第9回石岡トレイル50k
- GPS
- 06:29
- 距離
- 48.2km
- 登り
- 2,224m
- 下り
- 2,217m
コースタイム
- 山行
- 7:20
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:20
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
4月17日のもろやまトレイル23.7kmから、中12日。
24日の七峰縦走ハイキングにも参加予定だったが、回復が追いつかないと判断して見送った。
有料のイベントなら中止は自由だが、七峰は無料のハイキング大会。
参加賞も出るし、そこは主催者側に謝罪の一報を入れた。
大会資料が届いたのが、大会1週間前。
50kmというだけで、エントリーしたこの大会。
!!!50kmなのに、制限時間8時間!え?え?
完走ポイントはつかない、ローカルな大会じゃないの?
ちょとまて、ちょとまてオニイサン。
先週のもろやまトレイルが23.7kmで、4時間だろう・・・。
余力残しとはいっても、あれで結構一杯一杯だぞ・・・。
同じペース+αで、距離は倍。
えー・・・無理だろこれ。
いやまて、時間設定から見て高低差が低いかも。
累積標高2358mか。
もろやまトレイルと比較してと・・・、うん、トレイルとしては低い。
コース図を確認すると、案外ロード区間も多い。
激坂も少ないし、超高速設定ということか。
地形図もないし、試走もしていない。
ペースノートは作れないし、久々のブッツケ本番である。
もろやまトレイルと同等・・・いや、+αのスピードを倍の距離維持。
うーん。無理?
いやいや、そうじゃないんだ。
今年は、頑張りたい。
成果を求める頑張りじゃなくて、頑張るという事実を大事にしたい。
ジョギング自体しないんだ、元々無謀。
重装備で道迷いから、11時間雪道を歩いた。
リベンジで臨み敗退したが、ソロでのラッセルも。
その後、もろやま試走の27km。
先週のもろやまトレイル23.7kmで、スピードに対応するトレーニングも効果あるはず。
翌週5月8日は、奥武蔵トレイル50km。
20kg越え装備で、筋力とスタミナup。
20kmクラスのトレイルで、スピードup。
50kmトレイルで、総合力up。
そして、今年こそは夏の長期縦走計画を。
秋口にも縦走とトレイルで体を作りこみ、来冬はソロでラッセルし続けられる体力を。
何かをする為のトレーニングとか、したくない。
正直、面倒くさいのが1番の本音。
仕事を終え、帰宅後出発。
圏央道が開通していると思っていたが、境古河までだった。
わかりやすい道も無く、地図を見ながら右往左往。
下妻を抜け、なんとかたどり着いたのが23時前。
準備は終わっているし、早々に寝た。
5時に開く駐車場に合わせて、4時起床しファミマのカレーを食う。
駐車場から開場まで3km、送迎バスに。
参加賞を受け取り、特にやることもなかったのでウトウトと仮眠。
コース説明が始まり、変更があって若干短くなったと朗報。
スタート5分前ゲートに向かったが、人少なっ!
200人もいないんじゃないか?いや・・・渋滞しなくて良いけどさ。
トレイルザック背負っている人も少ないし、手ブラの人までいるし。
つーか、早そうな人しかいないし。
カウントダウンで、7時スタート。
珍しく軽くアップしておいたので、序盤からプッシュ。
先頭を飛び出す人もいなかったが、集団のペースが速い。
綺麗に縦長に、なっていく。
km5分くらいのペースじゃねぇーの?これ。
はえーよ・・・。
しかし21km第1関門まで、3時間30分。
登りで食われるタイムを考えれば、これで行くしかない。
体温と発汗の調整も忘れず、心拍は追い込まない。
アップのお陰で、いつもの張りが来ないし調子は良いようだ。
今日は計算は無しだ、とにかく「行く」だ。
今まで経験の無い展開だが、とにかく走った。
それでも気がつけば、最後尾集団。
大きく遅れる人もいなければ、飛び出す人もいない。
これだけ走って、最後尾20人かよ・・・。
ロードの登りに入り、いつもならスピードウォークとリカバリーなのだが、ウォークでスピード落とさずランを挟む。
使う筋肉を切り替えながら、小まめに回復とプッシュを織り交ぜていく。
最初のエイドも、コーラ1杯と饅頭1個で数秒で出発。
今回は、エイドでも足を止めないと決めていた。
そして早めのジェル補給。
晴れてきたし、気温は20℃を超える予報だったので、梅干とOS−1も補給。
とにかく、序盤からキツイ。
キツイのだが、リカバリーは最小限に抑えながらスピードも落とさないように意識した。
「楽」の部分を意識的に、そぎ落とす。
呼吸もしんどいし、楽しくないよ・・・だが、頑張るのだ。
コース上に距離表示が無く、良いのか悪いのかペース配分ができない。
やっと現れた、12.8kmのサンドイッチガール。
8時23分か、1時間23分で約13km。
もろやまの23kmが4時間だったので、21kmの関門3時間30分がヤバイと思っていた。
少し休めるか?と思ったのだが、Keep Runingの文字に触発された。
そうだ、先は長いし緩むわけにはいかない。
キツイが、このまま押せ押せだ。
キツイが登りも、プッシュ。
いつも以上に呼吸が荒い。
ふと気付いたが、呼吸は荒いが足に張りがあるわけではない。
なんだ?と思ったが、そういやもろやまの時もそんな感じだったなと。
供給する酸素が足りないだけで、身体が悲鳴を上げているわけではない。
心肺上げるトレーニングしてないしなぁ・・・。
短距離をトレーニングすれば、この辺も改善されるのだろうか?
そんなことを考えながら、とにかく大きく呼吸をした。
力強く吐き出し、肺一杯に空気を取り込む。
大きく呼吸をするのは億劫だが、それでも少し楽になる。
荒い呼吸を続けているだけで、キツいし苦しい気持ちになってくる。
心拍もそうだが、呼吸が浅く激しくならないように意識していこう。
第1関門だ!
まだ10時になっていない。
途中から併走してくれた地元の人に言わせれば、「関門30分前なら後は余裕」だそうだ。
10時にロングがスタートするから、スタートを見送ってます。とのこと。
あと3分だし、スタート直後のフレッシュな選手にもまれたくない。
ゴミを捨て、残りのOS−1も空に。
団子を食え食え言うので、調子こいて7個ほど口に放り込む。
そのときに、ポロッ・・・あれ?ポロっと地面に落ちる団子。
え・・・握力が・・・。
ごめんなさい・・・握力が・・・。
そう言うと、エイドの女の子が「食べさせてあげますよ」と。
くそう・・・情けない。
パンッ!と1回拍手を打ち、「大丈夫です」としっかりと団子を取った。
岩塩をガリガリ噛み砕き、10時のロングスタートを見送る。
15分後にミドル、その15分後にショートがスタートしてくる。
次の関門まで10km。
11時45分だから、1時間45分ある。
「後は余裕」の言葉で緩んでしまったが、ここで気付くべきだった。
関門ギリギリだったら、トレイルの10kmで1時間15分しかないのだ。
いやまて、走力のある人の意見だからアテにするな・・・とは思った。
第3関門がある以上、ここで大丈夫はない。
休みたいという気持ちと、安心するなという気持ち。
でも「大丈夫」と聞いてしまって緩む気持ち。
若干のペースダウンは感じていたが、自分的には頑張っていたつもりだった。
が、第2関門に到着したのが、関門15分前。
そんなにペースダウンしたつもりはなかったのだが、この落ち込みはヤバイ。
それに、第2関門まで来たんだ、行くしかないだろう。
クエン酸とべスパのハイパーを補給。
ここは勝負どころだ!と、スパートを決意。
省エネ・・・省エネと、脱力を意識し力みを排除。
酸素・・・酸素と、呼吸を深く丁寧に。
登りだろうが、下りだろうがガンガン行った。
着地・・・丁寧に、着地・・・。
とにかく集中するのに、脳も悲鳴を上げる。
闇雲に急ぐな、身体を労わりながらだ。
35.9kmのエイドにたどり着けば、同じエイドの裏に第3関門が。
「そこまであと何kmですか!」
「7kmだよー」
12時12分、関門は13時45分。
7km、1時間半。
スパートが功を奏したのか、若干縮めているようだった。
たしかこの区間、事前説明で足が残っていないと長い林道がキツイと言っていた場所だ。
待ってろよ!第3関門!!
下り坂に入り「下った分、登るんだよな。。。」と毒づく。
くそう・・・イケイケだ。
ここ1番の激走で、一気に下る。
ロードに入り、ロングの選手も抜いていく。
山中では、ミドルの選手に追いつかれ、随分と道を空けるために悪い場所を進むしかなかった。
ある意味、ここまでのロスタイムは道を譲った分も大きい。
「7km1時間、7km1時間」と、呪文のように繰り返す。
タイムを削るには、ここしかない!と一杯に追い込む。
林道とロードでは、道の端に落ち葉があればそこを狙って踏んでいく。
多少大回りでも、ロード慣れしていない足の負担軽減を優先した。
下りが終わり、登り返しの林道へ。
約4kmの林道、長いが勾配はそれほどキツくなかった。
嬉しい誤算は、案外下りもあったこと。
登りでも極力走り、パンパンになった重い足で下りは激走した。
その時、今まで経験したことのないふくらはぎの「ビクッ!」としたサイン。
くぅ・・・これか。
皆が悶え苦しむ、足の攣り。
決して追い込まないスタイルだったから、生涯競技中に攣りを経験したことがない。
まだ12kmくらい残っているのに・・・。
攣ってくれるなよ・・・。
最後のクエン酸と梅干に、ピットインのジェルを補給。
軽くストレッチして、ふくらはぎをマッサージ。
残りはべスパ・ハイパーが1、ピットインが1、後輩にもらったアンズのジェルが1に梅干が2個。
おっし、加減はしない!関門までGOだ。
走れ走れ!
林道を激走するなか、周りに足が攣り始める人が。
関門まであと少しだ、頑張れと足を伸ばす手伝いを。
あげられる物はないが・・・と、梅干を1つ渡す。
自分自身、攣りとは無縁だったために塩熱サプリとか手持ちがなかった。
湿度は低いものの、気温は20℃を超えている。
気がつけば、自分も塩を吹いて真っ白だった。
人の声が・・・第3関門か?
来た!来たぜ第3関門。
13時4分、関門40分前だ。
ゴールまで、あと10km。
約2時間ある。
が、この先長い激坂があるというし、ギリギリだ。
聞けば、登りきってしまえば、あとは下りだという。
ならば!と、ガンガン登るしかない。
「10km2時間、10km2時間」と、また呪文を唱え続ける。
「楽しい階段を用意しておきました」とスタッフの声。
ここで、階段かよ!
ええい・・・べスパ・ハイパー投入。
階段途中で、足を止める人に「ガンバ」と声を掛けながら一気に上がる。
登りで足を止めても、登りは終わらない。
苦しくても、登りでは絶対に足を止めない。
しかし、初めてそれが破られた。
ビクッ!
くっ・・・ふくらはぎが・・・。
ヤバいヤバい!攣るぞこれ。
慌てて、ふくらはぎを伸ばす。
やめて・・・攣らないで・・・。
ふぅ・・・。
攣りそうだった場所を、優しくマッサージ。
最後の梅干を補給。
危なかった・・・。
経験はないが、攣らせてしまわない方が良いような気がする。
が、ペースは落としたくない。
加減・・・加減だな。
筋肉との対話。
ふぅ・・・本当に色々と疲れる。
でも、ここまで来たら完走したい。
必死になってという部分では、ここまで頑張ったことはない。
意外な事に、案外膝や膝上の筋肉にはまだ余裕がある。
膝を痛めてから下りを攻めることはなくなったが、案外下りがいける。
まだトレーニングをある程度していたときに、歩行フォームも含め2年かけて大改造した。
重力で推進し、筋力を使わない。
脱力と省エネ。
力学のベクトルをイメージし、着地ダメージを太ももとお尻の筋肉へ抜く。
身体を鍛えて、できて当たり前。
そうじゃない。
そんなことをしなくても、人はここまでできるんだ。
山を走るトレイルラン。
「凄い!」とか言われる。
重装備の長期縦走。
「「凄い!」と言われる。
敷居が高い・・・。
そして、それに「それほどでも〜」と、まんざらでもない人たち。
意識、そう意識。
人体の理屈と、意識さえすれば、人の能力はもっと高い。
俺を見てくれ、俺は1kmだってジョギングしていない。
2回の縦走と1回のハイキング、そして1回の23kmのトレラン。
思いついたときに(週に1・2)、10分程度のストレッチ。
1日何時間もゲームをし、アニメを見るオタクなんだよ、俺は。
たしかに現場復帰し、デスクワークから肉体労働者へ戻った。
毎日の運動量は、10km程度の緩ジョグ程度はあるし、これは役に立つ。
でもそれは、4月以降の話。
部署異動から、ここ2年はデスクワークと苦情処理だった。
馳せる想いと意識があれば、山はもっと身近なんだ。
凄いことをする必要なんか無い。
自然と他者に対する配慮さえあれば、山はもっと自由なんだ。
誰だって、山は受け入れてくれる。
それを、証明したいだけなんだ・・・俺は。
話はそれるが、山で思うことがある。
正統派登山系の人から、挨拶が返ってこないことがある。
人の装備を上から眺めて、「ヘッ」とばかりに見下す人。
フルマラソンサブ3?早いからって、偉いのかお前?
能力が高いのはわかった、だから?なんなの?
余裕無く削るだけ削って、人に手を差し伸べる余裕もなく出した結果に何の意味があるのか。
そんな反骨精神も、トレイルレースに参加する理由のひとつでもある。
くそ・・・やってやる。
くそ不味いジェルなんか・・・早く美味い飯が食いたい。
ピットインを胃袋に収め、階段登りを再開。
山で授かった身体を、舐めんな!トレラン。
階段がやっと終わり、ホッとするまもなくまだ急登。
「最後の急登だよ」
おっし、信じるぜ。いや・・・信じたい。
攣る・・・攣らない・・・攣る攣る。。。
いーや、攣らせねぇよ。もたせる。
鳴り物の音と、登りの終焉。
若干の登り返しはあるよと、アドバイスをもらった。
ここから4kmほど下るというし、下りならまだまだいける。
丁寧に、丁寧に着地。
いけるいける・・・。
と、登り返しで、またふくらはぎが。
攣るな・・・「攣るなー!」と思わず声が出てしまった。
それを聞いたランナーが、「塩熱ありますよ」と分けてくれた。
ありがたい・・・が、すぐ効くのかな?
いや、すぐ効くということにしよう。(笑)
「ありがとー」
あと4kmくらいだから、がんばりましょー!とさわやかに走り去っていった。
おし、最後だ。
ラストジェルの無添加アンズジェルを投入。
舗装路のくだりに入り、ゴールは近い。
最後のエイドが見え、コーラ補給。
「あと2kmですよ」
マジか・・・長かったなぁ・・・。と安堵した。
田んぼのあぜ道に入り、用水路の水で腕を冷やす。
いや・・・完走できちゃったよ。。。
カエルの声を聞きながら、田植えの始まった景色を眺める。
流石に緩んだが、ゆるゆると走る。
1km以上先の、ゴールが見える。
体調もよかったし、天気も上々だった。
気温はあれだが、湿度が30%台。
ゴールまで100m。
写真もあるし、最後くらいはとジョグ再開。
あまり関心なかったゴールテープが、今回は違って見える。
おっし、ゴールだ!
!!!
攣る・・・テープ10m手前で、ビクッっときた。
やめて・・・「攣らないでー」。
「アハハハ」「頑張れ頑張れ、あと少しだ」と笑い声。
くそー・・・しまらない・・・。
第9回石岡トレイルラン大会 スーパーロング
50km 7時間18分48秒
種目別132位 年代別69位
完走!
たぶん150人くらいしかいなかった。
参加賞:サンバイザーって。。。ハゲは使えないよ・・・。
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