秩父御岳:木曽御岳三回忌
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- GPS
- 07:13
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,201m
- 下り
- 1,184m
コースタイム
天候 | 哀しみの雨が降っていた |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:西武バス大滝温泉バス停〜三峰口駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
猪狩神社登山口から猪狩山までは急登につぐ急登。 以前より道がわかりやすくなっており、基本的にピンクテープを追っていき急登をせっせと登れば、猪狩山へはそのうち上がれます。 自分は息も絶え絶え状態で、ちんたら登ったため。無駄な時間を費やしました。 猪狩山から代表的な分岐であるタツミチまで、作業道を含めた無数の分岐を通過しますが、その大部分が痩せた尾根上の岩稜を這いつくばることになります。 心折れても引き返すことは出来ませんので心してください。 落合集落への下山道も、半分ほどはヤセ尾根の急坂を下ることになります。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
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感想
9月27日は、一昨年に発生した木曽御岳噴火災害で亡くなられた方々の三回忌に当たります。
相変わらずの雨でしたが、追悼登山として秩父御岳を訪れました。
この山は二回目。
三峰口駅から小鹿野町営バスに乗り込み、古池バス停で下車。
身支度を調えていると、なにやらリュックを背負った少年が通りかかり、挨拶をされました。
『なにしてんの?』
『猿を追っ払ってるの、畑のトマトや柿を食べに来て困ってるから』
よく見ると、3〜40僂らいの角棒を十字に組んだ道具をリュックに入れてある。
『これで、鉄砲を撃つ真似をするの。そしたら逃げてくの』
『ふ〜〜ん、、効き目あんの??』
『わかんないけど、学校でやれって』
『学校って、西小??』
『うん、五年生。おじさんはどっからきたの?』
『オラは川越からだよ』
『川越に親戚いるよ、遊びにいったことあるよ』
10分ほどとりとめのない話をする。
今時の小学生なら、スマホゲームでもして過ごすのが当たり前の休日生活なのだろうが、彼は猿追いに精を出すのだろうか、こういう子供も珍しい、と思うのは、はたして寂しいことなんだろうか。。
『じゃぁね気をつけてね』
『両神辺りでクマでたそうだから』
ドキ、、
背中を押されて、猪狩神社へ。
(おまえもがんばれよ、、、)と、心で返す。
神社社務所の裏手からが登山道。
二年前に訪れた際、踏み跡が目立たず四苦八苦した覚えがあるが、今回は割と明瞭な道が走っており、中腹には林道が2本出来ていました。
2本目の林道を通過し、尾根に乗ります。
こっからは先の見えない激急登。
急斜面に短くジグザグに道が付けられ、ロープや枝を頼りに登って行きます。
程なく、というか最近コースタイムなんかまるっきり気にしてないので、だいぶ時間をかけて猪狩神社奥宮に着きました。
奥宮からはしばらく細尾根を歩きます。
タツミチと呼ばれる分岐までは大部分岩稜を、それも巨樹が立ちはだかる細い尾根の上を歩く、あるいは登る事になります。
見上げると猿がいっぴき自分のほうを見つめていました。
距離約数メートル。
写真撮るのも忘れて見合い状態になったが、猿の方が突然ぷぃ、と目をそらし、崖を軽やかに下って行きました。
害がない、と思われたのか、、、喜ぶべきか悲しむべきか、、、
以前よりは目印になるテープや道標が増え、割とすんなり歩く事が出来ましたが、林業用のピンクテークや白いテープも無数にあるため、注意する必要があります。
タツミチを通過して程なく杉林の緩い登りが続きますが、ここはガマンのしどころ。
頂上稜線に上がれば岩稜ながらも比較的平坦な道になり、ほっとするところです。
ここまで、冒頭の少年以外は人っ子一人出会ってません。
やはりこんな雨の日に登るヤツなんておらんだろ。。
分岐を通過し、頂上の奥宮へ。
鐘を二回ほど鳴らし、改めてご冥福を祈ります。
雨が幾分か激しくなってきたので、奥宮の前衛を守ってる不動明王堂の軒先をお借りして雨宿り、食事がてら休憩をとる。
さて下山。
今回は落合集落方面へ下山予定。
下山も長いです。
途中、二人、それに十数人のパーティ二組と遭遇、本日初めて立て続けにハイカーと出会いました。
二人組とは温泉で再開し、三峯口駅まで他愛もない話で盛り上がりました。
下山は林道を数回通過します。
山高地図では「わかりづらい」とのコメントがありますが、道標通りに進めば全く問題ありません。
土石流で削られた沢を大きく迂回し、木橋を二回ほど通過、舗装道へ。
里へのショートカット山道を下れば落合集落に出ます。
普寛神社にお参り。
木曽御岳を開山した普寛さんが生まれたのが、近くの大滝だそうで。
さてと、時間もあるしおふろおふろ。
いつもは下山したら何もしないで帰るんだけど、今回は時間がたっぷりあるしな、たまにはよかろう、とお湯につかり、汗流してゆっくりします。
バス待ちの間、下山時に出会った二人組のハイカーと再会。
いろいろと話が弾みました、こんな事珍しい。。。
あの災害からもう三年目になります。
事故の一報を聞いたときは呆然となりました。
未だ数人(たしか5人のかた?)が行方不明とか。
昨年の8月を持って捜索は打ち切られたそうですが、ご家族のお気持ちは想像だにできません。
山に登るものにとって、あの災害を思うとなんというかやりきれない感情になります。
「どうにもできない」ってぇのが正直な印象です。
だからこそ覚悟が必要なんでしょうけど、んなこと思って登りたくないし、覚悟なんて自分とはカンケーないもんだ、と思ってました。
でも、やはり冷静になってみると、出来うる限りの準備をしておくのが、その覚悟に近づけるのかな、と考えるようになりました。
登山届、保険、ツェルト、地図、非常食、、などなど、の準備は最低限必須です。
これを機会に見直してみよう、と改めて思った次第です。
長くなりましたが、、おわり。
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