奥秩父 岩屋林道から国師岳 梓川岩小屋泊
- GPS
- 32:00
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 980m
- 下り
- 975m
コースタイム
- 山行
- 3:30
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 3:40
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:20
天候 | 一日目曇り夜半雨 二日目晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道は荒廃の一途をたどり、崩壊しかけた林道跡をたどるのに手間取ります。明らかな昔の道形を見つけることもあれば、獣道をたどる所もあり、好事家以外にお勧めできません。将来は遡行ルートのみになるかもしれません。 |
写真
装備
個人装備 |
ツェルト
地下足袋
焚き火道具
|
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共同装備 |
エンジン
|
備考 | 山甚の鉈 |
感想
先達として記録をヤマレコに上梓していただいた、hachi氏とyamatoko7氏に深謝いたします。
奥秩父に興味を持ち始めたのは高校生の頃、大学時代にこの山域に通い始め、古本など読み耽るうちに梓川岩小屋の存在を知り、憧れを抱き始めた。
以来、幾度となく梓川岩小屋を捜索に訪れるようになった。初回は大学時代、唐松久保で道迷いして失敗。社会人になってから、路形さえあいまいな谷筋を登り、国師岳山頂まで到達、シャクナゲ新道を徳和まで下山できたものの、岩小屋は発見できなかった。
憧れは増すばかり、忘れることなくいつでも頭の片隅に引っかかっていた。ヤマレコやネット情報で写真を見れば余計に忘れようがなかった。奥秩父は特に郷愁を禁じ得ない山域で、昔の時代の登山に羨望を抱く身として、いくつも古いルートを探して好んで歩き回っていた。
多忙な日常の中で、思い立って出かけた今回の旅でやっと念願が叶い、安堵に似た気持ちの区切りがついた。岩小屋で焚火にあたって暖をとりながら、山への気持ちだけはずっと変わっていないことに気が付いた。奥秩父の山域がいつでも登山者を待ってくれている。アルピニズムとは程遠い、どこか甘えたところのある旅情が私の登山なのかもしれない。
追記 考察
岩小屋は梓川の本流ではなく、支流の分岐先に有るのではないだろうか。今回、岩小屋からの踏み跡は途中で失い、国師岳に直上できずに池の平に続く尾根に上ってしまった。以前岩小屋を発見できずに国師頂上に登ったときは所要時間が短く、比較的容易だった。本流を辿れていたのだと思う。
考察◆ヾ箴屋の材質は花崗岩である。熱水の貫入跡と捕獲岩の様な不純物が見られた。沢の流路による直接的浸食ではなく、風化浸食で後退しながら開口部の大きさを保っているのかもしれない。洞内の床部分は白ザレで充填されており、平坦な床より先は沢に向かって緩やかに傾斜し、沢の運搬作用に少しづつ砂を供給している。現代までの堆積物で洞内が埋まらずにいるのはこのためかと推量する。実際に私が洞内で寝ているときにひとかけらづつ天井から降り続いていた。
考察 岩陰遺跡である可能性。発掘された経緯を聞いたことがないのであくまで想像ですが。隣の谷の川端下に古代人の塚があり、掘ってみたところ大変に脛の骨が長い人骨が出てきたという話を、田辺重治の著作か何かで読んだ記憶がある。北相木村に岩陰遺跡があり、同じ佐久平には大深山遺跡が存在する。縄文時代草創期から早期にかけて、人の利用があっても不思議ではない。菅平の北西の谷間に、住居址ではなく、狩猟の中継地として利用された岩陰遺跡があり、同様の使い方も想像される。
おまけで、今まで観察した岩陰遺跡を列挙すると、、
・栃原岩陰遺跡(長野県) 八ヶ岳火砕流の溶結岩石を蛇行する川が浸食して形成した洞窟。天井の崩落による犠牲者の骨も出土した。
・千駄木遺跡(群馬県)角礫凝灰岩 天井が崩落した経緯がある。
・神庭洞窟遺跡(埼玉県秩父) 石灰岩を河川が浸食した洞窟。
・一ノ沢、火箱岩、日向洞窟の各遺跡(山形県) 凝灰岩の風化洞窟。一部火箱岩洞窟では石器による成型加工が見られた。
などなど。
凝灰岩で緻密質ではない洞窟は崩落する危険性があり、古代人に被害者が出ている。さしあたり、今回の梓川岩小屋で天井は落ちなかったので無事に帰ってこられました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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梓川岩小屋に到達おめでとうございます。私も嬉しいです。
私も40年以上前に初めて岩屋林道を歩いた時は本流を素通りしたようで岩小屋は発見できず、その後数回の調査の上2011年にやっと見つけたわけです。
その2011年から既に13年も経過しているので記録を拝見すると道の様子はかなり変わっていると感じました。当たり前のことですが、昔の古道はその痕跡を消して自然に帰ろうとしてますね。
ネットで見る限り今でも年間数人はこのコースを歩いているようですが梓川岩小屋の記録がアップされると私もうれしいです。
梓川岩小屋での焚火は最高だったことでしょうね
hachi
ありがとうございました。おかげさまで、念願の岩小屋に到達することができました。国師のタルからの下山ルートで周回をできたのも、hachiさんの影響を受けてのことでした。
奥秩父の良い思い出がまた一つ。つい通ってしまいそうな岩屋林道です。
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