絶景 鷹ノ巣山の雲海富士/峰谷-水根
- GPS
- 05:12
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 1,654m
- 下り
- 1,731m
コースタイム
- 山行
- 5:10
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 5:59
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:奥多摩湖バス停(水根から1停留所戻る) |
コース状況/ 危険箇所等 |
★gpsロガーとスマホのログを連結したせいか、順序がおかしく、速度も異様に速くなっています。せいぜい0.6くらいです。標高差も過大で2割引き程度が妥当でしょう。 ・峰谷集落から奥集落を経て登山道に至るのが分かりにくいので、みんなの足跡利用。鷹ノ巣避難小屋までの登山道は歩きやすく、難所もありません。 ・水根への下山路は後半沢沿いの高所を高巻くので転落注意。 ※下山中、標高720m付近の登山道崩落部を上へ迂回した際、立派な林道が見えて、つい誘い込まれました。正しくは林道の舗装に踏み入れる直前を右に下ります。登りはともかく、下山だとみんなの足跡を見ても林道がほぼ並行しているので、なかなか間違いに気づきません。 |
写真
感想
こういう時だけ天気予報はしっかり当たり、朝からどんより曇り空。2週間前に歩くつもりが酷い結膜炎と喉風邪症状に見舞われ、好天の3連休を棒に振った。ついていないが、おかげでバスはゆったり座れて終点峰谷に降りたのは4人だけだった。
今回は鷹ノ巣山登山道で通ったことのないルートを組み合わせた。日の短い季節に合わせたショートルートだから急ぐ必要はないのだが、今にも降り出しそうな空が気になり、早く頂上へと気がせいてしまう。
集落の道は迷いやすいので、ヤマレコのみんなの足跡に注意しながら進む。小橋を渡り、左へ個人宅へ続くような急坂を上ると、「奥集落と鷹ノ巣山」を示す道案内があった。右へ畑地をトラバースするような踏み跡から林に入る。しばらく行くと奥集落外れの民家に至り、車道を少し歩いてまたショートカット風の山道を登ると、一段上の民家に至った。標高900m、避暑地のような集落には別荘風の装いの建物もある。振り向くと、山霧のかかる谷の向こうの山腹に似たような高地の家が見えた。
ようやく集落を外れた車道から左へ登山道に入る。植林帯を行くと右に急旋回して浅間尾根に至った。簡易水道らしい施設と鳥居がある。少し先の祠は廃屋状で少々痛ましかった。
尾根自体は単調で緩やかな勾配が続き、楽だが面白みはない。まだ紅葉もなく、薄暗いガスの中の林を淡々と辿って行くと、シイタケ栽培地の柵が現れた。モノレール終点の先に竹籠を背負った男性二人がいた。シイタケの収穫に来た由。まだ一人も登山者には行き会っていない。
風がなく、蒸し暑い中を歩き続けて2時間、やっと稜線が近づいて少し明るくなり、勾配も緩んだ。初めて出会った登山者の男性は三脚を出して何やら撮影していた様子。聞くと「雲海が見えたので撮った」とのことだった。林を透かすと視界は広がってきたようだが、本当だろうか。
標高1550m付近で道は西へ振ってトラバース状となり、ほどなく鷹ノ巣山避難小屋。予定より1時間近く早いが、天気も今一つなのでここで昼食とした。
色づいた紅葉がやっと見え始めた石尾根を少し登り、左を見ると雲の上に長沢背稜の稜線が顔を出していた。もしや?と振り向くとガスは足下に下がり、遠く南アルプスらしい稜線が見えている。眺望はあきらめかけていただけに思わず興奮した。
鷹ノ巣山頂ではシルエットの富士山がドーンと圧倒的存在感で出迎えてくれた。南の丹沢や御前山など奥多摩南部は分厚い雲海に沈み、巨大な富士山から西の山並みだけが浮かんでいる。小さな峰は正に海に浮かぶ島々のようだ。上空遥かにもう一層の雲があって日差しは遮られているが、視程は遠く南アルプスまでくっきり見えるほど良好。絶景を堪能して榧ノ木尾根へと降りる途中では、ひたひたと寄せる波のような雲海が山肌に沿って連なる様子も見られた。
尾根から石尾根巻き道に下り、倉戸山分岐で榧ノ木尾根へ。間もなく周囲はガスに包まれ、薄暗くなってきた。水根への分岐手前ですれ違った若者3人がつまらなそうな様子に見えたので、「もう少し上で雲海の富士山が見えるよ」と教えてやると、「マジすか?」「おお、テンション上がる!」と予想通りの反応で活気づいた。
水根分岐の先でこの日最後となる男性登山者に行き会った。会った登山者は全部合わせて10人くらいだろうか。彼にも上は雲海だと伝えると、薄暗い霧の中で信じられないといった様子で喜んでいた。彼が登って来たということは、この先のルートに大きな問題がないということで当方にとっても喜ばしい。
植林帯をジグザグに下る急坂は整備が良く、何の不安もない。一方、標高1200mちょっとの所で簡易な資材置き場のようなトタン掛けがあり、前の道標がおそらく熊によってバリバリにされていた。前後の杉の木にも熊剥ぎの跡が多く、人影が少ないだけにちょっぴり不安だった。一応、熊鈴はぶら下げているが。
この後、ヤマノカミからのLINE連絡があり(ドジャース勝った!の押し売り速報)、操作した拍子に「登山を停止」してしまったらしくレコが途切れてしまった(不調のGPSロガーを携行していたので継ぎ張りで山行ルートを登録したが、下山途中地点から登るような構成になってしまった)。そうとは気づかぬまま順調に下って標高1000mで小沢の木橋を通過。その後は時に木橋で渡りながら水根沢伝いに下る道となる。おおむね歩きやすいが、沢を高巻く感じで踏み外すと危ない区間も何か所かあった。
40分ほど歩いてレコ停止に気づき、舌打ちしながら「登山を再開」すると、ほどなく登山道が崩れて「上へ」と迂回を促す表示があった。登ると木々の向こうに立派な林道が見える。先人のレコで「林道から右下の登山道に入る分岐を見逃した」という反省の文を読んでいたので、さてはこれだなと注意して林道を歩き始めたのだが、一向に登山道分岐などはない。
そういえば、件の先人は「道でない斜面を強行突破して登山道に戻った」そうだから、分岐の実際は見ていないはず。もしや林道の手前に分岐が?と思って戻ると、案の定だった。崩れた登山道は本来真っすぐ続いていたのだから、上った迂回路はすぐ下って復帰すると考えるのが自然だ。立派な林道につい釣られる心理トラップにかかってしまった。
そこからは10分ほどで人家が見え、水根集落の一番上にある廃屋横に到着。畑の中をジグザグに下って車道の登山口に降り立った。水根バス停ではバス到着まで25分あったので、すぐ先の奥多摩湖バス停まで足を伸ばし、汗を乾かしながら水と緑のふれあい館で一休みすることにした。
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