権現岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,432m
- 下り
- 1,427m
天候 | 晴れ時々ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
8月22日(木) 観音平9:15〜編笠山12:58/14:00〜青年小屋14:19
天気:晴れ時々ガス
腰の具合が万全ではないので無理はできないが、夏山シーズンが終わってしまう前に暑くはない高い山に行きたいと考え、八ヶ岳一泊のゆるめコースとして計画した。編笠山、権現岳はそれぞれ3回目なので安心感もある。
この週後半は大気の状態が不安定とのことで、登り始めるとすぐにガスが漂う。山の空気は嬉しいが、2カ月近く腰痛と猛暑を理由に家に閉じこもっていたので、やはり脚が重い。押手川の流れは枯れていた。ここからは地味な針葉樹の森の中、ひたすら岩塁の上を伝う辛抱の道になる。このような角のない岩がどうして形成されるのか不思議に思いながら登る。背後の切り開きの上には南アルプスがあるはずだが今日は白い空間が覗くだけだ。ようやく空が開けて頂上に着く。権現とギボシの双耳峰がかろうじて姿を見せているが、その奥は雲に隠れている。南アの方はいかにも湿っぽい雲が盛大に沸き立っている。雨に降られなければ上等だし、陽射しが弱いのはむしろ助かった。しばらく一人で過ごし、そのうち単独の男性が到着したが、それでも静かな山頂でゆっくり過ごす。とうとう北の方からゴロゴロ音がしだしたので、慌てて小屋を目指す。幸い大雨にはならず、周囲を散歩したり、編笠山の岩塁を眺めながらビールを飲んでギリギリの夏の風情を楽しんだ。前回の宿泊は30年近くも昔になろうか。この日は小屋番の竹内氏は不在で少し残念だった。頂上で一緒だった男性と同宿になったが、蓼科山まで縦走するそうで、出しそびれたという計画書を預かる。
8月23日(金) 青年小屋6:08〜権現岳7:50/8:40〜三ツ頭9:25/9:47〜八ヶ岳横断歩道出合い12:22〜観音平13:15 天気:晴れ時々ガス
この日も編笠山の岩肌の上を雲が流れて行く。しばらくは朝の気持ち良い森を歩き、ほどなくハイマツが出てくる。ガスを透かして岩塔が浮かび、ウメバチソウの白い花を散りばめたような草むらが嬉しい。記憶よりも岩場のトラバースが長いが、楽しく登れる。稜線に出て、標識はないが少し踏み跡を戻るとギボシの頂上。ガスの塊りが過ぎると赤岳、阿弥陀岳が満を持して姿を現す。来て良かったと思う瞬間だ。雲海の上に南ア、富士山や、遠く槍穂高も青く浮かぶ。
権現岳はほど近い。運よくここでも一人だ。岩塔の間から南北を交互に眺めて幸せな時間を過ごす。一時は横岳、硫黄岳まで見えたものの、再び周りがガスに包まれてしまったので腰を上げる。三ツ頭までは縦走路らしい道で、行く手が雲に浮かんでいるので、気分良く歩ける。背後の権現岳がどんどん高くなっていく。右手の編笠山との間の緑濃い谷の斜面が印象的だ。岳樺と草むらのオアシスのような鞍部を過ぎて、最後のハイマツの尾根を辿ると、岩の重なった頂上。ここはやや暑い。すぐ先で右へ分かれる道に入る。ここからは初めてだ。前日の岩塁と比べ、土の道の歩きやすさが本当に有難い。尾根の左をからむように降りて行く道は、草むらもあって優しい感じだ。意外に長く道脇にハイマツやシャクナゲが交じり、名残惜しみながら歩く。とうとうそれも尽きて、岳樺の立ち枯れ帯を過ぎると本格的に樹林となる。途中でまたガスがかかり薄暗く、先の見えない道は長く感じる。マルバダケブキやアキノキリンソウの鮮やかな黄色が慰めになる。カラマツ林に入ってからも結構歩いてようやく横断歩道との交差点に降り着いた。余韻を味わいながら静かな森の遊歩道を辿る。中々良い締めだ。観音平で預かっていた計画書をポストに投函して終了。手頃だが満足感の大きい山行だった。
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