モジキ谷 と 心優しい洞川の方々に感謝。
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.3km
- 登り
- 1,157m
- 下り
- 1,232m
コースタイム
- 山行
- 13:35
- 休憩
- 1:46
- 合計
- 15:21
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
天候 | 曇り時々晴れ 夜一時小雨&ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
2年前に比べて、谷は少し荒れていました。 ●大滝の右岸を直登するには、単独ではやはり不安です(卦蕁椣幣紂法 なので、ここは一旦右手の支流に入ってから、それを越えて、トラバースをかまして左側の大滝の上部に出なくてはいけません。 ●そのまま右手の支流を間違えて登るとモジキ本渓に復帰するのは難しく、このルンゼを這い上がらなくてはなりません。 ●ここの高巻には中間地点までは、古いトラロープが残置されていますが、上部はブチ切れています。チームで行く場合は、ロープを出して確保した方が良いかと思います。結構な高さまで上り詰めてから、支流に下り直しますのでココで滑落しますと大けがでは済まないと思います。単独の場合は緊張する所です。 ●大滝から途中上流部は、2年前に来た時と、谷の様相が一変していました。水害で倒木や落石が谷を埋めています。二俣を間違えたか?と少し不安になりました。高度計・方位磁針を使って国土地理院地図で確かめます。自分なりの読図では、正規のルートに乗っていると判断しました。 ●ヌルヌルの多段小滝群を忠実に直登して行くと、最後はチョックストーンに遮られます。登れそうで登れなので、手前側の尾根に取り付きます。この辺りはそのまんま上がると岩壁に詰まります。 ●微妙にこのチョックストーンを巻く形で、トラバースを行います。しかし、コレが滑りやすい草付場(高さ15m以上の絶壁の上)を横切りますので、ある意味ココがこの谷の核心部ではないでしょうか? ●「関西起点…」本は、この「詰め」辺りをめっちゃ適当に描いています。この本は、ズバリ苦情が出てもおかしくはない本だと言い斬れます。斬りますっ( `ー´)ノ ★★標高差1000mのこのモジキ谷を3時間半という一般者では、常識的に有りえない標準遡行タイムを書いている時点で犯罪に近いです。そんな3時間チョイのスピードで上がると、ゆっくりと遡行図など描けるはずがありません。オマケに初心者入門沢…最低ランクの1級としています。 ●初心者だけで、この谷を自力で上がるにはリスクが大きすぎます。必ず経験者と同行することを私は、お勧めます。初心者さんならロープ確保が最低2ヶ所必要です。 ○その点、昔の「関西周辺…」本は、きちんとこのチョックストーンを掲載して巻ルートも間違っておりません。山行タイムは5時間と掲載されています。ランクも2級です。 ●多くの皆さんが6〜7時間以上かかっており、上部の二俣などで間違ってしまうなど、すんなりとは参りません。 因みに2年前に、かなりペースを上げてココを遡行した時でも、5時間をギリギリ切った4時間50分でした。 〇今回は、7時間超ペースになってしまいましたが、ゆっくりと沢の自然を楽しむのなら、それくらいかかります。 〇山上辻にある稲村小屋は、テントが3つ。そして小屋からは明るい声が響いていました。ファミリーさんや若者たち、老若男女さんで賑わっておりました。 ●岩本谷を下降する予定が、日暮れてしまいましたので洞川経由で御手洗渓谷の奥に停車している車まで、ぐるーっと大回りしなくちゃなりません💦 〇のんびーり歩いても日付が変わる頃には車に着くでしょう(^^)/ 小雨がパラパラ程度に降りましたが、ダイジョウブです('ω')ノ またまたのんびーりと、ヘッデン点けて洞川の村に降りて行きました。 -------------------------------------------------------------------------------------- ☆☆☆洞川の村人さん方のご厚意(都会では考えられない)により、数十年ぶりの奇跡の出会いができ、謝罪とお礼を言うことができ、本当に感謝感謝です。 |
その他周辺情報 | 洞川 食堂 神橋さん 川合 食堂 かどや さん |
写真
装備
個人装備 |
沢一般装備+ロープ(30m)
|
---|
感想
夜も深まった洞川の街を歩いていましたら、「どちらまで?」とお月見をされていた住民の奥様に声をかけられ、「御手洗渓谷超えた辺りまで・・・」と言いますと・・・
「どこから登ったの?」と聞かれて「モジキ谷です」と答えると
「ちょっと待って!」
と、数分待つと お菓子屋果物にビールを袋に入れて持って来てくださり、その上で「私は、ちょっと飲んでいるから車を運転できないから、もう少し待ってて!」
皆さんお月見でお酒をのんでおられて、なかなか運転する人が居ないようで・・・
「あっ、本当にありがとうございます。歩いていけますから、ダイジョウブです。お気持ち本当に嬉しいです!」
そう、言いますと、住民の方々が集まり出して・・・
「モジキ超えて来て、こんな時間から、またモジキに戻るぅ?とんでもない!」
住民の方々は、何とか私を車を置いている御手洗渓谷を越えた辺りまで送ってくださるよう、誰か車を運転できる人を(飲んでいない人)を探し始めました。
「あっ、○○さんなら 大丈夫かもしれない!ちょっと声を掛けて来る!」
「あっ・・・よく真夜中山を歩いていますので慣れていますので大丈夫です。。。」と言っても、
「もう少し、待ってくださいね」と。。。
その待ち時間に、集まった洞川の方々に言いました。
「私は、もう数十年前に高校生だった頃に小笹谷で遭難して、10日間も沢から脱出できずに、大雨や雷雨が続く中、捜査打ち切り最終日にギリギリ救助隊の方々に発見され無事命を助けていただきました。その時も洞川の皆様に色々お世話になり、本当に感謝しております・・・」
そう言った途端に 住民の方々が・・・
「あっ、あの高校生の遭難! 覚えている・・・」ザワザワ・・・住民の皆さま。
「やばい!○○さんは、その時の遭難救助隊の隊長や!絶対にそのことを言ったらアカンよ。絶対に言ったらアカンよ!!!」皆様に言われました。
やがて、ご高齢の○○さんが奥様と共に車に乗って来られました。
しかし、ピシっと背筋が伸びて 何かオーラを感じる方でした。
「乗りなさい・・・」
「すみません・・・ありがとうございます・・・」
「モジキは、大変だったろう?」
「はい、少し谷が荒れて、最後の詰めも難しかったです」
私には〇〇さんにどうしても謝罪せねばならない事があったのです。
数十年・・・それがいつも心の底にありながら…月日が流れてしまい…
できなかった・・・今こそ、「奇跡の出会いです」
住民方の皆さんは、あの遭難の事だけは決して口にだしたらあかんよと釘を刺されていましたが・・・
遂に自分から「あの時の高校生4人の遭難事故を起こしたリーダーが私です…」と言ってしまいました。
当時、捜索隊長さんだった〇〇さんが激怒されるのは、当然な事・・・
しかし、○○さんは・・・もっと心が寛大な方でした。
詳しくはブログに書きます。
http://blogs.yahoo.co.jp/koubejyunntarou
jyunntarouさん、こんばんは!
またまた、どえらい冒険ですね!
あの車のテールランプ、こないだ毛敷から熊渡まで送ってくれた方の車にそっくり・・・まさかね〜!?
私もカンスケ尾行ってみたくなってきましたよ!
おはようございます。
のんびりと自然を楽しみながら遡行しますと思ったよりも時間がかかってしまいました。
真っ暗な山道を降りて来て、更にモジキ方面に戻る登山者を放っておけなくなった心温かい洞川の方々に 感謝しています。
また、数十年ぶりに救助隊長様に出会え、謝罪とお礼を言えたのも 何かの御縁だと思います。
「山で逢えたら」 天候が悪いのにみなさん沢山集まられ、楽しそうでしたね。
jyunntarouさん、いつもレコ楽しく拝見しております。
今回もすごいアプローチ!これはとても自分には無理そうやな…と思いながら拝見していましたが、最後に意外な出来事があったんですね
過去の出来事と今回の再会、ほんとに運命的な再会だと感じましたよ。
それにしても洞川の方たちは本当に親切なんですね。読ませていただいて私も心温まりました
Hacchyさん こんばんは。コメントありがとうございました。
私も娘二人と赤ちゃんの頃から、お山に登っていました。
なんだか Hacchyさんのお子様をみていましたら 当時の思い出が
懐かしく思い起こされます。どうぞ「今」を大切にされてくださいね。
学生時代チームでガンガン➡ファミリー登山・キャンプ➡無謀?単独オジサン(笑) の変遷でした。
今回の洞川の方々の優しさと、奇跡の出会いに 本当に感謝しております。
jyunntarouさんこんばんわ。
ブログ含めてじっくりと拝見させていただきました。
遭難事件の後から、謝罪できなかった事を悔いながら、ずっと今まで生きてこられたのですね。どう表現したら良いかわかりませんが、jyunntarouさんの気持ちが伝わりました。
「決して口にだしたらあかんよ」と言われながらも、正直に話してしまうjyunntarouさんを想像してしまいます。
Rilaさん こんばんは。
コメントありがとうございました。
謝罪できずにずるずると数十年間・・・
本当にこの機会を与えて頂いた洞川の優しい方々や、寛大な心で接せて頂いた元遭難救助隊長様には、本当に頭の下がる思いでした。
本当に村の方口をそろえて「絶対にそのことは言ったらあかんよ。」と言われましたが、時を越えて「謝罪」する気持ちが勝ってしまい、自ら話してしまいましたが、正直に言って良かったと思いました。降りる時の隊長さんの目が微笑んでくださっておられましたので、本当に嬉しかったです。
テールランプ・・・いつまでも いつまでも 見送りました。
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