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Yamareco

記録ID: 1078026
全員に公開
雪山ハイキング
東海

【板取】楢木〜滝波山 南尾根を歩く

2017年03月04日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
09:40
距離
15.0km
登り
1,124m
下り
1,126m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:16
休憩
1:24
合計
9:40
距離 15.0km 登り 1,124m 下り 1,126m
7:10
87
駐車地
8:37
8:46
82
・877m
10:08
10:17
69
11:26
60
下山尾根分岐
12:26
12:41
7
12:48
13:38
47
休憩地
14:25
52
下山尾根分岐
15:17
15:18
92
林道出合
16:50
駐車地
ほぼ全行程スノーシューで歩いています。山行当日の雪の状態でコースタイムはかなり変わってきますので、あくまで参考程度にお願いします。
天候 晴れ 霞強し
過去天気図(気象庁) 2017年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道256号線を北上、タラガトンネルを見送ってさらに県道52号線を北上し、板取スイス村あたりで県道が右折するところをそのまま直進。滝波谷沿いの林道へ入り、林道が橋を渡って谷の右岸沿いになり間もなくで除雪は終了。その少し手前のスペースに駐車。ちょうど楢木への尾根取付き点のすぐ近くでした。
滝波山へ直接向かう場合、ここから雪の林道をかなり歩く(ずっと登り)必要があります。
コース状況/
危険箇所等
登山道のある山ではありません。出かけられる際は自己責任でお願いします。
地形図では崖になっている取付きにはしっかりした梯子があり大いに助かりました。この日はほぼ全行程スノーシューで歩ける雪の量でした。楢木頂上直下は、南向きのうえに大岩の痩せ尾根のため雪が緩んでいたり消えていたりで、踏み抜き・巻きなどでかなり難儀しました。それ以外はたっぷりな雪と安定したセッピで快適に歩けました。下山の林道歩きはスノーシューでも沈みまくり苦行の1時間半でした。
その他周辺情報 板取川温泉バーデェハウス
http://www.itadori-kankou.jp/modules/sightseeing/index.php?content_id=8
滝波谷沿いの林道駐車地。南方向を撮っています。
2017年03月04日 07:10撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 7:10
滝波谷沿いの林道駐車地。南方向を撮っています。
南に少し戻って、楢木への尾根取付きに想定外の鉄梯子。
2017年03月04日 07:13撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 7:13
南に少し戻って、楢木への尾根取付きに想定外の鉄梯子。
まさかのすんなり取付き(^^)v
2017年03月04日 07:15撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 7:15
まさかのすんなり取付き(^^)v
植林地の急登。雪が凍っていました。
2017年03月04日 07:38撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 7:38
植林地の急登。雪が凍っていました。
じきに左手から明るい雑木林になります。
2017年03月04日 08:02撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 8:02
じきに左手から明るい雑木林になります。
しかし右手からは植林再び。
2017年03月04日 08:10撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 8:10
しかし右手からは植林再び。
結構な急斜面。雪は緩く沈みます。
2017年03月04日 08:19撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 8:19
結構な急斜面。雪は緩く沈みます。
滝波山南尾根の・877mに到着。ここからは自然林の尾根歩き。
2017年03月04日 08:39撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 8:39
滝波山南尾根の・877mに到着。ここからは自然林の尾根歩き。
雪もしっかり、スノーシューで進みます。
2017年03月04日 08:40撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 8:40
雪もしっかり、スノーシューで進みます。
秋もよかったですが、この時期もいいです。
2017年03月04日 09:22撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 9:22
秋もよかったですが、この時期もいいです。
滝波山の稜線が見えました。と、遠い^^;
2017年03月04日 09:35撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 9:35
滝波山の稜線が見えました。と、遠い^^;
その前にまずは楢木です。
2017年03月04日 09:37撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 9:37
その前にまずは楢木です。
頂上直下は岩尾根で雪も緩かったり消えていたり。
2017年03月04日 09:44撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 9:44
頂上直下は岩尾根で雪も緩かったり消えていたり。
写真では伝わりませんがここは難儀しました。踏み抜きと急斜面の巻きなどで時間をくう。
2017年03月04日 09:53撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 9:53
写真では伝わりませんがここは難儀しました。踏み抜きと急斜面の巻きなどで時間をくう。
楢木直下は雪がグサグサで踏み抜き多数。
2017年03月04日 10:02撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:02
楢木直下は雪がグサグサで踏み抜き多数。
前方にブナ林のドーム。
2017年03月04日 10:06撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:06
前方にブナ林のドーム。
そこを上がると楢木でした。
2017年03月04日 10:07撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:07
そこを上がると楢木でした。
ヤブは全て雪の下。
2017年03月04日 10:08撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:08
ヤブは全て雪の下。
楢木まで予想外に時間を使い、余裕がありません。先を急ぎましょう。滝波山は遥かかなたですよ。
2017年03月04日 10:17撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:17
楢木まで予想外に時間を使い、余裕がありません。先を急ぎましょう。滝波山は遥かかなたですよ。
楢木北側もやはり岩交じり。傾斜はないので危険は感じませんが。
2017年03月04日 10:23撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:23
楢木北側もやはり岩交じり。傾斜はないので危険は感じませんが。
楢木前後以外は雪タップリの快適な尾根歩き。
2017年03月04日 10:27撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:27
楢木前後以外は雪タップリの快適な尾根歩き。
素晴らしいブナの尾根。左も…
2017年03月04日 10:31撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:31
素晴らしいブナの尾根。左も…
右も広々のブナ林。
2017年03月04日 10:32撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:32
右も広々のブナ林。
めちゃ快適な道を進みます。
2017年03月04日 10:33撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/4 10:33
めちゃ快適な道を進みます。
まさに楽園。こんな素晴らしいとは滝波山南尾根、最高。
2017年03月04日 10:39撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:39
まさに楽園。こんな素晴らしいとは滝波山南尾根、最高。
大きなブナも散見。
2017年03月04日 10:43撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/4 10:43
大きなブナも散見。
ここは切り開きでもあるのかな?
2017年03月04日 10:44撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:44
ここは切り開きでもあるのかな?
ピースフルな尾根がずっと続きます。
2017年03月04日 10:46撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:46
ピースフルな尾根がずっと続きます。
人知れずこんな素敵な世界が存在してるんですね。伐採の手がここまで及びませんように。
2017年03月04日 10:54撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 10:54
人知れずこんな素敵な世界が存在してるんですね。伐採の手がここまで及びませんように。
・1222あたり。本当にここまでパラダイスでした。
2017年03月04日 11:00撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 11:00
・1222あたり。本当にここまでパラダイスでした。
ここからはセッピが大きく発達。風景に凄みが出てきます。
2017年03月04日 11:14撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 11:14
ここからはセッピが大きく発達。風景に凄みが出てきます。
下山に使う尾根が見えます。今いるセッピのかなり下ですよ。
2017年03月04日 11:21撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 11:21
下山に使う尾根が見えます。今いるセッピのかなり下ですよ。
とりあえず滝波山を目指します。タイムリミットは12時半に設定。
2017年03月04日 11:25撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 11:25
とりあえず滝波山を目指します。タイムリミットは12時半に設定。
すごいセッピです。安定感あるので大胆に歩いていきましょう。
2017年03月04日 11:29撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 11:29
すごいセッピです。安定感あるので大胆に歩いていきましょう。
素晴らしい稜線世界。ノートレースに感謝。
2017年03月04日 11:35撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/4 11:35
素晴らしい稜線世界。ノートレースに感謝。
途中、広大な雪原のピークもありましたが、霞で展望は残念でした。
2017年03月04日 11:48撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 11:48
途中、広大な雪原のピークもありましたが、霞で展望は残念でした。
・1386mすぐ手前のコブからついに滝波山頂上が姿を見せました。
2017年03月04日 12:00撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:00
・1386mすぐ手前のコブからついに滝波山頂上が姿を見せました。
そして・1386mへ。
2017年03月04日 12:06撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:06
そして・1386mへ。
ここからこの白いセッピの道を疲れた足にムチ打ってラストスパート。
2017年03月04日 12:15撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/4 12:15
ここからこの白いセッピの道を疲れた足にムチ打ってラストスパート。
写真は撮れませんでしたが、ここでまん丸のカモシカ君と出合いました。
2017年03月04日 12:20撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:20
写真は撮れませんでしたが、ここでまん丸のカモシカ君と出合いました。
いよいよあそこです。
2017年03月04日 12:22撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:22
いよいよあそこです。
最後の登り。休まず進めー!
2017年03月04日 12:23撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:23
最後の登り。休まず進めー!
ついに滝波山に到着。タイムリミットぎりぎり。
2017年03月04日 12:26撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:26
ついに滝波山に到着。タイムリミットぎりぎり。
結局ノートレースで貸切確定。展望はやはり霞んで残念。白山も写真に写らず。
2017年03月04日 12:27撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/4 12:27
結局ノートレースで貸切確定。展望はやはり霞んで残念。白山も写真に写らず。
県境への尾根。すぐそこですが時間がないので散策しませんでした。
2017年03月04日 12:28撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:28
県境への尾根。すぐそこですが時間がないので散策しませんでした。
振り返る。マイトレースのみ。
2017年03月04日 12:40撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 12:40
振り返る。マイトレースのみ。
登ってきた南尾根と左眼下に蕪山。
2017年03月04日 12:41撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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3/4 12:41
登ってきた南尾根と左眼下に蕪山。
美濃平家と頭だけ覗く平家とかなり立派な小平家。
2017年03月04日 12:43撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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3/4 12:43
美濃平家と頭だけ覗く平家とかなり立派な小平家。
落着けない山頂から少し下ってランチ休憩。正面に昨秋登り紅葉に感動したゴンニャク。
2017年03月04日 13:38撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 13:38
落着けない山頂から少し下ってランチ休憩。正面に昨秋登り紅葉に感動したゴンニャク。
さて、マイトレースを追って下山します。
2017年03月04日 14:03撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 14:03
さて、マイトレースを追って下山します。
雪原にて。美濃平家見納め。
2017年03月04日 14:07撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 14:07
雪原にて。美濃平家見納め。
下山の尾根へ緩くトラバース。
2017年03月04日 14:27撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 14:27
下山の尾根へ緩くトラバース。
このあたりいい雰囲気でした。
2017年03月04日 14:29撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 14:29
このあたりいい雰囲気でした。
南尾根を見上げる。
2017年03月04日 14:30撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 14:30
南尾根を見上げる。
この尾根を下ります。雪が緩んでなく、ちょっとビビる。スノーシューのエッジをフルに使い慎重に。
2017年03月04日 14:34撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/4 14:34
この尾根を下ります。雪が緩んでなく、ちょっとビビる。スノーシューのエッジをフルに使い慎重に。
降り切ったところが大伐採地。えげつない。
2017年03月04日 15:03撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 15:03
降り切ったところが大伐採地。えげつない。
見通しの悪い若い植林地を慎重に下る。
2017年03月04日 15:12撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 15:12
見通しの悪い若い植林地を慎重に下る。
ズルズルと林道に着地。
2017年03月04日 15:18撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 15:18
ズルズルと林道に着地。
ここから沈みまくる林道ラッセルの始まり。1時間半の苦行でした。
2017年03月04日 15:20撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 15:20
ここから沈みまくる林道ラッセルの始まり。1時間半の苦行でした。
駐車地から200mのところが除雪終了地点。今季の滝波山はアクセス厳しいようで。
2017年03月04日 16:46撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/4 16:46
駐車地から200mのところが除雪終了地点。今季の滝波山はアクセス厳しいようで。
撮影機器:

感想

滝波山へは4年前に、南東尾根から登り南尾根途中から降りての周回で訪れています。そのとき、南尾根をもっとずっと歩いてみたいと思ったこと、一昨年の秋に登った楢木がよかったことから、それをつないで歩いてみることにしました。ヤマレコにも無雪期にヤブで歩かれているレコが2つほど見つかりますが、軟弱な私は当然残雪期しか考えておりませんでした^^;

【駐車地〜・877m】
前に楢木に登った時は南尾根末端からでしたが、よかったのは・877あたりのブナ林から先だったので、そこを起点とした滝波山南尾根の縦走としました。・877への最短ルートとなるのは北東からの尾根ですが、その末端は崖記号となっており、取付点探しが最初の課題でした。そのあたりに車を置いて取付き点を探ろうと林道を歩くと、なんと階段といっていいレベルのしっかりした鉄梯子がつけられているではありませんか。これ幸いにそれを登ると目印多数。おそらく山仕事のためのものでしょうが、思いがけずスムーズな取付きとなりました。
そこから植林の急登となりますが、朝の冷え込みで薄い雪がカチコチに凍って滑る滑る^^; キックステップでは体力を消耗するのでここだけはとりあえずアイゼンをつけていくことにします。しばらく登ると左手が落葉広葉樹の自然林となり、雪の量も増え沈み込むようになります。ここでスノーシューにチェンジして以降、全行程それを外すことはありませんでした。
やがて右手からの植林が優勢となりつまらない尾根の登りとなりましたが、南尾根に乗るまでのアプローチと割り切って黙々と登ります。そして・877に到着すると記憶通りのブナ林が広がり、一気に明るい自然林の尾根になりました。雪もそこそこ締まっており、スノーシューで歩くには最高のコンディションです。

【・877m〜楢木】
ここからは気持ちいい自然林の残雪の尾根歩きの始まりです。ブナまじりの冬枯れの明るい雑木林を楽しみながら進みます。ヤブは全て雪の下、こんなに尾根幅があったんだなと感心しながら進んでいくと右手から植林が登ってきて、尾根も痩せて来ました。気温が高いせいか早くも雪が緩みだし、スノーシューでも時々踏み抜くようになりました。
でもすぐに植林は姿を消し、尾根幅も再び広がると雪もまた締まってきました。右手前方に目指す滝波山への尾根が見通せ、相当な距離があることを思い知ります。その行く手には楢木のシルエットが立ちふさがります。
楢木が近づくと尾根芯は大岩の痩せ尾根となり、日当たりがいいのと合わせ雪がかなり緩んでいたり消えていたり。岩場だけに踏み抜きには必要以上に気を使い、かなり切れた斜面を巻いたりで予想外に時間を消耗してしまいます。
その難所を越え、ブナ林のドームに上がればそこが楢木頂上でした。三角点は雪の中、標柱だけが頭を出しています。

【楢木〜下山尾根分岐】
楢木まで3時間近くかかってしまい、時間的な余裕がありません。先を急ぎましょう。楢木から北側もやはり岩ゴロゴロとなっており、雪が薄く踏み抜きますが斜度がないので危険は感じません。が、この岩ゴロゴロは楢木の前後だけだったようで、これ以降は雪タップリの快適な尾根になりました。
特にこのあと、・1171mから・1222mの間はまさに楽園のような素晴らしい道のりでした。ブナを主体とした自然林が、緩くて広々とした雪尾根に延々と展開します。その山肌の伐採地が拡大し続けている滝波山南尾根の稜線にはこんな平和なパラダイスが人知れず存在しているのです。このままずっと残されていきますようにと願うばかりです。
・1222mから緩く下るとセッピが一段と大きくなり、尾根の風景が凄みを帯びてきます。セッピは安定しており、素晴らしい稜線歩きを楽しみながら下山予定の尾根との分岐にやってきました。その尾根は今歩いている南尾根のセッピのかなり下に見えます。ここからはとても降りられないという感じ。4年前と同じく、北からトラバースしながら乗っかることになりそうです。

【下山尾根分岐〜滝波山〜休憩地】
ここから滝波山まではまだかなり遠いですが、タイムリミットを12時半と決めて先を急ぎます。下山尾根分岐から少し登ったピークと・1288mとの鞍部には大きなセッピが発達しています。セッピ歩きというよりは雪壁のトラバースのような感じです。傾斜が緩いセッピの端よりを大胆にスノーシューのトレースを刻んで進みます。
それを過ぎると再び広い穏やかな尾根になりました。雪のドームをアップダウンしながら行くと、大展望が得られそうな雪原にでましたが、残念ながら今日はかすみが強く遠望が全く効きません。そして・1386mのすぐ南のコブに上がると、ついに滝波山頂上部が姿を見せました。
続いて・1386mを越え、疲れた足に鞭を打ちラストスパート。タイムリミットが近づく中、滝波山へ続く真っ白なセッピの道を突き進みます。まさにハイライト的なシーンです。トレースは全くなく、少なくとも今日のこちらからの登山者はないようです。そして途中で丸々としたカモシカ君とのにらめっこでほんの少しの足止めがありましたが、どうにかギリギリりで滝波山に到着しました。結構感動。
山頂にもやはりトレースはなく、本日貸切だったということを知りました。ただやはり霞が強く、遠望は得られず。白山などは晴れてはいるんですが、ぼんやりとしか見えず写真には写りませんでした。ちゃんと見えるのは美濃平家やドウの天井、蕪山など付近の山々のみ。
傾斜が強く落着けない山頂でとりあえず証拠写真をと、スマホの機内モードを解除するとラインが着信。写真を送って自慢してやろうとしていた山だよ姉さんから、先手を打たれた九頭竜の山からの自慢ショットでした^^;
それではランチ休憩とするため頂上から下ったブナ林にシートを広げ、スノーシューを外し1時間ほどの大休止としましょう。

【休憩地〜下山尾根分岐〜林道出合〜駐車地】
自分のトレースを追って、登って来た道を下山尾根分岐まで戻ります。そこまではアップダウンありますので結構な大汗。そして予定通りの尾根に向かって気持ちのいいブナ林の緩い斜面をトラバース。尾根に乗って見上げると歩いてきた南尾根はかなり高い。
ここから下山開始となりますが、前回とは雪質が違って急斜面の下りにビビり気味^^; しかも両サイドが伐採地に変わっていて高度感を増しています。時にはスノーシューのエッジを効かせての横歩きも駆使しながら、なんとか下りきって伐採地に降り立ちます。
ここから斜面状の若い植林地を下り林道を目指しますが、見通しが悪くて尾根芯が全くつかめません。急斜面を慎重に先を確認しながら、林道との段差の小さい箇所を探して降りていきます。そして最後は灌木にぶら下がるようにしてズルズルと林道に無事着地。
あとは林道をたどるだけ。なんですが、この林道の雪が下るにつれ腐ってきてスノーシューでもズボズボ沈み、疲れた足に追い打ちをかけます。ショートカットを試みるだけの余力がなく、忠実に林道をたどり除雪終了点を心待ちにして歩き続けますが、一向にそれは現れず。結局、駐車地の200m手前まで、1時間半にも及ぶ林道ラッセルが続いたのでした。そして、ようやく外したスノシューを手にぶら下げて駐車地へと帰還したのでした。

そういえば今シーズン、滝波山のレコが挙がらないなと思っていましたが、このアプローチの長さもその要因の一つかもしれませんね。下りで1時間半ですから、登りとなれば…考えたくないですね〜^^;
3月に入って奥美濃の残雪春山シーズン最盛期、岐阜百山の滝波山ですから人に会う恐れは十分にあると覚悟していましたが、出合ったのはカモシカ君のみ。今日もノートレースの雪山を楽しめて、めでたしめでたし(^^)v

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コメント

来週いきます
来週、滝波に行きます。岐阜山岳会のメンバーとですが、油坂、福井県側から入って、板取に抜ける計画でいます。このレコ、参考になります。ありがとうございます。
2017/3/5 21:18
Re: 来週いきます
ytomeiさん、こんばんは。
なんと油坂から 県境をたどって板取へですか
なんとも壮大な計画ですね。テント泊でしょうか?
思いっきり楽しんできてください。レコ楽しみにしています
2017/3/5 21:42
Re[2]: 来週いきます
返信ありがとうございます。

今のところ、県境を辿って板取に戻る予定としています・・・が本当にいけるのかどうか心配しています。距離もありますし・・・。テン泊ですが、それでも厳しそうな感じです。

本レコ、とても参考になります。下りのルートをどうしようか考えていたのですが、hermit-crabさんのとおり、林道におりて来れればと思っています。

敗退しても登頂できてもヤマレコ上げるようにしますので、またお願いします。
ちなみに実行は今週の金土です。
2017/3/7 18:07
Re[3]: 来週いきます
ytomeiさん、こんばんは。

長い道のりですが、行ってみないとわからないって感じでしょうか。どんな景色が待っているのかという楽しみもありますね。お仲間がおられるので心強いですね。無理なさらず気を付けて楽しんできてください

拍手10個も付いたら上出来な私の拙いレコが、お役に立てたならばうれしいです
2017/3/7 19:56
Re[4]: 来週いきます
九頭竜、滝波トライ、見事敗退しました。
新雪が多くて、ラッセルが多く、アイゼン歩行を想定していた私達の目論見は、初日の11時にくじかれました。

しかし、雪がしまって、アイゼン歩行ができれば、行けると思います。来年再チャレンジします。
2017/3/11 17:34
Re[5]: 来週いきます
お疲れ様でした。そんなにも雪が降ったんですね
私は今日は休日出勤で、真っ白な奥美濃の山々をうらめしく見ながら通勤してましたが、山は大変だったんですね。
来年の宿題ができて楽しみですね。
2017/3/11 20:13
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