ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 7528195
全員に公開
沢登り
北陸

【若狭】雲谷山の今古川じゃない谷 パート(宇波西川で大滝に遭遇!)

2024年11月24日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
7.2km
登り
608m
下り
611m

コースタイム

日帰り
山行
6:40
休憩
0:00
合計
6:40
8:30
90
駐車地
10:00
140
330m二俣(左俣へ)
12:20
50
雲谷山
13:10
80
右俣へ下降開始
14:30
40
330m二俣
15:10
駐車地
天候 くもり時々小雨
過去天気図(気象庁) 2024年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
宇波西川沿いの林道は途中からダートとなり,奥に行くほど荒れがひどくなる。結局,途中のヘアピンカーブの路肩が膨らんだところに車を置くことになった。なお,林道の入り口に2箇所ほど獣害防止柵があるが,鍵は掛かっておらず開閉可能。
コース状況/
危険箇所等
・ 宇波西(うわせ)川の白眉は,左俣の標高400m付近にある大きな滝場。2条15m滝,20mナメ,3段30m大滝が連なり,壮観の一言。これだけの規模の滝場は雲谷山で最も有名な谷である今古川にもなく,雲谷山でも最大級の滝場ではないかと思う。2条15m滝と3段30m大滝はどちらも左岸を巻ける。
・ 左俣は上述の大きな滝場を除けば小規模なナメ滝が出てくる程度で概ね平凡だが,源頭では10m前後の段瀑が50mほど連なる区間があり,全部直登できて楽しい。雲谷山のブナの山頂にほぼ直接詰められるのも良い。
・ 下山では右俣を下降したが,10m前後の滝が2,3連なる滝場が2箇所ほどあるのを除けば,概ね穏やかな谷。
・ どちらの谷も滝場の通過はそれほど難しくないので,沢慣れた人であればロープ等は不要。

※ なお,宇波西川には,地図にも記載のある「銚子ガ滝」が枝谷にありますが,既にネット上に複数の訪問記事があるため,今回は訪問しませんでした。全部で30m〜40mほどの規模の多段の滝場のようです。
ヤマレコの月間アップ量制限にひっかかってしまったので,とりあえずハイライトのみで行きます!
林道横から既にこのクオリティのナメ滝が連続
1
ヤマレコの月間アップ量制限にひっかかってしまったので,とりあえずハイライトのみで行きます!
林道横から既にこのクオリティのナメ滝が連続
美渓やん
これは今後の展開に期待せざるを得ない
1
これは今後の展開に期待せざるを得ない
が,巨大堰堤にあえなく打ち砕かれる
が,巨大堰堤にあえなく打ち砕かれる
そして植林の中の凡流
ですよねー。僕もそう思ってました。
そして植林の中の凡流
ですよねー。僕もそう思ってました。
しかし,だんだんナメが復活してきたと思ったら…
しかし,だんだんナメが復活してきたと思ったら…
突如として現れた2条15m滝
1
突如として現れた2条15m滝
その上は美しい20mナメナメスライダー
な,なんだ,何が起こってるんだ?
1
その上は美しい20mナメナメスライダー
な,なんだ,何が起こってるんだ?
え,えええ〜〜〜!?
2
え,えええ〜〜〜!?
出ちゃった,大滝。
3段30m。(写真は3段目,20mの部分)
1
出ちゃった,大滝。
3段30m。(写真は3段目,20mの部分)
1段目・2段目(10m)を見下ろす。
1段目・2段目(10m)を見下ろす。
大滝で全弾撃ち尽くした宇波西川は,その後は真っ白に燃え尽きたかのように平流化。
それでも源頭部には段瀑が連続して,直登が楽しい。
1
大滝で全弾撃ち尽くした宇波西川は,その後は真っ白に燃え尽きたかのように平流化。
それでも源頭部には段瀑が連続して,直登が楽しい。
今日も敦賀湾は青かった
2
今日も敦賀湾は青かった
下山は右俣へ。
穏やかな小流だが,2箇所ほど10m前後の滝が2,3連なる箇所があり,楽しい。
穏やかな小流だが,2箇所ほど10m前後の滝が2,3連なる箇所があり,楽しい。
美しい10m滝。登りなら直登できそう
美しい10m滝。登りなら直登できそう

装備

備考 ・ フェルトソール沢足袋使用。花崗岩の谷でフリクションは良好なので,ラバーでも問題なさそう。
・ ハーネスや下降器等は携行せず,念のため20m補助ロープのみ持って遡下降したが,それで問題なかった。

感想

 今週末はあまり時間がないので,短時間で行って帰って来られる若狭の谷へ。
 目的地は雲谷山の宇波西(うわせ)川。記録は見たことも聞いたこともない。地形図を見る限り,等高線はダラけ切って,滝場が出てきそうな要素は見当たらず,全く食指の動かない谷である。ここ数年来のヤブ沢稼業で研ぎ澄まされた私の凡谷センサーが激しく警報を発しているが,「雲谷山の今古川じゃない谷シリーズ」などというモノを勝手に始めてしまった手前,まあここも入っとかなあかんな…という,いわば妙な義務感だけで赴いたのだった。
 いざ入渓してみると,時々うつくしいナメが現れて期待させるものの,結局は植林の中の凡流が続いた。予想通りの展開に坦々と遡っていくと,突如15mほどの2条の滝が現れた。ほおー,いちおうこんなのもあるのか,と口笛を吹きながら(実際は吹いてないけど,まあそんな軽いノリで)左岸から巻き上がっていくと,滝上の灌木の間に,何やらちらりと白い奔流が見えた。それが滝であること,しかも今巻き上がっている滝よりも優に倍以上の高さがあることに気づいた瞬間,思わず私は叫んだ。恥を忍んでより正確に表現すれば,猛烈に絶叫していた。一体誰が,こんな等高線の緩み切った若狭の小さな谷で,今シーズンで一,二を争う大滝にぶつかることになるなんて考えるだろうか?

 登山における最も大きな楽しみは,有名な難ルートを完登することでも,ロングルートを誰よりも早く駆け抜けることでもない。これまで誰も目にしたことがない,新たな風景を発見することだと思う。たとえそれが,冴えない小さな里山の,無名の大滝だとしても。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:78人

コメント

いつも素晴らしい冒険の渓谷登攀のログを感心して拝見させていただいております。おひとりで登る技術は、かなりハイレベルと思いますが、大学などの山岳部、山岳会などでスキルアップしたのでしょうか?それとも一人で修行されたのでしょうか?私もどちらかと言うとバリ行は、好きな方なんで、どうスキルアップされてきたのか?気になります。バリ行とは違うと言えども、差し支えなければ、教えてください。
2024/11/25 9:43
ファンキー小太郎君さん

はじめまして! いえいえ、私の技術レベルなんて全然大したことないですよ〜。
現在は山岳会などには所属していません。高校の山岳部時代に雪山やクライミングの基礎を教えてもらいました(高校でここまでやるのは珍しいみたいですが、うちの顧問が海外遠征経験者でちょっと破天荒な人だったおかげです)が、それ以降はほぼ独学です。ただただ山が好き、という気持ちだけで登り続けております。
ファンキー小太郎さんもトレランやスキーなど、多彩に活動されておられるようですね。今後も良い山行をお祈りしております!
2024/11/25 21:01
いいねいいね
1
出ちゃいましたね〜!!

「何やらちらりと白い奔流が見えた」この瞬間のhillwandererさんのお気持ちがビンビン伝わりますし、言葉にできない、かけがえのない瞬間ですね

「登山における最も大きな楽しみは,有名な難ルートを完登することでも,ロングルートを人より早く駆け抜けることでもない。これまで誰も目にしたことがない,新たな風景を発見することだと思う。」
この文章に、涙が出るほど共感しています

なかなかこうした瞬間に立ち会えませんが、だからこそ、求めるのかも

読んでいて、僕も興奮しちゃいました(笑)
2024/11/25 11:41
もんりさん

もんりさんならきっと分かってくださると思ってました笑
もんりさんも、ナラ谷の記録で「久々に身体が震える」と書いておられましたが、読みながら、この気持ちわかるわ〜と思ってました。
こういう登山って、ほぼ探検と同義ですよね。もちろん週末の、小さな探検ですが。
2024/11/25 21:09
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら