【薮山レコ】駒の湯山荘〜手別山 (佐梨川奥壁を望む)
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.1km
- 登り
- 666m
- 下り
- 657m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
駒の湯山荘から越後駒ヶ岳を目ざす登山道は小倉尾根が一般的であるが、昭和23年には小出山ノ会によって、廃坑になった新吾鉱山の作業道を利用して郡界尾根へ突き上げる鉱山道と呼ばれる登山道が切り開かれた。それは大チョウナ沢と桑ノ木沢の中間尾根より郡界尾根上のフキギ峰へ突き上げ、傾斜の緩やかになったオツルミズ沢源頭部を歩き山頂をめざすというバリエーション的なルートであった。しかしフキギ峰の前後があまりにも険悪なため、まもなく廃道になっている。また佐梨川支流の金山沢上流域には雪渓で磨かれた急峻なスラブが展開し、真山鉱山へ至る水平歩道が刻まれ現在も残っており途中までたどることが出来る。
今回は佐梨川奥壁の景観と鉱山の水平歩道跡を眺めるために、駒の湯山荘から池ノ塔へ突き上げる薮尾根を残雪利用で登った。長い冬季閉鎖が終わる前日、既に駒の湯山荘へ向かう道路は通れるようになっていた。山荘周辺で積雪は80センチほど。早朝、山荘近くのスペースに駐車して支度をしていると軽トラック2台が通り過ぎ除雪終点で停まった。猟友会らしき方が数名、熊狩り目的かと思われる。タイミングが悪いと思いながらも、邪魔にならぬように彼らより先に出発する。
斜面の薮をこぎ手別山へ延びる尾根に向かう。尾根は薮こぎがしばらく続いた後、北側に残る残雪を拾いながら進めるようになる。足元にはイワナシ、イワウチワの花が目を楽しませてくれる。標高600mを超えてようやく残雪が連続するようになりペースもアップ。670m付近から尾根はなだらかになり、うっすらと踏み跡が現れナタ目も確認できる。718m地点は畳二畳ほどの平坦な地面が露出しており絶好の休憩ポイントであった。近くの枝に「三山岳友会」と書かれたピンクのテープが結ばれていた。
手別山が近づくと、前方に雪が付かず黒々とした佐梨川奥壁(フキギ〜池ノ塔)の大岩壁が迫ってくる。振り向けば遠くに守門岳、毛猛山塊、権現堂山〜未丈ヶ岳と重厚な白い山並が広がっている。勾配が急になり、いよいよ険しい池ノ塔への登りを実感する。左に目を移すと金山沢右岸のスラブ帯に一筋の道形が確認できた。道形は金山沢源頭部の雪渓の中に消えていた。こんな急峻なスラブに人間の営みが及ぶ光景を眼前にしてただ驚くのみである。
天気が崩れる気配のため、今回は池の塔は諦め996m峰を最終目的地とし、しばらくここで休憩する。すると突然、手別山方面の谷間から発砲音が聞こえた。猟友会が熊を仕留めたのであろうか。音はその1回のみであった。佐梨川奥壁の絶景を十分に楽しみ下山にかかった。やはり下りは速くあっという間に手別山を通り過ぎた。このあたりから猟友会の方々の足跡が残っていた。570mあたりからはショートカット気味に薮の急斜面を降り佐梨川沿いに下りた。明日のオープンを控えた駒の湯山荘では玄関先に大量のスリッパが干されていた。栃尾又温泉に戻る途中、大ザックを背負った大勢のパーティーとすれ違った。
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