赤岳(真教寺尾根ルート)
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,555m
- 下り
- 1,555m
コースタイム
天候 | 2015/12/26(土) 晴れ〜曇り 2015/12/27(日) 曇り〜晴れ 午前中、山頂付近は真っ白・小雪 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
サンメドウズ清里スキー場:雪が少なくパノラマリフトは動いていませんでした |
その他周辺情報 | ●お風呂 アクアリゾート清里 清里温泉 天女の湯:670円(JAF割引あり) |
写真
感想
冬季赤岳、真教寺尾根ルート。
長く穏やかな登山道の先に、それまでの行程を一気に取り戻すような急登が待ち構えているルート。
他会所属の(大)先輩方と一緒に行ってきました。
2015/12/26(土)
●登山口〜幕営地
パノラマリフトを使うと賽ノ河原まで行けるのだが、あいにく動いておらず。
美し森駐車場から歩くため、+1時間。
本当に赤岳に行くの?というくらい傾斜の無いなだらかな登山道。
牛首山を過ぎた少し先のピークが扇山。
登山道脇の樹林帯の中のスペースに幕営。
陽がかげると風も吹き初め、とたんに寒くなった。
2015/12/27(日)
予報では、午後から天気は良くなるもののかなりの強風。
風がおさまるのを待ち、出発を30分遅らせ、「行けるところまで行こう」と決める。
最初は樹林帯だが、ハーネス、ヘルメット、アイゼンを装着して出発。
●樹林帯(扇山〜2500m付近)
積雪は15〜20cm程度。樹林帯は先頭を歩かせてもらう。
登山道は明瞭なのだが、トレースのない雪道を歩くのは嬉しく、そして緊張する。
●樹林帯(2500m付近〜)
徐々に雪も多くなり、ラッセルとなる。
積雪は太もも程だと思っていたが、ヘタして踏み抜くと腰まで埋まってしまう。
「膝を使って」とアドバイスを頂く。
傾斜が厳しいため、クライミングの如く膝から下を雪面につけ、ラッセルしていく。
・・・が、ラッセル要員のつもりだったのに、あまり期待に沿えず。
急登なんのその。凄い勢いでラッセルしていくKさん(女性)が素敵すぎる。
●鎖場〜頂上直下、山頂まで
鎖場は斜面が急なため雪が積もらず、岩と雪が混合した状態。
最初の鎖場は鎖の部分を避けハイマツの上をトラバースしたのだが、足はハイマツの下の傾斜70〜80度の斜面。所々クラストしている。手を放せば間違いなく滑り落ちるのだが、ピッケルがハイマツにひっかかる。正直、ここが1番緊張した。
岩との混合部分は、ピッケルの扱いに苦心。
スナップを効かせて打ち込み、ダガーポジションで打ち込み、そして離して手で岩をつかむのどれか。
雪のすぐ下が岩だったりする為、一歩分の手を決めるのにピッケル→手というように時間がかかったりした。
アイゼンは・・・三つ峠や広沢寺のリードより何倍も怖く、緊張した。
リードやフォローにこだわっている場合じゃなかった。
ロープを付けていなければ、ひとりひとりが皆リードであり、踏み外したら終わりなのだから。
山頂直下で、他ルートからと合流してからは、慎重に行けば問題ない岩場。
梯子あり。
時々突風が吹くが、立ち止まってやり過ごせる程度。
私以外のお2人は普通に歩いているので、そのくらいなのだろう。
岩場を登り切り、山頂の標識数m前で待っていてくれたKさんを見た時、涙が出た。
赤岳山頂は、やはり強い風が吹いており、視界は白い。
真教寺ルートは貸し切り状態だったが、山頂には他にも数パーティーいる。
残念ながらカメラが動かなくなってしまい、自分のカメラで念願の冬季赤岳記念撮影は出来ず。
●実は下りが大変だった
取り付き下部まではアイゼンでのクライムダウンなのだが、力を抜ける場・瞬間がなく、緊張が続く。足先が見えないこともあり、登りより厳しく感じた。
鎖場の垂壁部分は、2度ロープを出してもらった。
雪訓では下からの後続を確保するスタンディングアックスビレイだったが、今回は逆。自分が先に下り、後続を確保する。
「何をやって」という指示はなかった。
この場面で何をやらなければならないか判断し、そして出来ることが前提の山行。
フォローのためのランニングを取るべきことに気付けなかった。
2回目のロープは、残置スリングを使って懸垂下降。
全体重をかけるのではなくクライムダウンと併用の場合は、確保器だと制動がかかりすぎて降りづらい。ムンターにすれば良かった。
ただただ緊張して下ったのだが、気が付けば風はなく、青空が広がっていた。
もふもふとした雪の急斜面をすべるように下山。
●テント撤収〜下山
テントで少し休憩し、下山。
無事下山出来、今回同行させて頂いたお二人に、本当に感謝しています。
ありがとうございました!!
<装備>
・行動中(上):ベース+ウール(長袖)+フリースジャケット+ハードシェル
・テント場(上):+長袖ジャケット+ダウン
・下は、ベース+冬パンツ+ハードシェル
・今年新調したGORE-TAXのハードシェルは全く寒くない!感動。
<反省点>
・先輩方に比べ、行動全てが一歩も二歩も遅かった。
・雪山ではスピードが大切。スリングで支点構築するよりスタンディングアックスビレイで素早く確保する。・・・と、確保準備にもたつく横から助言を頂く。
・しゃりばて。
<改善点(ピッケルのリーシュ)>
・今まで縦走中心だった為、肩からの長いもの(伸縮性あり)にしていたが、登攀には不向き、というかむしろダメ。ピッケルを離して手を使う場面が頻繁に出てくる岩場では、リーシュの改造の必要あり。
・伸縮性のあるリーシュだと、ビレイする為にスリングのセットが必要。片手用リーシュがスリング様だとカラビナセットだけで出来る。
<今後の課題(アイゼントレ)>
・アイゼン:クライムダウンの練習が必要。
・アイゼンを使う場では、もれなくピッケルを使う。ということはグローブだけではなく、ピッケルを持ちながら、どう手を使うかという練習が必要だった。
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