奥三界岳 静かな山の朝一は危険!親子はマズイよ…
- GPS
- 05:14
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 1,328m
- 下り
- 1,329m
コースタイム
天候 | 曇り、ガス、たまに霧雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雨後のこのコースは、オススメしません。涸れ沢は完全に普通の沢になってましたし、そこから山頂までの泥濘も酷かったです。 本文中にも書きましたが、熊にはくれぐれもお気を付けください。 |
写真
感想
奥三界岳です。
阿寺山地の南の雄峰!ってガイドブックに載ってます。
歩く前は、「なんだか地味な300名山かな〜⁉」といったイメージだったのですが、違った意味で一生忘れない山になってもうたという・・。
タイトルにもあります通り、まぁ毎週毎週山歩きをしていればいつかは会っちゃうのかな〜?とは思っていましたが・・。その顛末は後程。
地図では往復8時間位の道のりとなっていますが、ちょいと山頂までの道のりが変わった山でして・・
最初1キロ位の舗装路歩き〜普通の登山道で350mの急登〜4キロ程度の林道歩き〜涸れ沢歩きからの普通の登山道〜山頂
という具合の道のりでして、途中に結構な距離の林道歩きがある山です。(それが敬遠される?のか、基本的に人が少ない山みたいです。300名山なのにね・・。)
先週はのんびりまったり歩きだったので、今週は天気もイマイチだしセカセカ歩こうかと・・。CTが8時間くらいだから休憩込で5時間くらいで戻ってくれば良いかな〜??とか、林道って結構小走りじゃないと案外時間縮められないんだよな〜、なんて考えながら出発しました。
登り始めて早々、先行するご夫婦を抜かし、上部の林道まで良いペースで歩いてきました。「ここからの林道が結構長いんだよな〜」なんて考えながら、引き続きセカセカ歩きました。
この上部の林道ですが、前半の半分〜3分の2くらいは普通の林道です。(後半は完全に崩壊してますが・・)
山腹を左〜右に捲くような感じですので、登りの際は自分の左側が山頂側、右側が全般的に沢へ向かう急斜面となっています。まぁいたって普通の林道ですのでブラインドカーブも多々ありまして、昔、林業に従事していた方の車が入ってこれた時の名残でカーブミラーも結構あります。
林道をセカセカと歩き始めて、何個めかのブラインドカーブに差し掛かった時に、私からの距離6〜7m右前方から「ブヒッ!」とも「ガフッ!」とも言えないような明らかに獣の呼吸音のような音がして視界の右側から沢に向かう草むらに黒い生き物が駆けおりていきました。
「この山ってイノシシがいるんだな〜。でも逃げてってくれて良かったな〜。」なんて呑気なことを考えながら、更に数歩進んでブラインドコーナーの先の全貌が見えるあたりまで来たところで、視線を前に送ると、私をジ〜と見つめる黒い塊が!!
「熊!!!!しかも結構大きい!!!!」(おまけに距離にして15mくらいしか離れていない!!)
それまでセカセカ歩いていた脚は完全にストップ!!というか完全に体はフリーズ状態・・。
私の頭の中では、今までの嫁さんとの楽しかった思い出が走馬灯のように・・、というのは冗談ですが、正直なところ完全に体はフリーズしてしまっていますが、案外頭の中は冷静でした。
「さっきのはイノシシじゃなくて仔熊だったんじゃん!どう見ても視線の先にいるのは大きさからいってその親じゃん!」と・・。
「ん?ってことは、ひょっとすると(ひょっとしなくても・・)これって熊と遭遇するケースでは、かなり最悪のロケーションじゃん!」と・・。
ここからしばらく親熊と私のガンのくれあい飛ばしあい(なんのこっちゃ?!)が始まります。(まぁ実際は10秒〜20秒程度の時間、お互い驚きのあまり固まっていたというのが現実かと・・。でもその時間が本当にとんでもなく長く感じました。)
漸くフリーズしていた体がいうことをきくようになり、ソロ~リソロ~リ数歩後退・・。
で視界から親熊が外れない程度に、ゆ〜くりと首を横に向けました。(「私はあなたに興味ないですよ〜」のささやかな?必死のアピール・・)
そのアピールが功を奏した(と思いたい・・)のか、次の瞬間、仔熊が去って行った方向に親熊が脱兎(脱熊??)のごとく走り去っていきました・・。(とんでもなく速かったです。って当たり前か・・)
手にも脇にも、運動以外でかく嫌〜な汗がびっしょり・・・。
ここで深呼吸をして、気持ちを落ち着けてからしばらく考え込みました。
「下山路は、熊が降りて行った方向からはちょっと離れているけど、彼らが山麓方向に走っていった手前、下に向けて歩くのはちょっとな〜」・・とか、「いずれにせよここに留まっているのは一番ダメだよな〜」など、逡巡・・。
んででた結論が、とにかく歌でも歌いながら先に進もう!だったという・・。苦笑
その後は、とにかくでかい声で歌を歌い(まぁ熊も驚くほど?ヘタクソです・・苦笑)、定期的にザックの胸のベルトに着いている笛(最近のザックはメーカーにもよりますが胸のラチェット?部分が笛になってるんですよね!)を吹きながら山頂まで行きました。
下山時擦違った方(数名ですが・・)には、親子の熊に遭遇したことをお伝えし、念のためお気をつけるよう、お声掛けさせて頂きました。(いらんおせっかいで申し訳ありません)
帰宅後、詳細を嫁さんに伝えたところ・・
「山をなめるな!」
「熊と会うのはしょうがないけど、そのリスクに対する心構えが甘い!」
「逃げてったから良かったものの、突進してきたらど〜するつもりだったわけ??」
おまけに
「人の少ない200名山、300名山は当分禁止!100名山は人が多いからしばらくは今まで行ったことのある100名山でも登ってなさい!」
となんだか散々叱られました・・。(多少?理不尽な叱られ方ですが、まぁ、それだけ心配かけてしまったのでありがたく?拝聴しました。 苦笑)
真面目な所・・
熊の生息域に脚を踏み入れる以上は、当たり前ですが極力出会わない様にする努力は必要かと・・。
鈴やラジオに関しては、諸説ありますし色々な考えがあるので割愛致しますが、彼らの活動が活発?な時間帯の行動は、可能な限り避けるべき!という点では大いに反省しなくては・・。
熊出没注意!って看板の出ている山で、入山する人の少ない山(奥三界も登山口に看板がありました)での朝間詰め夕間詰めの単独行動は極力避けるべきだったな〜と。
特にその日一番最初の入山者は、一層リスクが高いかな・・と。
先日の南駒ヶ岳で、100名山/200名山/300名山の合計100座歩きました。(低山や里山を含めるとそれ以上歩いてますが・・)
今回の奥三界が自分の中では、第2ステージの開始!なんて思っていたんですが、すっかり波乱の幕開けになってしまいましたです・・。
おまけにぶよに何故かおでこを3か所も刺され、おでこが腫れあがているという・・。そんな時に限って仕事で今週は人と沢山遭わなければならないという苦行が・・。泣
体を張って話題を提供する年齢でもないしキャラクターでもないのですがね・・。苦笑
コメント
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chaoさん、はじめまして。
gakukohと申します。
10時ごろ、もどり途中でお会いしました。こちらは、女性2と私。
私も4回、熊に有ったことがあります。
動かずに見ているがいいようですね。
私の場合も、ずっと見てました。その後、ゆっくり後ずさりしてお別れ。
この日は、幸いなことに展望地に差し掛かった時に晴れてくれました。
ご活躍を期しています。(g)
gakukohさま
はじめまして。コメント有難うございます。
帰路でお会いしましたね!はっきり覚えております。
やはり、熊と遭遇した際は、距離もあるかとは思いますが、ゆっくり後ずさりが一番なんでしょうね・・。(それにしても4回とは!恐れ入ります・・)
次に遭遇した際にも冷静に対処できるか・・あまり自信はありませんが・・。苦笑
当日は、午前よりは午後の方がお天気が良かったみたいですね!
ガスガスの中を登って降りてきた私は、何やってんだか・・。
お怪我、早く治してくださいね。
これからも良い山行を・・。
熊との遭遇 危ないですね
私は、1度 親熊と子熊の4匹と有峰で遭遇したことがあります。
身体が硬直して、動けませんでしたね
ですから、そのときの経験から鈴はバッグの中に入れてます
奥様が心配するのもわかりますが、、、
お互いに身体は十分に気をつけて、登りましょうね!
koufaxさん
コメント有難うございます!
koufaxさんは、有峰で遭遇しましたか〜。
あそこも、熊の出没情報のあるエリアですよね・・。(林道を歩いていた!等の情報があった気がします)
koufaxさん同様、私も完全に体がフリーズしてしまいました。実際遭遇すると、まぁそうなってしまいますよね〜。自分でも笑っちゃうほど1ミリも体が動かなかったです。苦笑
本当にお互い気を付けましょうね!
koufaxさんの場合、私なんかが絶対トライできないリスクの高いハードな領域に行かれてますので、くれぐれも気を付けてくださいね!!
おはようございます、chaoさん、
「奥三界岳」なんて、いかにも何か恐ろしいものが飛び出してきそうな名前ですね。
「脱熊」にはつい笑ってしまいましたが 、他人事じゃありませんね。
自分も朝一番(と思われる時間帯)に山に入ることが多くて、いつも顔にかかる蜘蛛の巣に悩まされていますが、「蜘蛛の巣があるってことは、少なくとも近い時間帯にここを熊が通っていないんだ。よかったよかった」と思うようにします。
そうですか、前回でメジャー100座踏破おめでとうございました。
自分も、今度、数を数えてみようかな。
pokepikaさん
おはようございます。コメント有難うございます!
確かに、奥三界!ってなんだか恐ろしいものが出てきそうな名前ですね!!
名前からして、信仰色?宗教色?が強い山なのかな?と歩く前は想像していたのですが、そういった関係の像や石碑等は一切ない山でした。(でも信仰の対象ではあるのかな??)
本当に朝一番は、気を付けてくださいね!お互い単独行が多い分、リスクに対する備え?は複数行以上に必要ですね!!(熊に遭遇してしまった私が言うセリフではありませんが・・苦笑)
あっ!たまに歩いた山を数える(見返す?)のも案外良いもんです。
ベテランの方に言わせると、どこを歩いたか?よりもどの時期にどのコースで歩いたか?といったことの方が重要なんでしょうけどね・・。
私のような永遠ビギナーは、何座歩いたか?の方が充実感が得やすいのかな〜と・・。まぁ完全自己満足?なちっぽけな充実感ではありますが・・。苦笑
chaoさん、ダメですよ〜こんな人気(ひとけ)のない山に入っては!笑
動物の生活圏に入り込んで行くのですから、リスク高まりますよ!
チキンなワタクシ、ソロでもデュオでも、チリンチリン熊鈴鳴らしてます!
全く人気の無い区間では、時々声も発してます。
ワタクシも2度ほど遭遇したことありますが、
2度とも熊がこちらに気付く前に気付いたので、
そんな恐ろしい時間は共有していません。
よって、正確には遭遇ではなく、見掛けた、というのが正しいですかね!
カウンターアサルトや爆竹など、
何かしら対策持ってると良いかもしれませんね。
爆竹が効果ありそうですが、そんな状況で、爆竹とライターを取りだし、
火を着ける事が出来るかというと、きっと何も出来ない気もしますが、、、^^;
まぁここは奥様の言うとおり、人が沢山居る山を歩いてください
命あっての物種ですよ〜\(^o^)/
messiahさん
おはようございます。コメント有難うございます!
messiahさんの熊鈴の場合、あまりの爆速で「動物どもよ!邪魔だ!邪魔だ!どきやがれ!」といった感じかな〜と。(なんじゃそりゃ?? )
でも、真面目な所、本当に静かなヒトケの無い山の朝一番の単独行は、普段以上に気をつけなきゃいかんな〜と、今回改めて反省しましたです・。
私もmessiahさん同様、静かな山では声を出して歩くようにはしてるのですが、(私の場合、完全に「ギャ~!」とか「ウォ~!」とか、意味不明な奇声をあげてる変人ですが・・ばったり人と会ってしまうと、相当恥ずかしいです・・苦笑)今回はなぜか黙々と歩いていたという・・。
皆さんのレコなんかで、熊と遭遇!といったレコは過去に拝見したことはあったのですが、そのレコに肝心の熊の画像がなかったりすると「なんだよ!遭遇したのに写真はないのかよ!」なんて思ったりしたこともあったのですが・・まぁ無理ですな!
頭は案外冷静だったんですが、体が1ミリも動かなかったという・・。そもそも何が熊を刺激してしまうか判らないですよね〜。
できれば、2度と経験はしたくないですが、次に遭遇した時もまぁ間違いなく体がフリーズする自信満々です!(なんのこっちゃ!?)
いずれにせよしばらくは?ちょいと人の多い山を歩こうかな・・と考えてますが・・。
でも人の多い山って・・ねぇ〜??(う〜む・・・悩ましいですな・・苦笑)
あっ!歌ですが、緊張のあまり呼吸は荒れているは動悸もすごい状態。
「落ち着け俺〜落ち着け俺〜こんな時は、ゆっくりな歌ゆっくりな歌・・・スロ〜な・・」ということで、何故かそんなに好きなわけでもないし、もう何年も(何十年も?)口ずさんだこともないのに「スローバラード」by清志郎だったという・・。なんでだろ??
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