夜叉神峠-鳳凰三山(薬師岳)-青木鉱泉
- GPS
- 55:06
- 距離
- 42.4km
- 登り
- 2,741m
- 下り
- 3,065m
コースタイム
12月25日 南御室小屋(-17℃)06:40-09:40薬師小屋(-15℃)10:05-10:30薬師岳-中道経由(-14℃)-13:53標高2,000m地点(-10℃)
12月26日 幕営地(-8℃)07:20-08:55林道出合(-3℃)-09:25青木鉱泉(-1℃)09:45-国道20号11:30-13:20穴山駅(9℃)
天候 | 12月24日雪 12月25日曇り時々雪 12月26日雲のち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
下山:徒歩 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【交通注意】 南アルプス林道は一部、橋の崩落で通行止めとなっている。芦安温泉の手前から沓沢経由だと問題なく夜叉神峠登山道入口まで車両の通行が可能。 【登山ポスト】 夜叉神峠登山口、青木鉱泉 【積雪状況】 夜叉神峠小屋からくるぶし以上の雪。ここからアイゼンをつけました。 杖立峠からはカンジキを着けた方が良かったかも。 南御室小屋から先は、カンジキが快適でした。 薬師小屋から先はアイゼンのみ。 薬師岳から中道は、所によりひざ上までの積雪。気温によっては雪が締まってそれほど潜らないかも知れません。 |
写真
感想
勤続10年目のリフレッシュ休暇を雪山で使いたいと思い、鳳凰三山から甲斐駒ヶ岳の縦走を計画。
しかし・・・
【12月24日(金)】
万全を喫して、甲府にて前夜泊。
予定よりも早くタクシーに乗って出かけたが、林道が閉鎖中。
タクシー運転手さんも状況は知らないらしい。
折角来たので行けるところまでと思い、徒歩で入っていくと橋が崩落していた。
工事用の梯子で渡渉をして、旧道を通り夜叉神峠登山口へ向かう。
旧道から林道を横切る場所で、なんと別の自動車は上がって来る。
迂回路があったことに精神的なショックはでかかった!!!
この旧道。
学生時代に下ったことはあったが登るのは初めて。
途中から仕事道に入り込んでしまったようで、地図とコンパスで方向を確認し、直登。
途中で鹿の寝床に入ってしまったようで驚いて鹿が逃げていった。
逃げた跡には、5〜6箇所ほど、雪がつかずにぽっかりと地面に跡が残っていた。
ようやく売店の少し上の電波搭横に出て登山口に到着。
ここで、かなりの体力を消耗してしまった。
時間があれば、本日中に薬師小屋まで上がってしまおうとの目論見が一気に崩れた。
今日は、南御室までと決めてのんびり歩くが、時間が経つにつれ気温がぐんぐんと下がってくる。
天気図は確認していたが、まるで2月の八ヶ岳以上の寒さだった。
今回の昼食は、学生時代を思い出しフランスパンにピーナッツバターを持ってきたが、どちらもコチコチに固まってしまい、フランスパンをかむと、唇から血が・・・
踏んだりけったりの出だしになってしまった。
2時間のアルバイトが余計で、南御室小屋には16時に到着。
天気図を取ることができず、また、寒い中で設営をする気力もなく、空いていた小屋に素泊まりすることに。
福井県からの2名とだるまストーブを囲んだ、ほのぼのとした夜をすごした。
この方達、山の経験も長く、いろいろなところにこだわりがあり、山の楽しみ方の勉強になった。
生肉の焼肉と、ドリップコーヒーは凄かった。
天場には、3張りのテントと冬期小屋に3名のお客さんが泊まっていた。
凄い風と寒気の夜だった。
【12月25日】
6時半過ぎに、アイゼンとカンジキをつけて出発。
まだ出発している人はいなく、終始ラッセル。
標高を上げるにつれて雪も多くなり、吹き溜まりではひざ上ほどの雪があった。
9:00に薬師小屋から下山してきた人とすれ違い、ようやくトレースにありつける。
彼は、私がタクシーを降りた場所で停車していた車に乗っていた人だった。
てっきり引き返したと思っていたら、迂回路を通り無事に登山口へ着いたらしい。
山頂付近は風が強烈とのこと。
行けるところまで行ってみることに。
大幅に予定時間を超えて薬師小屋に到着。
ここから薬師岳までが、方向の定まらない強風で耐風姿勢をとりつつ前進する。
一昨年も同じ時期に地蔵まで行ったが、その時も強いと思ったが今回の風はそれ以上だった。
薬師岳に登りかけるが、強風で何度かバランスをとられそうになり、山頂はあきらめることに。
この強風の中、稜線を歩き通す気力もなく、中道尾根から青木鉱泉へルート変更する。
下りに入ると、幾分か風は弱まり樹林帯に入ったところでようやく一息つけた。
この道は、ツガやシラビソに混じって石楠花が沢山あった。花の時期にきたら綺麗なルートだと思う。
折角、休みを取って山に来たので1日で青木鉱泉に下りてしまうのがもったいなく、地形図で標高2,050m付近がなだらかになっていて、そこらへんで幕営しようとのんびりとラッセルを続ける。
この下山路では、カモシカを見つけた。また、狐かたぬき、ウサギの足跡もあり動物が豊富に生きていける森が残っているようだった。
手元の高度計で2,020mの場所でよいところを見つけ泊まるとこに。
この2日間、まったく山が見えなかったが夜は甲府盆地の夜景が見えた。
【12月26日】
山での最終日、カモシカの足跡をたどりながらゆっくりと下山。
途中で2頭のカモシカを見かけた。
足跡は青木鉱泉から下の車道にまで着いていた。
青木鉱泉から穴山駅を目指してひたすら林道を歩く。
途中で、道路工事のために休日出勤していたおじさんに拾ってもらい、5km程を短縮。
国道20号で降ろしてもらったが、ここから穴山駅までがさらに遠かった。
お昼時だったので、途中の万福楼という中華屋さんで、お昼を食べ残りの道をひたすら歩く。
穴山温泉に行こうと意気込んで歩いていたものの、往復1kmをさらに歩く気もせず、穴山駅にまっすぐ向かってしまった。
車道からは、鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳などの雄姿が広がっていた。
天気は良くなったようだが、山頂付近の風は相変わらず強そうだった。
今回の山行は、出だしから調子が狂ってしまった。
いらぬ体力を消費してしまい、また予想以上の寒気で気力もなよってしまった。
天気図を見ると、大陸に1,032hpの高気圧、千島沖に980hpの低気圧と等圧線を引ききれないほどの気圧差が日本列島を覆っていたので、強風敗退もありかなと。
山は逃げないが、体力の維持が今まで以上に大変な今日この頃です。
甲斐駒までの早川尾根ルートはいつかは歩いてみたいコースなので、残雪期にでもリベンジしてみようと思う。
あ〜っ、折角のリフレッシュ休暇が無駄になってしまった。
コメント
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メッセージにも書きましたが、橋の向こうで少し待ってたんですよね。
もう少し待てばよかったです。申し訳ない。
この時の寒さと風は凄かったですね。
中道を行くと仰っていたので心配しておりました。
その中を駅まで歩くKaigunchuiさんの体力と精神力の強さに尊敬致します。
またどこで会ったときは宜しくお願い致します:)
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