剱岳妻Cフェイス〜八ツ峰上半

kurinneko
その他1人 - GPS
- 23:05
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 2,428m
- 下り
- 2,441m
コースタイム
- 山行
- 3:27
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 3:57
- 山行
- 11:05
- 休憩
- 4:58
- 合計
- 16:03
| 天候 | 3日間快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
長次郎谷の上部は雪渓が切れており下降不能 |
| 予約できる山小屋 |
|
写真
装備
| 個人装備 |
アイゼン、ピッケル
|
|---|---|
| 共同装備 |
8ミリ50メートルダブルロープ
|
| 備考 | ダブルアックスの方が安心 カム使用しなかった |
感想
3年前にTさんと、池ノ谷ガリーから北方稜線を経て剱岳に登った。その際に見えた八ツ峰がとてもカッコよくて・・・ 「いつか登りたい!」と思っていた場所に行くことができた。
【7/11】晴れ一時ガス
立山駅7時発のケーブルカーとバスを乗り継いで、室堂着。
本日は剱沢までなので気が楽。重荷を担いでゆっくりと歩を進める。
お天気が良いのは嬉しいが、とにかく暑い・・・日差しがきつく日傘を使用。
雷鳥沢から剱御前小屋までの登りがきつくて長い。Tさんはマイペースに行ってしまう。最初は「待って〜置いてかないで〜」と思っていたが、そう思うことに疲れてきた。「ソロで来ていると思うことにしよう」と気持ちを切り替え、他の方とおしゃべりしながら進んだ。 昼過ぎには幕営地着。
ゆっくりと時間を過ごし、早めの就寝。
【7/12】快晴
4時起床5時出発と言い続けるTさんを説得し、3時起床4時出発。
長次郎谷までの雪渓はノーアイゼンで進む。途中源次郎尾根に取りつこうとしてる4人組Pがいた。
長次郎谷にてアイゼン装着。本日はアタック装備にて足が軽い。 長い長い長次郎谷を詰めあがる。
5.6のコルより、ABCフェイスが見える。Cフェイスの取りつきに到着後クライミング装備を整える。他に誰もおらず静か。
『Cフェイス登攀』
1P(Tさんリード):シュルンドの中に入り登攀開始。出だしが非常にいやらしく「ここかな?」と思われるバンドがあるが、足が決まりにくくフォールしそう。ちょっと奥に進み雪解け水で濡れながら傾斜の緩い場所より登攀。左リッジ上のテラスでピッチを切る
2P(クリンリード):リッジに絡んでハイマツの間を登る。
3P(クリンリード):フェースを左上するのが正規ルートであるが、右上しハイマツにて支点を取りつつ進むとRCCルートに入ってしまった。ザイルが足りなくなり、仕方なくひとり立てるのがやっとの小さなテラスのハーケンにて支点構築。ここでピッチを切る。
4P(Tさんリード):RCCルートをトラバース気味に進み、左上。
5P(クリンリード):右側に進みCフェイスの頭到着。
クライミング技術的には容易であり、どこでも登れる快適なルートであった。
Cフェイスの頭にて11時になった。まだまだ先は長い。Tさんより上半縦走は辞めて、このまま長次郎谷下山の提案あったが、せめて上半は登りたい!とお願いする。
ここからの上半縦走はフリーで登る。浮石が多く、ひやっとする場面も多い。
懸垂ポイントが要所要所にあり、懸垂を何度もしながら進んだ。
疲れているが、絶景の中憧れの八ツ峰に登れ、最高の気分である
縞にてすでに14時前・・・
〇長次郎谷にて下山 〇本峰より別山尾根で下山 どちらにしようか悩む。
上から長次郎谷を見て谷での下山を決定する。
長次郎谷のシュルンドに向けて2P懸垂下降。
シュルンドより、雪渓に上がりザイル確保にて雪渓をクライムダウン。 一部クレバスがあるため、慎重に下降。
クレバス手前でスノーブリッジがある場所までトラバース。スノーブリッジに足をかけた際にブリッジ崩壊!!身体がガクンと落ちてクレバス内で宙ぶらりんとなってしまった。ザイル確保のお陰で事なきを得たが・・・ 本当にびっくりして手足が震えた。
Tさんの適切なビレイのお陰で大して落ちず、すぐに復帰することができた。
そこからも慎重にクライムダウン。ピッケルとアイゼンを効かせる。雪で手の指がしびれるがそんなこと言ってられない(現在、私の指はあかぎれと霜焼け状態)
なんとか、ちょっと良い場所について体勢を整える。
次いで、Tさん下山開始。スノーブリッジはまだあるが、とても脆いので気を付けるよう声かけ。Tさんがスノーブリッジに足をかけると穴が開いたらしい。しかし崩壊までは至らずなんとが進むことができた。
その後も確保しつつ雪渓を下山。
しかし・・・目の前には大きなクレバスが何層も見えた('Д')
クレバスは確実に雪渓を断裂しており雪渓にての下山は不可能。
「どうしようか?」と悩んだが、右岩壁から懸垂しながらシュルンドを渡り進むしかないと判断。
「シュルンドに降りてから進めなかったらどうしよう?」「シュルンドから抜け出せなかったらどうしよう?」「クレバス地帯から抜け出せなかったらどうしよう?」色々な不安が頭をよぎる。
Tさんに聞くと「分からん。行ってみて考える」と。そやな、現地をみて考えるやな。 なんでこんなに落ち着いてるんやろ?
岩壁に取りつくと、一応懸垂下降できる支点を発見。 Tさんリードにて懸垂開始。この懸垂下降が曲者でした( ゜Д゜)
最初は高度感ある空中懸垂から、シュルンド内をトラバースしながらの懸垂下降。身体が振られ安定しない! ひーこら言いつつ、Tさんのサポートを受けなんとか降り立つ。あ〜しんど。
少し進むと、第2の懸垂ポイント発見。めっちゃくちゃ汚い残置・・・一切信用できないが、一応チェックをして負荷をかけないように降りた。
なんとか、クレバス地帯は抜けた様子・・・
再度雪渓上に行き、確保しつつクライムダウン。 ここからは、クレバスもかなり減り、目視しつつ渡れる状態。
危険地帯を抜けてからは、ひたすら降りていく。 足はがくがくで、とにかくしんどいが帰るしかない。
18時前に剱沢雪渓に出た。
これから、剱沢まで登り( ノД`)シクシク… 満身創痍であるが、帰るしかない。
ヘロヘロになりながら、20時過ぎに幕営地着。
あ〜生きてて良かった・・・ テント内に入ると、疲れすぎて横にもなれず、ダンゴムシのように丸まり動けなかった。胃がムカムカして気分が悪い。何も考えれず頭が真っ白。
そんな中・・・Tさんは「さ〜カレーカレー。カレー食べよう♪」と言っている。
バケモンやわ。
私は「もう・・・あかん・・・勝手に作って食べて・・・」
でも少しすると治まり、暖かい飲み物を飲んでいると回復し、結局カレーの匂いにつられ、結局私もカレーを食べた(笑)
その後すぐに就寝したが、胃のむかつきは継続しているし、疲れすぎて気分も高まったままなのであまり寝れなかった。
【7/13】快晴
朝起きると、3日間で一番の快晴。 体調はかなり回復。
本日は帰るだけ。でもあの荷物を背負うんか〜と落胆・・・
といっても、絶景の中の帰路であったので、とても気持ちが癒されました。
雷鳥の親子にも会えました。
道中沢山の人が行きかう。昨日のアタック中は、ほぼ誰にも会わなかったのでなんだか嘘のよう。
休み休み歩を進め、11時過ぎには室堂に到着し、帰阪しました。
いま、こうしてブログを書いていても、実感が湧かないほどの山行でした。
ただ、いえることは、一生の思い出になるな。ということ。
今の私の力を出し切った感じです。
そしてTさんなしでは考えられない山でした。本当に感謝しかないです。



















長い長いレコになりました笑
読んでくれてありがとう〜
いっつも、「登った気分になるよ」って言ってくれるから、そのつもりで書いたんやけどあかんかったか(^.^;
いや〜
マジでしんどかったわ。
まだ山の事を良く分かってないから、クレバスの状態とか、対処法とか…ほんま分かってなくて。
Tさんに助けられてばかりでなさけない(T_T)
あかんねぇ
でも、普通に登りゃええのに。
とは思ってるんやで〜
いや、共感は難しいわ〜普通の人はクレパスの中に入った事ないから(笑)
Tさんな〜くやしいけどカッコイイな。。。山限定で!www
そやね
私も初体験やわ
まぁないよね
普通は笑
剱岳登頂して別山尾根の方廻った方が良かったかもね。
私は来年に持ち越しだわ。
参考にさせてもらうね〜
そやねん。
雪渓の状況があんな悪いとは(^.^;
えらいことになったわ
確かに時間はかかるけど、本峰登って普通に下山した方が良かったかも…
と今さらながら思うわ…
まぁええ経験にはなったけど。
参考にはならんで笑
うん、でもCフェース登ってからだと別山尾根廻ると時間かかるから
それがベストの判断だったかもよ〜
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