雪山2年生は強風の中を-白駒池 にゅう 東天狗岳 -
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,221m
- 下り
- 1,211m
コースタイム
- 山行
- 8:26
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 9:34
天候 | 28日(水) 晴れ時々曇り・雪 29日(木)早朝晴れ後曇りで強風 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
唐沢鉱泉〜渋の湯 鉱泉裏の標識を見て登り始めるが、登山道が分からない。どうやら冬は使われていない所へ入り込んでしまったようだ。(後で黒百合ヒュッテの方に聞いた話)途中から雪が積もった夏道に出て無事渋ノ湯へ(獣の足跡しか無かった) 渋の湯〜高見石小屋 ほとんどひとは歩いていない。賽の河原は雪と岩のミックス。そこで一人の下山者とすれ違っただけだった。足跡はいくらかついていたのでそれをだどりながら登った。 高見石小屋〜白駒の池 高見石小屋にも白駒荘にも人気は無し。(小屋の人はいるのだろうが)高見石小屋には「営業中」の札が下がっていた。スノーシューのようなトレースがついていた。 白駒の池〜にゅう 誰にも会わない。二人ぐらいの足跡があったのでそれをたどって登った。にゅうの山頂下の尾根に出るといきなり視界が開ける。足跡を見失わないように。 にゅう〜黒百合ヒュッテ 尾根歩きなので迷うことはない。アップダウンを繰り返しながら中山峠へむかう。ここからはトレースがわりとはっきりしていたが、右足を踏み抜いて軽い捻挫。ようやく中山峠手前でヒュッテから夕景を見に来ていた人たちと会う。中山峠からヒュッテへはゆるい下り。 黒百合ヒュッテ〜東天狗岳山頂 中山峠を右に折れて暫くすると傾斜がきつくなる。ところどころミックス。風が強かったので雪がとばされ、トレースが不明瞭なところもあった。コース取りを考えながら歩く。傾斜が急なのでピッケルは必要。アイゼンも前歯があるものがよいと思う。(一人ストック、つぼ足で登っている人がいたけど)強風・ガス 黒百合ヒュッテ〜唐沢鉱泉 傾斜はそれほどでもないが長く感じた。凍っているところもあるので下山には軽アイゼンかチェーンスパイクがあったほうがよいかもしれない。私はチェーンスパイクで下山した。 |
その他周辺情報 | 唐沢鉱泉で日帰り入浴できるようだが今回はパスした。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
ヘルメット
水2ℓ
ストック
チェーンスパイク
|
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備考 | ツエルトを持ったつもりが忘れていた |
感想
今年1月5日に四阿山・根子岳でぼろぼろの雪山デビューをしてから美ヶ原、北坡戮叛禹海惱个けた1シーズン目。雪山2シーズン目をむかえた2年生は、レベルアップをはかり八ヶ岳の天狗岳を目指しました。
唐沢鉱泉の天狗岳登山道駐車場に着いたのが5:30。仮眠をして6:40に出発。唐沢鉱泉の裏から渋ノ湯へぬける道に入りましたが、登山道に入ってすぐ、踏み跡が無くなりどう進めばよいか分かりません。あとで、黒百合ヒュッテの従業員の方に「よく通れましたね」と言われて、冬季は使用しないのだと分かりました。
しばらく迷いながら登っていくと雪で覆われているものの夏道が見つかりました。途中で標識もあったので気を強くして、その道を渋ノ湯に向かいます。しかし、雪の上には人が歩いた形跡は無く、獣の足跡だけが付いていました。(イノシシのような)尾根を越えて渋ノ湯へ。御殿湯前をすぎると橋の手前に登山ポストがあったので届けを入れて橋を渡り、しっかりと雪が積もっている登山道に入ります。いくつか木の橋をわたり、ゴーロ帯へ。ここが賽の河原なのでしょう。途中に地蔵様がありました。雪もいくらか落ちてきています。岩に雪がついてミックスになっていますが、ここではまだ滑り止めは付けません。先行者の足跡を見つけながら登ります。やがて、樹林帯に入ると高見石小屋が見えてきました。
ここまで、出会ったのは下山者一人だけでした。小屋は営業中でしたが、人に会うことはありませんでした。ひっそりとした小屋を後にし、白駒池へ。池まではひたすら下りです。池は一面凍っていました。白駒荘の前で昼食をとり、アイゼン・ヘルメットを装着して、ストックをピッケルに変えて出発です。ここでも誰にも会いません。静かなものです。
池を少し回り込み、にゅうへ向かいます。白駒湿原も真白。踏み跡もあまりなく、いつの物なのか分かりませんが1〜2人の足跡だけです。それをたよりに登っていきます。アイゼンが重いし、結構疲れます。
にゅうの山頂下の尾根に出ると、パッと視界が広がりました。ひたすら樹林帯を登ってきたので気づきませんでしたがいい天気です。天狗岳、富士山も見えます。荷物をデポして山頂へ。誰もいない山頂を独り占めです。浅間山、遠く槍穂もくっきりと見えます。でも、16時までに黒百合ヒュッテに入るように言われているのでゆっくりもしていられません。いそいで、中山峠へ向かいます。峠への尾根の途中で、右足を踏み抜いてしまい、どうやら軽い捻挫をしてしまったようです。「ま、これぐらいなら」と歩いていると、アイゼンの重さもあってか、少し痛みが出てきました。でも靴を脱いでテーピングなんていう時間も無いのでそのまま急ぎます。峠の手前で15:55だったので「これは間に合わない」と思い、ヒュッテに電話をしましたが、名前を名乗ったところで電波が悪かったのか切れてしまい、以後つながりません。仕方が無いので急いで向かいました。
中山峠手前でヒュッテから夕景を見に登ってきている人たちに会いました。ほとんど1日中人の姿を見なかったので不思議な感覚です。「4時半に部屋へ案内するそうですよ。」と教えていただきました。
ヒュッテに着いたのは16時過ぎ。私を心配してか、玄関前でアイゼンを外しているときにヒュッテから電話が入りました。「あ、今玄関前に着きました。アイゼンを外しています。」と言うと様子を見に出てきてくれました。「おくれてすみません。足を踏み抜いて少しひねってしまったので。」と、それだけでは無いのですが遅れた理由を足のせいにしてしまいました。
夜は風が強まり、外気温は−14℃ぐらいになっていたようです。
朝、6:40に出発。空は晴れています。この日は東天狗から西天狗をまわり西尾根を唐沢鉱泉へ下山します。
中山峠の辺りまで来ると東の空が美しく焼けています。日の出を暫く撮影しました。
東天狗岳へ登ります。が、かなり急登です。息を切らせながら一歩ずつ足を出します。風がかなり強く、途中でトレースが分からなくなってしまいました。でも、注意深く登るとまた、トレースがあらわれます。そんな繰り返しで天狗の鼻の辺りまで来ると辺りがガスってきました。風も更に強くなり、体が持って行かれそうになります。耐風姿勢をとりながら進みました。氷の粒が風にとばされて容赦なくぶつかってきます。東天狗岳に着いたときは西天狗岳方面はホワイトアウト状態で全く見えません。一緒にヒュッテに泊まっていた親子連れの方も、西天狗はあきらめて引き返すということなので、私も無理をせず断念してヒュッテへ戻り唐沢鉱泉へ下山しました。
鉱泉への下山では今日から休みに入るからでしょうか、たくさんの方が登ってこられました。
雪山2年生の山行は、昨年よりもかなりレベルアップした感があります。それは、斜度のある雪の上を、強風にあおられながらピッケルをたよりに耐風姿勢をとりながら登らなければならなかったことや、ミックス岩稜帯を登ったこと、自分でコースを探しながら歩かなければならなかったことなど、1年生の時より課題が多かったからです。
まだまだ初心者で、コースもそれなりですが、一歩間違えるといのちの危険が迫るという実感をもつことができた2年目の雪山でした。
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