燕山荘年越し2425
- GPS
- 18:55
- 距離
- 36.1km
- 登り
- 2,628m
- 下り
- 2,616m
コースタイム
- 山行
- 4:38
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 5:18
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 6:57
- 山行
- 5:38
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 7:00
過去天気図(気象庁) | 2024年12月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
2024年の締めくくりに燕山荘に行ってきました.
29日の早朝,有明山神社登山者駐車場を出発し,宮城ゲートの横をぬけて中房線に入ります.ゲートを過ぎるとプレハブに警察の方と地元の遭対協?の方がいらっしゃって,入山者カードを記入すると甘酒とリンゴがいただけます.
最初の発電所の橋の上で,乗用車に追い越されましたが後で聞いたら燕山荘オーナーの車だったそうです.発電所を過ぎてしばらくすると,燕山荘常連の方お二人が追いついてきたので,3人でおしゃべりしながら上がっていきます.ひたすら長い道なのでこういうのはとても助かります.信濃坂でヒップソリをしようと思って持ってきましたが,思ったより坂が急だったのと,荷物が重たかったのとで,ビビってヒップソリは中止.結局,運んだだけになりました.有明荘の前では早めに上がって下山してきた別の常連さんとお会いしました.道の状況を直接伺いました.
中房温泉には11:00前に到着,カレーを食べて空腹を満たした後お風呂に向かいます.まずは岩風呂から.入ると熱すぎ,出ると寒すぎる露天風呂に「あぁ,帰ってきたなぁ」と感じます.岩風呂の他に内湯の大浴場もあって,こちらの方が温かく,お湯も優しいのはわかっていたのですが,夕方までは女性専用だと思ってたので岩風呂に入りました.実は13:00までは岩風呂も大浴場も混浴でどちらも入れることに岩風呂から出た後に気が付きました.もし,熱いお風呂が苦手な方は大浴場もありますので,そちらをご利用ください(来年どうなっているかは分かりません.)
お部屋は4人の相部屋でしたが,ほぼ同時に知り合いの4人の常連さんがネット予約したので,修学旅行よろしく雑魚寝になりました.部屋が狭かったのでストーブがよくきき温かかったのですが,調子に乗ってガンガン炊いていたら燃料がなくなりかけ,お願いして継ぎ足してもらい,おかげで朝まで温かく過ごすことができました.夕食後は大浴場.脱衣所は暑いぐらい暖かくて快適です.お湯は思ったより熱くってあんまり長くは入りませんでした.夜中に目がさめたので,御座の湯で体を温め,朝食前に大湯の露天風呂と階下の内湯に入り,今年も全浴槽を使うことができました.
30日は快晴,いよいよ冬の合戦尾根に挑みます.宿の前からアイゼンを装着し登りはじめます.前日中房線を一緒に歩いたお二人に昨年燕山荘でお会いしたKさんを加えて4人で登りはじめます.第2ベンチをすぎたあと,NHKの番組で小平奈緒さんが座った木,通称「奈緒ちゃんベンチ」(一部の人の間でしか通じません.)を探しますが,やっぱり見つけられずに第3ベンチに着いてしまいます.第3ベンチに自撮り棒を落としたことに後で気が付き,あきらめましたが後から登ってきた常連のMさんが,「第3ベンチに自撮り棒が落ちてて…」とおっしゃったので,「あっ,それ僕です」というと,燕山荘ツアーの下山をガイドしていたヒュッテ大槍支配人のIさんに預けていただいたとのこと.後ほどIさんとお話しして後で受け取れることになりました.第3ベンチのあと,いつまで経っても富士見ベンチがないなぁと思っていたら,見覚えのある稜線に…と思っているうちに合戦小屋についてしまいました.実は第2ベンチあたりから集団から私ひとり後れていて,先に行かれた3人にここで追いつきますが,既に出発準備が整われていたようなので,先に行っていただきました.
ここからは,前日の中房線からなんとなく一緒になっていてソロで上がられていた方と一緒に登ります.お付き合いありがとうございました.合戦小屋から合戦沢の頭まで急登ですが,夏道と違い稜線で,森林限界で木も減ってくるので,景色は最高,大下りのコルの向こうに槍の穂も見えてきて気分が上がります.合戦沢の頭の広場は雪に埋もれて入れません.このあたりから燕岳につづき燕山荘が見えてきますが,見えてもなかなか近づかないので気にしないように進みます.でも気になるのが人情です.どんどん視界に入ってくる山頂に北アルプスを感じながらいくつかの小ピークを越えていくと,最後の階段(この日は雪に埋もれていて単なる急登).ヒーヒー言いながら上がって行くと,目の前に大きな灯油タンク2本が現れ,燕山荘に到着です.風情はないけど達成感は最高です.最後に燕山荘を時計回りにぐるっと回って玄関を目指します.燕山荘の西側に出ると裏銀座の絶景が一気に開けますが,この日は雲を被っていて,強風の洗礼だけいただきます.玄関に着いたらアイゼンを外して小屋の中へ.中は温かくて天国のよう.小屋のスタッフの歓迎を受けて,まさに天空の帝国ホテルです.
とりあえず荷物をおいたら定番のビーフシチュー(いつもは牛丼と迷いますが,この日はチョイスがなく即決です.)先行した3人とも合流し祝杯を挙げます.荷物を整理した後すでに前日に上山されていた常連さんも合流して5人で頂上へ向います.
荷物をおろしアイゼンも外すともう羽が生えたよう.風が強いので吹きだまり以外ほとんど雪はありません.気温が低いので雪はふわふわで,アイゼン無しだとちょっと滑りますが,滑るのも楽しみながら進みます.頂上は予想通り強風でしたが,さっきまで裏銀にかかっていた雲もなくなり,絶景を楽しみます.宿に帰ってくると再び雲が出てきて裏銀も隠れてしまい,この日の夕日はありませんでした.まるで日本海を越えてきた季節風を材料に裏銀が雲をこしらえているようでした.小屋に帰った後は,夕飯の準備が始まる16:00まで宴会,夕食,そのあとまた宴会と大いに楽しみました.
翌日は低気圧の通過で朝から猛吹雪,一歩も外に出られませんでした.そんな中,燕山荘の大晦日を楽しみに多くのお客さんが上山されてこられます.前日体調不良で中房温泉に停滞された常連さんも無事上山されてきて,夜の宴会が楽しみです.初めて知ったのですが,こういう日は玄関と反対側の通用口が使われ,スタッフのTさんが上がってきたお客さんを通用口に招き入れます.ここにドアがあるのは知っていましたが,こういう風に使うとは知りませんでした.帰りに入口の位置を確認し.回り込むのが面倒くさいときはこっちに使おうと思いましたが,最後に余韻を楽しんで表玄関からはいるのはそれでそれで良いかな?と思いました.大晦日の大宴会は特別に12:00までつづきます.とっても楽しかったです.いったいどれだけ飲んだかは覚えていませんが,「こんなに飲んて明日帰れるのかなぁ」と思ったのはよく覚えています.
年が明けて翌朝は大快晴,前日は風は強いものの気温は-10℃程度と暖かだったのですが,元旦の朝は冬型が強く気温は-19℃と二日酔いも吹き飛ぶ寒さです.そのかわり天気は最高,ビーナスベルト,初日の出,モルゲンロートと大いに楽しみます.空気が澄みすぎて赤みは少なめな気がしました.下山は中房から一緒だったKさんと一緒.下山口に回り込むとカメラを持った常連のWさん.そんなに早く出たわけではないのになんとノートレース.経験豊富なKさんが一緒で良かったです.ヒュッテ大槍のIさんが待っていて,旗の左側に固まったところがあるのでそこを外れないようにいけば大丈夫教えてくださいました.ノートレース,最初は怖かったですが降り始めるとむちゃくちゃ楽しい.ダックウォークでトラックを探りながら降りていきますが,吹きだまりがあるとトラックなのか,外したのか分からなくなり結構埋まりました.そんなこんなも楽しい雪遊びであっという間に合戦小屋.そのあとも新雪は続きますが,しばらく行くとはじめて登りの方とすれ違います.ずいぶん早いなと思ったら,第2ベンチでビバークされ,6:00から2時間半ラッセルして上がってこられたとのこと.「へとへと」とのことでしたが,そりゃそうでしょうって言う感じです.途中,一緒に降りていたKさんが踏み抜き,脱出に苦労されました.二人で下っていてもこれなので,一人で登りはさぞかし大変だったと思います.帰りに富士見ベンチを見つけますが,完全に雪の中でした.冬道が着いていて夏とはベンチの通過の仕方も違いました.第3ベンチを過ぎた後,奈緒ちゃんベンチ(昨年NHKの番組内で小平奈緒さんが座られた木)発見に情熱を燃やすKさんですがやっぱり見つけられずに残念.中房に11:00前に到着してカップラーメンを頂き,デポしてあった荷物を回収して,最後の中房線.くたくたになりながら降りていいると,偶然ヤマップ友のHHさんにお会いします.見つけてくださりありがとうございました.去年の2月に安達太良さんの乳首のまえでお会いして以来,3回目の出会い.約束してないのにこんなに会うなんて,もはや何かの必然性があるとしか思えません.最後,有明山神社登山者駐車場に14:30ごろ到着しました.急ぎ「しゃくなげの湯」に向かいます.16:00の最終受付には十分間に合い,ゆっくり体を癒やして食堂に向かうと…ラストオーダー15:00までとのこと…「あーラストオーダー確認してなかった…」次回は気をつけます.仕方がないので,梓川サービスエリアのレストランで生姜焼きを頂き帰りました.
燕山荘の年越し楽しかった…ご一緒くださった皆様,スタッフの皆様,昨年一年ありがとうございました.今年一年またよろしくお願いいたします.
最後まで読んでくださった方も,今年一年が良い年でありますように.
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