坊主岳 〜快晴 ぐるりアルプス大展望!〜
- GPS
- --:--
- 距離
- 4.9km
- 登り
- 898m
- 下り
- 898m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は結構な急登が続きますが、下雪が凍っていない限り危険な箇所はほとんどないです。 コースも分からないと思ったら、基本的に尾根上を目指せば大丈夫かと。 |
写真
感想
中央アルプス圏の山にしては、それほど標高が高い山というでもなく、つい10年ちょっと前頃までは、地元の人以外にはほとんどその名も知られず、地味な存在だった坊主岳だが、その後、頂からの眺望の良さがネットなどで紹介されるようになってからというもの、少しづつながら遠方からも人々が訪れるようになってきた。
ちなみに、小生の生まれ育った田舎はこの坊主岳の麓にある。
8年前に初めて登ってからこれまで3回登っているが、まだ見ぬ雪のある頂からの景色も眺めてみたくて今回登ってきた。
朝6時半、暖冬気味の冬とはいえ、登山口に向かう国道端の温度計は−13度を示している。登山口はそこから県道を数分車を走らせた所にあるが、普段、せいぜい下がっても−3、4度のところに住んでいる身には寒さが応える。
奈良井ダムの上流部、イノコ沢に架かる橋の横に登山口はある。
雪で奥の駐車地には入っていけないので、県道の路肩に車を止めて7時38分出発。登山ボックスは奥に入った駐車地の横にある。
暖冬ということもあってか、いつもの年より雪が少ないようだ。最初からスノーシューと思い込んでいた身には肩すかしをくらった格好だが、その分、労力も減るわけで有難いといえば有難い。
最初のうちは九十九折りの急な登山道を登っていく。雪は少ないが下が凍っているのでズルズル滑る。アイゼンを持ってくればよかったと思ったが、しばらく登った後は柔らかい雪に変わった。でも、帰りには少し難儀しそうだ。
そういえば、登り始めて5分位のところに祠がいくつか並んでいて、前回まではそこで無事を願って手を合わせていたのだが、今回は気が付かずに通り過ぎてしまった。
だが、帰りに自分の足跡を見て分かった。どうやらその祠の手前で右に巻いてしまったらしい。間違えるような場所でもないのに(汗)
20分程で九十九折りの道も終ると、後は途中緩い傾斜地が少しあるものの総じて直登の急坂が続く。
踏み跡はないが、何匹かの動物の足跡が獣道のように登山道に沿って雪の上に続いている。幸いクマの足跡は無いようだが、時には冬眠しないクマもいるという話などを聞くと、ちょっとした物音でもつい耳をそばだててしまう。クマ鈴の音も雪に吸い込まれて、効き目は薄そうだし・・・。
登り始めてから1時間40分ほどのところでスノーシューを装着。ラッセルというほどの雪の量ではないが、道が急なのでスノーシューを穿いた方が滑らない。
やっぱりアイゼンを持ってくるべきだったか。
標高1,800mの表示を少し過ぎたあたりで、この登山道で唯一周囲が開けた場所に出る。ここで初めて左方向に御嶽山、右後ろに木曽駒ヶ岳の全景が見えてきた。
頂上からの景色に一段と期待が膨らむ。
そして、最後の灌木帯を抜けると前方が一気に開けて、数十メートル先はもう頂上だ。
登山口から3時間14分。10時52分に坊主岳山頂(1961m)に到着した。
雲一つない、冬ならではの澄み渡った空の下、名だたる山々が四方にクッキリと見えている。過去3回もそれぞれ天気はよかったが、八ヶ岳や南アルプスの方はもっと霞んでいた。
まずはこの坊主岳から一番近い山、木曽駒ヶ岳が南方向に見える。そして、右に目を転じていくと西方向には御嶽山。その右に乗鞍岳。北方向には穂高岳や槍ヶ岳などの北アルプス。東方向には蓼科山や赤岳のある八ヶ岳連峰が。そして、南東方向仏谷の向こうには経ヶ岳。更にその向こうに光岳辺りの南アルプス、等々壮観な景色が広がっている。
踏み跡もなく、白く雪化粧した坊主岳の頂を、あちこち歩き回ってすっかり足跡だらけにしてしまった。
まあ、次の人が登ってこられる何日か後には、新しい雪が降って綺麗に化粧直しも終っていることとは思うが。
一通りシャッターを押し終えたところで昼食。
改めて景色を眺めてみる。
他の山もそうだが、中でもひと際目をひくのはやっぱり単独峰の御嶽山だ。
こちら側から見る御嶽山は、頂上大地が南北に長く延びて、ただでさえ大きな山体を一段と大きく見せている。
この坊主岳も古くから御嶽信仰の山として人々に登られてきたのだろうか。時代を感じさせる石仏が御嶽山に向かって語りかけるように並んでいる。
こうして見渡すとまだまだ登っていない山が山ほどあることに気付く。
山の楽しさは、もちろん登っているときもそうだろうが、次はどこの山にしようか?などとあれこれ思いを巡らしているときが、一番楽しいときなのかもしれない。
最初にもちょっと触れたが、小生の生まれ育った集落も麓に見えている。
今はもうここの家には誰も住んでいないが、年を重ねるごとに古里に寄せる気持は増していく。だが、何がそんな気持にさせるのかはよく分からない。
山頂でのんびりくつろぐこと1時間以上。
十二分に景色を堪能したところで下山を始めた。
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