銀山平から皇海山ハイキング

2024年09月21日(土) [日帰り]

• GPS: 09:55
• 距離: 32.1km
• 登り: 2,712m
• 下り: 2,713m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:52
• 休憩: 1:03
• 合計: 9:55

5:31 銀山平登山専用駐車場
6:07 笹美木橋
6:20 6:22 一の鳥居
7:04 7:06 猿田彦神社跡
7:14 庚申山荘
7:39 大胎内(分岐)
8:02 8:03 庚申山
8:05 8:10 庚申山展望台
8:15 御岳山
8:30 駒掛山
8:35 渓雲岳
8:53 薬師岳
8:55 8:58 白山
9:32 9:36 鋸山
9:51 不動沢のコル
10:13 10:31 皇海山
10:52 不動沢のコル
11:16 11:21 鋸山
11:52 女山
11:58 12:04 六林班峠
13:38 13:42 天下の見晴分岐
13:47 13:53 庚申山荘
13:57 猿田彦神社跡
14:34 14:41 庚申七滝
14:43 一の鳥居
14:55 笹美木橋
15:26 銀山平登山専用駐車場

天候

曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

銀山平登山専用駐車場（足尾の宿かじか北西側）に駐車。20台程度駐車可能。トイレ無し。（近隣のトイレは、銀山平公園入口にある公衆トイレ）

コース状況／危険箇所等

鋸山の南側の標高1900mを下回ったあたりから六林班峠までは背丈ほどの笹藪が続く。

その他周辺情報

庚申山荘は設備の不具合のため閉鎖中。（緊急避難時のみ使用可）トイレも使用不可。水場は利用できる。

写真

9/21 5:34

ゲートを潜って、庚申川沿いの林道を進む。

9/21 5:41

道が珪長質の土砂で埋まっているが、問題なく歩いて通ることができる。

9/21 6:10

天狗の投石を通過する。立派な岩塊流だ。

9/21 6:19

林道を50分歩き、ようやく登山口の一ノ鳥居に到着する。

9/21 6:25

水ノ面沢沿いに緩やかに登っていく。

9/21 6:27

美しい森の中を進む。

9/21 6:43

庚申山の地質は、苦鉄質の溶結凝灰岩か。

9/21 6:57

水流がなくなり、仁王門を通過する。

9/21 7:20

庚申山荘の手前で右折し、水源地の脇からさらに登っていく。

9/21 7:22

岩窟や岩壁が屏風のように連なっている。修験の世界を想像する。

9/21 7:24

オーバーハングした岩の袂を歩いていく。

9/21 7:31

岩の隙間の階段を登る。

9/21 7:40

巨大な岩の壁に圧倒される。

9/21 7:44

岩にはダイモンジソウが咲く。

9/21 7:51

岩塊地帯を登り切ると、富士見平に到着する。名前のとおり富士山が見える！

9/21 7:59

富士見平からは一転して、嫋やかな針葉樹の森となる。

9/21 8:04

庚申山に登頂して展望地に出ると、これから目指す鋸山と皇海山が姿を現す。

9/21 8:06

北には、松木連峰の奥に、鈴ヶ岳、奥白根山、男体山などが顔を出している。

9/21 8:06

若い火山である奥白根山は、山頂部に植生がないため目立つ。

9/21 8:26

森の中を西進する。

9/21 8:28

細かいアップダウンを何度も繰り返す。御岳山、駒掛山、地蔵岳を越えていく。

9/21 8:42

笹原も現れる。植生や地形が変化に富んでいるのも、このルートの特徴だ。

9/21 8:56

白山で再び展望が開ける。皇海山は近いようで遠い。

9/21 8:56

これから辿る鋸山の稜線を見据える。

9/21 9:02

南には袈裟丸山の山並みを一望できる。

9/21 9:05

鋸山の最高地点が近づいてくるが、険しい道が続く。

9/21 9:05

目を凝らすと、懐の岩壁に梯子が見える。

9/21 9:05

蔵王岳の山頂でストックをしまう。岩の壁を下っていく。

9/21 9:08

蔵王岳の岩場を下り切り、見上げる。ほぼ垂直だが、ホールドが豊富なので安全に下ることができる。

9/21 9:11

先ほど見た岩壁へ進む。中腹をトラバースした後、梯子を登るようだ。

9/21 9:12

下ったばかりの蔵王岳を振り返る。

9/21 9:13

梯子を登った後も、急斜面が続く。上部の岩場は湿っていて滑りやすい。

9/21 9:17

鋸山の最高地点は目の前だ。

9/21 9:21

小岩峰の上から、辿ってきた稜線を一望する。

9/21 9:26

最後の岩場を登る。

9/21 9:31

鋸山に登頂する。皇海山を目指す。

9/21 9:35

鞍部へ向かって急降下する。湿っていて滑りやすい。

9/21 9:51

鞍部から鋸山を見上げる。まさに鋸の容姿だ。

9/21 10:01

皇海山への登りに取り付く。道が複線化しているが、適当に選んで進む。

9/21 10:07

急登を進む。

9/21 10:14

青銅の剣が現れると、山頂は目と鼻の先だ。

9/21 10:15

皇海山に登頂する。眺望は無いが、皇海山の奥深さを象徴するような地味で静かな山頂だ。

9/21 10:40

山頂で昼食を摂り、北や東の尾根のルートを偵察し、鋸山へ戻る。

9/21 11:06

鋸山の最高地点へ登り返す。

9/21 11:08

西側、根利山と栗原川の谷は広くて穏やかだ。

9/21 11:09

東側、松木川の谷は雲の中にある。松木連峰の奥に日光連山が連なる。

9/21 11:14

下りに比べれば、登りの方が楽だ。

9/21 11:20

鋸山最高地点に戻り、下山は六林班峠を目指す。

9/21 11:28

南へ少し下り振り返る。皇海山はどこから見ても勇ましい姿をしている。

9/21 11:28

南から見る鋸山は、岩壁、樹林帯、笹原が混じる個性的な姿だ。

9/21 11:38

標高1900mを下回るあたりから、笹が次第に深くなっていく。

9/21 11:41

遂には、登山道が笹藪天国（地獄）に覆われる。

9/21 11:47

背丈を超える場所もあるが、足元にはしっかり道が続いている。

9/21 12:06

六林班峠で稜線から外れ、東のトラバースに入ると、笹藪天国（地獄）が幾分か和らぐ。

9/21 12:14

1つ目の小さな沢を越えると、笹藪天国（地獄）が終わる。

9/21 12:21

紅葉が始まっているゴヨウツツジがある。

9/21 12:31

単調なトラバースかと思いきや、いくつもの沢を越えるので飽きない。

9/21 12:38

シラヤマギクが随所で咲く。

9/21 12:50

歩きやすい道が続く。

9/21 13:18

急斜面のトラバースが終わると、樺平に入る。

9/21 13:46

巨大な岩がいくつも現れるようになると、庚申山荘は近い。

9/21 13:50

庚申山荘に到着する。施設とトイレは閉鎖中だが、水場は利用できる。

9/21 14:29

登山口に向かって下っていく。

9/21 14:38

庚申七滝に立ち寄る。美しい連瀑で一見の価値がある。

9/21 14:38

近くで目にすることができるのは、上部のわずかな滝だけで、連瀑は遥か下まで続いているようだ。

9/21 14:48

最後は再び林道を長く歩き、今日の旅を終える。

撮影機器：

PowerShot G1 X Mark II CANON

OLYMPUS Tough TG-6 オリンパス

感想

Hori

足尾山塊の盟主である皇海山には、今年の8月に松木川から登る計画を立てていたが、候補日の前日や当日に雨天となることが続いたため、実行することができなかった。
今年の夏はかつてない猛暑で、9月に入ってからも厳しい残暑が続いていたが、ようやく暑さも和らいできたため、銀山平から皇海山に登ることにした。登りでは庚申山と鋸山を、下りでは六林班峠を経由したが、岩峰や岩窟、深い針葉樹の森、猛烈な笹藪、渓谷など、歩いていて本当に楽しい道程が続き、皇海山の奥深さを体感することができた。
皇海山は広大な足尾山塊の最高峰であり、江戸時代から信仰の対象となっていたようだが、近代以降に根利山の営林などのために深部まで栗原川林道が造成され、その後、大衆登山が普及すると、深田百名山などに趣向の基軸を置くピークハンターたちに容易に登頂される山となった。しかし、2019年の台風19号による崩落のため、栗原川林道が事実上の廃道となったことにより、観光登山とは決別し、再び静寂と深重を取り戻した。自然や山岳へ畏敬の念を抱く人や、自然と謙虚に向き合うために鍛錬を重ねる人だけが目指す登山環境が、今後も続くことを切に願っている。