【多摩100山】大岳山から恐怖のサルギ尾根へ
- GPS
- 05:40
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 1,179m
- 下り
- 1,098m
コースタイム
- 山行
- 5:28
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 6:12
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◼︎サルギ尾根 展望台から養沢神社までの下りは結構キツめ 落ち葉も積もっておりスリップに注意 |
写真
感想
寒波がやってきた。
朝の気温は氷点下に近く、登山へ向けて家のドアを開けると刺すような冷たさが身体を覆い尽くす。冬の登山はこの一歩が大変だ。
今日は、大岳山を登る。
何度も登ってる山だが、初めてのルートを使う。
白倉バス停から白倉尾根を登って大岳山に登り、芥場峠からサルギ尾根を下って養沢をゴールとするルートである。
時間と体力に余裕があれば、養沢から金比羅尾根に合流してそのまま武蔵五日市駅まで歩くつもりであった。(結果、時間も体力も気力もなかった)
【白倉バス停~大岳山】
取り付きのある白倉バス停は、武蔵五日市駅から小岩(または上養沢)行きのバス乗ると辿り着く。
しかし今回はあえて、払沢の滝行きのバスに乗り、払沢の滝バス停から歩いて白倉バス停へ歩いて行くことにした。
距離はあるが二十分ほどで着く。
バス停前には商店があるが休業中のようだ。
バス停裏の階段を登り、しばらく民家の区画を歩いて行く。
家が見えなくなるところで、取り付きが見えてくる。
登り始めは、そこまで急登ではなく、歩きやすい道が続く。
途中からは傾斜も上がり、足に負担を感じてくる。このコースは途中までピークがないため登り一辺倒だ。
取り付きから一時間半ほどで白倉分岐に着く。馬頭刈尾根からの合流地点(標高1,060m)で、大岳山までは近い。
すぐ先にも分岐があり、大岳山へ直登するルートと、大岳山荘へ巻いていくルートとがある。
前者はかなり険しいルートであると思われたので、今回は後者を選んだ。しかしここも道幅が狭く結構危なめである。
ヘリポートの傍を通って大岳山荘へ。
山荘は相変わらず廃墟となっていて、崩れないための補強が施されている。
もう復活することはないのだろうか。
大岳山荘付近のベンチで少し休憩したあと、山頂へ。
山頂まで着くと天気は良くなっていて、富士山もハッキリと見られるようになる。
【大岳山~養沢神社】
大岳山から芥場峠まではおなじみのコースであるため割愛。ここまでは登山客と何回かすれ違った。
芥場峠分岐からサルギ尾根は始まる。
序盤は平坦な道が続き、ゆるやかな坂を下っていく。上高岩山という小さなピークを経て、展望台が出現する。
立派な鉄筋で出来ており、眺望も良好。
そしてここから地獄は始まる。
展望台の傍から養沢神社へ続く道へ下り始めると、背筋が凍る。突如として現れるのは恐怖の下り坂。
傾斜がエゲツない。これは正規ルートでは無く崖ではないのか?と疑いたくなる程である。
他にルートが無いとわかり絶望しつつも、恐る恐る下る。木の根っこが段差を形成しているならいいが、生憎傾斜のある土が多い上に落ち葉も多く滑りやすい。
このため、気を掴みながら小刻みに足を動かさなくてはならない。
これが登りであれば踏ん張りが効くため体力のある限り問題はない。
滑らないための相当な技術が必要になる。
なるべく足底の表面積をすべて使うことを意識して下っていく。身体はもちろん前のめりになってはいけない。トレッキングポールも身体に沿った形にする。
激急登ゾーンが終わり、一旦はなだらかな道が続くも今度は険しい登り返しが出現する。
聳え立つのは高岩山。
山頂はこれといって眺望があるわけでもない。
ここからの下りもまた険しい。
このように、険しい下りと控えめな下りが交互に続いていくのだ。
傾斜が緩くなると安心するも、また恐怖の下りが襲ってくる。人の心を弄ぶのがこのサルギ尾根なのだ。
そんな恐ろしい尾根だが、ところどころで開けた場所があり、北には御岳山が見られ、御嶽神社も顔を覗かせている。南には馬頭刈尾根が間近で見られる。という感じで眺望は割と良い。
標高800m付近になると激急登ゾーンも減ってくるが、ヤセ尾根に岩場という険しい道がある。ここもヒヤヒヤポイントだ。
標高600m付近まで下ると、植林帯になり落ち葉で滑る心配もなくなる。
基本的に急坂は続くが、傾斜の角度は良心的に感じる。しかし長い間この坂が続くので、登りで行くとそれはそれでハードなのだろう。
標高400mあたりでようやく麓が見え始める。しかし麓まで急坂は終わらず、それどころか傾斜がいきなりキツくなる。これが奥多摩クオリティ。
芥場峠から下り始めて二時間半、ようやく養沢の麓へ着く。
ハードな尾根とは聞いていたが、想像以上であった。なぜここが三大急登として上がらないのだろうか?
奥多摩の山域自体、険しい尾根が多いが、サルギ尾根は指折りに険しい尾根であることが実感できた。下では二度と使うことはないだろう。
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