雲の平周回(折立〜雲の平〜黒部五郎〜折立)【9/1にカメラ落とした人へ】
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 2,879m
- 下り
- 2,873m
コースタイム
天候 | 1日目:晴れ、2日目:晴れのち時々くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険なところはない。体力勝負。 |
写真
感想
今年の夏山。
一昨年は北アルプスを上高地から日本海まで8日間かけて縦走し、昨年は南アルプスを畑薙ダムから北沢峠まで5日間で縦走しました。
そしてその南アルプス縦走の1週間後に同じく5日間かけて折立から入って太郎平から雲の平〜黒部五郎を周回して再び太郎平に戻り、太郎平から五色が原〜室堂までを縦走しようと考えていましたが天候不順だったので、行ったことのある前半の雲の平を断念して折立〜太郎平〜五色が原〜室堂の縦走のみを2日間で行ってきました。
でもやっぱノドに刺さった肴の小骨のように、雲の平周遊は「やり残し感」があるんですよね・・・(笑)行ったことがあると言っても、双六から三俣を通って雲の平から高天原へ抜けただけだし・・・
てなことで今年そのリベンジを果たそうと思いました。
当初、7月に行こうと思っていたのですが、微妙な予報だったので「まあそのうち晴れるだろう」と思ってパス。今思えば予報に反して天気は良かったみたいなので、この時行っておけばその後ヤキモキしなくて良かったのですが・・・
そしてお盆休み。11日間夏休みがあったので、前半は帰省するとは言え、残りの1週間で数日は晴れの日が続くだろうとタカをくくっていたら台風は来るわ、その後も天気は安定しないわで1週間ずっと家に・・・
そして8月の終わりに台風がまたまたやって来たのですけど、今回は夏休みの台風と違って過ぎ去ったあとは数日快晴の予報が・・・
もうココしかない!という感じで行ってきました。
台風の影響が冷めやらぬ8月30日(火)の18時ごろに自宅を出、水曜は雲の平まで行きたかったので、少しでも早く折立を出るべく折立に一番近い北陸道のSAで車中泊。
翌朝4時に起きて身支度を整え、有峰林道から折立へ。5時には料金所に着いてしまい、しばし時間を潰し、6時の開門とともに折立に向かい、6時40分ごろ折立を出発。
ちょうど1年前にも登ったルートなので太郎平までの様子はわかっています。最初はそこそこ急登ですが、やがて視界も開けてくるとラクになり、3時間もかからずに太郎平到着。
天気は台風一過で快晴になるだろうとの予想がドンピシャでしたが、台風の影響で風はかなり強かったです。
ここで1年前は左の薬師岳方面に向かいましたが、今回は薬師沢へ下ります。
せっかく高度を稼いできたのに、それを吐き出すかのようにドンドン降ります。11時25分ごろに薬師沢小屋に到着、ここで少しパワーを補給。太郎平への登りで抜かれた星の写真を撮りに来たお兄さんとしばし談笑します。
ココからいよいよ今日のクライマックスとも言える雲の平への急登にとりかかります。噂では色々聞いていたのですが、のっけからものすごい急登です・・・
最初の10分ぐらいは「こ、こんな急登が2時間も続くの!?」と思いましたね。体力の限界を超えるような急登でしたが、やがて普通の登りになり、2時間ほどの戦いを終えるとやがて平らな台地に出ます。道も木道となり、周囲の穏やかで雄大な景色と相俟って和やかな気持ちになります。
やがて5年前に高天原へ行く際に立ち寄った雲の平山荘に15時に到着、さっさとテントの受付を済ませて少し離れたテント場へ向かいます。
ここのテント場は幕営料も1000円取られたのですが、黒部五郎の山並みが眼前に見える素晴らしいロケーションと聞いていたので期待も大きかったのです。が、テントが張れる数がそもそもさほど多くないですし、大半は1人用のテントでも砂利にかかることは逃れられないほど狭く、さらにトイレは男女兼用で大が3つありますが全て詰まってて用を足す気にもなれない“昭和なトイレ”。やっぱ小屋から離れているとおざなりになるんですねぇ・・・
ちゃっちゃとテントを設営し食事を済ませたらすることがありません。小屋の近くでドコモなら電波が入ると聞き、ジュースを買うついでに小屋近くの岩まで言ってメールチェックをしたあと眠りにつきましたが、#3のシュラフでは結構寒くて夜中に何度も目を覚ましました。
2日目は当初黒部五郎を回って太郎平のテント場でテント泊し、翌日に折立まで下ろうと思っていました。それでも結構キツイだろうなと思っていたのですが、昨日は地図の所要時間よりも2時間短縮して雲の平に着いたので、今日も頑張れば20時の林道ゲート閉鎖時間に間に合うかもしれないと思い、朝3時に起きてテントを撤収し、4時10分ごろに出発。
まだ暗いですが、三俣山荘までは5年前に逆ルートを歩いた記憶もあり、ヘッドランプの灯りを頼りに進みます。
5年前は大きな雪渓があった雪田から急下降すると黒部源流。ここから再び三俣山荘まで登り返します。このあたりは水が豊富で水に困りませんね。
何度か来たことのある三俣山荘のテント場の先から黒部五郎方面に進路を取ります。ココからは太郎平までの区間は未体験のルートです。
淡々と歩いてひと山越すと黒部五郎小舎。ココで折立まで戻るとなると今日後半でシャリバテを防ぐ意味でも朝に賞味期限切れ寸前で戻しておいたアルファ米をお茶を買って流し込みます。
ココから黒部五郎までは稜線通しとトラバース道があるようでしたが、トラバースルートの方が所要時間は30分短くて済むようでしたんでトラバースルートに進みます。
途中、同じ方向に進んでいたと思われるお兄さんが「カメラを落としたんだけど見なかったか」と声を掛けられたんですが、すれ違ってから10分ほどした地点で岩の上に落ちていたんですね。
「こんな岩の上に落ちているのに、なんで引き返す時に見つけられなかったんだろう?」と思いましたが、一番最後にカメラを使った地点まで行って見つけられなかったらまた戻ると言っていたし、私のようなテント泊の重装備ではなく軽装だったんで、そのうち私に追いつくだろうと思い、対向者のオジサンたちや同一方向で抜いた人たちに「カメラ落として探している黒っぽい服来たお兄さんが来たら、さっきのカメラを拾ったと伝えて」と伝言し、私は私で今日中に折立まで進みたかったので立ち止まってお兄さんを待たず先に行きます。
トラバース道って私はてっきり稜線通しか巻き道かの違いであって、両方とも頂上へは行くものと思っていたんですけど、トラバースルートは頂上を微妙に巻くんです。どうせ今回は雲の平周回、ピークハントを目的とはしていないので先を急ぎます。
このあたりでだんだんと足が重くなってきます。昨日は8月としては珍しく台風一過とあって夕方まで晴天でしたが、この日はいつもの夏空らしく雨の心配はなさそうですが午後からガスがでてきました。
ヘロヘロになりながらもなんとか15時半ごろに一気に太郎平に着き、ゲート閉鎖は20時ですから、これから折立へ降りるのに3時間かかったとしても着替えて料金所まで降りるのに1時間かかっても今からなら間に合うと最終判断をし、フルーツ缶でパワーチャージして下降開始。
登る時は3時間かからなかったのだから下りは3時間はかからないだろうとタカをくくっていたのですが、意外にラグビーボール程度の岩がゴロゴロしている道って、登りはさほど気にならなくても下りは足をくじきそうになるし足に負担もかかるので結構神経を使います。
しかしなんとかかんとかもうヘッドランプが要るんじゃないかと思い始めた18時15分ごろ登山口に到着しました。
そうそう、有峰林道って片道1900円と思っていたら往復で1900円だそうです。帰りに料金所で止まったら係員さんにキョトンとされました(笑)。
雲の平はどこかのピークを目指すというような山行ではありませんが、どの登山口からも1日かけて歩かないとたどり着かない場所であり、なだらかな溶岩台地の広がりやその秘境感もあって、非常に穏やかな気持ちになれる場所です。
また機会があれば来たい場所ですね。今回はちょっと駆け足での周回となりましたが、今度はゆっくり雲の平山荘と黒部五郎に泊まる行程にしてもいいかなと思いました。
ということで、そのまま持ち帰ってしまうことになったカメラ。お兄さん、これを見ていたら連絡下さい。以前私も八ヶ岳でプチ滑落した際に片方のアイゼンを無くしたのに気付かないまま行者小屋近くまで降り、その後ヤマレコを通じて拾い主が連絡をくれたことがあったので、見てくれているといいのですが・・・
→9/9 お兄さんから連絡がありました。さすがヤマレコ・・・!
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