大道山、日晩山【益田市】日晩山はうっすら積雪の中でした


- GPS
- 05:14
- 距離
- 12.6km
- 登り
- 937m
- 下り
- 936m
コースタイム
- 山行
- 5:33
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 5:59
(1)大道山
大道山登山口 916 ― 500m 923 ― 800m・頂上まで1km 927 ― 1000m 930 ― 1500m 936 ― 大道山山頂部 940/1006 ―鞍部 1015 ― 一畑薬師前分岐点 1028 ― 一畑薬師 1029/1035 ― 一畑薬師前分岐点 1035 ― 車道、一畑薬師・白岩山登山口 1042 ― 棚田上 1051 ― 大道山登山口 1106
(2)日晩山
真砂公民館 1151 ― 天満宮、八幡宮 1155 ― 洗川観音分岐点 1209 ― 1100m 1215 ― トイレ跡 1229 ― 日晩峠 1232/1236 ― あと1800m 1252 ― あと1400m 1304 ― あと1000m 1316 ― アイゼン装着と昼食 1320/1329 ― あと500m 1342 ― 第2展望台 1344 ― あと200m 1350 ― 日晩山山頂 1356/1402 ― 分岐点 1430/1432 ― 滝 1436 ― 蛇滝観音堂分岐 1452/観音堂途中まで/1500 ― 蛇滝広場 1502 ― 蛇滝登山口 1508 ― 真砂公民館 1514
●行動時間
(1)01:50 +(2)3:23 = 05:13
天候 | 晴れ、曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(ご用先=大道山登山口駐車場) 駐車場―大道山―一畑薬師―駐車場 (大道山登山口駐車場=真砂公民館) 駐車場―日晩峠―日晩山―蛇滝―駐車場 (真砂公民館=米子家) ●登山口へのアクセス ○大道山:大道山登山口 ・県道14号中垣内地内で「打歌ふれあいルート案内板」を目印に西に延びる舗装路に入る。すれ違い困難な細道だが、これを延々と約4km進むと三叉路に行き当たる。これを左折すると、しばらくで「大道山登山道入口」との手製標示が目に入る。これへと進むと看板の先50mもないところに数台分の駐車余地がある ○日晩山:真砂公民館 ・公民館を活用させてもらった。ほかには、蛇滝広場にも数台は駐車可能と思われる ・国道191号、県道54号を辿って真砂へ。真砂で旧道へと進むとほどなく公民館がある ・公民館前から南に行けば日晩峠ルート、東に向かえば蛇滝ルート (2025.2現在) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○大道山 ・行きに用いた平原にある大道山登山口から山頂までは山頂無線施設の作業道を兼ねており、クルマも通れる幅、勾配の未舗装路が続く。道標として、起点からのメートルを表したものが複数、加えて山頂三角点からの距離を書いたものもいくつかある。一本道 ・帰りに利用した一畑薬師への道は、山頂からは急斜面を一気に下り、鞍部からはへつり道をずっと行くことになる。不明瞭なところが多いが、急斜面ではガイドロープが設置されているところも多く、それを目印として進む。斜面のへつり道は、さすがに外には歩くところがないのでだいたい分かる。途中、鞍部には「一畑薬師」の標示があるが、それ以外には標示もマークもない ○日晩山 ・日晩峠経由の道は、猿田彦大神より先では笹原に埋め尽くされたところが多く、踏み跡探しが必要。特に今日はうっすらとはいえ積雪があったため、余計に手こずった。標高600m付近からはピンクテープの誘導があるのでそれを目安にルートを探す ・ロープのあるような急斜度はないが、斜度変化が頻繁にあり、まぁまぁの斜面もある ・蛇滝経由の道は、蛇滝広場までは舗装路歩き、それからしばらくは老朽遊歩道で分岐点に至る。そこからは再び笹原に埋もれた踏み跡探しをしながら進む。流れに沿うようになると数回右岸左岸を行き交うが、最後はずっと左岸を上り続けて山頂部に至る。最初の渡渉からしばらくは河原状の土の上を歩くがルートが不明瞭な上にピンクテープ等もこの辺のみ足りていないので、慎重に踏み跡を辿る。このルートも笹原の踏み跡探しがある ※本日の積雪状況 ・標高600m付近からは笹原の上の積雪を踏むようになった。新雪のみの環境は第2展望台の上くらいであり、軽アイゼンで十分な程度であった (いずれの記述も2025.2現在) |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ○大道山 ・コンビニは益田市街または横田にあるものが最後。飲食店も同様 ○日晩山 ・コンビニは益田市街または美都の国道191号沿いにある。飲食店は益田市街に出るとある ●日帰り温泉 ○大道山 ・山口県に入るが、近くに「田万川温泉憩いの湯」がある ○日晩山 ・美都には「美都温泉湯本館」がある (いずれの記述も2025.2現在) |
写真
感想
島根県最西部に位置する益田市は、標高の低い山地ながら深く入り組んだ山谷を持つ。かつての匹見町あたりがその代表だ。山自体の魅力も然ることながら、そこへの道が険路であり、その奥深さにも興味がある。国体登山でも使われた地域は益田市内からでも1時間では到達しないくらいだ。いずれはその辺りにも足を運びたいのだが、冬場はそうもいかない。山よりも道路の雪が心配だ。
まずは海に近い側の山のなかから、大道山と日晩山を目指すことにした。
○大道山(おおどうやま)
この字面で“おおどうやま”という。いわゆる湯桶読みだが、“おおみち”でも“だいどう”でもないのが珍しい。益田には山愛好家の方が定める益田20名山というものがあり、その一つにもなっている。
JR山陰本線で言えば、益田も超え戸田小浜にほど近い山だ。この辺りの車窓光景は日本離れしている。北海道といっても通じるかもしれない。日本の原風景といえば聞こえはいいが、それだけ都市化の遅れた地域ということかもしれない。
たいへんな移動時間をかけて到着。登山口などには標示も多く、人がよく入っていることがうかがえる。クルマも上れる作業道を歩き続けて山頂へ。山頂からは戸田小浜駅越しに広がる日本海を見ることができる。山並みに切り取られた絵はがきのような光景に見入ってしまう。
山頂にはあずまやが複数整備されており、トイレも一応は機能しているようだ。
一畑薬師方面へと向かおうとするが、入口が分からず一周してしまう。戻ってみると、下りの入口を示す木製の看板は地面に落ちていた。
山頂から暫くは柔らかい斜面の道で、誘導ロープが設置されているので見間違わないが、ないとどこが踏み跡かも分からないレベル。落ち葉もたまり堅固な踏み固めもないので注意深く下りる。
下りが一段落し鞍部へ。ここにも一畑薬師の案内標示がある。確かに峠のようになっており、両側の下り方向にも道があったような形跡があるが、今は藪と化している。
そこからは痩せて歩きにくいへつり道を延々と進む。飽きた頃に一畑薬師手前に飛び出し、下から来る参道と合流して薬師さん前の広場へ。
一畑薬師は広場から石段を登った上にあり、小さいながらしゃんとした祠が設けられている。祠の裏手からは益田市街や日本海に浮かぶ高島などが見渡せる。眺望の利く時間に来てよかった。
帰途棚田に目をやる。見れば、日本の棚田百選でもあるようで、急傾斜地ではないが、山裾から大道山に向かって何段にもなった棚田が連なっている。一部はすでに休耕となって久しいようだが、棚田もまた日本らしい風景の一つだ。
○日晩山(ひぐらしやま)
この山も益田20名山のひとつ。平成の大合併前で言うならば益田市の最高峰であり、海から見ると存在感があるようだ。この字で“ひぐらしやま”と読むのも独特だが、伝承によるもののようだ。日晩峠を超える道が益田から東方へと向かう重要路だったようで、かつては往来もあったのであろう。
真砂公民館前には日晩峠経由、蛇滝経由の登山道案内がある。見ればどちらも約4kmということのようだ。行きは峠、帰りは蛇滝とした。
旧県道から分かれるとすぐに天満宮と八幡宮が同居している。これも街道筋だった名残であろうか。その先で舗装路は土の道へと変わり、堰堤工事で付け替えられたかもしれない区間を抜けると掘割状の坂道となった。
あまり歩かれているふうではない。地面が柔らかい上に笹が時折行く手の邪魔をする。鳥居が倒れてしまっている猿田彦神社を過ぎると笹原はますます勢力を強める。残雪もあり、踏み跡もない中では道筋探しが必要になる。テープもない道は不安この上ない。
幸いにもGPSが機能しており、確認しながら先へと進む。
どうにか峠に到着。ここには歌碑が複数建てられている。あずまやからは益田市内の山々を望むことができるが、今ひとつ山座同定ができなかった。
尾根に戻り笹原の中を先へと進む。ふと見ると、先達の足跡があるようだ。最近の降雪よりは古そうだが、まだ足跡らしく残っているところもある。当面はこれを拠として歩いて行くことができそうだ。それにしても笹原が絶えることなく続く。
標高600mを越えた頃からピンクテープが現れる。ずっとあったのかもしれないが目には入らなかった。ようやく道しるべが得られて少々気持ちが楽になる。しかし、次第に雪がはっきりと積もった状態になってきて、笹原に加えて積雪では滑りやすいことこの上ない。やむなく軽アイゼンを装着することになった。
第2展望台とされる山頂手前のピークからは枯れ木立越しに中国山地西部の山々が見渡せる。臥龍山や広見山、恐羅漢山などが見えているようだ。木々が豊かに茂る頃には隠れてしまいそうだ。
結構疲れて山頂に到着。峠からはコースタイムどころではない状態だ。
山頂も先ほどと同様で、木々の間からは山並みが見えるが繁ると視界が塞がれてしまいそうだ。笹原もそうだが、この時期に来て却ってよかったのかもしれない。
帰り道はもしも先達の足跡がなければと不安になったが、どうやら先達も一周されたようで、雪こそ被っているが足跡らしきものはだいたい目で追うことができる。それとピンクテープを頼りに沢筋を下りていく。
雪もほぼなくなり平らになったあたりで足跡もテープもなくなり不安になる。もちろん地図でもルートが沢筋の右か左かが読み取れるほどではない。慎重にルートを探しながら先へと進む。
地図でも「分岐」とされる突端のような地点に到着。ここからは笹原に埋もれて木段があるようだ。おそらく滝巡りの遊歩道でもあったのであろう。今や笹原に埋もれ、土は掘り込まれ、廃遊歩道とでも言いたくなるほどのありさまだ。
風流な滝の前を通過しいったん再上昇。さらに緩やかに下り続け渡渉すると蛇滝観音堂への分岐。50mとあるので少々行ってみたが、“蛇滝”と刻まれた大岩の先には、ゴルジュの中を進む歩道が延々と続くさまが見えた。時間が押していることもあり、ここで断念することとして折り返した。
さらに下り蛇滝広場へ。ここからは舗装路になる。
広場の片隅にある案内板を見ると、蛇滝自体がゴルジュの先にあったようだ。それまでに歩行ルート沿いにあった滝も十分に蛇のように見える滝だったので、それかなと思っていたのだが、残念ながら見逃しになってしまったようだ。
分県ガイドの時間を大幅に超過してしまったが、どうにか公民館に帰着。蛇滝を見落としたのは残念だったが、手前のゴルジュだけでも壮観であった。またわずかな積雪時期になったことはひょっとすると幸運だったのかもしれない。聞けば、地元の方々が春先には道開けに入るようだ。
手入れが薄いからこそ、本来の山らしく歩ける石見地方の山々。これもまた原風景のひとつかもしれない。石見にはまた来たいと思った。
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