枡水高原から弥山(大山)
- GPS
- 06:32
- 距離
- 5.8km
- 登り
- 1,047m
- 下り
- 1,050m
コースタイム
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 6:33
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
リフト終点地点から上しばらくはススキ藪、樹林帯に続いては灌木藪、一般路にでるまでは石ザレ。 |
その他周辺情報 | 樽水高原に複数あり |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
ヘルメット
|
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感想
ここのところ朝は涼しくなってきたものの、昼間は相変わらず猛烈な暑さが続いている。先週、先々週と来客や台風襲来で裏山の六甲が続いた。この週末はちょっとランクアップしたいと思い、いろいろ考えてはみたが、遠くてもやっぱり大山、に落ち着いた。南面から登るとして、未踏のルートを探ると、弥山への面白そうなルートが二本ある。一つは一の沢の脇から一の沢源頭、二ノ沢源頭の上を通って弥山に達するものである。もう一つは南というより西側、枡水高原から弥山を目指すもので、この二つのルートを結んで周回した記録も散見される。弥山といえば、関西に越してきてすぐ、北面の夏道往復で登って以来となる。今回、当初は一ノ沢から登って枡水高原に下る周回を計画した。しかし、一の沢からのルートが近頃崩壊が進んで難度が増しているという記事があり、一方、枡水高原ルートは安定した道とのことで、今回は無理をせず後者の往復にすることにした。
枡水高原の初心者ゲレンデは、この時期緑の牧野となり、その向こうに大山が峻立して、さながらハイジの世界だ。このスロープ登りから今日の山行は始まる。夏のゲレンデ登りほどめげるものはないのだが、今回は秋の花に励まされて何とかしのいだ。とくに、ゲレンデ下部に咲くマツムシソウはうれしい存在だ。55年ほど前の8月半ば、甲州の甘利山に登った折、丸い山頂をマツムシソウの明るい紫が覆いつくす光景に心打たれたことが、鮮やかに思い出される。私はこの花の虜になり、種を採って帰って自宅の庭に撒いたのだった。種は発芽して立派なマツムシソウの株となり花をつけたが、その花びらは矮化し、決して見事な花をつけることがなかった。やはり野に置けレンゲソウ、を地で行ったような話である。マツムシソウで喜んでいると今度はキキョウが大輪の花で迎えてくれた。実は自然に生えるキキョウを見るのは初めてなのである。ここはもうすっかり秋の花々にかわっているのだった。そうこうして登っていくと、ゲレンデ斜面の最上部に何人もの人の姿がある。なんと、リフトが稼働しているのだった。そのリフト終点にはベンチがあり、その対面に立派な看板が立っている。この場所から登山は危険なので自粛を呼び掛ける看板だった。ということはここが登り口ということである。よく見ると、ススキやキイチゴのとげとげが覆いかぶさる藪の下に道型を認めることができる。一般の人にはそこに道があるとは想像もつかない藪である。気合を入れてここに突入する。半袖で突入したため、ススキの葉で皮膚に傷ができヒリヒリする。暑いが途中で長袖を羽織り、手袋を着用だ。出発時に普通の帽子で行くか、麦わらか、ヘルメットかと思案の末、ヘルメットを選択したのはkinuasaの卓見というべきものであろう。しばらくの藪漕ぎの末、樹林帯に入る。ここからしばらくは大した藪はない。全行程、マーカー等は一切ないが道型はしっかりしているので、問題はない。樹林帯の中をしばし登る。次第に樹高が下がってゆき、陽が射しこむようになり、視界が開けると、花の終わったオオバギボウシのお花畑が現れる。この先、休憩できる場所もないかもしれず、ここで昼食をとる。眼下には枡水高原の草原が広がり、吹き抜ける風が心地よい。ここからは傾斜も増して主稜へとまっしぐらに登る。身の丈ほどの灌木が両側からせり出して踏み跡を隠してしまっている。そんな灌木帯と草付きが入り混じった登路となる。コオニユリは実しか残っていないが、シコクフウロやキュウシュウコゴメグサは真夏と変わらずに多数の花をつけている。周囲の眺めは次第にアルペンな様相にかわり、足元は火山岩の石ザレとなって慎重な足運びを要求する。しかし、道はジグザグについていて、不安なところはない。このルート、登山自粛で荒れるに任せるのはもったいない。そう思いながら、草付きとザレを一歩一歩登る。遮るものの無い急斜面から下の緑の絨毯、そして日本海の広がりを眺めつつ登るのは爽快である。もっとも、いくら登っても下の眺めが変わらないというのは南アルプスの鉄炮登りのようだ。50年ほど前、白根三山を一泊で縦走した時、白根御池を下に見ながら何時間も日照りの中登り続けたのを思い出す。その点、大山はすぐに主稜に到達できるから楽である。ようやく、草付き上のピークに乗り上げると、前方に多くの人々の姿が目に入ってきた。稜線に出たのだ。ピークの後ろは池塘で一般道が通り、それを右に辿るとすぐに石室の出た。が、誰もここにはいない。どうやら、木道の架け替え工事で通行止めになっているらしい。工具もそのまま置かれているが工事自体は今日はないらしく、後ろめたい気持ちはあるが他に選択肢はないので、そのまま弥山山頂に向かう。夏道登山道と合すると、縦列登山となる賑わいで、仮山頂に達する。なお、ログのGPSは山頂部で乱れている。避難小屋でトイレを借りたからか??? あまりの賑わいにゆっくりする気になれず、そそくさと山頂を後にして通行止めの木道に入り、往路を下山する。このルートの高度感は胸のすく快感である。上部の草付きと石ザレの区間では、ルートは幾筋かに離合集散を繰り返す。灌木藪は前向き、後ろ向きの進行でこなして最後のススキ藪を抜け枡水高原の草原にたどり着いた時には、どっと疲労感に襲われる我々であった。それでも大山はいい。
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