京都一周トレール東山コース(蹴上〜比叡山7合目)
- GPS
- --:--
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 1,372m
- 下り
- 728m
コースタイム
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 6:40
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
完璧すぎるほど整備されていました。日向大神宮から大文字山までの登りにはしばしば角の取れた岩が多く、雨の日の下りでの利用時は注意が必要かも知れません。 |
その他周辺情報 | 大文字山から鹿ヶ谷を経て下山すると哲学の道へと誘われるため、飲食店に事欠きません。 |
写真
感想
京都一周トレール(東山コース)の地図や京都山岳連盟さんの書籍を手に入れることができず、同連盟さんのネットの情報を手がかりに歩いてみようと思いましたが、取り付きは三条通り沿いの蹴上近辺にあるはずだという思い込みから、初っ端とんでもない道迷いと時間ロスをしてしまうことになりました。
勘に頼って軌道修正したところ、日向大神宮を登り切ったところに、東山コースの標識を発見。ありがたい気持ちと準備不足の反省が入り混じります。
秋とは言え、かなり高くなってしまった御来光を京のお伊勢さんの鳥居越しに拝み、さて出発。大文字山までは、赤茶けた土とまるまるした岩の道をゆるやかに登っていきます。高尾山の御殿山コースの印象に近いです。
大文字山までの尾根道。どちらかと言うと、山科側の見晴らしが開ける場所が多い印象です。いきなり迷い込んでしまった九条山かなにかわからない危ない山も山科区日ノ岡夷谷町という地名でした。日ノ岡は取り付きの神社のなまえでもある日向と語呂が近い感じです。
さて、いつかは登ってみたいと思っていた大文字山。きょうは雲も少なめのほぼ快晴で湿度も低いせいか、実に遠くまで良く見えます。わたくしのあとに到着したハイカーたちも「あ、あべのハルカスまで見える!」と歓喜の声をあげていました。
きょうはじめての瀬の音は、大文字山からの下山途上でした。鹿ヶ谷の鹿のことは平家物語の俊寛僧都の逸話で登場しますが、じつになかかなの谷間だったのだなと実感します。長すぎる顔に見えなくもない苦渋の表情を裏側にして、立派な俊寛僧都の碑に立ちおります。
時には滝となり時には清流となり、また雑木林が多かった山道にも杉林が目立つなと思っているうちに、舗装道路へと道が変わります。さらに標高をさげると、安楽寺と法然院という浄土宗にまつわるお寺を経て哲学の道、銀閣寺道へと続きます。雰囲気が急激にかわり、観光客が多いというか、外国人が半分強という感じです。
そうこうしているとまたもやトレイルの標識を見失い、銀閣寺道から今出川通りを右折するところまで来てしまい、白川通りを進みます。瓜生山学園京都造形芸術大学の立派なキャンパスを右手に、餃子の王将と天下一品をチェック。天下一品は創業祭やらで行列が。消去法で餃子の王将に入りますと、おひとりさまなのにテーブル席も空いてますよってんで、お言葉に甘えます。
塩分と水分をたっぷり摂って、午後の部へ。北白川別当町から御蔭通(山中越え)を通って北白川仕伏町へと。京都バプテスト教会病院の先からひさしぶりの地道が再開します。
沢沿いの道に歩を進めると、大文字山までとはかなり違う岩や石に目を奪われます。白っぽい砂とはっきりと花崗岩とわかる岩のあいだを嘗めるように透き通る清流が流れています。そしてそれが伏流水であることをはっきりとさせるポイントがありました。
いまでも京都のまちなかをうつくしく流れる白川の源流が、花崗岩の石切り場であったり、その花崗岩がたった7000万年まえのマグマの活動の結果であり、その花崗岩によって押し上げられ焼き入れられた古生層の土や岩が風化し流失するまえは比叡山よりも標高が高かったという説明書きなどを見ると、興味深さを超えて、儚さや怖さをも感じざるを得ません。
そう思えば思うほど、鳳凰山にそっくりな山道を登っていくと、幾人ものお地蔵さんに歓迎されながら瓜生山に到着します。ここ自体は景色に恵まれないものの、その先の比叡山への道はここかしこに京都北部の景色や色づきかけた雑木林そして清流が目を癒やしてくれます。
途中、ややたいくつな林道っぽい道も経由しますが、掛橋石鳥居から左下へと向う道は比叡山延暦寺の千日回峰にも使われる道でもあるそうで、まさにいま時の人、生き仏も最近まで歩かれていたのかと思うと感無量です。
目的地のケーブルカー比叡駅にはその千日回峰行の写真も展示されています。
ここで合流した男性と話をしました。お仕事をされているあいだは横浜にお住まいだったのが、2年前から京都に移住されたのだとのこと。でもその2年間で行きたいと思っていたところほとんど行き尽くしてしまった。そこでひさしぶりに山歩きを、ということで、きょうは出発点は北白川だったのだけど、比叡アルプスにいったん降りて、沢登りにもトライしようとして、なかなか厳しくて軌道修正したのだというお話でした。京都に住んでいらっしゃる方々にも新たな目線を提供できるトレイルコースだとことです。前述の、、、標高こそ一桁ちがうかも知れないが、、、瓜生山と鳳凰三山が雰囲気似ているという話をしたところ、「わたくしも若いころ登りましたねぇー。そう言えば甲斐駒ケ岳も」と、激しく同意してもらいました。
帰路はその方のアドバイスにより、八瀬から叡山電車に乗らずに京都バスでいっきに三条京阪まで戻りました。交通費の節約になったと思います。
(翌日は、伏見桃山から蹴上まで歩きましたが、車道歩きがこちらは多かったです)
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