八丈島を登る 〜 八丈富士 & 三原山
- GPS
- 09:18
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 1,371m
- 下り
- 1,716m
コースタイム
天候 | 21日: 曇り のち 晴れ 22日: 曇り のち 晴れ 23日: 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
竹芝〜八丈島のフェリーは 1日1便 八丈島空港〜八丈富士登山口 タクシーで 約2,000円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
八丈富士: ・カルデラ頂上を一周する道は踏み跡が交錯しており、特に霧が深い時には道迷いに注意。 ・強風の場合には火口近くを通る部分で煽られないよう注意が必要。 三原山: 特に問題なし。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
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感想
2泊3日で八丈島の2山に登る計画を立て、梅雨に入る前にと5月中旬の週末に出かける。
【1日目】
羽田から朝一番の便で八丈島空港へ。飛行機の窓から下を見ていると、ずっと晴れていた空が八丈島近辺に来ると雲に覆われてくる。
空港に着いて空を見るとほぼ一面の曇り。それでも仕方なく荷物を空港で預けてタクシーで八丈富士の登山口を目指す。
タクシーはすぐに雲の中に突入。雲が晴れるまで登山口近くの「ふれあい牧場」のロビーで待つことにする。
待つこと2時間余り、眼下の景色は次第に見え始めるが山頂方面はまだ雲の中。今日の宿に入る時刻を考えるとそろそろ制限時間に近づいているのでやむなく登り始めることにする。
500mほど歩くと登山口。近辺には数台の車が止めてある。登山道はかなり整備された石の階段で、数ヶ所手すりのある場所もある。
良い条件ではないものの週末なので幾つかのグループとすれ違うが、火口部はガスで視界が乏しいので一周を諦めて下りて来たという人が多い。
急な登りを30分も歩くと火口稜線に出る。ガスの中に20名くらいのグループが集まっていて、背の高い外国人の男女も数名混ざっている。
聞くと、カメラ雑誌の撮影取材とのことでガスの晴れるのを待っているらしい。
少し迷ったが、やはりふれあい牧場で晴れ待ちをしていた女性のAさんが登って来たので二人で頂上へ向かうことにする。
火口周回の道は草むらや火山岩の中に複数の踏み跡が交錯して非常に紛らわしい。二人で手分けして道を捜しながらガスの中を進むと15分ほどで山頂(最高地点)に着く。
そこに先行していたニューヨークで働いているというR君がいて、この後3人で歩くことにする。R君の日本語と自分の英語を比べて、会話は日本語でいくことにする。
ずっとガスが切れず火口の全体を把握できなかったが、全周の2/3くらいまで歩いたところで一瞬ガスが退いてカルデラの内部が見え、3人揃って声を上げる。
切り立った火口壁と緑のカルデラの底の対比が素晴らしい。興奮しながら夫々のカメラでひとしきり撮影してから先へ進む。
1時間余りで火口を一周して元の場所に戻り、今度は3人で火口の中に下りて中央火口丘へ向かう。浅間神社の鳥居を訪れた後にその道を引き返し、反対方向の藪の中を10分ほど歩いて中央火口丘の上に出る。
歓声がするので振り返ると、先ほどの撮影取材グループが山頂から我々を見つけて手を振っている。
元の場所に戻ってみるとカルデラ周囲のガスも少しずつ晴れてきた様子だが、時間がなくなってきたので下山することにする。
3人で登山口まで下り、さらに車道をクネクネと歩いて下りて行く。AさんとR君は二人とも底土港の傍にあるキャンプ場にテントを張っているとのことで、空港へ下りる自分は途中で分かれる。
空港への分岐から1時間ほど歩くと空港の近くまで下りて来る。ふと振り返ってみると、あれほど雲に包まれていた山頂が青空の下にすっかり現れている。もう少し残っていれば、と思うが仕方がない。3日目が晴れれば再度登っても良いかと思いながら宿に向かう。
【2日目】
前日に三原山の登山口への行き方を宿の人に相談したり過去の登山記録を調べたりした結果、バスの便があまり良くないことを考慮して宿から2kmほど歩いた町役場付近から登ることにする。
先ず観光協会に寄って道路や登山道の状況を確認してから、数分先の防衛道路入口へ向かう。防衛道路は旧日本軍が戦時中に海岸の道路が破壊された場合の島内連絡用に造成した模様だが、現在は通る車はほとんどなさそう。
緩やかなコンクリートの道を50分ほど登って行くと左に三原山山頂への石の道標がある。左へ分かれて行くのはNTTの保守用の道のようで、15分ほど歩くとNTTの中継アンテナの下に出る。この施設の脇から登山用の細い石の階段が続いている。
この日の午前は曇りがちで風も比較的強くて稜線の状態が心配される。この辺りから既に霧が登山道の前方に立ち込めている。
石段はよく整備されていてステップも細かく、ゆったりと登れて疲れない。風の音はするが尾根に出ても背の高い萱などが道の両側にあるので直接風を受けることはない。
石段を30分余り登ると視界が開けて山頂稜線に出たようだが、ガスで全く展望がない。晴れていれば恐らくカルデラの中の様子や海岸の遠望を眺めることができるのだろう。
暫く平坦な道を歩きまた石段を少し登るとガスの中にまたアンテナが見えてくる。これは東京都の防災無線の中継所のようだ。
この施設の裏に頂上への案内があり、そこをほんの数歩登ると三原山の山頂に出る。
山頂の標識と三角点はあるが、やはりガスで展望が全くない。残念だが今日はもう晴れてきそうもないので下山することにする。
中継所の敷地内に下りてみても下山道への案内が見当たらない。 GPS を見ながら辺りを探してガスの中で何とかこれらしいという道を見つける。
舗装された道は中継所の保守用の道路らしく、30分ほど下ると三原林道という車道に合流する。山頂側へは一般車の通行が禁止されているが、ここに車を止めて登って行く人と行き違う。この先、舗装されたこの三原林道を樫立登山口まで延々と10km以上歩いて下りる。
合流点から5分ほど歩くと大池・小池への遊歩道があるので寄り道。古代のカルデラ湖らしいが大池の方はまるで人造の池のようで絵にならず。小池の方はこの時期は干上がっているようだ。
林道をさらに2kmあまり下りると、立寄ることになっている唐滝に通じるショートカットの道の入り口が2か所ある。今回はそれを使わず、さらに2kmあまり林道を歩き下ってから遊歩道を滝まで2km登り返す。
唐滝に近くなると道はかなり悪くなり、堰堤を乗り越えたりするので一般の観光客の装備ではやや危なそう。滝はカルデラの底部から痩せた沢が流れ落ちる高さ30mほどであまり見栄えがしない。季節によってはもっと水量があるのかも知れない。
唐滝から数分下流に硫黄沼という池があって、こちらは池の奥に別の小さな滝があり、水面がエメラルドのようなグリーンでなかなか魅力的。この池を見るためなら30分の道を往復する価値はある。
遊歩道を戻って元の林道に出る。林道はこの先工事中で通行禁止箇所が幾つかあって、地図を見ながら下山すべき登山口への道を辿る。
唐滝往復を含めて山頂から3時間半舗装路を歩きづめて2時過ぎに樫立登山口に到着。足がかなり棒になる。
ちょうど登山口の向いにバス停があるので宿までバスで帰ろうと時刻表を見ると、1日6便しかないバスはあと1時間以上来ない!
仕方なく炎天下を宿までさらに4km歩いて帰る。
【3日目】
最後の日になって空は快晴。山頂からの展望写真を撮れていない八丈富士へ向かう。
火口稜線に上がると風もなく、カルデラ全体が完璧に見渡せる。1日目と同様に山頂を一周して撮影を行う。ヘイズはあるものの1日目には全く見えなかった八丈小島も何とか眺めることができる。
朝早くて日が火口の中まで届かないこともあるが、全体としての凄味はガスの中でチラリと見えた1日目の方が凄かったようにも思える。
天候がもう一つだったのは残念だが、初めての島の山を隅々まで巡ることができて楽しい3日間の山行だった。
以下、360°全球画像へのリンク
八丈富士火口(1日目) https://theta360.com/s/rd0vXoXOC91uv1sn3UOPk4ltM
八丈富士山頂地点(3日目) https://theta360.com/s/nUJMUNX2UX3A9YRG8OJx1NOqK
八丈富士火口(3日目)https://theta360.com/s/dfA3nHpqrapQ8Ll3clRxBN0uS
唐滝(2日目) https://theta360.com/s/dKkr5nxCxr0Hf0j1Ilj14TNTg
コメント
この記録に関連する登山ルート
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Tad様
土曜日から八丈富士行って来ます。晴れたらいいのですが。
八丈島で行われる浅羽杯卓球大会がメインで.三原山にも行きたいけどキビシイかも。全天球カメラいいですね。びっくりです。早々 nobuchan
nobuchan 様、
もし三原山へ行けたら、頂上からの写真を是非お願いします。
雲の中だったので、ガイドブックに載せる写真がないのです (^^;
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