九重連山
- GPS
- 08:39
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 995m
- 下り
- 1,300m
コースタイム
- 山行
- 5:39
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 6:14
過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
黒岩山起点の周回コースを予定していたが、いきなり道を間違い、沓掛山起点となってしまう。
沓掛山は殆どがコンクリート舗装された道で、すれ違う人も軽装が目立つ。牧ノ戸峠に向かうバスの中で既に雨が降っていたので、雨天山行はある程度覚悟の上、とは言え雨天のフル装備は暑苦しく、歩きやすい道もあってペースオーバーとなってしまい、早々にバテる。
沓掛山後半は本格的な山道となる。稜線に出ると突風に悩まされる。雨は時折小雨が降る程度だったが、突風と合わさるとタチが悪い。沓掛山を過ぎ、星生山に進路を取ると、今度は、急登に苦しめられる。
やっとのことで山頂に辿り着く。強風で立っているのもやっと、風が治まるまでじっと耐えて歩くような稜線。山頂はそんな調子の悪天候で巣通り。
久住方面に向かうが、道なりにつられて間違った岩稜に入る。すぐ気づいて元に戻る。
避難小屋のある鞍部まで降りて、坊がつるにエスケープするか、避難小屋にエスケープするか、予定通り中岳に向かうか、久住に向かうかで悩む。
結局、中岳はスキップして久住に向かう。久住への道は歩きやすく、山頂には簡単に立てる。ただし稜線が広く、また視界が悪いので、ペンキを頼りに進む。山頂で更にエスケープを検討するが、結局予定取り稲星山へと向かう。
登りは楽だったが、下りは少々厳しい道。鞍部から登り返す道は、それでも多少優しくなる。問題は白口岳からの下り。最上部は岩場。3点支持が必要。雨で濡れている岩場の下りは慎重さを要求する。今回履いてきたのはアンパラレルのアプローチシューズと言うこともあって、岩場での安定感はしっかりとしており安心できる。岩場が落ち着くと、今度は谷沿いを下るが、また道を外す。進行方向にテープでバツが貼られた石が。はて、それ以外行けそうもなさそうなんだけど。バツ印の先を少し進んでみたものの、道は細く頼りなくなっているし、GPS上では、ほぼルートの上に乗っていたので、踏み跡のようなものを見つけながら、怪しげな谷を下る。開けた谷はすぐ樹林になり、枝も払われていない樹林は、どう見ても正規ルートではなさそう。行っては戻り、思案を繰り返したものの、ヤバい状況に変わりは無く、木々をかき分けて完全にGPSのルート上に乗るように移動すると、やっと正規のルートを見つけた。実際には谷の右に小さな尾根があり、その稜線に沿ってルートが作られていた。内心ビバークも頭をよぎった。ほぼ遭難していたといって間違いはない。
正規のルートに戻ったのはいいが、今度は粘土質のツルツルの道。雨で濡れているのが更に拍車をかける。周りの木、多分ミヤマキリシマ、につかまりながら慎重に慎重に進む。抜き足差し足とは正にこの状態。ちっとも前に進まない。鉾立峠まで降りて、やっと歩きやすい道になった。この時の悪戦苦闘が響いたのか、下山後、酷い腰痛になったことを知った。
白口岳登山道は、余り熱心には整備されていないように見受けられた。ここに限らず、全体的に昨今の猛暑の影響か、笹藪が深く所々道を隠していて、ヒヤリとする事があった。
結局久住山から先、この鉾立峠までは誰一人としてすれ違うこともなく、それほど踏まれている道では無いと感じた。特にツルツルの粘土道を歩いていても、スリップ痕の一つも見られなかった。
さらに途中スパッツが壊れてしまい。翌日も雨予報。翌日はテン場連泊の、雨天山行を検討していたが、完全に意気消沈。天候が好転するまで沈殿して下山を決めることにした。(下山後天気図をみると、沖縄に接近していた台風の強風域がかすっていたようだ)
が、持って行ったテントの撥水が悪く(元々ツェルトと言う位置づけのHeritage CrossOver Domeなので、ある程度は覚悟の上ではあったが)、夜が明けると大量浸水。風に弱いテントなのは分かっていたので、木の下の風よけになりそうな場所に設営したが、それが裏目に出る。雨量はそれほど多くは無かったが、木の葉に溜まった雨水が強風で揺れる度、テントにバラバラと大粒の雨を降らせた。その際、浸透圧を超え、細かい水滴となってパラパラとテントの中に入り込む。山行直前現地の天候を勘案して、CrossOver Domeを持っていくか、PromonteのVL23にするか迷った挙げ句の選択ミスである。
傾斜の傾いた下の方は池のようになってしまっていた。テントにしまってあったものの多くが浸水。充電用のバッテリは壊れ、充電不可に、ダウンジャケットやシュラフもびしょびしょ。天気の予報も翌日の方が良かったため、急遽撤退決定。下山日は幸運にも長者原まで雨に祟られることもなく。またこのルートは法華院へのメインルートと思われ、道もよく整備されていた。
長者原は広々としていて気持ちの良い場所。観光地として賑わっていた。
今回の山行は、これまでにないほど、最悪なものになった。
だがいい勉強にもなった。時に危機感というのを注入しておかないと、いざというの時に感覚が鈍って、判断を迷わせてしまう。これくらいヤバい状態になったのは随分久しぶりだが、刺激にだけはなったと言っておく。
折角「最高」と言われる、坊がつるのテン場を堪能したかったのに、残念な結果となってしまった。こんな経験の後だけあって、またすぐ久住に行きたいとは、今は思わないが、それが冷めれば、又行きたくなるだろう。雲が切れ、青空を覗かせた瞬間の坊がつるは、とても美しかった。結局計画に入れていた、大船、中岳、三俣、平治山、黒岩と言った山々には行けずじまいだったのだから。
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