミッションの結果は、所要時間33分でK城さんの35分の予想が一番近かった。Kさんの36分がこれに続き、大外しはS原さんの47分だった。
なだらかな稜線を北東に進み鉾立山を目指した。途中で雪彦川の谷に下る“ドロカベコース”が分岐した。「ドロカベ」とは一体どんな道だろう? 鉾立山(950m)は、総称雪彦山の最高峰で北側に展望が開けている。ここでミッション2:「後山(うしろやま1,347m)山座同定」を行う。展望図があったがカンニングせずコンパスを合わせて10時の方角に見える一際高い山と方向が一致し其れと同定した。その右奥にあるダルガ峰の禿げた側面は白くなり雪が積もっているようだ。後山は岡山県と兵庫県の境にある山で岡山県の最高峰である。左に目を動かすと関西百名山のひとつ日名倉山があり、もう少し見通しが利けば遠く伯耆大山の頭が見える筈だ。北の方には新しくできた送電線が東西に横切り、P977の山頂にはドンと送電鉄塔が据え付けられ、木が無残に刈られ禿ている。其の左奥には峰山高原の暁晴山(ぎょうせいざん1,077m)が鎮座していた。
北東へ稜線を少し進むと南側の展望が開け展望図が設置されていた。遠く瀬戸内の島も望めたが太陽の方向で霞んでいた。ジャンクションピーク(942m)は暁晴山への縦走路が分岐のピークで北に見送り南東方向に進んだ。ジャンクションピークを下りだすとまたすぐに分岐があり夢前川への下山路に入った。2.5万図には南に続く尾根にも登山道が描かれているが、道は不明瞭だとか。杉林の中をジグザグに下り涸れた谷に達すると、谷底を右へ左へと道が続いている。岩から染み出す水は此れこそ雪彦川の源流、夢前川となって飾磨の新日鉄広畑製鉄所の横で播磨灘に注いでいる。
ミッション3は「虹ヶ滝の位置を地図上で特定」で地形を見ながら谷を下り、虹ヶ滝の出現を待った。左岸に「虹ヶ滝橋危険に付き通行禁止」の表示があり虹ヶ滝には行けないのかと思ったが、右岸のルートはそのまま険しいながらも下に続いている。そして何の表示もなしに立派な滝が現れた。流量は少ないが落差10mはあろうか、そのまま過ぎると少し下に「虹ヶ滝」の表示を発見、天狗岩から分岐した鎖場コースが合流した。此処にも確かに滝はあるがショボイ。後で調べると上の滝と下の滝があり、先程の立派なのが上の滝のようだ。ミッションは鎖場コースの谷の合流点を地形図に印をして完了した。少し休憩していると小学校2年の女の子を連れた夫婦が鎖場コースを下りてきた。子供があの難路をよく下りてきたものだと感心一入。
滝の下で左岸に渡り雪彦川を離れて大曲へと進む。真っ直ぐ行くと林道の大曲展望所に出るがパスして180°回転するように下りて行った。再び雪彦川に戻り堰堤を乗り越えると林道となり雪彦山キャンプ場へと戻ってきた。一息ついていると予約しておいたタクシーが早い目に来てくれ福崎駅へと向かった。青春18切符で大阪駅まで戻り一旦解散し、残った12人で反省会を行ない19:40頃解散した。
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