南岳への撮影山行
- GPS
- 61:07
- 距離
- 40.9km
- 登り
- 1,798m
- 下り
- 1,786m
コースタイム
- 山行
- 4:25
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 4:39
- 山行
- 6:03
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:35
- 山行
- 7:09
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 8:08
天候 | 8/7(日) 晴れ 8/8(月) 晴れ 8/9(火) 曇り のち 晴れ 8/10(水) 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
天狗原〜南岳稜線は大岩の多い急な岩稜コース 登り/降りとも転倒・落下に注意要 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
|
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感想
穂高の眺望と星空の撮影を目的に3年ぶりに南岳へ。
(前回の南岳山行の記録は下記
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-331315.html )
【1日目】
上高地に着くと11日の山の日へ向けて大型の設営等の準備が始まっている。身支度を整えて歩き出すが、雲一つない天気で気温が高い。いつもの夏山の爽快感とは違う空気の中をゆっくりめに歩く。
横尾に着くと既に結構疲労感がある。横尾から先、槍沢に沿って進むようになるとときおり沢からの冷気が感じられて救われるが、勾配がついてくるときつく感じる。
いつもより消耗した気分で槍沢ロッジに到着。この日はここに泊り。
【2日目】
この日も快晴。大曲を過ぎてからの直射日光が当たり始めた先のこと心配しながら歩き始める。
日が当たり始めてからも槍沢を吹き下りる風のお陰でそれほどの暑苦しさはない。
槍沢ロッジを出てから標高差600mを登った天狗原分岐を左に折れて天狗池を目指す。槍ヶ岳へ行く人の中にも天狗池に立ち寄る人は多い。
分岐から30分ほどで初めての天狗池。雪は殆ど残っておらず、水深も浅い感じ。ここで30分弱の休憩を取った後、天狗原経由で稜線を目指すがもうかなり疲れていて足取りが重い。
横尾尾根の鞍部へのやや急な坂を15分ほどかけて登り切ると眼前に北穂高の東壁が凄い迫力で迫る。それにも増して、稜線へ突き上げる横尾尾根は大岩がゴロゴロと積み重なった急勾配のルートで、ここを登るのかと思うと暫く声が出ない。
10分ほど休みながら意を固め、この難路に取りつくが足場の悪い急坂の道にすぐに息が上がり、何度も何度も腰を下して休まないと耐えられない。結局鞍部から稜線の分岐点までの標高差約300mを1時間半ほどかかって登る。
稜線に合流してから20分ほどで南岳の山頂。槍ヶ岳から穂高連峰までの眺望が素晴らしい。
山頂から10分足らずで南岳小屋。今回はここに2泊する。部屋に通されると取り敢えず寝て夕方の撮影に備えて体力の回復を図る。
午後になってから稜線には雲が出て、夕食後に獅子鼻近くの展望台に三脚を構えてみるが思うような景色が得られない。
視点を変えようと南岳に登って、夕陽が落ち、空が暮れなずんでいくのを待ってみる。しかし空の雲は引くことがなくてこの晩は撮影を諦める。
【3日目】
夜明け前に起きて撮影の準備をし外へ出てみるが、稜線はガスの中にあって風も強い。
朝食後にもう一度支度をして、今度は南岳の山頂へ出かけてみる。既に夜明けの魅力的な光線は得られないが、幾らかでも新しい視点を探して1時間ほど撮影する。
午後は昨日と同じく夕方や翌朝の撮影に備えて体力を温存するために昼寝に努める。
夕食の頃はまだ小屋の周りはガスに包まれていて今晩もダメかと諦めかけていたのだが、日没近くになると急激にガスが下がって雲海となり、空は非常に抜けの良いきれいな色に染まり出す。
慌てて撮影の準備をして南岳の中腹まで行き、雲海に頭を出す笠ヶ岳や、日が暮れて穂高連峰の上に輝き出したさそり座、天の川などを撮り続ける。
8時になって小屋が消灯した後にはキレットに面する獅子鼻の傍へ移動して、岩稜と穂高の上に光る天の川を撮影。
この夜は割と満足して就寝。
【4日目】
3時頃に目を覚ますとかなり強い風の音。外へ出てみると目の前はガスで何も見えない。ガッカリして寝床に戻るが、4時半を過ぎると風も弱まりガスも薄れてきた様子。
再び飛び起きて撮影準備をして外へ飛び出す。展望台へ行ってみるとガスはすっかり消え、大キレットの谷には雲も全くなくてむしろ絵にならない程の状態。
仕方なく常念の後ろに昇る朝日など幾つかの対象を撮影してから朝食のために小屋へ戻る。
6時15分に小屋を出て下山開始。
往路で苦労した横尾尾根は下りもかなり注意して進まねばならず、鞍部に戻るまでは非常に緊張して一歩一歩リスクのないように足を出す。
そこを何とか無事に過ぎて安心したためか、天狗池直前の何でもない場所で足が縺れて躓き、左足の脛を岩に当てて出血してしまう。
ズボンにもカギ裂きができてしまったので、天狗池の畔まで行ってから予備のズボンに履き替え、傷口を洗浄して止血テープで手当てする。(周りに誰もいなくて良かった)
天狗池は気のせいか2日前に通過した時よりさらに水量が減り、池底の石が幾つも顔を出している状態。あと数日晴天が続くと干上がってしまうのではないかと心配される。
槍沢の道に合流する直前で星景写真協会で一緒のTさん夫婦とすれ違う。彼らも同じルートで南岳に登って何泊か留まり撮影をするとのこと。奇遇に驚き、お互い気を付けてと別れる。
天狗原分岐に戻った後はひたすら上高地に向かって下りるのみ。とは言え、疲労はかなり溜まっているので途中の各小屋に着く度に休憩し、昼食を摂ったり栄養飲料を飲んだりしながら急がずに進む。
槍沢の道に戻ってから6時間をかけて翌日の「山の日」の準備で忙しい上高地に辿り着く。
撮影機材を背負っての横尾尾根の上り下りは予想以上に消耗したが、最後の夕刻と朝に絶好の天候に恵まれて狙った対象をほぼ撮影できた充実の山行だった。
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